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逮捕されたイラン人のモサド工作員
◆1月12日
イラン人を訓練しイスラエルのモサドの工作員としてイラン人核科学者を暗殺しようとしたイスラエルのスパイ網が摘発されたという。
中東はスパイの暗躍する謀略地帯だが、モサドの暗殺実行犯として訓練されたイラン人が逮捕されたというのも珍しい。イスラエルのモサドにも焼きが回ってきたということかもしれない。
既に何回も示してきたように、これからはイスラエルやアメリカ、イギリスの謀略は失敗する事が多くなってくる時代に入っているということだ。どうしてもうまくいかないのだ。彼らの頂点はあの2001年9月11日同時多発テロであり、あれ以降は頂点からの下降となっている。
従って、今までのように謀略がうまくいかなくなり、要するにばれてしまう時代にはいったのだから、今までどおりのやり方を改め、真にイスラエルの存続を願うのならば、パレスチナ人との共存・共栄の道を探るべきなのだ。そうしないと、最後は手厳しい結果を受けることになるだろう。
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●イラン:イスラエルのスパイ網を摘発
http://www.nytimes.com/2011/01/11/world/middleeast/11iran.html?_r=1
【1月10日 By WILLIAM YONG and ALAN COWELL】
イスラエルのモサド工作員網に侵入したと主張して、イラン情報相は10日、昨年のイランの物理学教授暗殺に関わった国際的スパイ網を摘発したと語ったと国営メディアが伝えた。
国営プレス・テレビはイランが大掛かりな捜査の後、「テロ事件の主要な黒幕を逮捕し、イスラエルのスパイとテロリストを含むスパイ網を摘発した」と、準国営のファーズ通信が伝えたと報じた。
プレス・テレビは、イスラエルの情報組織は、「非人間的で非イスラム的なゴールを達成するためにヨーロッパと非ヨーロッパおよびイランの隣国を含むいくつかの基地を使用していた」と伝えた。
これらの「基地」は、「マスード・アリ・モハマディ博士暗殺の時使用された」という。博士はテヘラン大学の物理学教授で、昨年1月テヘラン北部にある自宅近くで遠隔操作で作動する爆弾が仕掛けられたオートバイにより殺害された。イランはこの殺害でイスラエルとアメリカを非難した。その動機については充分に説明されてはいない。
イランはイスラエルを、自国の核計画を損なおうとしていると頻繁に非難してきた。イスラエルは、イランの核計画に対してもしも外交的決着がなされねば、イランの核施設に対する軍事攻撃の選択肢を除外していない。
昨年11月、オートバイに乗った身元不明の者がテヘランのトップの二人の核科学者に対する爆弾攻撃を行い、二人の内一人を殺害した。殺された者は、マジド・シャリアリ氏で、イランの主要核プロジェクトのマネージャーであるとイラン当局は発表した。
負傷したのは、シャリアリ氏の友人のフェレイドン・アッバシ氏で、国連の安保理の制裁リストに掲載されている人物で、イランの核計画と密接なつながりのある人物だという。
これらの攻撃によりイランはイスラエルとアメリカが黒幕にいるとして両国に対する非難を更に強めた。
プレス・テレビは10日、イランは、「重大なダメージをイスラエルの諜報・保安組織」に与えたとし、また「非常に重要かつ国家機密に関わる」モサド工作員チームに関する情報を発見した、と伝えた。
イランの情報相は、イスラエルの保安組織に侵入したとし、この作戦は「何ヶ月にもわたる複雑な方法を使ってイスラエル政権の核心部分にまで至る」ものであったとプレス・テレビは伝えた。
イスラエルはこのような主張に対しては規則的にコメントをすることはなく、10日の段階ではイスラエル当局からの回答はない。
イランの核計画はイラン政府とその他のアメリカやイスラエルを含む諸国との間で論議の的となっている。イランは平和目的の核開発をしているだけであると語り、アメリカやイスラエルはイランが核爆弾を製造しようとしている、と見ている。
この問題での論議は、今月トルコのイスタンブールでイランと6カ国の間で再開される。この6カ国には、アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国、それにドイツおよびヨーロッパ連合が含まれる。
●イラン人モサド・スパイ:自分はイスラエルで訓練を受けた
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/iranian-mossad-agent-i-was-trained-in-israel-1.336288
【1月10日 Yossi Melman ? Haaretz】
イランの国営プレス・テレビは10日、モサドによって訓練され、昨年テヘランでイラン人核科学者の暗殺に関わったと言っている男を放映した。
イランの情報組織によって逮捕された身元不明のこの男は、モサド工作員と会う為にイスラエルに行ったことがあると述べた。
「そこには二人の男がいた。ヘブライ語を完璧に操るイスラエル将校だった」とこの男はカメラに向かって語った。「我々はテルアビブ空港に到着したが、パスポートコントロールで質問されたが、ヘブライ語が分からないので係員が疑った」
「その時、自分の世話を見る人物が来て航空チケットを示し、私のパスポートを取り、我々は違う通路に向かった」と語った。「我々はテルアビブを出て高速道路でエルサレム方面に向かい、30分ほどでモサドの司令部に到着した。テルアビブとエルサレムの中間にあった」
この男が語る「モサドの司令部」:3キロから4キロの長い塀で囲まれ通電した防護柵でかこまれている。
彼はまたどのようにして、イラン人核科学者であるマスード・アリ・モハマディを暗殺したかを語った。
彼は、イスラエル工作員らが自分に対して監視、対監視、車爆弾装着方法などの訓練をしたと語った。オートバイの使用の仕方も習ったという。
彼は、本来は自分がアリ・モハマディ殺害を実行するように言われていたという。
「テルアビブに近い司令部で、私は訓練を受け、アル・モハマディ博士に関する詳細を学んだ。そして彼の自宅の周囲について調べることで、辺り一帯を熟知し暗殺時の状況を把握することができるようになった」
10日の朝、イランのメディアは、イラン当局がモサドに繋がるスパイ網を摘発したことを伝えた。
昨年1月12日、テヘラン大学の科学者であったアリ・モハマディ博士は遠隔装置爆弾によって殺害された。
11月、もう一人のイラン人核科学者が暗殺され、もう一人は重傷を負った。これら三つの攻撃は、イラン当局によってモサド、イギリスのMI6、アメリカのCIAの仕業であると非難された。
イラン政権を困惑させたこの暗殺事件で、保安関連高官らは犯人逮捕を誓っていた。10日の声明発表とテレビ・インタビューはイラン政府が少なくともある程度、この作戦に成功したことを民衆に示すことになったと思われる。
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