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トルコのエルドアン首相

◆10月2日

 トルコのエルドアン首相は、ニューヨークの国連総会に出席した際の記者会見で、イランの核計画が問題ではなく、イスラエルの核兵器が問題だ、と指摘、欧米諸国の偏向した姿勢を非難している。
 エルドアン首相は今年1月の世界経済フォーラム(ダボス会議)で、イスラエルのガザ侵攻を激しく非難し、イスラエルに与えられた演説時間に比べて短い時間で演説を中止させられたことに抗議し席を蹴って退場した、という経緯がある。これは当ブログでも取り上げた(トルコのエルドアン首相のイスラエル非難【2月1日】号)。それは実に見上げた行為であり、その精神において他国の指導者も見習うべきだ。

 このように彼の主張していることはいちいち正論であるが、それがまだ世界の大勢にはなっていない。しかし世界にはトルコのエルドアン首相以外にも同じような姿勢を示す、例えばベネズエラのチャベス大統領やりビアのカダフィ大佐などの人物も出てきており、その数は増えこそすれ減ることはない。今のところそのような意見をはっきりと表明する人物はいわば、特異な人物、という定評のあるような人物だが、エルドアン首相のようにごく普通の政治家も出てきていることを見れば、これからの世界の未来を見る思いである。

 そのイスラエルの核の問題に対処するにおいて、注目すべきはシリアのアサド大統領の、中東を非核地帯にしようという主張である。既に2003年にその考えを表明しているが、今年の国連総会の場で、シリア外相はイスラエルにNPT加盟を要請した。これはこの国連総会に先立ち、IAEA総会で、イスラエルの核兵器を非難しNPT加盟を促す決議がなされたのに呼応するものだ。

 この中東を非核地帯にする、というシリアの主張がこれから中東地域の主流の声になっていくであろう。またそうすべきである。その時シリアとトルコは主要な指導国家となり、その他の中東の強国の賛意と協調を獲得しつつ、その枠組みを中東の総意としてまとめれば、そして欧米・ロシア・中国の賛意を得ることで、イスラエルに核廃棄を要請していけるだろう。


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●トルコ首相:イランの核計画よりイスラエルの核兵器が問題である
【9月28日 PRESS TV】
 トルコ首相は欧米がイランの核計画について取りざたしていることを非難し、世界はイスラエルの核兵器について取りざたすべきである、と強調した。
 トルコの「急進的」新聞は9月27日、エルドアン首相のイスラエルの核計画についての強いコメントは、1月のダボスでの、イスラエルのシモン・ペレス大統領とやり合った議論と類似のものだ、と報告した。
 
 エルドアン首相はニューヨークで記者会見を行い、イランの核計画は「軍事的目的」を持つものではない、と語った。 トルコ首相は、イスラエルは「核兵器」を保有しており、ガザのパレスチナ人に対して「白リン弾」を使用した、と語った。 「なぜこういったことが協議事項にないのだ?いつもイランだ・・・」と、エルドアン氏は語った。
 「もしイランだけを世界の議題にするのならば、我々は問題にすべきガザ問題など他の問題を無視することになる」と彼は語った。

 ニューヨークからイスタンブールに戻ったエルドアン首相は、国連総会とG-20での会議でイランに対する非軍事的対応が議題にあったと語った。
 イランの北西にあるトルコは、有効でないということから、イランに対する新しい制裁を課すことについて注意を喚起した。
 エルドアン首相は来月、核問題をアハメディネジャド大統領と協議するためイランを訪問することになっている。 エルドアン首相は、イランのガス産業に制裁を課そうとすることについて、制裁は隣国トルコにとって特に問題となると語った。

 トルコ首相はイランの核計画問題の解決を図るため来月イランを訪問する計画である。「10月末にイランを訪問するつもりだ。我々はこの核問題を含む地域の問題を話し合うだろう」と、アナトリ通信は首相が語ったと伝えた。
 イスラエルは中東における唯一の核兵器保有国であり、地域で何回か戦争を行い、イランを軍事的核計画を進めていると非難し、軍事的方法でイランの核計画を停止させるという決意を繰り返し宣言している。

 イスラエルとは異なり、イランはNPT(核拡散防止条約)の加盟国であり、世界から大量破壊兵器を除去することを目指している国である。
 イランはその核計画はIAEAと国際規定の枠組みに従っていると言っている。
 IAEAの前の報告書は、イランはウラン235を濃縮度5%以下にしていると報告している。原子力発電所の燃料となるウラニウムは、軍事的目的に使用するには、その濃縮度を90%以上にする必要がある。


●エルドアン首相:シリアは中東で重要な国である
http://www.tehrantimes.com/index_View.asp?code=204122 
【9月28日 TEHRAN TIMES】
 シリアはこの地域で重要な国で地域の平和のために枢要な役割を担っている、とトルコのエルドアン首相は国連総会の場で語った。
 演説中、エルドアン首相はガザにおける人道的な厄災は継続しており、この地域の状況に対しなされた約束が実行されていないと強調した。
 この厄災を終了せしめ、平和の状態を達成する責任を担うよう呼び掛けた。
 「パレスチナ問題を解決することは、この地域で平和を達成する上での主要な障害の一つである」と首相は語り、全関係国がこの問題を公平に正しく取り扱わねば解決はできない、と語った。・・・以下略


●シリア外相:イスラエルはNPTに加盟すべきだ
【9月29日 The Jerusalem Post】
 中東を大量破壊兵器のない地域にするとすれば、イスラエルは国際原子力機関(IAEA)の要請を遵守すべきだ、とシリア外相は9月27日語った。
 シリアのワリド・モアレム外相は、国連総会の場で、アラブの多くの国のイスラエルに対する要請に呼応して発言した。アラブ諸国はイスラエルに対してIAEAの要請に従い、その核施設をIAEAの要請に対してこの機関の安全措置制度に委ねるよう要請している。またイスラエルに対しNPTに加盟するよう要請している。このNPTに加盟すると、いかなる核計画も非軍事目的に限られるようになる。・・・以下略


●シリアは中東を非核地帯にするよう呼び掛ける
http://www.commondreams.org/headlines03/1230-03.htm
【2003年12月30日 by Thalif Deen】
 国連安全保障理事会の15カ国のメンバー国の任期が切れる72時間前、シリアは、「中東非核圏決議案」を提出した。
 リビアの先週の大量破壊兵器廃棄の決定に明らかに促されたこの決議案は、中東で唯一の核兵器保有国であるイスラエルを念頭に置いたものと思われる。
 密室での協議の後、ファイサド・メクサド国連大使は、記者会見を行い、2年間の非常任理事項の任期を完了する水曜日までに決議案が投票に付されるかどうか分からないと述べた。
 「我々は安保理事会メンバー国に本国と相談する時間を与えている。我々は待たねばならず、次のステップをどうするか待って見なければならない」と語った。「この決議案は、中東を大量破壊兵器、とりわけ核兵器のない地域にするよう呼びかけている」
 メクダド氏は、シリアは、国連の22カ国のアラブ諸国の代表の立場でこの提案をした、と語った。この決議案はまた、117カ国の非同盟諸国(NAM)と、54カ国のイスラム諸国会議機構により承認を受けている、と語った。・・・以下略

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