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◆12月3日 

 2008年7月26日から今まで毎週3本平均くらいで記事の掲載を継続してまいりましたが、このところ筆者の事情で記事掲載ができない状態が続いております。
 ブログは継続いたしますが、記事掲載につきましては、今までの頻度を維持する自信がなく、週に1度でもできれば、というような状況であることをお知らせしておきます。

 実はこれからの世界こそがまさしく激動の世界になるはずであり、記事掲載の頻度は上げていくべきなのでしょうが、それができない事情があることを残念に思います。しかし、要点はすでに過去の記事で示してある通りです。

 2015年からは世界の激変が開始される時期であり、その激変は数十年継続し、今世紀半ばになれば、次の新しい世界がはっきりとその姿を現すようになるはずです。そしてその世界の激変の中で、軸となるのは日本であり、日本人であることも再度指摘しておきます。

 そしてこの12月はその激変が始まる前の最後の嵐の前の静けさ、という時期となりそうです。したがって日本の今度の選挙は、日本の運命は当然ですが、世界の運命もかかわってくる重大極まりない選挙となるはずです。

 参考までに、関連する記事を示しておきます。

 「大震災復興から、日本列島イーハトーブ化へ 」・・・・・2012年12月17日号

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米軍地上部隊の代替部隊をシリアの反政府グループで編成したいペンタゴン


◆10月7日

 アメリカは「イスラム国(=ISIS)を殲滅することを目指して、シリアのアサド政権に反対する反政府勢力の内、信頼できる穏健派などを中心に訓練や武器、資金などを与えて、アメリカ軍に代わる代替部隊を編成しようとしているようだが、一体どのグループを信頼して訓練すればよいのか、分かりかねている、という。

 この前提が間違っている。アサド政権を支援し、アサドの軍を支援してイスラム国に対処すべきなのだ。自由シリア軍以外はみなイスラム主義過激派であり、アメリカがテロとの戦争でテロ組織としているアルカイダの流れを汲むグループであるから、そのようなテロ組織に資金と武器、訓練を与えることは国内法から言っても矛盾なのだ。

 また自由シリア軍は実際は全く力なく、多くがイスラム主義過激派に併呑されたか、傀儡的存在となっている。これは既にこのブログの9月29日号『誰が「イスラム首長国」を作り上げたか? (その2)』などで指摘したとおりだ。自由シリア軍に武器や資金を与えれば、それが過激派に流れて行くのだ。だから結論はハッキリしていて、アメリカはシリア政府とシリア軍と共闘すべき、ということが正解である。しかしユダヤ勢力に支配されているアメリカはシリア政府と共闘することは、永遠に出来ないのかもしれない。


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●ペンタゴンはどのシリア反政府勢力を訓練すべきか決定不能状態
http://rt.com/usa/193592-pentagon-syria-rebel-forces/
【10月6日 Russia Today】

 6日の情報では、イスラム国と言われるグループによるシリアのコバニ町の攻略が間近いという。ガーディアン紙は、ペンタゴンがこのイスラム国に対する対応で次の段階に進むには程遠い状況であることを暴露した。

 数週間に渡ってのアメリカの高官らの警告にも関わらず、ISISとして知られるグループは中東とアメリカおよびその同盟国の安全保障に対し高い危険性を示している中で、ペンタゴンの代表者らはイギリスの新聞紙に、この暴力的な民兵に対抗する訓練された軍を組織する努力はまだ足りていない、ということを認めた。

 アメリカ国防総省とオバマ大統領は、政府が資金、訓練、装備をシリアにおける穏健派の反政府勢力に与える取り組みを承認するよう、議会を先月説得することに成功した。これは中東の全部の都市を掌握せんとするISISの作戦に反ISIS勢力が対抗できるようにするものだ。

 しかしながらペンタゴンのスポークスマンはガーディアン紙の6日の記事に対し、これらの反政府勢力のどのグループが正確に主導的なグループかまだ判断がつきかねている、と語った。

 「この計画をどのグループが主導するか、という決定はまだなされていない」と、ペンタゴンのスポークスパーソンであるエリサ・スミスはガーディアン紙に語った。

 6日の記事を書いたアメリカのジャーナリストのスペンサー・アッカーマンは、「ペンタゴンは軍を構成するに十分に能力があり、かつ信頼できるグループはどのグループかを決める問題で、担当官を派遣する必要がある」と報じた。

