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アサド大統領支援の大規模デモ(3月29日)

◆6月20日

 シリアに於ける騒乱には、外国勢力の介入があることをこのブログでは早くから指摘してきた(3月26日号「シリア全土でアサド大統領支持の大衆デモ」etc)。しかしそれを指摘したのは、恐らく日本では当時ではこのROCKWAY EXPRESS だけだったのではないだろうか?

 その後の展開を見ても、やはり外国からの武装勢力の介入があるのだが、世界の主流メディア(そして日本の二流のメディア)は、アサド政権に対する反乱が嵩じて弾圧で死者が増えている、というようなことしか報じてこなかった。

 しかし、実態は全く別である。これは以下のチョスドフスキー教授の分析を見れば分かるように、欧米・イスラエル、それにトルコの軍(イスラエル寄り)が関与しているのである。

 昨日の記事に見たように、アメリカは地中海に展開した艦船のいくつかをシリア沖に移動させているようだから、シリアにもリビア同様、本格的な介入を図っている可能性が出てきたため、このシリア問題を正しく理解しておく必要が出てきた。シリアにはロシアの海軍基地があることを忘れてはいけない。(この論文は長いので2回に分けて掲載する)

 
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●シリアの不安定化と中東拡大戦争(その1)
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=28561
【6月19日 by Michel Chossudovsky】

 シリアで起きていることは、アメリカ、トルコ、イスラエルを含む外国勢力によって支援された反乱である。

 武装したイスラム主義者の暴徒はトルコ、レバノン、ヨルダンの国境を越えて行った。アメリカ国務省は、この暴徒を支援すると確約した。

 アメリカはシリアの政権交代を目論むシリア人との接触を拡大しようとしている。

 これは国務省の高官であるヴィクトリア・ニューランドによって語られた。「我々はシリアの政権交代を呼びかける国内外のシリア人との接触を拡大している」と彼女は語った。

 ニューランドはまた繰り返し、オバマ大統領はシリアのアサド大統領に対して改革をするか、政権の座から降りるかどちらかにするよう呼びかけていた (Voice of Russia, June 17, 2011)。

 主権国家としてのシリアとレバノンの不安定化は、アメリカ・NATO・イスラエルの軍事同盟の予定表に少なくともこの10年存在していたものだ。

 シリアに対する行動は、「軍事的ロードマップ」の一部分である。NATOの元司令官であるウェスレー・クラーク将軍によれば、ペンタゴンはイラク、リビア、シリア、それにレバノンをアメリカ・NATO介入の標的国家としていた

 「5年作戦計画は、合計7つの国を含む・・・イラク、シリア、レバノン、イラン、ソマリア、スーダンだ」(ウェスレー・クラーク引用のペンタゴン高官の言葉)

 ウェスレー・クラーク将軍は「近代戦争で勝利する」の中で、以下のように語っている:「2001年にペンタゴンに帰ってみて、軍の参謀将校と話す機会があった。我々はイラクでやっている時だったが、まだ他にもあったのだ。これは5年計画の一部分として議論された、と彼は語った。合計では7つの国、イラク、シリア、レバノン、イラン、ソマリア、それにスーダンがあった。彼はそれを批判的に、また懐疑的に語った。私は話しの話題を変えた。そのような事は聞きたいとは思わなかったのだ。またその計画が進められることもいやだった。その日の午後深い懸念を抱きつつペンタゴンを去った」

 その目的はシリアの不安定化とイスラム主義者民兵に属する武装暴徒に対する隠された支援を通して「政権交代」を実行することである。市民の死亡に関するレポートは「保護の責任」原則の下、人道的介入の口実の正当化に利用されている。


◆メディアの偽情報

 ひそかには知られているが、武装反乱の問題は欧米メディアでは退けられている。もしもそれが認められ分析されると、今起きていることに対する我々の理解は完全に異なるものになるだろう。

 市民のデモ隊の無差別の殺害に武装勢力と警察が介入している、ということが多く語られていることだ。しかしながら、ニュース報道は、抵抗運動の初めから、武装反乱勢力と警察との間での銃撃戦で両者の犠牲者が出ている、ということが確認されている。
 
 この反乱は3月中旬から国境の町のダラア市で始まっている。この町はヨルダンとの国境から10kmの地点にある。 

 この3月18日のダラア「抵抗運動」はモサドか欧米諜報部隊によるイスラム主義者のテロリストへの支援を背景とする計画された反乱という様相を持っていた。政府筋は急進派サラフィストグループ(イスラエルによって支援された)の関与を指摘している。

 その他の点は、資金面でのサウジアラビアの関与をうかがわせている。

 3月17日・18日の衝突以来ダラアで起きたことは、警察と治安部隊と、抵抗運動に紛れ込んだ武装テロリスト部隊と狙撃手たちとの衝突である。

 これらの最初の報道から明らかな事は、多くのデモ隊の者たちはデモ参加者ではなく、殺戮と放火を行うことを計画していたテロリストたちだということだ。イスラエル・ニュース・レポートのタイトルは何が起きたかを要約している:シリア-7人の警官が殺害、建物は放火された。-(続く)-

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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