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サルコジとストロス・カーン

◆5月24日

 フランスの大統領選挙で、CIAの工作員だと言われるサルコジが再選されることは、アメリカの、少なくともその筋の願いであろう。だから、サルコジより人気のあるストロス・カーンを貶めた。これは多くの者たちが感じていることだ。

 ストロス・カーンは最初保釈を拒否され、こともあろうに、映画にもなった悪名高い凶悪犯罪者用刑務所であるライカーズ島に送られた。ずいぶんひどい取り扱いである。

 ニューヨークでは性的犯罪などはいくらでも起きている。実際は強姦未遂だというのだから、実際に強姦事件を起こした者よりも、取り扱いは軽くてよいはずだが、最も厳しい取り扱い方をしたことになる。これだけ見ても、今回の事件が、ストロス・カーンを貶めるためのでっち上げ事件だという見方が正当であろう。

 これは、ストロス・カーンに精神的ダメージを与えることも意図されていた可能性がある。かくして彼が次のフランスの大統領選に出る事もなくなり、罠を仕掛けた方は目的達成したとほくそ笑んでいるかもしれない。その中にはフランス大統領のサルコジも含まれることだろう。

 しかし、このような悪巧みをする者たちの、栄華の時期はそう長くは続かないであろう。フランス国民も因果な人物を大統領に選んだものである。この大統領の下では、フランスはいい目は見ることはできないのではないだろうか。今、フランスは旱魃で水不足から原子力発電所の冷却が危険な状態になっている、と言われている。政敵を葬って喜んでいる場合ではないのだ。

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●IMFの政権交代:でっち上げられたストロス・カーン逮捕劇 (その2)
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=24866
【5月19日 by Prof. Michel Chossudovsky】


◆ワイズナー・サルコジ・コネクション
 
 ストロス・カーンはメリサ・ジャクソン裁判官によって保釈を拒否された。マイケル・ブルームバーグの子分で被任命者である。彼は市長という肩書きに加えてウォール街の実力者である。
 マンハッタン地区検事サイラス・バンス・ジュニアは、曖昧な証拠をもってストロス・カーンに対して「7つの犯罪で訴えた。その中には、強姦未遂、性的虐待、強制的接触、不法監禁などが含まれる」


◆サイラス・バンス・ジュニアって誰?
 
 この男はカーター政権で国務長官を務めた故サイラス・バンスの息子である。

 しかし見えてくるものがある。1977年にクリスティーヌ・ドゥ・ガネと結婚したCIAの有名な高官でニコラス・サルコジの継父のフランク・G・ワイズナー2世は、マンハッタン地区検事の父であるサイラス・バンス・シニアの指揮下で国務省事務局次長(Deputy Executive Secretary)を努めた人物だ。


◆関連しているのか?
 
 このバンスとワイズナーの家族らは個人的に親しい関係にある。そしてニコラス・サルコジは継父のフランク・ワイズナーの家族と親しい関係を持っていた(彼の異母兄弟らはアメリカにいて、一人はサルコジの選挙キャンペーンにかかわった)。

 またフランク・G・ワイズナー2世はアメリカの悪名高いスパイであったフランク・ガーディナー・ワイズナー(1909年~1965年)の息子であり、イランのモハメド・モサデク政府を1953年に倒したCIAのクーデタの背後で指揮した人物である。ワイズナー・ジュニアはロックフェラー・ブラザー・トラストの管財人である。

 こういった人間関係がストロス・カーンが仕組まれた罠の標的であったという証拠にはなるわけではないが、サルコジが彼の継父を通してCIAと繋がっているということは、フランク・G・ワイズナー2世とサイラス・バンスの家族との繋がりは無視しても、間違いなく調査に値する事である。フランク・G・ワイズナーは2011年の抗議運動の最中に、オバマ大統領のエジプト特使として重要な役割を果たした。


◆CIAはなんらかの役割を果たしたのか?
 
 ストロス・カーンは、オバマ大統領やティム・ガイトナーを含む彼が政治的に繋がる人々によって嵌められたのか?


