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ユーロ圏の行方?

◆12月29日

 ヨーロッパのソブリン・デット問題が再び持ち上がってきている。ポルトガルとスペインが次ぎの問題国だという。既に、11月29日号の「ギリシャ→アイルランド→ポルトガル→スペイン→イタリア→イギリス?」で示したように、ヨーロッパ各国が連鎖的に財政危機を迎えそうな可能性が高まっている。

 破綻する国家や、ユーロ圏から離脱せざるを得ない国家などが出てくるという。更に問題はヨーロッパだけでなく、日本やアメリカも同類だという。
 アメリカはさておき、日本が同類だとは思わないが、それでもヨーロッパやアメリカがこければ、当然その影響は全世界に及ぶから、日本もその影響はもろに受けるだろう。



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●シティ・グループ:ユーロ圏にソブリン・デフォルトの新たな懸念が
http://www.telegraph.co.uk/finance/financetopics/financialcrisis/8217505/Citigroup-fears-fresh-wave-of-sovereign-defaults-and-bank-failures-in-eurozone.html
【12月27日 By Ambrose Evans-Pritchard】

 シティ・グループの主席エコノミストで、イギリスの元レート設定者であったウィレム・バイター教授は、ユーロ圏は欧州中央銀行(ECB)と経済通貨同盟(EMU)の財政政策責任各政府との間のチキン・ゲームによって身動きできない状態になっている、と言った。

 両サイドとも危機の拡大の原因となっている南欧とアイルランドに対するてこ入れの責任を相手側に押し付けようとしている。
 「市場はEU当局が共に事態に対処するためといって3月まで待っていてはくれない。破綻する国家と銀行が出てくるかもしれない。彼らはあまりに無頓着すぎる」と彼は語った。「これは国家と銀行が一体となった危機であり、それは毒入りカクテルである。対応策は酷く不適切であった。非常に大きい危機に対して非常に小額の資金しか準備されていない」と彼は語った。

 バイター博士は、自分たちが嵌った状況から必死に逃れようとするのを妨げるような懲罰的な6%の金利を課すので、EUの救済資金のことを「支払不能機械」と表現した。「なんでそんなものを創ったのか理解できない」と彼は語った。

 シティ・グループの金利戦略国際部長のマーク・ショフィールドは、ポルトガルがまもなくEUの救済を必要とするようになるだろうと語った。そして「スペインが同じく救済を必要とするようになる可能性が高い」と語った。これは4400億ユーロの救済資金では不足する危険性がある。

 「いくつかのソブリン・デットの再構成は避けられない。スペインがやりくりして切り抜ける可能性はあるが、EU規模に拡大された解決策が見つからねば、負債の伸び率は持続不可能のように見える」と彼は語った。

 バークレイズ銀行の次期チーフ・エキュゼクティブのボブ・ダイアモンドは、ユーロ圏の問題の拡大に懸念を表明した。彼は、スカイ・ニュースでジェフ・ランドールに、一つないしは数カ国がユーロ圏を離脱する「はっきりとした可能性」があると語った。

 ムーディーズは、ポルトガルのA1のレートを1ないしは2段階下げるかもしれない、と警告した。ただしポルトガルの支払能力については、問題になるとはみていない、と語った。

 ヨーロッパの指導者たちは、先週のサミットで通貨同盟をなんとしてでも防衛すると誓約したが、なんらの計画も提示していない。救済資金を増大させたりユーロ・ボンドの創設という考え方は除外した。

 バイター博士は、ECBはマネーを創出する能力で2兆ユーロから4兆ユーロの無形資産を持っているし、望めばもっと大きなスケールで介入することができるが、それをすることは通貨・財政政策の一線をあいまいにさせることになる。ドイツにとって禁じ手である。

 「ドイツの政治家は、ソブリン・デットのマネタイゼーションはワイマールへの道とみなしている。彼らは、ECBがドイツ帝国銀行ではなくドイツ連邦銀行の後継者になることを願っているのである」と彼は語った。ECBは、債券の購入は「不胎化される」と主張している。つまり、彼らは刺激を与えることはしないとか、量的緩和を行うことはしない、ということだが、これは議論の分かれる点だ。

 バイター博士は、殆どの欧米社会は財政危機に直面していると言う。日本の負債力学は
国債発行額が国内貯蓄を超えることで、外国投資家による投資が必要になる転換点に来ている。
 「GDPの220%になる負債を抱える国家のリスク・フリー・レートの1.25%の国債を誰が購入するのか」と彼は述べた。

 アメリカはヨーロッパの諸国と同じように巨大な負債を抱えているので、アメリカ国債の金利の上昇があれば、大変危険な立場に立っている。アメリカの公的負債は既にGDPの93%だが、これにファニーメイとフレディマックの負債を加えれば、130%となる。これはギリシャと同じ割合だ。利回りが少しでも上がれば問題が生じるだろう」と述べた。
 「市場がアメリカに注目するのは時間の問題だ。集められた最後のモヒカンであり、残りはノルウェーのみだろう」

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