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ベトナム国境へ向かう中国軍

◆5月20日

 南シナ海のパラセル(中国名:西沙)諸島周辺でベトナムと中国とが衝突しているが、ここに来て中国は軍隊をベトナム国境沿いに展開しだしたようだ。一種の脅しであろうが、ベトナムと中国とはかつて1979年に中越戦争と言うものを経験しているから、第二次中越戦争なるものが起きる可能性も出てきた

 この中越戦争では、侵略した中国軍が敗退している。ベトナムは独立前の対フランス戦、その後の対米のベトナム戦争、ポルポトのカンボジア、そして対中国の中越戦争と、カンボジアを除く何れも大国相手に一歩も引かずに「侵略者」を撃退してきた、いわば歴戦のつわものと言っていい国であり、軍隊である。

 今の世に、平和憲法を護持すれば、戦争は起きないようなことを言う左翼の大●●者たちが多いが、相手が弱いとみれば、攻め込んでくる国がいくらでも存在するのが、世界の現実である。ベトナムは大国ではないが、自分の国は自分達で守る、という考えと行動において模範となるような国家であり、日本人も見習うべきである。

 この南シナ海では中国とロシアとが軍事演習を始めるが、そのロシアは実は中国が嫌がる高性能の潜水艦六隻をベトナムに供与しているし、しかも大型爆撃機Su-34(スホーイ34)も今年になって供与している、といわれていて、実際は中国とベトナムと、どっちの味方か分からないようなところがある。

 このように国家と国家の関係とは、一筋縄ではいかないもので、かつて独ソ不可侵条約が結ばれた時、ドイツとソ連は不倶戴天の敵同士と認識していた日本は、その真意を理解できず、時の平沼内閣は「欧州の天地は複雑怪奇なる情勢を生じた」と言って総辞職したことがあった。だからこそ、どの国も信頼できないものとして、最終的には自分の国は自分達で守る、という気概がなければ、国を失う事になるのだ。

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●戦争間近?中国はベトナム国境に軍を集結
http://www.zerohedge.com/news/2014-05-19/%E2%80%9Cconflict-between-china-and-vietnam-imminent-china-piles-troops-tanks-artillery-and-
【5月19日 by Tyler Durden】


ベトナム国境に向かう中国軍の装甲兵員輸送車

 ウクライナ問題で緊張が続く中、中国の領海侵犯問題での報復で、ベトナム人の抗議する者たちが中国人等を殺害したことが報じられたため、もっと危険な兆候が中国とベトナムの国境沿いで起きている。大紀元紙によれば、「国境付近の住民によって撮影された写真によれば、軍隊、戦車、トラック、大砲、装甲兵員輸送車などが5月16日、17日にベトナムとの国境に向かって行くのが見られている」、という。

 中国人のネチズンは人民解放軍の大規模な動きを示す写真を掲載しているが、多くは軍用車両と共に完全武装の中国軍部隊が崇左市(すうさし)に向かっているものである。

 一人のネチズンは、中国軍は崇左市からベトナムとの国境から60マイルにある萍郷市(へいきょうし)に向かう列車に乗ったと語った。このネチズンは更に、ベトナムへ向かうヒューギ国境検問所は閉鎖されている、と語った。

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ドイツ人からも評価されているプーチンのウクライナ問題に対する姿勢

◆5月15日

 5月12日号「ウクライナでアメリカの傭兵400人が活動」で、「政府は事情があるとして、ドイツ国民はウクライナのナチス化をなんとも思わないのであろうか?」と指摘したが、今回はドイツの電話による世論調査で、プーチンのやり方を「理解する」という回答が全体の89%になったという記事である。

 つまり、ドイツでも主流メディアの首脳部の思惑とかけ離れた一般ドイツ人の声として、ウクライナが極右ネオナチなどの勢力が問答無用で権力を奪取し、ロシア人を追い出すような人種差別的政策を実施していることに、嫌悪感を抱いている、と思わせる内容となっている。なお、ロシア国内ではプーチンへの支持率は80%を超えている。日本を含む欧米側の主流メディアはウクライナの実体を報道しないから、このプーチンの支持率を理解できないかもしれない

 ドイツ人がそのように認識しているのであるから、昨日の記事に「この政権がウクライナ民衆からは乖離した精神にある、つまり民衆のためにはならない政権であることをウクライナ人全般が認識し始めることになろう」と指摘したように、ウクライナ人自体も今のウクライナの暫定政権に対し、距離を置き始めているはずである。