◆公正な審理?
 
 疑わしきは罰せず? アメリカのメディアは既に評決を出している。裁判手続きは操作されるだろうか?   
 
 人はストロス・カーンが公正な審理を受けることを期待するだろう、つまりニューヨーク市で性的攻撃をしたということで逮捕された何千もの者たちに与えられている待遇と同じ待遇を。

 ニューヨーク市で似たような性的攻撃をしたと言われる事件が月に何件起きているか? 基本的なパターンはどうなのか? こういった事件のどれだけが警察に通報されているか? 苦情が提出された際、警察の追跡調査対象となる事件は何件か?

 警察に提出された苦情の内、逮捕する事件は何パーセントか? 逮捕された事件で裁判沙汰になる事件は何件か? 

 逮捕された事件で、裁判沙汰にならずに釈放された事件は何件か?

 裁判に訴えられた事件で、裁判長が却下した事件は何件か?

 却下されなかった事件の内、裁判長によって保釈が即座に拒否された事件は何件か? 保釈を拒否する根拠は何か?

 何件、保釈が認められたか? 保釈は平均して月何件か?

 不十分で不完全な証拠を根拠として、保釈なしで収監される事件は何件か?

 保釈を拒否された者の内何名が、悪名高い凶悪犯罪者用刑務所であるライカーズ島にマイケル・ブルームバーグの命令で送られたか?


◆外交特権
 
 ニュース・メディアは、完全な外交特権は国連機関とブレトン・ウッズ機関に対しては適用されないとしている、つまりアメリカはその議定書を批准していないのだ。

 「国際的機関のための特権と免除を殆どの国家は批准している。国連機関の責任者らに対してその機関が存在する国家において広く免除を与えるものである。しかしアメリカ政府はこの条約のメンバーになったことはない。国際機関の被雇用者は限定された免除のみ与えるアメリカの法令によって取り扱われる」

 関連する問題として、この限定された免除の規定が実際にどのように適用されたか、ということがある。つまり、この限定的免除が与えられる人々(国連職員、ブレトン・ウッズ機関職員)の内、何名が逮捕され凶悪犯罪者用刑務所に送られたのか? 
 
 ストロス・カーンは「限定的免除」の規定の下で逮捕された者たちと同様の待遇を受けたのであろうか?

 ストロス・カーンの逮捕劇は、通常の型にあったやり方だったのか? あるいは、ストロス・カーンは、性的攻撃をしたということで逮捕された人々の数多くのケースに適用されたような、通常の政治的・司法的手続きの型とは異なるやり方で取り扱われたのか? 

 背後で活動する非常に強力な人々によって準備された陰謀工作がなかったとしたら、IMFの代表者は完全に異なるやり方で取り扱われたであろう。ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグとティモシー・ガイトナーは彼の救出に来たかもしれなかった。著名な公人の名声を保護する為と言う観点から、この事件はもみ消されたかもしれなかった。しかし、そうはならなかったのだ。

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2月14日のイランのデモ・車が行き交っている

◆2月27日

 チュニジアやエジプトの革命は、国家元首とその一派が何十年にもわたって民衆を搾取し、欧米のグローバリズムの手先となって、売国行為をしてきたことに、我慢ならなくなった人々が命をかけて立ち上がって成し遂げている革命である。

 このうねりを欧米グローバリズム勢力は、彼らの背後にいるユダヤ・イスラエル勢力の思惑を受けて、そのユダヤ・イスラエル勢力の天敵である、イランでもあわよくば起こそうと画策したが、イランではその革命の条件が整っていないから不発に終わっている。

 彼らは中東で起きている、この革命の真の意義を理解していないわけではなかろうが、それでも民衆を操れば、どさくさにまぎれてイランなどでも同様の革命を起こせると踏んでいるふしがある。愚かといえば、愚かなことである。

