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中国のChinalco社
◆9月5日
中国が鉱物資源や貴金属に投資を振り向けている。ドルを外貨準備といて積み上げてきたが、まもなく始まると思われるドルの急落・崩壊前にそのドル資産を実物資産に変えようとしている動きのようだ。
このところの金価格の上昇、ドルの下落傾向の継続の背後にこの中国の戦略的な動きがあると言えるかもしれない。
そろそろ9月危機が本格化するということか。
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●中国のSWFは、ドルをゴールドのような戦略的投資に向けている
http://mineweb.com/mineweb/view/mineweb/en/page67?oid=88400&sn=Detail
中国はドルを売って石油や金などの実物資産に乗り換えようとして、中国の主要な政府系投資ファンド(SWF)その他の投資グループに、欧米の戦略的アセットに投資するよう督促している。
【9月3日 Lawrence Williams】
中国から情報が流れてきている。政府系投資ファンド、特に中国投資有限責任公司(CIC)は、中国以外の投資先を確立することが要請されている。このCICは3000億ドルの資金があり、更に政府からの支援を持ち、ヘッジファンドその他の投資先に集中しているようだが、この政府系投資ファンドにはもう一つの別の投資先として商品がある。
自由になる資金を持って中国はアメリカ・ドルを投売りし、より確かなアセットに投資を振り向けようとしているので、鉱物資源で中国がかかわっていないものは実際上はもう存在しない。
アメリカ議会への報告では中国高官の話としてCICは、1兆5000億ドルの外貨準備金の資本利益率の改善を目指し、また過剰な流動性を吸い上げるため、たった2年前に元入資金2000億ドルで設立された、という。最初の2000億ドルの資金でのパフォーマンスによるが、CICは中国の増大する外貨準備金を更に供給されるかもしれず、どうもそのようになってきているようだ。
中国の政府系投資ファンドの海外での投資についてのおそらく最も興味深い報告は、Paul Mylchreestのサンダー・ロード・レポートがしている。そこではアメリカの前情報関係者の話が載っている。彼は中国の政府系投資ファンドに友人がおり、風聞の域を出ないが、ファンドのアナリストは、四六時中石油と貴金属への投資に集中している、という。結論として、中国はドルは下落することを予期していて、崩壊が実際に始まる前に数兆ドルの資産をできる限り戦略的アセットに切りかえるべく動いている、ということになる。
問題は、あまりに多くの資金をわずかなアセットに、しかもわずかな時間内に切り替えねばならない、ということだ。それで中国政府は規制を緩和して、中国人に金と銀をできる限り購入するよう勧めている。それで今や中国の方がアメリカより貴金属の購入はしやすくなっている。そして、金・銀への投資を国営テレビで勧めている。もしこの傾向が継続すれば、中国は金・銀の購入でインドを追い越して世界一の国家として居続けるだろう。またその富の蓄積は、欧米の経済崩壊の影響から自国を守ることになる。
これが実際起きていることならば、おそらくは秘密裏に、粉飾決算を通して、報告が必要な中央銀行を通さずに、中国は金準備を蓄積していることになる
このCICの会長は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、CICの今年の「ひと月の世界のポートフォリオは昨年1年間分に等しい」、と言う。そして今年1年の投資のポジティブなリターンを予想しているので、政府に資金の追加供給を要請することになる、という。この追加供給される資金を何に投資するのかは分からないが、いずれにせよ中国が欧米のリセッションを利用して安値でアセットの購入をすることは間違いなく、欧米の基準からして彼らの資金は事実上無限とも言える額になる。しかし中国は古いガラクタには目をくれず、極上のものしか興味は無い。
既にCICはカナダの鉱山会社テク社の17%の株式を買い込んでいる。彼らはこの会社が昨年の崩壊から立ち直りつつあった時うまく買ったのだ。この鉱物資源への戦略的投資はまだまだ続きそうで、計画中だったり既に交渉に入っている件もある。中国アルミ業公司(Chinalco)がリオ・チント社を買収しようとして失敗した動きはその例の一つであり、オーストラリアの鉱山会社への投資と買収や、鉱山物資の豊かなアフリカ諸国に対する巨大な融資などもまたもう一つの例である。
中国が日本を抜いて世界第2位の経済大国に数年以内になると見る者がいるし、アメリカでさえ2030年までに抜かれると考える者がいる。もし中国が今の調子で行けば、またアメリカが今の調子で行けば、もっと早くそうなるかもしれない。共産主義は中国式では、経済戦争で勝利を収めつつあり、世界はまもなくドルではなく人民元を基軸通貨とするようになりかねない。
サンダー・ロード・レポートの報告には興味深いが少々当惑させられる補足説明がある。 Paul Mylchreestは南アメリカに25年間住んだことがあるのだが、初めて現地人がドルよりかは自国通貨の方を好みだした、と言うのだ。このコメントを終わるにあたって彼は、「教育も無く、貧しい食事をし、不十分な医療しか受けられないで海抜3500メートルの地点に住む男にとって、ドルは蓄えるべき資産としては望ましいものではないと分かれば、ドルが世界の基軸通貨としてどれだけ長くその地位を保つだろうか」と書いている。
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