 「訓練のための選別がなされれば、そのグループは特殊作戦のベテランであるマイケル・ナガタ少将が率いることになるであろう。穏健派とされている自由シリア軍はこの代替勢力の核となることが期待されている」とアッカーマンは語った。

 「しかしシリアにあるISISの基地の外でISISと戦う5000名に近い兵力を配備したいペンタゴンは、いくつもあるその殆どがイスラム主義過激派の反政府勢力グループのどのグループがアメリカの資金、重火器、それにナガタ将軍の訓練を受けるに相応しい者たちか、まだ決定していない。アメリカの公式の推定ではISISの戦力は2万から多くて3万1000名という」

 アメリカの議員たちは、武器と資金をいわゆるイスラム国の兵力の4分の1でしかない民兵の手に渡すという計画を承認したに過ぎない。しかしながら先月下旬、ペンタゴン高官たちは記者会見の最中に、ISISの民兵らに対抗するため1万5000名からなる歩兵部隊の訓練をする必要があると認めた。

 「これは簡単なことでも、また短期の取り組みでもないだろう」と、チャック・ヘーゲル国防長官は記者団に語った。「我々は始めたばかりである」と語った。

 数週間が経過して、ガーディアン紙は、アメリカの努力はこういった計画の準備段階で殆ど進展が見られていないこと、またアメリカが主導する作戦でISISに対抗することにどのグループが実際に実行するであろうかということを決める点で暗礁に乗り上げている、と報じている。

 「我々は全面的に吟味し、計画の始めだけでなく継続してモニタリングをするつもりだ」と、匿名希望のペンタゴン高官がアッカーマンに語った。

 しかしながらアメリカでは、外国のグループに急いで武器を渡すことを問題視する者たちがいる。もしもアメリカが訓練した反政府勢力がシリアのアサド政権に対して使用することを決めたら、どうするつもりか、という点が問題とされた。

 「私は我々が武装させた人々と未来のある時点で戦う羽目になることには我慢できない」と、ミック・マルバニー(共和党・南カロライナ)はタイム誌に最近語った。「勝利というものの定義を私に納得できる形で示した者は誰もいない」と彼は語った。

 CNNは先月、アサド政権に反対する各種グループの中から20人以上のシリア人指揮官が、ペンタゴンの計画している反ISIS作戦に参加することに合意した、と報じた。

 「我々はこの問題をその根源的原因のところで対処する必要がある:アサド、彼を支持するギャングたち、そしてISISである。これらが全てのシリア人が対処する三つの問題だ」と、シリア国民連合のスポークスマンであるハリド・サレはCNNに語った。

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意図的に「誤爆」を繰り返しながらイラク政府軍を弱体化させるアメリカの戦略

◆9月23日

 既に予期していたように(9月16日号「ロシア・イラン:アメリカのシリアでの空爆は中東全体を戦火に投げ込む」)、アメリカ軍がテロリストであるISIL(=ISIS、IS『イスラム国』)に対する爆撃をすると称して、実際はイラク政府軍に対する攻撃をしていると、ヒズボラが暴露した。これは昔から陰謀を働く者たちの常套手段である。これはあの「スター・ウォーズ」で明瞭に示された戦略でもある。「敵」を作り出し暴れさせ、その敵の殲滅のため独裁的権力を容認させ(仕方ないと思わせる)、かくしてその独裁的権力が自分達をも含め一切を支配する・・・この戦略の中東における具体的内容を以下に記す。

1.欧米軍はイラクやシリアのシーア派政権を弱体化するため、まず強力なテロ集団を組織化し育成し武装させ、シーア派政権国内に浸透させる。
→これがISILつまり「イスラム国」だ。ISILはCIAとモサドが訓練している

2.このテロ組織に欧米人を残虐な方法で殺害させ、更にそのテロ行為を拡大させると宣言させる。
→これが欧米ジャーナリストらの「斬首処刑」ビデオ公開で実施された。

3.欧米首脳は、自国民を守る為にこの残虐なテロリスト集団を撲滅せねばならないと宣言し、欧米の一般国民に欧米軍の介入を容認させる。そしてテロリストと戦っているイラクやシリアの政府の許可があろうとなかろうと、空爆を実施すると宣言する。

4.実際の空爆はテロリストであるISILの陣地を標的とする場合もあるが、同時に意図的にイラクやシリアの政府軍陣地をも標的とし、それがばれた場合には「誤爆であった」と申し開きをしつつ、更にその「誤爆」を継続することで、イラク政府軍やシリア政府軍を弱体化させる。
→これが今回、イラク駐留のヒズボラ部隊によって暴露された