 勿論、政府に対する不満など、どの国にもある。イランやシリアにないはずはない。問題は、程度の差でもある。しかし根本的に違う点がある。イランやシリアでは欧米グローバリズムの弊害は制限されたものだということだ。彼らは反欧米であったが故、つまり欧米の資本がさほど入っていないがため、このアラブの革命時に騒乱が制限されたもので収まっているのだ。

 これから、欧米社会が好きなようにしてきた親欧米アラブ・イスラム国家では、革命騒ぎが強化され先鋭化し、実現していくであろうが、欧米グローバリズムの悪徳から離れているイランやシリアではその革命の影響は、親欧米アラブ国家に比べてずっと少ないことを知ることだろう。

 既に何回も指摘したように、中東は反欧米・反ユダヤ・反イスラエルの基調でまとまっていく趨勢にある。そしてこれは誰も止めることはできない。その流れはこれから2012年、13年と継続していくことだろう。

 そしてやがては、アメリカのウィスコンシン州などで起きているように、経済問題がにっちもさっちも行かなくなったアメリカ各州にも波及していくことになる。

 その動きは中国も同様である。極端な格差社会の中国で、これから天災が火に油を注ぐ格好で不満分子の騒乱への欲求を強化する。そしてそれは最終的には、民主化革命へと結実していくことだろう。

 現在の中東から始まったうねりは、人類歴史的なうねりの現れであり、今まで隠されてきた一切の悪事が表面化し、今までの本当の隠れた収奪者が炙り出されてきて、最終的に収奪されていく道程にある。従って、そのうねりは誰にも止めることはできないのだ。これを本当の収奪者らは理解すべきであろう。


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●革命というカードはイランには無い
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/MB26Ak01.html
【2月26日 By Ali Reza Eshraghi】

 レーニンは、革命の症状を診断する定式を持っていた。「底辺にいる者たちは革命に参加せず、トップにいる者たちも参加できない」 彼は革命には大衆の参加が必要で、勇気と決意、それに政治的要素と言っている。しかしこれら三つの条件はイランに存在していないのだ。

 2月14日、テヘランの大通りに繰り出したデモ隊と2月20日の少数の者たちは勇気だけはあった。2009年にイラン政権が大衆の反乱に適用した弾圧の例があるにも係わらず、彼らは何がやってこようとやってやるという気概があった。また彼らは非常に急進的なスローガンを叫んだ。それは2009年では叫ばれなかったもので、最高指導者であるアリ・ハメネイ師を攻撃する内容だった。

 彼らはまた、スローガンを叫ぶ時、静かにする時、危険からどう逃げるか、個人のアイデンティティーを特定されることをいかに避けるか、をわきまえることで分別を示した。

 二つのデモの間にははっきりとした違いが存在している。2月14日、政権は暴力的弾圧をする姿勢は示さなかった。2人の死亡が報道されたが、それがどのようにして生じたかは未だにはっきりとはしていない。

 政権が暴力的弾圧に消極的であった理由の一つはトルコのアブドゥラ・ギュル大統領がテヘランを訪問していたからかもしれない。しかし一方では、イラン政府は抗議運動を取り締まる自信があったから訪問は延期にならなかったのだ。

 弾圧を自粛したもっと重要な理由は、政権は1年以上前に生じた騒乱以後、反対派の現状を推し量る狙いがあったからかもしれないということだ。バシジ民兵の一人によれば、警察はある一定の数の者たちが決められた場所に集まるまで出動しないで待機していたという。

 今月2度目の抗議運動があった2月20日には、デモ隊の人数より多い武装警官が弾圧の姿勢で現れた。これで多くの人々は通りに出てくることをためらった。政権は威圧すれば統制できることを示した。

 不思議だが、反対派の中には、政府側が使用した方法を適用する者たちがいた。彼らは、威圧的な治安部隊のニュースを調べて、BBCペルシャ・サービスのようなメディアのニュースが放映されることを阻止しようとしていたのだ。より多くの人々が大通りに出てくるようにという素朴な希望からそうしたのだ。

