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崩壊の危機に瀕しているドル
◆10月8日
イラクが自国の石油販売をドルではなくユーロにすると発表したため、米英による戦争を仕掛けられ、今の有様となった、と言われている。イラク戦争の理由の一つは確かにそのとおりだ。
それほどアメリカにとっては、石油取引にドルが使用されなくなることの意味するところのものが大きいことを意味している。つまり膨大な世界の石油取引が多くがドルで決済されることで、常に膨大なドルの需要があることで、ドルはその価値を維持してきたわけだ。
しかしこの石油決済通貨としてのドルを嫌い、他の通貨による決済を模索する動きが近年顕著になってきている。
そして今までアメリカとその石油取引で強い絆を築いてきた湾岸諸国が、中国やロシア、フランス、日本などと一緒に、その動きに加わるようになったことでドルの終焉がいよいよ現実味を帯びてきた。
中東問題の専門家である、ロバート・フィスク氏が、中東の湾岸諸国がドル離れを始めたことを指摘し、その件に関する論考を発表した。
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●ドルの終焉
http://www.independent.co.uk/news/business/news/the-demise-of-the-dollar-1798175.html
【10月6日 By Robert Fisk】
新世界秩序の図式の中で、アラブ諸国は中国、ロシア、フランスと共に原油取引で米ドルの使用を中止する動きを秘密裏にとり始めた。
最近の中東歴史上のもっとも根本的な金融的な変化の中で、ペルシャ湾岸アラブ諸国は、中国、ロシア、日本、フランスと共に石油取引でドルの使用を中止し、替わりに日本円、中国元、ユーロ、金(きん)、そしてサウジ、アブダビ、クウェート、カタールを含む湾岸協力会議参加国の計画している新しい統一通貨、の通貨バスケットを採用しようとしている。
秘密の会議はこの基本構想を煮詰めるために、既にロシアや中国、日本、ブラジルの金融大臣と中央銀行総裁らの間で行われてきている。石油はドルではもう計られないということになる。
この計画は、ペルシャ湾岸国と香港の銀行筋によって インデペンデンツ紙によって確認されている。金価格の突然の上昇により説明されるかもしれない。しかしドル市場から9年間で移行するという驚くべき点が話し合われている。
アメリカ人は、詳細は知らないのだがこの話し合いがなされていることは知っている。彼らは、この国際的なグループと戦うつもりだが、これには長い間の同盟国である日本や湾岸諸国が入っている。この通貨会議の背景に対して、中国の中東特使であるSun Bigan氏は、中東の石油に対する影響力で中国とアメリカが亀裂を深めることにはリスクがあると警告している。「2国家間の不和と衝突は避けがたい」と、彼はアジア・アフリカ・レビュー紙に語った。「エネルギー利権と安全保障に関する中東での敵対的な関係に対する警戒を弱めることはできない」と語った。
これは、中東の石油についてアメリカと中国との将来における経済戦争の危険な予測のように聞こえる。地域の紛争を大国同士の覇権争いにしてしまう。
中国は石油の増加する需要においてはエネルギー効率の悪さのためアメリカ以上だ。ドルから離脱する上での移行時期の通貨については、中国の銀行筋によれば、金(きん)であるかもしれない。この件にかかわる巨大な資金は、アブダビ、サウジ、クウェート、カタールの保有する推定2兆1000億ドルの準備通貨によって賄われる。
現在の世界的なリセッションに連動するアメリカ経済の衰退は、ロバート・ぜーリック世界銀行総裁により暗に認められている。「今回の危機の残したものの一つは経済力関係の変化が認められた、ということだ」と、今週のイスタンブールでのIMFと世界銀行の会議に先立って語った。しかし、それは中国の飛びぬけた新しい金融力と、国際的な金融システムにおけるアメリカの影響力に対する石油生産国と石油消費国の間にある過去の怒りが、湾岸諸国が絡んだ最近の話し合いを促したのだ。
ブラジルはインドと共にドル以外での石油代金の支払いに協調する件で関心を示した。まさに中国は金融大国の中でもっとも熱心であることを示した。特に中東における莫大な取引のためだ。
中国は60%の石油を中東とロシアから輸入している。今年までアメリカにより阻止されていたが、中国はイラクに石油生産の利権を持っているし、2008年からイランとの間で、80億ドルの石油精製能力開発とガス資源開発の合意を得ている。中国はスーダン(アメリカの利権と交代)との間に石油取引があり、リビアとの間でも石油利権に関する交渉が持たれている。そこでは全ての契約は合弁事業となっている。
更に、中国のこの地域に対する輸出は、中東諸国各国の輸入量の10%以上になっている。自動車から兵器システム、食糧、衣類、人形まで巨大な製品の種類が含まれる。中国の金融力の明らかな徴がある中で、ジョン・クロード・トリシェットヨーロッパ中央銀行総裁は昨日、世界経済の均衡をとり戻し、ユーロの上昇への圧力を弱めるため、中国と共に中国元を、弱まるドルに対し評価し、ひいては中国のアメリカの通貨政策に依存する度合いを緩めることを明言した。
現代の国際金融システムのための基本構造を生み出した第2次世界大戦後なされた合意事項であるブレトン・ウッズ合意以来、アメリカの貿易のパートナーはアメリカ政府のコントロールの力と、また最近では世界的な準備通貨としてのドルの支配と戦うことになった。
中国人は、例えば、アメリカ人はドルからの離脱を阻止するためユーロ圏に入らないようイギリスを説得した、と考えている。しかし中国の銀行筋は、彼らの話し合いは、阻止するにはあまりに先に話が進んでしまっていると言う。
「ロシア人は最終的にはルーブルを通貨バスケットに入れるだろう」と、香港の有名なブローカーはインデペンデンツ紙に語った。
「イギリス人は中間で動けなくなっているが、ユーロ圏に入りそうだ。彼らには他の選択肢はない。それは彼らはドルを使用したいとは思わないからだ」
中国の金融筋は、オバマ大統領はアメリカ経済を修復することであまりにも忙しすぎて9年間でドルから移行するという驚くべき話に注目することができない、と考えている。通貨の移行は2018年が期限となっている。
アメリカはピッツバーグのG20会議でトレンドについて話し合いを行った。中国中央銀行総裁と他の高官らはドルについての懸念を何年も持っていた。彼らの問題は、彼らの国の資産はドル・アセットと連携されていることだ。
「彼らの計画は国際金融取引の様相を一変させるだろう」と、中国人の銀行家は語った。「アメリカとイギリスは大変心配することだろう。このニュースが引き起こす雷のようなノーによってどれほど心配することだろうか」
イランは先月末、自国の外貨準備をこれからドルではなくユーロで持つようにすると発表した。銀行家らは、勿論、中東の石油生産国が石油をドルではなくユーロで販売することにした時何が起きたか思い出している。サダム・フセインがその決定を声高に発表した数ヶ月後、アメリカとイギリスがイラクに侵攻したのだ。
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