5.政府軍が弱体化したところで、ISIL(=イスラム国)が攻勢に出てイラク政府やシリア政府を転覆させ、イスラム国ないしは親イスラム国の新政権を樹立させる。

6.この新政権はアラブ過激派の政権なので、イスラエルに対する攻撃を開始する。

7.イスラエルはシリアやイラクを占領したアラブ過激派の「イスラム国」と自国の「防衛のための戦争」を開始し、このイスラム国を打倒しイスラム国の領土となっていた旧シリア領と旧イラク領にイスラエル軍を進駐させ占領する。

 こうして、イスラエルは新たな拡大された領土を手にすることになり、イスラエルの国旗に描かれている2本の青い線が意味するチグリス・ユーフラテス川にまでいたる広大な領土をイスラエル領土として獲得することになる。あるいはそこに親イスラエル・欧米の政権を樹立させることで自国の安全保障を確実なものにさせることができる。

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●ヒズボラ:アメリカはISILではなくイラク政府軍を爆撃している
http://english.farsnews.com/newstext.aspx?nn=13930631000827
【9月22日 Fars News Agency】

 イラクのヒズボラ大隊は、アメリカ軍用機は先月、ISILの要塞を標的にしていると言いながら、意図的に北方のバビル地区にあるイラク政府軍と志願兵の陣地に対する爆撃を、二度もしていると非難した。

 「ISILとの戦闘という口実でアメリカと国際社会は、邪悪な隠蔽工作をすることで政府軍や志願兵部隊に対する意図的な爆撃をしている」と、イラクのヒズボラ大隊の情報筋はアル・モスラ通信に語った。

 「アメリカが自らの主張する内容に忠実であるならば、ジョルフ・アル・シャカール、ファルージャ、その他のISILの陣地を標的としたであろう。しかし彼等は先週17日、アル・アウィサトにいる政府軍と志願兵部隊を攻撃した」と情報筋は語った。

 この情報筋は更に、アメリカはスマート爆弾とミサイルを先月二度に渡ってイラク軍と志願兵部隊に対し使用し、またこの攻撃は、高度な技術を必要とするハイテク兵器を使用しているので、誤爆で生じたことではないと強調した。 

 ヒズボラはイラク国民に対し、アメリカのイラクにおけるダブルスタンダード政策に対する警戒が必要なことを強調した。

 ヒズボラは15日、声明の中でアメリカが指揮する対ISILの同盟に対するいかなる協力も拒否すると発表し、「対ISILのため形成されるアメリカが指揮するこの同盟は、新しい占領謀略のプレリュードに過ぎない」と語った。

 このヒズボラ大隊はイラクに対し、欧米のとりわけアメリカと彼等の傭兵のシナリオに対する警戒を促し、ISILはアメリカのために仕事をしていることを示唆した。

 「アメリカの支援を要請するということは、イラクとその国民のテロに対する抵抗運動、それにイラクの一体化を守護するための苦悩を(アメリカによる)没収することを意味すると考えている」とこの声明では語られている。

 「我々は、イラクの問題はアメリカの責任であると考えている。また我々はアメリカに期待するものは何もない、と考えている」と語った。

 この大隊は更に、イラクの宗教的権威筋とエリート等に対し、更に社会のさまざまな分野の階層の人々に、遅すぎる前にイラクに対するアメリカの介入と現在の状況について率直な対応を取るよう促した。・・・以下略

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ISISはアメリカとイスラエルに利用されている工作集団か

◆8月18日

 イラクに侵入し北方の一部を支配し始めたIS(イスラム国)は、シリアではISISあるいはISILとして知られているスンニー派過激派グループであり、その国籍は多岐にわたる傭兵集団でもある。このグループをイラクで暴れさせ、シーア派政権に揺さぶりを掛け、中東全体でスンニー派とシーア派との衝突を激化させ、その中でイランの弱体化を狙うという陰謀があるという。

 イスラム勢力の弱体化、とりわけイスラエルに対する敵対意識を捨てないシーア派のイラン、シリア、イラクが混乱の中に弱体化することは、イスラエルの大いなる利益となる。またこの混乱の中で、この地域の石油を掌握することで、安価な石油をイスラエルが獲得できる道筋をつけようとしているようだ。

