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ノーベル平和賞受賞でオスロ行きを語るオバマ大統領

◆10月10日

 オバマ大統領が今年のノーベル平和賞を受賞した。これは快挙というよりかは、まさに政治的な判断であろう。悪いと言っているのではない。良い、と言いたいのだ。
 今オバマ大統領は、中東和平問題、アフガン増派問題、イラン核問題等で、厳しい状況を抱えている。このブログで指摘してきたように、オバマ氏の意向は戦いの収束のベクトルを強め、対話を促し、最終的には戦闘を終了し、外交で平和の決着をつける、というものだ。
 従って、中東問題では、イスラエルの東エルサレムや西岸への入植の中止を強く要求してきているし、アフガン戦略の見直しをしようとしている、またイランの核問題でもあくまで対話路線を崩していない。
 
 しかし以下にあるように、イスラエルのネタニヤフ政権は、中東和平への姿勢では軟化の姿勢は皆無であり、アフガンでは軍関係筋が増派を強烈に要請している、またイラン核問題でもイスラエルは先制攻撃の可能性を強めているし、米議員の中には、イスラエルではなくアメリカがイランを攻撃するべきだ、と勝手なことを喋り捲る無責任な御仁もいる。

 このように、ネオコン的タカ派勢力はイスラエルでもアメリカでも、<戦争>へのベクトルを強め、実現を目指している、つまり中東を大戦争の場にしようとしている。しかしオバマ大統領はそのことの意味する内容を知っているので、なんとか戦争の道を避けようと努力しているところである。

 ここにきてこのノーベル平和賞だ。以下の産経の記事にもあるように、確かに政治的な決定ではあるだろう。しかしそれは悪い決定ではない。今の時代、アメリカの政策は世界情勢に直接的な影響を与えるのであるから、アメリカが戦争を拡大すれば、たちまちそれは、例えばホルムズ海峡を通過するタンカーの行動に影響を与え、石油価格の暴騰など、あるいは、それがロシアを刺激して中東戦争が世界大戦に拡大することも考えられる。少なくとも米露が勧めている戦略兵器削減交渉などは吹っ飛んでしまう。そうなれば、世界全体が希望を失い、各国が再び軍拡などの方向に向かうことになるだろう。

 従って、今のこの時期は非常に微妙な時期であり、この時期にたとえ政治的とは言え、アメリカ大統領にノーベル平和賞が与えられたということは、「核のない世界」というメッセージと共に打ち出されているオバマ大統領の平和への意欲、戦争から対話への流れ、を促すという重要な意味合いがあるのだから、歓迎すべきであろう。

 オバマ大統領にとっても、ノーベル平和賞を受賞する者が戦争を拡大することはできない、ということになり、他のタカ派を説得する口実にも使える。つまり世界のアメリカに対する期待というものを無視すべきではない、というように言えるであろう。

 今後のオバマ大統領の行動に注目していきたい。

 
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●ノーベル平和賞にオバマ米大統領 「取り組み」政治的後押し
【10月10日 産経新聞】
 ノーベル平和賞に決まったオバマ米大統領は、「核兵器のない世界」を看板の一つに掲げ米露の核軍縮などに取り組んでいる。だが、今年1月に就任したばかりで過去の受賞者に比べ実績は皆無といっていい。その意味で異例ともいえる今回の授賞には、オバマ大統領の取り組みを後押しするという政治的なメッセージが強く込められている。ただ、あまりに「政治的」過ぎる今回の選考は論議を呼ぶことにもなりそうだ。

 今年の選考では、ジンバブエのツァンギライ首相、アフガニスタンの女性人権活動家、シマ・サマル氏ら、史上最多の205人が候補に挙がっていた。オバマ大統領への授賞理由について、2月にノーベル賞委員会の委員長に就任したヤーグラン氏は記者会見で「全会一致の決定だ。大統領が唱える政策こそ長年、委員会が目指してきたものだ」と語り、「これで大統領は世界を主導するスポークスマンになった」と期待を寄せた。

 平和賞選考はノルウェー国会から指名された5人で構成される委員会が、1年かけて進める。例年なら授賞が発表される週の初めに選考は終わっているが、今年は、今週に入り2回も会合が開かれるなど異例の選考過程をたどった。

 過去、平和賞に政治的なメッセージが込められていたことは少なくない。

 たとえば、中国当局が、民主化を求める学生を武力弾圧した天安門事件が起きた1989年には、チベット仏教最高指導者で非暴力闘争を貫いたダライ・ラマ14世を選出。ヨルダン川西岸とガザ地区でのパレスチナ人の暫定自治に関する93年の「オスロ合意」を受け、翌年には、後に暗殺されるイスラエルのイツハク・ラビン首相、シモン・ペレス外相、ヤセル・アラファト・パレスチナ解放機構(PLO)議長が受賞した。

