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アテネの議会前でデモを行う人々
◆6月22日
ギリシャの債券問題にゆれるヨーロッパはBRICSからの支援や民間投資家らを巻き込む事でその延命を図ろうとしている反面、「ユーロ危機」を演出したイギリス、アメリカ側が反対に格下げなどの問題に見られるように、弱体化がはっきりしてきた。アメリカは債務の上限を決めなおさねば、やりくりできなくなることがはっきりしている。アメリカのデフォルト、と言う問題が現実になってきている。
たとえこの危機を乗り越えたとしても、根本的な解決ではないから、やがて決めた上限に債務残高が到達することで、同じ問題が再び起きることになる。
これに対して、考えられる対処の仕方は、新札発行とその新札と旧札の交換を自国民だけ(アメリカ人)に限る大統領令を出し、アメリカ政府などの持っている外国に対する債務をチャラにすることである。そのようなことが起きた場合、アメリカに対して怒鳴り込みたいのが人情だろうが、なにせ世界最大の軍隊を持つ国に戦争を仕掛ける国は存在しないであろう。
さて、これからの半年間、GEABが言うところの、2011年の7月から2012年の1月までの6ヶ月間は世界経済の動向の分岐点となるという。経済が混乱すれば、ギリシャで起きている騒乱状況がギリシャだけの問題ではなくなるだろう。
この世界経済の大混乱時代、と今回の日本で起きた東日本大震災とは、別々の出来事ではあるが、根底では繋がっている、と見ている。つまり、このブログでずっと主張してきた、世界の根本的変革が始まるのが、これからの時期である、ということであり、我々一人ひとりが今までの生き方や人生観の根本的な変革を余儀なくされていく時代にはいりつつある、ということ。
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●ヨーロッパとアメリカ:世界的債務危機 (その2)
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=25354
【6月21日 by GEAB】
◆ヨーロッパ政府債務の爆発メカニズム
アングロ・サクソン金融業者らはこの1年半は、魔法使いの見習いを演じた。2009年12月のフィナンシャル・タイムズ紙のギリシャ危機に関する見出しは、すぐにいわゆる「ユーロ危機」となった。
我々は既にGEAB(Global Europe Anticipation Bulletin)の記事で多くの説明をしてきたので、ロンドンのシティーとウォール街による工作である、新しい言葉を使用してなされるこの大いなるごまかしの変化に付き合うつもりはない。ただ、18ヶ月後を見れば、ユーロは健闘しているが、ドルは継続して世界の代表的通貨に対して下げ続けていることを指摘すれば充分であろう;ユーロ圏の崩壊に賭けた者たちは多くの資金を失ったのだ。
我々が予期したように、この危機は新しいユーロランドという主権存在の台頭を促した。それはたとえいやいやながら爆発物の役割を演じることになったとしても、ユーロ圏を【2011年秋の衝撃】に対して日本、アメリカあるいはイギリスよりもっとよく準備させている。この「爆撃」はこの期間、ユーロランドを標的として、小休止をはさみながら数週間なされた。実際この爆撃は、3つの連続する大きな結果をもたらしたが、その内の2つはウォール街やシティーが期待していたものとははるかにかけ離れたものだった。
1.初期の2009年12月から2010年5月の期間は、2007年・08年に培われたユーロは強靭であるという感覚を取り除いた。その耐久性に対する疑惑をもたらし、正確に言えば、ユーロは将来的にはドルの代替物であるという考え方を植えつけた。
2.その後(2010年6月から2011年3月)の期間で、ユーロランドの指導者らは「トップスピード」で、あらゆる手段を使ってこの単一通貨を保護し、強化すべく働き出した(何年も前からそうすべきだった)。そうしながら、イギリスをないがしろにしてヨーロッパの統合を強化した。同時に、BRICSからのユーロに対する支援を強化し盛り返した。これは中国が率先した。中国は二つの基本的事実に気づいたのだ:ヨーロッパ人は問題に対処するため真剣であり、アングロ・サクソンの決意があれば、ユーロは「ドルの世界」から抜け出すための枢要な道具である、と言う点だ。
3.最終的(2011年4月~2011年9月)に、この爆弾は現在ユーロ圏を、民間投資家らにギリシャ問題の解決に、特に「自発的に」払い戻しすることで貢献させることを余儀なくさせている
想像できるように、最初の打撃がウォール街とシティーが願った目的の一つであったならば(イギリスとアメリカの巨大な問題から注意を逸らせることは別として)、他方では、他の二つの結果は、ユーロを弱体化させ、その世界的な影響力を減退させるという当初の願いと全く反対の結果をもたらした。
特に2012年までにユーロボンドの発行を見ることになる4番目のシリーズは準備が進められていて、ユーロランド諸国の債券発行の割り振りと、避ける事のできない政治的圧力が、ユーロ圏の辺境国家の債務再編に対する民間からの貢献の割合を増加させている。
そして、第4番目のシリーズで、事態はアメリカ連邦政府債務の爆弾の引き金を引くであろう感染プロセスの中心に入ることになる。なぜならば、先ず、政府の負債問題について超敏感な金融環境と世界的メディアを生み出すことで、ウォール街とシティーは、アメリカ、イギリス、日本の政府の財政赤字の持続不可能な大きさを暴露してきた。
これは、二つの金融センターの忠実な番犬である格付け会社に国債の格下げというマッドレースを始めさせることになった。数ヶ月前までは殆どの専門家らにとって夢想だにしなかった事とはいえ、我々が予期していたように、アメリカが格下げの脅威にさらされるようになったのはこの理由からだ。
同時に、イギリス、フランス、日本、も格付け会社の標的になっている。
これらの格付け会社は決して重要なことは予想しないことを思い出すべきだ(サブプライム問題も、世界的危機も、ギリシャ危機も、アラブの春も・・・)。もしも彼らが今日、有無を言わさずに格下げするのならば、それは、自分自らのゲームに巻き込まれているからだ。Aの格下げを、順調にいってないBの格付けに対する影響無しに行うことはできない。
いかなる国も自国の負債でデフォルトになることはない、という仮説は、3年間の危機を越えることはなかった: この点が、ウォール街とシティーが罠に嵌ったところであり、それが全てのやる気まんまんの魔法使いの見習い達に脅威となっている。彼らにとってギリシャの負債問題でヒステリックな状況が生まれているのをコントロールすることは出来ないだろう、ということがわかっていない。
それで、ギリシャ問題とユーロ圏についてミスリードする記事の影響が拡大しているのは、
今日、債務上限と大規模な予算の削減で激しい討論をしているアメリカ議会である。再び、我々のチームは、歴史というものに分別というものがあるならば、それは間違いなく皮肉の分別だろうということを強調するだけである。
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