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ドルの運命は?


◆10月1日

 昨日(アメリカでは今日)9月30日は、連邦会計年度の末日ということで、その中味が明らかにされる日だという。この日を前後してその内容の如何によっては急速な株価の下落や為替レートの悪化が予想されている。

 以下の論文は、アメリカの経済・金融システムの内容を容赦なく解剖し簡潔に説明している。金融というものが、詐欺まがいのマネー・ゲームはおろか、デリバティブ・カジノに集中し、それが有害廃棄物と化し、その毒にあたったため、今、集中治療室でようやく生きている状態であるという。
 このまま行けば、アメリカでは取り付け騒ぎが再び起こり、その騒ぎの中で解体していくという。それが起きる前にそれを阻止し回復させることはできるのか。


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●10月を前に導火線には既に火がつけられた
http://www.larouchepub.com/other/2009/3638fuse_lit_oct.html
【9月25日 by John Hoefle】

 この原稿を書いている時、連邦会計年度の末日が近くなっている。この日は連邦政府がその勘定を精算しなければならない日だ。それは困難なことだ。連邦政府は絶望的に破産している。大規模な略奪にドアを開いた規制緩和で国家を破壊したのだ。更には、この略奪で50州ある内の49州を破産させた。またその他数限りない市、郡、その他の地方政府、そして大量の民衆もだ。
 我々の国は、かつては世界で最も生産力の強い工業国だったが、その勢いに影が差し、経済がどのように機能するかについてなんらの知恵もなく、市民の福利厚生にはなんらの関心もない金融パラサイト(寄生虫)に牛耳られるようになってしまった。
 この時点にくるのに40年がかかった。最後の一歩を前に、我々は崖の淵に立ち深淵を覗き込んでいるのだ。


◆グローバリゼーションは失敗

 何も解決はしていない。大規模救済、歴史上の最大の詐欺、は急場を救ったと言われるが、実際は事態を一層悪化させただけだ。
 経済問題は2重構造だ。我々の富を生み出す経済の生産力を破壊した。そしてその代わりに歴史的に最大の、大きすぎて全てを返済することを考えるのも馬鹿げたことになるような負債を生み出した。これを可能にしたメカニズムはグローバリゼーションだ。そしてグローバリゼーションとは帝国の上品な言い方である。我々が実際にしたことは、アメリカ合衆国が成り立っている原則を裏切り、この国を野蛮な帝国の金融の遊技場に変えたことだ。アメリカは世界の消費大国となり、国内で生産していたものも含めて世界で生産される製品の購入者となった。そしてその過程で、世界中の国の生活に必要な必需品をコントロールしている企業カルテルを生み出すのに手を貸した。
 買い物をするために我々は借り入れを行う。その負債の資金供給のためこの帝国はめまいがするようなデリバティブ証券を中心に巨大な負債マシーンを作った 負債は不思議にも資産に変わり、どこでも売れた。これは見ものだ。それは崩壊する前に想像を超えて拡大した

 しかし崩壊したのは、輝くような外観の下でそれは実際は略奪マシーンだったからだ。支配する者と操作する者らを、そうでない残った者たちに対して盗みを働くことで、外見上、計り知れないほどの金持ちにするねずみ講であった。
 この道理に反するシステムの崩壊に対する適切な反応は、安堵のため息であろう。そしてそれが破損したものを修復する決意だ。しかし、我々のいわゆる指導者たちは、犠牲者らの代償でもって犯罪者らの救済に忙しく動き回った。彼らはひどい状況を生み出し事態を悪化させた。 


◆負債の清算

 愚か者は更なる負債を生み出すことで負債を清算しようと試みる。巨大でハイパーインフレのような量の負債を、崩壊のシステムとゾンビ銀行に注ぎ込んだ。仕事を失ったため、世帯は混乱に陥り、クレジットの利用は削減され、自分たちを保護してくれるものと考えたセーフティネットは、ずたずたに裂かれてしまった。負債が増えるのが早ければ、それだけその負債を返済する経済力はますます縮小する。

