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イランのナタンツの核施設


◆3月31日(水)

 イランの核施設に対するイスラエルの攻撃が取りざたされてからもう何年にもなるが、今年はその限界の年かもしれない、という見方をこのブログでもしている。
 それは、これから2010年半ばを過ぎていくと世界経済、とりわけアメリカ経済の崩壊がその足音を早めると思われるからだ。そうするとアメリカがイスラエルに今まで行ってきた援助などは早晩できなくなる。アメリカ自体が火の車になるのだから、いくら何でもイスラエルといえども外国である以上、今までのような調子で軍事援助をすることはできなくなるだろう。

 それをイスラエルも見越しているのではないだろうか。そうすると今年がその限界の年とならざるを得ない。
 しかし、たとえイスラエルがイラン攻撃をするとしても、現実的には非常に選択肢が限られている。長期戦は無理だ。
 戦争が長引けば、周辺のアラブ諸国の動きが反イスラエルで固まってくるだろうし、友好国であったとしても、民衆の反感から、その国自体が不安定となり、イスラエルには不利となる。

 結局、お得意の奇襲攻撃で、さっさと懸念の核施設を破壊して休戦に持ち込まねば、悪くすると、ハルマゲドンという中東発第3次世界大戦に発展しかねない。イスラエルはますます追い詰められている。


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イスラエルはイランのキーとなる核施設にターゲットを絞るだろう
http://www.thetruthseeker.co.uk/article.asp?ID=12422
【3月31日 Dan Williams】

 イスラエルがイラン攻撃をするとすれば、できるだけ石油関連施設あるいは民間施設への攻撃を避けて、核施設への精密な攻撃に集中するだろう。

 過去のイスラエルの作戦は、1981年のイラクのオシラク原子炉攻撃や2007年のシリアの似たような施設への攻撃に見られるように、ピンポイント攻撃の作戦となりそうだ。これは軍事的な力量に制限があることと戦争が拡大することを恐れるためだ。 
 昨年12月のワシントンのブルッキング研究所でのシミュレーションでは、欧米が考えているイランの核兵器獲得を目指す動きを阻止するために、イスラエルは6ヶ所ほどのイランの核施設に対する攻撃を考えているとしている。
 ブルッキング研究所の専門家のケニース・ポラック氏は、図上演習の概説で、イスラエルはこの作戦は、「欧米諸国がイランに対する圧力をかけ、弱体化させ、可能ならば政権の転覆を図る好都合な機会を作り出すかもしれない」と考える可能性があるだろうと書いた。しかし彼はオバマ政権がこのやり方について好意的ではないだろうと見ている。
 イスラエルの高性能戦闘機のF-15とF-16はイラン西部を爆撃できるし、空中給油とステルス技術でもって中間にある敵対的なアラブ国家の領空を通過し更にイラン内部へも攻撃をすることが可能だ。
 2009年のワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)リポートによれば、イスラエルはジェリコ・弾道ミサイルに従来型の弾頭を装着して使用することもできる、と書いている。

 イスラエルの3隻のドイツ製のドルフィン型潜水艦は旧来型の弾頭と同時に核弾頭を装着した巡航ミサイルを運搬できると考えられている。これら潜水艦は昨年行ったように、ペルシャ湾に到達するためには、エジプトのスエズ運河を通過しなければならないだろう。

 標的を捕捉し攻撃を可能にするためには特殊部隊の展開がなされることになろう。イスラエルはまたサイバー戦争を行うことのできる能力を開発している。そしてこういった能力をモサドの秘密工作員の地上での活動と一体化させて活用することになろう、と報告している。
 
 イスラエルはヒズボラ、ハマス、シリアなどイランの同盟者を戦闘に巻き込みたがらないであろう。イスラエルはまた中立的なアラブ諸国やアメリカとの関係を悪化させたがらないはずだ。短期の奇襲攻撃が好ましいということを言えば、彼らの通常戦力は短い国境紛争用にデザインされているもので、長期の行動には向かない。

戦略的な焦点

 「もし、イスラエルの攻撃がなされる場合にイスラエルが考慮することは、核施設だけに対する精密攻撃であろう」と、テルアビブ大学国家安全保障研究所の上級研究アソシエイツであるエミリー・ランダウ氏は語った。「イスラエルはイランとの間には軍事的核能力を高めているということと激しい論戦以外の問題は抱えてはいない」と彼女は語った。

 イスラエルは、イランのエネルギー施設、たとえば石油生産と積み出し施設などを攻撃することは避けようとするだろう。もしこれをすると、石油価格の高騰は避けがたいことになる、そして国際的な論調が反イスラエルになり、同時に反対派のイラン人の動きも離れてしまうだろう。

 それでもイスラエルはその攻撃の標的を拡大せざるをえなくなるかもしれない。イスラエルの攻撃に対して、イランがシェハブ・ミサイルでテルアビブを攻撃すれば、ネタニヤフ政府は戦闘をエスカレートさせないわけには行かないだろう。イランがシェハブ・サルボによる攻撃を停止するには、アメリカ軍のイランに敵対するリストを通して、あるいは休戦など、何らかの外部からの保証が必要になるだろう。

 「イランとの紛争の拡大化はイスラエルにとって明らかに何のメリットもない。それは更に戦争が拡大していく危険性があるためだ。紛争が紛糾すれば、いつ終わらせることが出来るのかという問題が出てくる」とランダウ氏は語った。

 最初の奇襲による技術的な優位性を失った後は、イスラエル軍は精密攻撃をするのが困難になることだろう。
 イランは敵対的航空機、潜水艦それに特殊部隊に対する警戒を強めることだろう。2006年のマサチューセッツ工科大学の研究では、イラク、トルコ、あるいはサウジアラビアは、イスラエルの軍用機がイランに向かっている場合には撃墜すると見ている。

 イスラエルの一般大衆は、シェルターでの生活と軍の喪失に直面し、いらだつことになるだろう。
 そんな状況では、イスラエルはジェーン・ミサイル専門家が1000ヤードほどの正確さしかない、と考えているジェリコなどの兵器にますます頼ることになりそうだ。これはライフラインを含むイランの民間施設へのダメージが更に拡大することを意味する。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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