 そのためか、このISISの訓練をイスラエルの情報工作機関のモサドが担当しているという情報もある。(http://au.ibtimes.com/articles/562727/20140814/isis-zionist-plot-theory.htm#.U_Br_GPp81k)
 またシリア政府もイスラエルがISISと暗黙の協調的動きをしていると指摘し、緩やかな同盟関係にある、と言っている。(http://en.alalam.ir/news/1623452)

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●在トルコ米大使館がISISの司令部-レバノン内部告発者 -その1-
http://nsnbc.me/2014/06/22/u-s-embassy-in-ankara-headquarter-for-isis-war-on-iraq-hariri-insider/
【6月22日 by Christof Lehmann ? nsnbc.com】

 イラクの状況を変えて、シリアでの紛争を中東戦争へと拡大しイランを不安定化させるため、ISIS旅団を利用することが了承されたのは、2013年11月トルコで行われたのアトランチック評議会であった、とレバノンの富豪であるサアド・ハリリ氏に近い筋が語った。更にトルコのアンカラのアメリカ大使館がこの作戦の司令部である、と指摘している。

 サウジ系レバノン人の大富豪で前レバノン首相のサアド・ハリリに近い「信頼できる情報筋」は、匿名を条件に、ISISないしはISILと知られる過激派グループ旅団を利用してイラクでの戦争を行うという作戦が了承されたのは、2013年11月22日・23日に、トルコのイスタンブールで開催された、アトランチック評議会エネルギーサミットの期間中のことだったと語った。、

 このアトランチック評議会は、アメリカとNATOの外交および地政学に関するアメリカの最も影響力の高いシンク・タンクの一つである。アトランチック評議会議長のフレデリック・ケンペはサミットの始まる前、11月にエネルギーサミットと中東情勢の重要性を強調し、以下のように語った:「我々は現在を丁度1918年と1945年のようなターニング・ポイントと見る。中東全体の安定を生み出す存在として、トルコがあらゆる意味で中心国家である。しかしながら、アメリカとトルコは多くの点で協調して働くことができ、それは効果的であろう」

 このサミットにはトルコ大統領のアブドゥラ・ギュル、アメリカのエネルギー長官のエルンスト・モニッツ、アトランチック評議会議長のフレデリック。ケンペ、元アメリカ国務長官のマドレーヌ・オルブライト、元アメリカ国家安全保障顧問のブレント・スコウクロフトらが参加した。このスコウ・クロフトはヘンリー・キッシンジャーと、クルド人自治区の天然資源長官と長いこと関係があることを指摘しておくことは意味があるだろう。

 「2013年初期、シリアのデイル・エズ・ゾルの油田関係者と、またイラク北方の自治区(クルド人地区)とイラクがもっと協調的な関係を築いていれば、彼等がマリキ政権に反旗を翻す事はなかったであろう;ないしは彼には時間がもっと与えられたであろう」と、ほぼ2時間に及んだ話の中でハリリの内部告発者は語った。 

 2013年4月、EUは「反乱勢力が支配する地区から出る石油で反乱勢力に資金を与える為」、シリアに対する禁輸措置を解除した。

 2013年3月、アメリカのジョン・ケリー国務長官は、「シリアに武器が渡ることをイラクが停止」することを要請した。一方アメリカの武器は、サウジアラビアを通してイラクとヨルダンに入ってISISに渡っていた。

 2013年4月22日、EUの28人の外務大臣の内27人は、シリアの反乱勢力が支配する地域から出る石油を輸入することを禁止する措置を、この反乱勢力の作戦の資金源にさせるため、撤廃した。

 「シリアのデイル・エズ・ゾる付近の地域を支配することになっていたISIS、トルコのエネルギー長官のタナー・イルディズ、それにクルド人のエネルギー長官のアシュティ・ハウラミは、石油がキルクーク-セイハンパイプラインを流れるようにするはずだった・・・トルコ政府はマリキにクルド人自治区と石油について多くの圧力を掛けたが、あまりに大きな圧力で、早すぎたこともあり、その反動が出てしまった、とこの情報筋は語った。

 先のレポートでは、イラク政府はサウジアラビアとイラクの国境で、デイル・エズ・ゾル付近にいるISIS旅団に対する重要な供給を切断し武器と反乱勢力の往来を止める作業を始めたことが確認された。またマリキは2012年後期以来、イラクを転覆せんとする動きがサウジとカタールの支援でなされていると不満を表明し始めたと指摘されている。

