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オバマ大統領とサルコジ大統領

◆10月26日

 イランの核計画におけるウラン濃縮を外国で行うIAEAの案を米仏露が賛成し、特に米露がイランの核計画問題で一致したことは新たな局面であり、イランの反応が注目される時を迎えている。
 あくまで民生用として原子力発電のためのウラン濃縮だと言い張ってきたイランであるから、この案に反対する大きな理由は存在しないはずだ。勿論国家権力の行使を制限され、自国で行える濃縮を外国に任せることは、その濃縮ウランの供給を停止される危険性を考えれば、すぐ納得できる案ではないことも理解できる。
 
 しかし今の国際情勢はイランにとりあえずこの案を呑むことを要求している。それを理解し、それを呑むことで、イスラエルのイラン攻撃の理由はなくなるという論理的結論となる。

 イランはどう反応するのか注目したい。

 
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●米仏露はイランの核問題に対する提案支持を約束
【10月25日 AFP】
 オバマ米大統領は、イランが米仏露らの提案を受理し核計画問題を終了させる取り決めのための支持をまとめるため、ロシアとフランスの首脳と25日接触した。
 オバマ氏はメドベージェフ・露大統領とサルコジ・仏大統領に朝の電話をし、最近提出された取り決めに対する全面的な支持を3人が確認した、とホワイトハウスが発表した。

 この計画では、イランが核兵器を求めない保証の代わりにロシア、フランスが濃縮ウランを生産するとなっている。
 イランがこの取り決めを受け入れるようにするため、3人の首脳は、実施を早めるため関係国がこの提案をできるだけ早く受け入れる重要性について議論した、とアメリカは述べた。この提案に対する返答の期日である23日をイランが無視した後、この会談はなされた。彼らは翌週にも決議するだろうと語っている。

 イランのIAEAへの派遣員である、アリ・アスガー・ソルタニ氏は、イランは原子炉の燃料の臨時的な供給についての提案をさまざまな角度から検証していると述べた。

 ウラン濃縮がイランの核計画に関する欧米の懸念の核心部分だ。濃縮過程は民間用原子炉の燃料を産み出すが、高い濃縮度のウランは原子爆弾の核分裂物質を作るのに使われる。

 この計画に関する公にされた詳細が欠けるにもかかわらず、またイランの反応がない中、この話は既に酷評されていた。
 オバマ氏は24日、イランと交渉しているグループのメンバーで重要な二つの国家であるロシアとフランスの立場を固めようとした。

 イランが隠れた濃縮施設で操業していることが暴露されているにもかかわらず、このグループは制裁の必要性に関しては意見がしばしば対立した。しかし最近は、ロシアが制裁は時には必要だと公式に認めたので、ロシアとアメリカはその立場が近くなってきている。

 9月21日、イランが秘密の濃縮計画を進めていることを発表したため、世界中の怒りを買った。アメリカのオバマ大統領はイランはその核計画について明瞭にしなければ、更なる圧力に直面するだろうと警告した。
 問題となっている第2濃縮工場を訪問するため、国連専門家はイランに24日に到着した。
 オバマ大統領が24日にメドベージェフ大統領に電話した後に、両首脳は両国がイランの核計画について共通の関心を保ち続ける点で共同で進んでいく必要性を強調した。
 またオバマ氏とサルコジ氏はイランに対する米仏の一体性を表明し、これからの数週間、彼らの見解の近似性を継続していくことで合意した。


●IAEA提案の支持確認 米、仏露首脳と電話協議
【10月25日 産経新聞】
 オバマ米大統領は24日、イランの核問題について、ロシアのメドベージェフ大統領、フランスのサルコジ大統領と、個別に電話で協議した。ホワイトハウスによると、各首脳はイランの保有する低濃縮ウランを国外で核燃料に加工し、同国に再供給する国際原子力機関(IAEA)の提案に全面的な支持を表明。イランの核開発阻止に向けた結束を確認した。
 電話会談では、イランを含めた当事者すべてが提案を受け入れ、早期に合意履行する重要性で一致した。イランは提案受け入れの可否について、IAEAへの回答を先送りしている。
 米露首脳はまた、第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約についても協議した。


●<イラン>ウラン国外搬出 外相「二つの選択肢考慮」と発言
【10月26日 毎日新聞】
 国営イラン通信によると、イランのモッタキ外相は26日、国際原子力機関(IAEA)が提示した低濃縮ウランの国外搬出計画の草案に関連し、「新たに核燃料を購入するか、(IAEA案のように)低濃縮ウランの国外加工を受け入れるか。二つの選択肢を考慮している」と語った。
 外相は「数日中にその決定を公表する」と説明したが、IAEA案を拒否し、核燃料の購入を選べば、国際社会の強い反発を招くのは必至だ。
 一方、イラン国内では、IAEA案の受け入れに反対論が広がっている。ラリジャニ国会議長は24日、イランの地元メディアに「イランはだまされている」と批判。ラリジャニ氏は以前、核問題の責任者を務めており「核燃料の提供と、低濃縮ウランの国外持ち出しには何のつながりもない」と切り捨てた。別の国会議員も「この取引に反対する。(IAEA案は)イランの利益にならない」と語った。

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