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シリアの反政府勢力が使用した107mm砲弾
◆9月18日
国連の調査チームのレポートが提出され、それについて化学兵器を誰が使用したか、は記されていないが、欧米の各政府代表やメディアは使用した下手人はシリア政府だ、ということを示唆しようとしている。
今から数週間前、民主党で前防衛大臣だった人物は、テレビ番組で以下にあるような欧米各国の代表者が語るような言い方で、やはり化学兵器の使用者はシリア政府である、と指摘していた。
つまり、「攻撃の大きさの規模から言って・・」というような言い方である。これはつまり、この人物は恐らくは米政府などからの情報を直接受け取れる立場にあるから、その米政府関係で言われている内容、ないしは説明をそのまま受け止めて、それを日本国中に広めている、ということなのだ。
これではアメリカ政府の、ないしはアメリカ軍の代弁者ではあっても、真実を日本国民に語る人物ではない、ということを意味しているのである。アメリカの使用する「レトリック」をそのまま日本国民に対して使用する、アメリカの便利な「宣伝屋」ということになる。これは日本のマスコミもほぼ同様である。欧米、つまり米・英・仏・独・伊くらいまでの論調を自分達の論調にしていれば、安全であり、笑われないだろう、と言う程度の内容である。自分達で独自に取材するほどの気概も度胸もありはしない、おそまつな連中ばかりである。
しかし我々が必要としているのは、独立的・客観的な真実・真相であり、欧米などの駆使するレトリックではない。以下に記すように、欧米各国の外相連中は押しなべて似たような言い方で、化学兵器攻撃の下手人はシリア政府である、と断定的な物言いであるが、事実は全くその逆で、追い詰められたテロリストらが、サウジアラビアなどから手に入れた化学兵器を使用することで、アメリカが「レッドライン」と言っていた一線を越えさせる事で、軍事介入の正当性の口実にしよう、としたのである。
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●国連の化学兵器報告を捻じ曲げる5つの嘘(その1)
http://www.globalresearch.ca/five-lies-invented-to-spin-un-report-on-syrian-chemical-weapons-attack/5350111
【9月17日 By Tony Cartalucci】
シリアで化学兵器が使用されたという国連の「確認」とそれはシリア政府が使用したのだという欧米の主張をリンクさせようとする意図的な見出しが各種新聞などで一斉に出ている。更に、アメリカ、イギリス、フランス各政府は国連レポートを捻じ曲げ、シリア政府に対する根拠のない非難を強化すようとしている。
BBCの「アメリカ、イギリスは国連の化学兵器レポートはシリアを非難していると主張」という記事は、以下のように明解に指摘している:
「国連のこのレポートはそれが付託された任務ではないということで、攻撃をした者を特定はしていない」
しかしながら、イギリスのヘイグ外相が以下のように主張するのを妨げるものではなかった:
「異なる研究所でのサンプルテストの結果、使用された兵器とその弾道などの情報と目撃証言を含む、攻撃のスケールを含めた技術的な面からこのレポートを見れば、シリア政府がこの攻撃を行ったということは明瞭である」
そしてアメリカの国連大使であるサマンサ・パワーは以下のように指摘した:
「国連レポートの技術的な詳細から言えることは、このような大規模な化学兵器攻撃は国家的レベルでのみ実施しうるということは明確である」
フランスのファビウス外相もまた以下のように語っている:
「調査結果を慎重に検討すれば、使用された毒ガスの量、混合内容の複雑さ、その性質、運搬体の弾道など、この攻撃の主体が誰かということに疑いの余地はない」
ワシントン・ポスト紙は更に一歩進めて、そして恐らくは愚かにも、国連レポートを捻じ曲げて欧米が利用して嘘を並べていることの説明の詳細を示した。「国連化学兵器レポートはアサドにとってイメージを損なうもの」という見出しの記事の中で、5つの点が示され、国連レポートがなぜ「シリア政府を指弾している」かを説明している。
1.化学兵器は反政府勢力が使用していない兵器によって使用された:
この主張は、シリア・ウォッチャーのエリオット・ヒギンスという、又の名をブラウン・モーゼスという男のの言葉を引用している。彼はイギリスに居座ってシリア危機を見てきた人物で、この紛争で使用された武器を自分のブログで紹介してきている。
ヒギンスが特に大きい直径(14cmと33cm)のロケットはテロリストが使用したのを見たことが無いと説明しているが、彼の古い記事では似たロケットでもっと小型のものでテロリストが使用していると思われるものが示されている。
ワシントン・ポストは、より大型のロケットはテロリストが持つ事のできない「テクノロジー」を必要とする、と主張する。これは全く嘘っぱちである。ロケットは単純な筒から発射される。そして唯一付け加えるテクノロジーはそれを搭載するトラックである。武装したテロリスト達にとっては盗んだ戦車を使用したり、トラックを見つけてそれに大きな金属製筒を載せる、などということは初歩的な作業であろう。とりわけ外国の介入を正当化させ負け続けている自分達を救ってもらうための計画的な攻撃をする場合には、そうだろう。
2.サリンは政権がコントロールする地域から発射された:ワシントン・ポストは以下のように主張する:
「このレポートは、標的とされた地域の北西から砲弾は飛んできた、と結論付けている。この地域は当時も今もシリア政権の側がコントロールしているところだし、シリア軍基地に近いところにある。もしもこの砲弾が反政府側から発射されたとしたら、彼らが支配する南西から飛んできたであろう。
ワシントン・ポストが語っていないことは、国連チームが自らの発見した内容の信用性の「限度」である。レポートの18ページで国連は以下のように指摘している:
「サンプルと場所の両方の詳しい査定を導き出す為に必要な時間は非常に限られていた。場所は調査の前とその期間中、他の人々が見にきている。破片とかその他の証拠は調査チームの到着前に明らかに触られ動かされていた」
テロリスト達はこの地域を攻撃後、国連チームの調査期間中も支配しているという点も注目されるべきだ。証拠をいじり回したり植え込んだりすることが反政府側で行われたあろう。
・・・・その2に続く
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