 「それは正しい、が、激しい攻撃は2013年の5月、6月に始まり、マリキは軍をアル・アンバールに向ける命令を出した」と情報筋は語った。

                   -その2に続く-

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イラクのキルクークの検問所に詰めるクルド人

◆7月2日

 6月25日号「米英はISILのイラク攻撃というクルド人の警告を無視していた」、あるいは昨日(7月1日号)の「イギリス中東専門家:オバマの言う「穏健的」シリア反乱勢力をあざ笑う」で、今回のイラクにおけるスンニー派過激派の侵攻は、イスラエルから見れば、利益のある状況だと指摘してきたが、以下のバレット博士の指摘もそれを裏付ける内容となっている。

 日本のメディアなどに顔を出す「専門家」らは、このような指摘は絶対に出来ないであろうが、現実はそういうことである。イスラエルのネタニヤフは自分でそのことをしゃべっている。つまり中東各国を弱体化させることはイスラエルの計画の一環である、と。そして今回のイラクの問題もイスラエル製であると。


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●「イスラエル製」のイラク危機
http://presstv.com/detail/2014/07/01/369364/iraq-crisis-made-in-israel/
【7月1日 Dr. Kevin Barrett・PressTV】


■イラクの災厄の責任者は誰か?

 侵略と占領を行ったアメリカに責任がある、と言う者がいる。イラク自身のその党派主義や腐敗、能力不足などによる責任があると言う者もいる。

 しかしこの日曜日(6月29日)、イスラエルのネタニヤフ首相がうっかり本当のことをしゃべってしまった:「イラクの悲劇はイスラエル製である。シリア、リビヤ、スーダンその他の国と同様、その不安定化はイスラエルの中東を分裂させようとするオデド・イェノン計画の一環である」

 テルアビブ大学のシンクタンクでの演説で、ネタニヤフは、クルド人の独立国家のための道を拓くため、イラクの破壊を支援すると宣言した。中東の重要な諸国で党派紛争を惹起させ、彼等の分裂のための舞台をしつらえたイスラエルの計画の成功を祝ってネタニヤフは、イスラエルは、「クルド人の独立に向けた動きを支援すべきである」と発表した。

 イラクの破壊はイスラエルにとっては願ってもない幸運なのだ。そのような動きは統一イラクという地勢戦略的脅威を消滅させるだけでなく、独立したクルド人国家の石油の「獅子の分け前」をイスラエルが手に入れることになるからだ(シオニストはクルディスタンに何年もかけて浸透している;彼等は石油を支配するに良い地位にあり、パイプラインを通してイスラエルに流している)。

 イラクに対するISILの攻撃はこのシオニストの夢を可能にさせた。「ISILの脅威」を口実として利用することで、イスラエルが支援するイラクのクルド人は主要な石油生産地としてのキルクークを掌握した。もしもキルクークが独立したクルディスタンの中に含まれるのならば、イラクは石油収入のかなりの部分を失うことになり、一方イスラエルに支配されたクルディスタンは膨大な石油をテルアビブへ流すことになるだろう。

 その他の中東諸国の破壊工作を強化することで、クルド人の独立宣言はその他の利益をイスラエルに与えることになるだろう。トルコ、シリア、イランは丁度イラクのように、クルド語を話す人々が過半数となっている地域を持っている。イラクのクルド人がイラク政府から分離すれば、過激派と隣国のクルド人社会のシオニストが支援する者たちは同じように彼等の国からの分離を願うであろう。その結果として考えられることは:内部でつながりを持つ内戦が各地で起こり、それは中東の戦争へと拡大するかもしれない、ということだ。

 これこそ正にネタニヤフとイスラエルの過激派が望んでいることなのだ。彼等は「戦場の霧」の不確定性の下でパレスチナ人の民族浄化を終了する機会をイスラエルに与えることになる中東大戦争に火をつける火薬樽を必死になって探しているのだ。

                           
 公式的には、アメリカはイラクを叩いて分裂させるというネタニヤフの計画には反対している。先週6月24日火曜日、アメリカのケリー国務長官はイラクのクルド人地区を訪問し、そこの指導者と話し合いを持った。ケリーはクルド人にイラクの一部分として留まるよう告げた。彼は、アメリカは統一イラクを支援するが、その分裂には反対であると語った。

 しかし、アメリカはイスラエルの政策に本当に反対できるであろうか?歴史はアメリカの絶大な力を自分の意思に従わせる方法をイスラエルが持っていることを示している。

                           その2に続く

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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