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ゴールドマン・サックスの常務取締役を辞職したグレッグ・スミス

◆3月17日

 昨日の「フランスはシリアの反政府勢力に対する武器供給に反対」の記事内で、「良心を大切にして生きたい、と願う人間がどんどん増えてきているのだ」と書いたが、以下はゴールドマン・サックスの非道なビジネススタイルに反発して、それこそ、「良心的に生きたい」と決意し常務取締役という重職を辞する人物の書いた手紙の要約である。

 ゴールドマン・サックスが犯罪的組織であることは、以前から指摘されてきている。今回の日本のオリンパス問題も、あのギリシャ問題も、その背後にはゴールドマン・サックスが控えている。リーマンショックの時、唯一空売りで儲けたのもゴールドマン・サックスである。

 これからこのような人物がどんどん出てくるのが、これからの時代の特徴となるだろう。本人はユダヤ人であるが、ユダヤ人の中には、骨まで腐ったまま世の中の重要なポストについている者たちが多いのだが、やはりそうではない、良心的な心を保持している人々もまた多いのである。そういう者たちがこのような内部から、組織の腐った実態を暴露するようなことが頻繁に起こるようになるだろう。


 「右を向いても左を見ても 馬鹿と阿呆のからみあい 
  どこに男の夢がある
」               
                  (傷だらけの人生:鶴田浩二)

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●ゴールドマン・サックス内でのユダヤ人魂の軋轢
http://www.henrymakow.com/goldman_sachs.html
【3月15日 henry makow.com】

 ゴールドマン・サックスのロンドン支社の専務取締役のグレッグ・スミスは15日、顧客を「食い物にする」カルチャーが嫌で正式に辞職した。 

 「今日、会社のために十分な金を作れば(そして殺人鬼でなければ)、影響力を持つ地位に昇進することができるだろう」

 米連邦準備銀行の共同所有者であるゴールドマン・サックスは、2008年の信用危機の際、決定的な役割を果たした。この手紙は何も変わっていないことを示している。実際は事態はもっと酷くなっている。この会社は、顧客や社会にどのような影響が出るかにかかわりなく、怪しげな商品を売り続けている。

 この手紙はまた、二種類のユダヤ人がいることを示している:一方は強い道徳的センスを持っている者たちであり、他方はそれを持っていない者たちだ。つまり、あるユダヤ人は社会に奉仕することに意義を見出すが、他の者たちは社会から搾取することを良しとする者たちだ。
 
 グレッグ・スミス(33歳)は、この銀行に「会社にどれほど金を儲けさせたとしても、道徳的に破滅状態の者たちは一掃せよ」と要求している。彼はCEOであるロイド・C・ブランクフェインと会長のゲリー・コーンを会社のカルチャーを破壊しているとして非難している。


ロイド・C・ブランクフェインCEO

 
 我々は自分のキャリアーに対する影響を顧みずに、正しいことのために立ち上がるスミスのような人物をもっと必要としている。以下は彼からの手紙の要約である。


≪グレッグ・スミス:ニューヨーク・タイムズ紙≫

 本日が私のゴールドマン・サックスでの最後の日となる。12年この会社で勤めた後-最初はスタンフォード大学生だった時の夏季インターンとして、それからニューヨークで10年間、そして今はロンドンだ。私はこの会社のカルチャーの傾向や社員のこと、またその正体を知るには十分なくらい仕事をしたと思っている。それで、私は今の状況は今までと同様、この会社は有害で破壊的だと正直に言える。

 問題を簡単に言えば、顧客の利益は、会社が運用し儲けを出すうえで無視され続けている、ということだ。ゴールドマン・サックスは世界最大の最も重要な投資銀行であり、このようなやり方を続けるにはこの会社は世界金融面であまりにも大き過ぎるのだ。この会社は私が大学卒業後すぐ入社した時から大きく変わってしまったので、精神的に苦しくなってしまったのだ。

 不信感を持つ人々には驚くことかもしれないが、カルチャーというものはゴールドマン・サックスが成功してきた際の決定的な要素だった。それはチームワーク、誠実さ、謙虚さ、そして顧客の側にたって正しいことをする、という社風である。このカルチャーはこの会社を偉大なものにした秘密の調味料だったし、それがため143年間にわたって顧客からの信用を勝ち取ってくることができたのだ。

それは単に金を作る、ということだけではない;それだけで会社を長きにわたって維持させることはできないだろう。それはこの組織内の誇りと信念と関係するものだ。この会社に愛着を感じ長い間懸命に働くことができたカルチャーが殆ど跡形もなく無くなってしまっているのを見て、私は悲しさを覚える。私にはもはや誇りも信念もない・・・

 ゴールドマン・サックスの社史が書かれる時、現在の最高経営責任者(CEO)であるロイド・C・ブランクフェインと会長のゲリー・D・コーンがこの会社のカルチャーを喪失していることを記すことだろう。会社の道徳律が失われていることが、この会社がこれからも長期にわたって生き残るにあたって唯一の最も深刻な脅威であろう、と本当に思っている。