 不足したのは、勇気や決意だけではなかった。多くのイラン人は反対派の抗議運動に参加する動機に欠けるのである。変化に対する意思はようするに、それほど強くはない、ということなのだ。

 反対派と政権側の力が路上でぶつかる時、本当の革命の様相になる。無党派はそこにはいない。

 2月14日の抗議運動はテヘランのいくつかの通りを塞いだが、市の機能をマヒさせはしなかった。多くのビデオ映像は、人々が歩いたり車を運転したりして通常の仕事を続けている様を示していた。デモが行われている場所であっても店や映画館は開いたままであった。目撃者らは、デモの有様を見たいという観光客や群集を掻き分けて仕事をする人々にオートバイの便が提供されたと言っている。

 政府に対する不満を訴える人々は広範囲に存在する一方、行動に移すまで不満が募っているわけではないのだ。グリーン・ムーブメントは、「われらの勢力は数え切れない」と唱えているよりかずっと数は少ないままである。彼らの支持基盤は、主に中流階級に限られる。

 最近の燃料と食糧価格の高騰を含む経済的プレッシャーにも拘わらず、テヘラン南部の貧民地域住民は通りに出てデモに参加するまでの意欲に欠けていた。

 2009年の抗議運動後の演説で、革命防衛隊司令官だったサイード・ガセミは、恐れねばならないのは、テヘラン南部の貧民が怒りに燃えて通りに出て来て、最高指導者への支持を取りやめるような時だ、と述べている。

 経済的問題は抗議運動する者たちの要求する内容には取り上げられていない。そして彼らが時たま、パンの値段に不満を言ってそれを取り上げる時は、それを言う者たちはパンをそれでも十分に買うことのできる者たちなので、空しく聞こえてしまう。

 反対運動に対して労働者からの支持が無いということは、最初の2月の抗議運動の時、アバダン精油所での動きに象徴的に現れていた。反対派のウェブサイトでは、1979年のイスラム革命時にあったような石油工業ストライキにならったストライキを実行しようとしていた。実際には、たった50人ほどの労働者が参加しただけのそのデモは不払い賃金に関する要求がなされただけで、グリーン・ムーブメントを支持するものではなかったのだ。

 反対派はまた北テヘランの富裕層を巻き込むこともなかった。騒乱の間、マレーシア、トルコ、タイ、ドバイなどへ休暇で行く人々が一杯いた。

 これら全て、グリーン・ムーブメントは支配的勢力になる条件をまだ作っていないことを示している。

 この運動は、イランのエスタブリッシュメントのかつての友人らを失ってさえいる。とりわけアハマディネジャド大統領に反発する者たちが去っている。その去った者の中には、アヤトラ・アッバス・ヴァエズ・タバシ師がいる。彼はマスハドのイマム・レザ寺院の管理人で農場、不動産、工場などの資産は2009年にアハマディネジャドと大統領職を争った時、ミール・ホセイン・ムサビを資金的・道徳的に支援することになった。

 しかしながら、現在は彼は2月14日の抗議運動参加者たちを「治安妨害の扇動者らであり疑いなく神の裁きを受けるに値する者たち」と評している。

 最高指導者の検査官長であり、保守派の聖職者の中で最も影響力のある指導者の中の一人であるアリ・アクバール・ナテグ・ヌリはもう一人のムサビの支持者だった。彼は暫く静かにしていたが、2月14日のデモの後、沈黙を破って、ムサビと彼の同盟者であるメフディ・カルビには政治的センスと愛国心が欠けており、両者とも裁判に掛けられるべきだ、と語った。

 「我々の敵は、我々内部で意見が異なることはあるが、我々全員はこの政権を守護している、ということを知る必要がある」と彼は語ったのだ。

 グリーン・ムーブメントの最大の頭痛の種は、その目的が不明確だという点だ。また特別の社会的グループのというよりかは全ての人々の解放を目指している、ということを人々に納得してもらえるような言い方で説明されていないのだ。