 9月30日がやってきた。負債で窒息しつつある国の会計年度の末日だ。いくらかの負債は正当なものだ。実際の経済活動からのものだが、多くはいんちきなもので、帝国のデリバティブ・カジノでの賭博の結果だ。そしてこれはいんちき負債で、カジノの架空の請求だ。それをわが政府が保護して、その他の経済を崩壊させているのだ。この国が破産していることに何の不思議もない。

 リンドン・ラルーシュ氏は、このことを、暑い日にニトログリセリンをもてあそぶことになぞらえている。と言うのも、ある日誰かが、この架空の負債を支払われることはない決意すれば、そしてそいつの隣りの者はそれは買うに値するものと思わないかもしれないので、そこで大きな条件の違いが出てくる。
 デリバティブの価値と関連したインスツルメンツは、金融業者が呼ぶところの“より愚かな者の論理”というもので成り立っている。つまり、あなたが売ろうとする証券の価値より高く買いたがる愚か者が常にいる、ということだ。
ゲームがストップした後、無価値の証券を持っている者が大いなる愚かな者となる。

 こうしてわが商業銀行、投資銀行、保険会社、投資信託、現金運用ファンド、年金基金、等々は、無価値なジャンク債の膨大な山を抱えて行き詰っているが、それでも自分たちの会計簿を高く維持している。彼らは市場が再開するよう救済プロセスに賭けていて、そうなれば、より愚かな者に彼らのがらくたを売りさばいてしまえると思っていたが、それは決して起きなかった。
 帝国にひいきにされていたいくつかの機関は今のところは救われているが、残りの者たちは捨てられて枯れ果てている。


◆実態はひどい状況にある

 新しい会計年度に入るのに際して、政府の主張するところのものは、救済措置はうまく行った、回復は始まった、そしてわが国を金融秩序に乗せることに集中すべきだ、というものだ。救済メカニズムは必要なくなったんで終了する、と告げられている。

 これは大衆向けの陳腐なお話しだ。「すべて事もなし」とは大衆を安心させ眠りに付かせるよう企図されている。しかしながら、インサイダーたちはそれが嘘であることを皆知っている。彼らはおおっぴらに、ただしより一層控えめな言い方でそう言っている。これはピッツバーグのG-20会議に集まった指導者らからも明らかだ。彼らの主要メッセージは、救済策をストップするな、というものだ。
 これをウォール街の投機家たちの立場から考えて見てほしい。あるいはロンドンのシティーの、あるいは世界のどこの誰でも、無価値な証券の山の前で途方に暮れている者たちだ。買い手がいなければ、それは何の価値もないものだ。目に見える唯一の買い手である政府は規模の縮小を語っている。パニックになっていなければ注意していないだろう。
 一切のシステムは破裂しそうになっている。経済崩壊とは正当な負債は支払われず、有毒廃棄物(不良債権)の買い手はいないことを意味する。導火線に火がつき、爆発は近い。いつか、ということが問題であり、もしかして、ではない。


◆グラス・スティーガル

 この時点での唯一の解決策は、ラルーシュ氏によれば、商業銀行を保護し安定化させるため、9月29日のグラス・スティーガル法の速やかな復活である。 それをしなければ、彼が言うには、我々は新しい崩壊段階に入っており、これは異次元の位相空間で、数字は同じでも事態は異なる、という。これは「鼓動は続いているし呼吸もしているが、死につつある人になぞらえられる。従って、鼓動が読め息があっても決定的なものではない。その下にあるものが問題である。彼の鼓動と呼吸を脅かすもののことだ。それが重要である」

 「何かがうまくいかなくなる」ことを待っている人々は間違っている。その何かは既に起きているからだ。金融システムは異次元位相に入った。そして最後のあえぎが近い。それはダイナミックなプロセスであり、年代記ではない。しばしばすぐには目に見えない仕方で原因・結果が作動するものだ。 
 この原因は既に起きている。そして結果は容赦なくやってくる。負債は支払われることはない。そしてその恐ろしい現実が有毒廃棄物保有者に明らかになり始めると、パニックが始まる。パラサイトどもが現金を引き出す競争をするから取り付け騒ぎが始まる。どこにも安全な避難所はない。我々の知っている世界は連鎖反応崩壊の中で解体していくからだ。

 帝国は耐乏生活を人々に強いることになり、人々が死ぬに任せるだろう。分別のある人は克服する、それもすばやく。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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