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シリアの各宗派人口の分布状況

◆2月12日

 シリア内には紛争勃発時から多くの戦士と言われる外国の傭兵らが流入し、内乱を拡大させてきたが、以下のワシントンポスト紙の記事では、イランもアサド政権を支援する目的で、5万人の民兵を支援し組織化していると指摘している。

 流入してくる外国人傭兵らが戦士として流入してくる限り、アサド政権側でもそれら戦士らと渡り合える戦闘集団としての民兵が組織されることが必要であろう。それをイランが手助けしている、ということになるようだ。

 当然それら民兵はアサド政権を構成する勢力と同じ要素、つまりアラウィ派の者たちを中心としてキリスト教徒やドゥルーズ教徒、あるいはクルド人などが中心勢力になっているのであろう。これらの5万人が民兵として、流入してきては各地でゲリラ的破壊工作をする傭兵イスラム主義戦士たちを迎撃する役目をすることになる。

 このように、シリアではアサド政権を維持せんとする勢力はまだまだ健在であり、スンニー派の反政府勢力や外国人イスラム主義戦士たちが勝利することは容易ではないことが理解されるであろう。これを見ても、もはやこれはアラブの春的な「民衆の革命」ではないのである。初めからアサド政権を武力で転覆させるという陰謀によって、アラブの春の運動が口実として喧伝されてきただけだったのだ。

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●イランとヒズボラ:シリア内に民兵ネットワーク構築
http://www.washingtonpost.com/world/national-security/iran-hezbollah-build-militia-networks-in-syria-in-event-that-assad-falls-officials-say/2013/02/10/257a41c8-720a-11e2-ac36-3d8d9dcaa2e2_story.html
【2月10日 By Karen DeYoung and Joby Warrick】

 イランとレバノンの代理的存在であるヒズボラとがシリア領内で民兵組織網を構築していると、アメリカと中東の高官が語った。この組織の目的はアサド政権が崩壊する際、自分達の利権を守る為である、という。

 この民兵はシリア政府側についてアサド政権を維持させるために戦っている。しかし、高官たちは、イランの長期的な展望は、シリアが民族的・宗派的な対立状態に陥った際、しっかりとした組織体を確保しておくためである、という。

 オバマ政権の高官の一人は、イランはシリア内で5万人の民兵を支援している、と主張していることを引用した。「それは大きな作戦である」と高官は語った。「直接的意図はシリア政権に対する支援である。しかし、イランにとってシリア内に信頼でき、依存できる勢力を維持することは重要である」と語った。

 アラブ人の高官の一人は、イランの戦略として、2つの点が上げられるとした。「一つはアサドを最後まで支援するということ、もう一つは、彼の政権が倒れる際の被害に対処するためである」.

シリアで宗派的、部族的分裂が進む事は、内乱状態がその3年目を迎えようとしていることと、政治的にも解決の兆候は見えず、軍事的にも政府側、反政府側両者とも勝利する目途は立っていない状況で、周辺国政府にとっての懸念材料となっている。
 
 大多数はスンニー派からなっている反政府勢力は、宗教的、地理的、政治的、経済的な面での分裂を抱えているため、統一とは言いがたい状態にある。外国から流入し、アルカイダとの繋がりのあるイスラム主義者の戦士たちは勢力を増大させている。

 クルド人たちは自分達の民兵を所有し、シリア北東部のかなりの部分とアレッポの一部を支配している。彼らはこの紛争ではどちらかの側と同盟するより以上に自治の方に関心を寄せている。少数派のキリスト教徒らはイスラム主義者らが勝利することを恐れ、大体はアサド政権側についている。70万人いるドゥルーズ教徒らはシーア派の支流で、徐々に反政府側に傾いていいる。

 自分達の利益はアサドをあきらめることだという、アサド政権のアラウィ派の者たちを説得しようとするアメリカの努力にもかかわらず、彼らは固くアサド政権と結ばれている。

 シリア内の各勢力には外部からの支援者がついている。

 「シリアは国家としては分裂し始めている。レバノンで70年代に少数民族的要素に分裂したのと似ているし、イラクもそのようになったのに似ている」とラバノンのベイルートのカーネギー国際平和財団中東センター局長のポール・サレムは語った。「シリアを国家として元に戻す事は困難になりつつある」と語った。

 「シリアと呼ばれる、異なる勢力が支配するある種の地域を見ていることになる」とサレムは語った。

 表向きは権力を握っている政府を支配する事なしに、イランは混乱から利益を得てきた歴史を持っている。レバノンのシーア派の不満をイランが利用することで、ヒズボラは1970年代のレバノン内戦から勢力を伸張させてきた。このパターンはイラクでアメリカが侵略した際の混乱期にも踏襲された。

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