 エジプト人とチュニジア人のデモ隊は、政権の終焉、というはっきりとした目的を持っていた。

 2009年の大統領選挙後にグリーン・ムーブメントが形を整えた時、そのメッセージは直裁的で、投票は不正に操作され、選挙民は騙された、というものだった。これで300万人が通りに出てデモに参加したのだ。

 しかし今はどうだろうか? アハマディネジャドを取り除くことを願っているのか、そして新しい選挙をやりたいのか? もしそうならば、彼らの支持者らが叫ぶスローガンにはその点が明瞭に示されていない。彼らは政府のイスラム的システムを解体したいのだろうか、あるいは、ハメネイ師を除きたいだけなのか? 彼らは憲法改正をして最高指導者の地位を廃棄したいのだろうか、あるいは、単に現在の枠組み内でのよりましな政府を求めているのか?

 グリーン・ムーブメント指導者らは、こういった曖昧な点を明瞭化するに役立たずなままであり、更なるイラン人をその大義の下に集めるよう明瞭なメッセージを発信する点で不足している。メッセージは混乱したままだ。2月14日デモはエジプト人とチュニジア人との連帯を示すものだったはずだが、聞こえてきた主要なスローガンは最高指導者に対する反対の声であった。

 反対派の者たちは、最近のデモはグリーン・ムーブメントがまだ生きていることを示すことができたから勝利だったと言っている。 しかし、彼らは示したのか? もしも彼らの主要な狙いが、彼らがまだ活動しているということを政府に示すことだったとすれば、通りに出た抗議者たちは、不幸にも風船とジュースの代わりに警棒と催涙ガスで祝われたカーニバルの参加者のようなことになってしまう。
 イランの敵の源を探し回っても、納得できる回答を与える者はいない。反対派の活動は、政権が行うことに反対するための反対運動ということなのだ。

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ペルシャ湾に展開する4隻目の米潜水艦と空母エイブラハム・リンカーン

◆11月9日

 アメリカの4隻目の潜水艦がペルシャ湾に展開する。これに続いて、空母エイブラハム・リンカーンとフランスのシャルル・ドゥゴールがやってくるという。
 
 合計30隻の米・NATO軍の軍艦がペルシャ湾に展開し、イランに対し睨みを利かせることになるようだ。

 これにイスラエルの潜水艦もどこかに待機しているのだろう。こういった動きをモニターしておく必要はある。要するに戦闘準備を整えつつある、と見られるからだ。それがどういったタイミングで動きだすのかは分からないが、尖閣諸島でのおかしな動きとも連動する可能性を考慮しておくべきだろう。


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米・NATO軍の展開でイランに圧力:4隻目の米潜水艦がペルシャ湾に
【11月2日 PRESSTV】

 アメリカはバハレーン港近郊に展開中の3隻に続いて、ペルシャ湾に4隻目となる潜水艦を展開した。

 これはアメリカのエイブラハム・リンカーンとフランスのシャルル・ドゥゴール両空母がペルシャ湾に向かっている動きと連動している。

 アメリカは20隻の軍艦、空母ハリー・トルーマン、その他53隻の輸送関連船舶をペルシャ湾とオマーン海に維持している。イギリスとフランスの艦船を含む、合計30隻の軍艦がこの海域に展開している。

 アメリカの空母エイブラハム・リンカーンは船員やパイロットを含む5000人の乗務員を抱え、第5艦隊の海域に乗り込んでくる。この空母には、ミサイル巡洋艦のケープ・セントジョージを含む数隻の巡洋艦と4隻の駆逐艦が護衛として伴走してくる。

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第2次レバノン戦争時にヒズボラの攻撃を受けたイスラエルの町

◆9月24日

 9月5日号の「イスラエルのレバノン国境での動き:来年に本格的な戦争か」で示したように、イスラエルはイランを睨みつつ、まず足元のヒズボラやシリアを先に叩くことを考えているようだ。