 就任から9カ月足らずで具体的な成果がないオバマ大統領への授賞は、性格を異にする。授賞は「核廃絶」や「対話」という路線、そしてブッシュ前政権の単独行動主義から多国間協調へと転換したオバマ大統領への“激賞”だ。英BBC放送は「予想外だった。過去の実績より大統領の意思を勇気づける狙いがあるようだ」と分析した。だが、英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のコックス氏は英紙ガーディアン(電子版)に「アフガニスタンや中東が問題を抱えたままなのに、オバマ氏が平和賞にふさわしいかを判断するのは難しい。時期尚早だ」と批判的な見方を示した。


●オバマ大統領は軍の要請書を受け取る
【10月7日 msnbc】
 ゲーツ国防長官は、スタンレー・マクリスタル将軍の軍要請書の「非公式コピー」をオバマ大統領に先週末、渡した。
 国防総省のモレル広報担当官は7日、オバマ大統領はゲーツ国防長官にこのアフガン増派についての要請書のコピーを渡すことを要求した。これは指揮系統と軍指導者らの吟味を通さずにマクリスタル将軍から直接くるものとなった。

 軍指導者の吟味を飛ばした理由は何か。モレル報道官は、ゲーツ長官はマクリスタル将軍の査定内容がリークされた時、「何が起きたを見た」ので、また長官は、オバマ大統領が見る前にトップシークレットが「リークされるのを避けるために」、そうした、と述べた。

 一般的には、マクリスタル将軍は要請の内容をNATO指導者に渡し、次に彼の上官である中央軍のぺトレイアス将軍に渡し、ぺトレイアス将軍は統合参謀本部議長へ渡す。参謀本部議長は次にゲーツ国防長官へ、そして最終的にオバマ大統領に渡される。軍指導部は彼らのコメントと推奨文をそれぞれ添える。
 軍要請文は現在、適切な系統を流れている。


●アフガン駐留米軍司令官、4万人の追加増派を要請
【10月9日 ロイター】
 アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官が、現地への増派について最低でも4万人が必要と要請していることが分かった。複数の情報筋が8日、明らかにした。
 マクリスタル司令官は先月、戦況に関する評価報告書を国防総省に提出しているが、情報筋によると、司令官はさらに大規模な増派に加えて、増派を行わないとする選択肢も併せて提言しているという。
 アフガニスタンでは西側諸国の兵士10万人以上が展開中で、うち米軍が6万5000人を占めている。
 オバマ米大統領は現在、タリバンが勢力を盛り返しつつあるアフガン情勢について戦略の練り直しを行っているが、民主党内にも8年間にわたるアフガン戦争に懐疑的な見方があることから、増派をめぐって政治的に難しい選択を迫られている。


●イランの濃縮施設「完成まで数カ月」=核兵器年1、2個製造可能-米高官
【9月26日 時事】
 米政府高官は25日、イランがコム近郊に建設中の新たなウラン濃縮施設について、完成までに「少なくとも数カ月」はかかるとの見通しを示した。施設は遠心分離機約3000基を収容可能で、平和利用目的の低濃縮ウランを製造する施設としては小さ過ぎる一方、年に核兵器1、2個分の兵器級ウランを製造する場合は適度な大きさだという。
 同高官はまた、米英仏3カ国の情報機関が施設の存在を数年前から把握していたことを明らかにするとともに、これに気付いたイランが国際原子力機関(IAEA)に書簡を送ったのを受け、事実を公表することを決めたと明らかにした。
 イランは2002年にも、ナタンツにウラン濃縮施設を建設していることが暴露された後、IAEAに申告し、査察を受け入れている。
 3カ国は国連安保理常任理事国とドイツの6カ国の枠組みで10月1日にイランと協議を行うのを前に、施設に関して収集した情報をロシア、中国、ドイツにも説明しているという。西側の情報機関がロシアや中国と情報を共有するのは極めて異例。


●共和党議員:必要ならば、イスラエルではなくアメリカがイランを攻撃すべき
http://rawstory.com/2009/10/attack-iran-before-israel/
【10月4日 By David Edwards】
 2人の共和党上院議員が、もし軍事行動が必要ならば、イスラエルではなく、アメリカがイラン攻撃をすべきである、と語った。
 彼らはまた、イランの核施設だけへの攻撃では充分ではないだろう、と語った。アメリカはイランに対して、イランの軍事力は機能不全にするような全面的な攻撃を行うことが必要になるだろう、と語った。
 「イスラエルがイランを攻撃することは世界の悪夢だ。そうすれば、今はそうではないが、アラブ世界がイランと団結するようになるからだ。そうなれば、イスラエルに対する圧力が大きくなりすぎる」と、リンジイ・グラハム議員が語ったと、フォックスニュースが伝えた。・・・以下略


●米特使は、中東和平問題で悪戦苦闘中
【10月8日 ハアレツ紙】
 オバマ大統領の中東特使は8日、イスラエル外相の中東和平への取り組み姿勢や、パレスチナ指導者のガザ侵攻時の戦争犯罪究明に対する姿勢で立場が弱まっているため、ますます無力感を募らせている。
 ヨルダン国王は、和平への展望は“暗闇に滑り落ちつつある”、と警告している。
 ジョージ・ミッチェル中東特使は、3週間の2度目のイスラエルとパレスチナ指導部への訪問を行っている。彼は両者を会談に誘っているが多くの障害に直面している。・・・以下略

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