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イスラエルに対し、イランとの核合意を損なうようなことはするな、と釘を刺したヘイグ英外相

◆11月26日

 世界の列強(P5+1)とイランとの間になされた核に関する合意で、イランは原子炉向けの核を保有する権利が認められた格好になったから、これは従来からイランが主張していた内容が認められたことを示す。

 これに対して、イスラエルのネタニヤフ首相が「歴史的失敗だ」と語ったものだから、イギリスのヘイグ外相が、イスラエルに対し、今回の合意を損なうような動きはするなよ、と釘を刺した発言をした。

 ここまではっきりと言われるのは屈辱的なものであろう。イスラエルと同様、今回の合意に不満なサウジアラビアを筆頭とする、スンニー派の湾岸アラブ諸国も、イギリス外相のはっきりとしたこのような発言で、明確な反対工作などをしようという意欲も失せたかもしれない。

 時代の潮流は、このブログの9月26日号の「イスラエルの為の戦争はもうご免だ? (その1)」等で「これからの世界はイスラエル・ユダヤが願う方向なり内容とは異なる方向、内容に世界は向かっていく可能性を感じさせられるのである」と指摘したように、また11月5日号の「アメリカ・イスラエルの不仲が深化か」で示したように、世界はイランとの関係を正常化させる方向に動いているし、それは同時に、それに反対するイスラエルと湾岸アラブ諸国らと世界の列強とが不仲、分裂状態に向かっていることを示している。

 今回、イギリスのヘイグ外相が、イスラエルを名指しで、イランとの核の合意を損なうようなことはするな、と釘を刺したことは、欧米列強の強い決意の表れと見ていいであろう。イスラエルは世界から孤立していく傾向にあることを理解すべきであり、このブログで再三再四指摘してきた流れが現実と成り出したのである。

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●イギリス外相:イスラエルはイラン合意を損なうようなことはするな
http://en.alalam.ir/news/1538166
【11月25日 AL ALAM】

 イギリスのウィリアム・ヘイグ外相は、イスラエルはイランと世界の列強との間で交わされた暫定的核合意事項に対し、それを損なうようないかなる行動も避けるべきである、と語った。 

 世界の指導者らに対して、暫定合意に機会を与えるよう促しながら、ヘイグはこの合意に反対する者たちを理解することは重要である、と語った。しかし、彼はイスラエルとその他の者たちに、彼等の批判を議論の範疇に限るよう要請した。
 
 「我々は、イスラエルを含むいかなる国家をも、この合意を損なうような動きをしないよう要請する。また我々はこのことに関係する者たち全てに対して、このことをはっきりと言っておく」とヘイグは議会で語った。
 
 ヘイグは更に、この合意に反対する国家が、この合意を損なおうとする兆候を示すのは、「具体的な行動としては」見ていない、と語った。しかし彼は、イギリスは「注視している」、と語った。

 彼はイスラエルのネタニヤフ首相が24日、この核合意のことを「歴史的失敗」とこき下ろしたことを受けて語った。ネタニヤフは国家安全保障アドバイザーを今回の合意について会談を持つようワシントンに派遣しようとしている。

 ヘイグは議会で、一年以内にイランとの包括的な核合意が成されるよう希望すると語った。 

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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