 アメリカの親イスラエルのシンクタンクの研究員である、元情報員だったジェフリー・ホワイトは、次にレバノンのヒズボラとイスラエルが戦争を始めれば、2006年の時の第2次レバノン戦争の規模をはるかに超えた、1973年の第4次中東戦争以来の大戦争になると指摘している。

 このホワイトの指摘によれば、イランとの戦争に拡大することは避けたいのがイスラエルの姿勢だとしているが、戦争を始める側であるイスラエルのそのような思惑を超えて、イランやひょっとしてトルコ、あるいはロシアなどがどのような介入の仕方をしてくるか、分からないであろう。

 以前にも指摘したが、イスラエルを取り巻く環境は日に日に悪化しているのであり、そのため次に戦争を引き起こした場合、それが「イスラエルの終焉の始まり」になるとも限らない情勢である、という認識をまずすることが必要なのだ。今までの武断的姿勢はもはや通用しなくなり始めているのだと言う理解が必要なのである。

 「天の時、地の利、人の和」、これが戦争の勝利には欠かせないが、天の時が準備できていないのだから、どうしようもないのだ。

 
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●次のレバノン戦争は大戦争になる
http://www.haaretz.com/print-edition/news/next-israel-hezbollah-war-will-be-worse-says-u-s-analyst-1.314880
【9月21日 Haaretz】

先週発行された親イスラエルのワシントン近東政治研究所のジェフリー・ホワイトの研究論文によれば、次のヒズボラとの戦争では、イスラエル軍の北方コマンドは、「レバノン部隊」と5師団(162、36、98、366、319)を動員する、という。

 ホワイトは、もし新たなイスラエル・ヒズボラ戦争が勃発すれば、2006年の時の戦争のようではなく、レバノンとイスラエル両国全体を動員した大掛かりな戦争となり、さらにはシリア、イランまでもその戦争に巻き込むようなものになるだろうとしている。 その場合、本格的大戦争となるので、戦闘員はもとより一般人の犠牲者、インフラ破壊など深刻な結果をもたらすだろうと見ている。

 外交的努力にも拘わらず、戦争の成功は戦場で決定されるだろう。またイスラエルは次の戦争に対しては2006年の時よりはるかに準備できている、とホワイトは見ている。

 イスラエルの戦争における主要な目標は、軍事的均衡の構図の根本的な変更と、決定的なものではないだろうがヒズボラの打倒にあるという。

 イスラエル軍の戦略の中心には、陸海空の統合的軍事作戦がある。まずヒズボラのロケット、ミサイル基地と南レバノンにあるヒズボラの陸上勢力を早期に壊滅すること、そしてレバノン中のインフラを攻撃することで彼らの指令・命令中枢を混乱させることだ。

 イスラエルは予備軍を動員、戦力を動かして力瘤を示しシリアを脅すことで戦争がシリアにまで拡大することは阻止しようとするだろうが、シリア軍やシリアのインフラ、イラン関係の勢力など、ヒズボラの支援になるようなものを攻撃する準備だけはできている。

 ホワイトは、イスラエルは戦略的要素である、空中給油、ミサイル、海軍艦艇などを準備し警告をイランに発っすることで、イランがイスラエルを攻撃することを阻止しようとするだろうと言う。

 ヒズボラの計画は、レバノンに移動するイスラエル軍に対し数々の強力なミサイルを発射することで、できるだけの打撃を与えようとすることであろう。 シリアの空軍はイスラエル戦闘機と偵察機がシリア領空を通過することを阻止しようとするだろう。可能性としては、ダマスカスから戦場の距離を見てレバノン上空付近で妨害しようとするかもしれない。

 もしもシリアが戦闘に巻き込まれることになれば、そのシリアの主要な目標はレバノンのヒズボラへの支援をあまり強調しないで、アサド政権の保持とイスラエルへの攻撃能力の温存を図るよう努力する、ないしは、シリア軍のレバノン駐留の復活と、ゴラン高原を取り戻すためイスラエル軍を打倒するか、のいずれかだ。

