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イラン攻撃で足並みのそろわない米・イスラエル
◆7月17日
オバマ大統領のアメリカはイラン攻撃に反対の姿勢を崩していないが、イランの「核兵器」を自国の「実存的脅威」と見るイスラエルはそういうわけには行かない、と見ることもできる。もしイスラエルがイランを攻撃すれば、イランの取る作戦で先ず実施されるのが、ホルムズ海峡の封鎖である、と指摘されている。それをやれば、たちまち世界の石油価格が暴騰するのは必至だろう。またイランは自国だけでなく他の組織との連携による戦争遂行が考えられるから、結局中東戦争となり、ひょっとすると世界的規模の戦争にまで発展しかねない。
イスラエルはそれが結局自国の壊滅に繋がることを理解し、戦争ではない選択肢、すなわちオバマ大統領の指摘する方向、パレスチナ国家独立と平和条約の締結の方向に覚悟を固めねばならない。
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●イランへの攻撃は「長い戦争の始まり」となる
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20147
【7月15日 by Daniel Tencer】
攻撃に対するイランの反撃で石油価格は天井に達する
イスラエルのイラン攻撃はイランの、いわゆる核兵器プログラムを阻止することはできないだろうし、経済的不安定と市民の大量犠牲者数に象徴される「長い戦争」への道となりそうだ、とイギリスのシンクタンクによる研究は示している。
14日に公表されたレポートで、オックスフォード調査グループ(ORG)は、アメリカのイランの核施設に対する攻撃の可能性がオバマ政権の政治姿勢によって緩和されたのに反し、イスラエル軍の技術的進歩の状態はイスラエルによる攻撃の可能性が高まっていることを窺わせている。
「イランに対する軍事行動:衝撃と影響」と題するこの研究は、イランの核施設への攻撃はアハマディネジャド大統領の指導の元にあるイラン人を奮い立たせ、イラン政府にたいする更なる支持をもたらし核能力開発に対する理論的根拠を強化することになりそうだということを論じている。
「攻撃されたイラン政府は相当程度の国家的一体感を見ることだろうし、NPTからの脱退と核兵器開発を優先事項として兵器計画の再開発を早急に行うであろう」と報告している。
調査ではその結果として、イスラエルはイランの核施設への攻撃を繰り返すことを余儀なくされ、紛争は長期化され、地域的・世界的な広がりの可能性を持つ長期的な戦争となる、と結論付けている。
さらには、ブラッド・フォード大学の平和研究分野の専門家であるポール・ロジャーズ教授の書いたこの報告では、イスラエルによるイランに対するいかなる攻撃も、核施設だけに対する攻撃に限定されることはなさそうなので、一般市民の広範囲な犠牲者を出すことになる、と指摘している。
イスラエルは、「この核計画を支えているイラン人専門家にできるだけ損害を出さしめるために、工場、研究所、大学などでさえ攻撃するだろう」と、ロジャーズ教授は新聞発表で語っている。イランの核施設を不能状態に陥らせようとするイスラエルの軍事的試みは、「イランの核およびミサイル計画に従事しているこうしたテクノクラートらを殺害することも含まれているだろう」と語っている。 「多くの一般市民が殺害されることだろう。イランの核やミサイル計画に直接従事している人々と共に、同じ区域に住んでいる彼らの家族、秘書、掃除人、労働者、その他工場、調査研究所、大学などのスタッフたちがその犠牲者に含まれるであろう」とロジャーズ氏は語る。
ORGはそのレポートの中で、イランは自国の核施設に対する攻撃に対する反撃のいくつもの選択肢を持っていると指摘している。その中で中心となるものは、ホルムズ海峡封鎖という作戦である。インド洋とペルシャ湾とを分ける海峡は、中東からの石油タンカーが通過しなければならない場所である。もしイランが、この海峡を封鎖するとすれば、石油価格は世界中で劇的に上昇するだろう。
イランは民兵組織とミサイルによる西側の中東における石油精製施設に対する攻撃をすることができる。また、アフガンやイラクで対アメリカ戦をしているグループを支援し始めることがあるだろう。
今月初め、オバマ大統領は、国連の第4次の制裁に従って新たなイラン制裁に対する法案に署名した。イランが核兵器開発を目論んでいるかどうかは、何年も論議されてきたことであった。イランは核計画は純粋に平和目的だと主張する一方、イスラエルの法律家はイランの核問題を「実存的脅威」と表現している。
このORGのレポートは、イランは「ゆっくりと核関連システム分野を扱うことのできる人員と技術を拡張している」と語っている。もしイランがこういった能力を使用し核兵器を製造するという決定をするとすれば、6発の使用可能な兵器製造に3年から7年ほどかかるだろう、という。
「そのような決定がなされたという決定的な証拠があるわけではないが、最近の建設プロジェクトの性格、とりわけ地下施設を考えれば、たとえ決定されたものとしてではなく予備としてであっても、指導部では少なくともなんらかの能力の選択肢を保持することを求めていることを示唆している」と指摘している。
オックスフォード調査グループは、自分達を「独立した非政府組織であり公認慈善事業主体であり、イギリスと世界の安全保障のための持続可能なアプローチを促進するため他の組織と共に活動している団体」としている。オックスフォード大学との関係はない。
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