 私がキャリアーを積む際に、この地球で最も大きい二つのヘッジファンドとアメリカの五つの最大の資産運用管理会社、三つの最も有名な中東とアジアのソブリン・ウエルス・ファンドにアドバイスをする特権を得たことがあった。私の顧客たちは一兆ドル以上のアセットを持っている。私はたとえそれが会社にとっては利益が少なくとも、顧客にとって正しいと思うことを顧客にアドバイスする誇りを常に持っていた。このような考え方はゴールドマン・サックスではだんだんと嫌われるようになっている。これがもう一つの、辞職する理由だ。


■「顧客を食い物にする」

 なぜこうなってしまったのか? この会社はリーダーシップについての考え方でやり方を変えたのだ。リーダーシップとは模範を示しそれを正しくやる、という考え方だった。今では、この会社に大きな利益をもたらせば(そして大鉈(おおなた)殺人鬼でなければ)、誰でも影響力を持つ地位に昇進できるのだ。 


ゲリー・D・コーン会長

リーダーになれる三つの近道とは?

1.”「大鉈」を揮(ふる)へ”、と言って、会社の言葉で、潜在的利益が見えないから我々が処分しようとしている株とかその他の商品を、顧客に購入することを説得することを意味する。

2.”象狩り” 英語では、会社に最大の利益をもたらす商品を購入するよう、顧客を説得せよ、ということ。”古い奴だとお思いでしょうが”、私は顧客にとって悪い商品を売りたくはないのだ。

3.どんな非流動性の三文字略語の怪しげな商品でも売りさばくために自分はそこにいるのだ、と知ること。

 今日では、これらのリーダーたちが示すゴールドマン・サックスのカルチャー率は正確にゼロ・パーセントだ。私はデリバティブ・セールス会議に参加したが、そこでは顧客にどう益するか、ということが問われたことは一瞬でもなかった。その会議は顧客の資金から最大に利益を引き出すにはどうすればいいか、だけが話し合われたのだ。

 平気な面して顧客を食い物にすることを話し合っているので私は気分が悪くなる。この12か月、自分の顧客のことを「マペット(操り人形)」と言う、時には電子メールで書いているマネージング・ディレクターを五人は見てきた。

 証券取引委員会でも、伝説的存在、ソロバン、神業、カール・レビン、ヴァンパイアー、するめいか、などと言われた。人間じゃない? 誠実さ? それは腐食している。不法な行為については知らないが、それが最高にシンプルな投資ではなくとも、あるいは顧客の目標にもっとも一致する商品ではなくとも、儲かる複雑な商品を顧客に押し付けるのだろうか? 勿論だ。実際、毎日そうやっている。

 上級管理者が基本的な原則を殆ど無視していることに驚かされる。もしも顧客が信用しなくなれば、取引をしなくなるだろう。あなたがどんなにスマートかは関係ないのだ。


■デリバティブ

 今日、デリバティブについて若いアナリストたちから受けた最も多い質問は、「顧客の金でどれだけ利益を生み出したのか?」というものだ。それを聞くたびにイライラさせられる。それは彼らのリーダーたちの姿勢をどう見ているかを示しているからだ。

 未来の10年を考察して見る:これらの若いアナリストたちが、「マペット」、「目玉をくりぬけ」そして「給料支払日だ」などと言う言葉を聞きながら部屋の隅に静かに座っていれば、模範的市民になっていくわけではないことは、ロケット科学者でなくとも分かるだろう。

 私がアナリストとして一年目の時、どこにトイレがあるのか知らなかったし、靴ひもをどう結ぶか知らなかった。私は要領を学ぶこと、デリバティブとは何かを知ること、金融のことを理解すること、顧客のことを知り何が彼らの動機か、彼らの成功とは何か、それをさせるために我々は何ができるか、などということに関心を持て、と教わった。

 人生で最も誇りに満ちた瞬間は、南アフリカからスタンフォード大学に行く奨学金を受けたこと、ローズ奨学生に選ばれたこと、ユダヤ人のオリンピックと言われるイスラエルのマカビア競技大会で卓球で銅メダルを取ったこと、こういったことには近道はなく、刻苦勉励があって獲得できたものだ。ゴールドマン・サックスは今日、近道をして儲けようとし過ぎていて、努力を積み重ねる面で十分ではない。それは私にとってはもはや正しいこととは思えない。

 これが取締役会に対する「目覚まし時計」になれば、と期待する。顧客に焦点を当てるビジネスに再び戻るように。顧客がいなければ利益をだすことはできない、というより自分たちが存在できないのだ。 

 どれほど会社に利益をもたらすとしても、道徳的に破綻している人々を一掃せよ。そしてカルチャーを正しいものに戻すことで、正当なことのために人々はここで仕事したくなることだろう。利益を出すことだけしか考えない人々は、この会社を長く維持する、あるいは顧客の信用を長く繋ぎとめることはできないだろう。

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