 イランの反応は先ず、ヒズボラとシリアに対する武器の供給を始めることであろう。そしてイランはアドバイザー、技術者、軽量戦闘部隊を準備し、イスラエル軍に対する攻撃をして、この地域での緊張を更に増大させることであろう。その際、ホルムズ海峡での敵対的行為もあるだろう。またイスラエルに対するミサイル攻撃も考えられる。

 ハマスが戦闘に加わるかどうかの確証はない。とりわけイスラエルがそれを契機にガザを支配しているハマスの壊滅を図るかもしれないから、とホワイトは説明した。

 ホワイトは、かれの予測の中で、イスラエル軍は、レバノンの一部、おそらく重要な地域、とガザ全体を数週間で占領するだろうという。この戦争は1973年以来、イスラエルが行う戦争では最も過酷なものとなろうと言う。イスラエルは間違いなく勝利しなくてはならないのだ、という。

 もしもイスラエルがその行為を決意すれば、またそのための犠牲をいとわないならば、ヒズボラの軍事力を破壊し、政治的な弱体化をもたらすことで、軍事的には成功するだろう、とホワイトは語る。

 シリア政権は弱体化し、この地域でのイランの活動は同盟勢力の弱体化で封じ込められるであろう。もしもイランがその同盟勢力を支援しなければ、その影響力を大きく失うことになるだろう。

 ハマスがもしもこの戦争に全面的にかかわるならば、ガザにおける軍事力を失い、政治的にも弱体化するだろう。

 元防衛情報アナリストは、アメリカはイスラエルを封じ込めようとするのではなく、ヒズボラとシリアに対する作戦が完了するようイスラエル軍に必要な時間と空間を与えるべきである、と言う。

 ホワイトは、アメリカの役割は、レバノン・シリアを支援するため、あるいはペルシャ湾で、イランがこの戦争に介入することを阻止することにある、と語る。

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アフガンの米軍

◆9月16日

 アルカイダというものが、アメリカなどの欧米勢力の作り出した勢力であることと、その実際の勢力が今ではわずかなものである、という事実が隠されたまま、アルカイダの脅威に対処するためと称して欧米が大きな勢力をアフガンに送っている。

 しかし、実はアルカイダ掃討が目的というよりか、アフガン占領そのものが目的である、という疑惑が今回の国際戦略研究所(IISS)の報告によって明らかになりつつある。

 このブログでは、アフガン占領の目的の一つはアヘンにある、と指摘してきたが、ようするにアフガンを押さえておきたいがため、戦闘が長引くことが必要なのだ。

 しかし、イラク戦争の原因などでイギリスのブレアー元首相が責め立てられているように、都合のよい嘘の証拠などでイラクやアフガンを侵略した欧米勢力は、今その過去の付けを払わされようとしている。

 
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アルカイダの脅威は誇張:12万の米軍は50人以下のアルカイダと戦闘
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=21059
【9月14日 by Eric Margolis】

 ロンドンに本部のある国際戦略研究所(IISS)は、軍事に関する世界的なシンクタンクである。防衛問題専門グループの中ではトップの内容をもっていて、そこにはアメリカ、イギリス、中国、ロシア、インドなどからの退役した将校、軍人らが集っている。

 私自身、20年以上このIISSのメンバーだった。IISSの報告書は常に権威的であるが、慎重であり外交的であり、たまに冴えないこともある。しかしながら、2週間前IISSはアフガンに関する驚愕すべきレポートを発表した。この内容にアメリカ政府やNATO同盟国は衝撃を受けている。

 イギリスの諜報機関MI-6の元副長官だった人物により監修されたこのレポートは、タリバンとアルカイダの脅威は欧米勢力によって「誇張」されたものである、と述べている。

 アメリカ主導でのアフガン作戦は、その初期のアルカイダの分裂と消滅という目的からあらゆる面で膨張されてしまっている。IISSは、アメリカ主導のアフガン作戦は、「長期に引き伸ばされた災厄」である、と指摘した。

 つい最近も、CIAのレオン・パネッタ長官は、アフガンには50人以上のアルカイダは存在していない、ということを認めたのだ。ところが、アメリカのオバマ大統領は、アルカイダと闘うために米軍を3倍の12万人とした。

 IISSレポートは更に、アフガン在の欧米軍は実際のところは、アフガンのレジスタンスを扇動している、ことを認めている。私は同じような現象を1980年代のソ連によるアフガン占領の時、目撃している。

 興味深いのは、元MI-6副長官のニゲル・インスクスター氏が監修したこのレポートのある部分では、アルカイダの脅威は殆ど認められておらず、ソマリアやイエメンは特にそうだ、と指摘している。しかしながら、アメリカ政府は、アルカイダの攻撃が激しいと誇張している、という。

 いつもの思慮深さを捨ててIISSは、こういった警告を出すのは、アフガンでの戦争に深入りすることは、欧米の指導者たちが世界金融危機やイラン問題から気を紛らすことで、また乏しい資金を費やすことで、欧米の安全保障の利害にとって脅威となるためだ、としている。

 IISSの調査結果は、オバマ大統領、イギリスの新しい首相であるデイビッド・キャメロン氏、その他アメリカの同盟国でアフガンに軍を送っている国々に直接的に問題を突きつけることになろう。

 このレポートは、ますます不人気になりつつあるこの紛争を保持するために使われてきた彼らの論理を覆す危険性がある。

 このレポートは、アフガンの占領の本当の理由は、石油と関連し、この地域から中国を締め出し、核兵器を装備しているパキスタンを監視する目的を持っているという疑惑に説得力を持たせることになりそうだ。

 このレポートは更に、アフガン戦争からの出口戦略を提案している。IISSは、欧米の占領軍は、思い切って削減し、カブールと、タジク人とウズベク人が殆どの北部に限定するべきだ、と提案している。

 タリバンの支配する南部アフガンからは欧米軍は撤退するべきだとしている。タリバンにはゆるやかで分散化した封建的システムが機能するまで、国土の半分を支配するようにさせればよい。このやり方は、1979年にソ連がアフガン侵攻するまで実施されていたやり方である。

 その間、アフガンでの戦争はますます弱体化している欧米占領軍に対し厳しいものになっている。 アメリカが立てたアフガンの指導者である、ハミド・カルザイ大統領は、アメリカ、カナダ、イギリスの反対にも拘わらずタリバンとの直接的な和平交渉をする準備をしている。

 親政府的なアフガン武力勢力は、ますます無軌道になりつつある。ただ、インド、ロシア、イランの支援を受けているタジク人とウズベク人の民兵、それにアフガン共産党がパシュトゥン人のタリバン勢力と闘うことを望んでいる。
 タリバン指導者のムラー・オマール氏は先週、欧米占領軍は急速に敗北に向かっていると宣言した。彼は正しいかもしれない。アメリカが支援するアフガン政府や支援している欧米にとって上手く行っているものは何もない。鳴り物入りで実施したタリバンを殲滅するはずだったマルジャでの作戦でも、当惑させられるような大失敗を帰した。米軍による一般人の犠牲者数は増え続けている。

 ヨーロッパはアフガン戦争に倦み疲れている。世論調査では、アメリカ人の60%が戦争が無益であると考えていることが分かった。

 IISSの爆弾発表はイラク侵攻の原因に対するイギリスのチルコット調査の最も劇的な事象の後に出てきた。、イギリス諜報機関のMI-5の元長官、マリンガム・ブラー男爵夫人は、イラク戦争はブレアー政権が嘘を寄せ集め、でっち上げの証拠で始めたものだと証言している。我々が「テロリズム」と呼ぶものは、多くの場合は欧米諸国のアフガンやイラクへの侵略によって、引き起こされている、と彼女は証言したのだ。

 イラクとアフガンにおける真実というものが、こうしていよいよ露にされだしているのだ。
 アフガンは再び、「帝国の墓場」、であることが証明されることだろう。

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ROCKWAY
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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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