 5月25日に予定されているという大統領選挙で、どのような候補者がどのような得票をするかが注目される。しかし今の暫定政権は無法者のたまり場となっているから、ドイツのテレビ局が予想外の世論調査結果をホームページから削除したように、ウクライナの大統領選挙も、不正が行われない、という保証はない。結局、都合の良い結果を今の暫定政権がこしらえて世界に発表することになるのだろう。

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●ドイツの電話世論調査でプーチン支持が89%
http://en.ria.ru/world/20140513/189790190/German-N-TV-Phone-Poll-Shows-89-Back-Putins-Ukraine-Policy.html
【5月13日 RIA Novosti】

 ドイツのNテレビで実施された電話による世論調査で、驚くべきことにウクライナ問題で89%がロシアのプーチン大統領に好意的という結果が出た

 ベルリンに本社のあるNテレビによって行われた、ロシアのウクライナ問題に対する姿勢についての世論調査が、「プーチンのやり方を理解できますか?」という質問に対し、殆どの視聴者が「イエス」と回答することで、テレビ局の意見では全く予想を超える結果となった。

 この回答はあまりに当惑させられるものだったので、この世論調査結果はNテレビのホームページから同日中に削除されたが、その前にそのページ画面をコピーした者が出て、それがオンライン上に掲載された。

 ポツダムに住むクリストフ・ヘルステルのフェイス・ブックに掲載された映像は、89%が「イエス」で、残り11%が「ノー」となっている。回答者はこの二つの内のどちらかを選択できることになっていた。

 論議を呼ぶこの調査結果の削除ということが、ロシアのウクライナ問題に対する姿勢については、それに不服という内容が圧倒的に多かったドイツの主流メディアのニュースの報道内容に対し、深刻な疑問を浮かび上がらせた。

 2月に、極右運動によって支援を受けたウクライナ議会はヤヌコビッチ大統領を追放し、5月25日に大統領選挙をすることにした。

 ロシアはキエフの騒動をファシストによる不正なクーデターとし、軍事的な権力奪取であるとすることで、クリミアの再統合を含むロシア系住民の保護に乗り出している。

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プーチン大統領のスポークスマンのドゥミトリー・ペスコフ

◆5月6日

 ウクライナでは極右ネオナチ勢力が政権の、特に軍事・治安関係部門に入っているため、人権問題が起きているが、今回のオデッサにおける火炎瓶による建物放火事件とそれに伴う大量の死者の問題も、そのようなところに問題の原因がある。この件に関しては、既にこのブログのウクライナ問題の初期で、指摘してきたことだ。

 彼等は公然と「ロシア嫌い」を表明し、かつてのナチスを称賛し、その政治活動手法を取り入れて活動している。ヒットラーの突撃隊という組織がついには議会に放火しクーデターを実行しようとして失敗した歴史的経緯もあるように、彼等は暴力行為をよしとし、人種差別をよしとし、無法者であることをなんとも感じない者たちである。だからこのブログでも、彼等をゴロツキと称し、ヤクザと指摘している。この暫定政権で力を持ち出している、かつての首相のティモシェンコはマフィアとの強いつながりもある。

 このようなゴロツキやヤクザ、マフィアがウクライナの暫定政権の中枢部で仕切っているのだから、人権などが尊重されるはずも無いのである。しかし欧米メディアは積極的にそれらの侵害状況を報道しないことで、隠蔽をしている。それで、ロシアがこのようなレポートを作成し、世界に訴えているのである。ウクライナは、既に悲惨な状況に陥っている。力と暴力と無法が支配する、かつてのナチス・ドイツのような国になりつつある

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●ロシア・レポート:ウクライナの人権侵害状況の詳細
http://en.ria.ru/russia/20140505/189591325/Russian-Report-Highlights-Rights-Violations-in-Ukraine--Kremlin.html

 ロシア政府は、ウクライナの人権に対し最も非道な侵害のいくつかを列挙し、この国の状況について注意を喚起してもらおうと「白書」をまとめた、と5日語った。

 「このレポートは国際社会と世界の政治家にウクライナでの人権侵害に注意を喚起することを狙ったものである」と、プーチン大統領のスポークスマンであるドゥミトリー・ペスコフがロシア・ニュース・サービスとのインタビューで5日語った。この白書はロシア政府の公式ホームページで見ることが出来る。

 「これはロシアとウクライナ、その他欧米メディアからの情報資料、またウクライナの”新しい当局”の声明、彼等の支持者、証人、観察、それに事件のあった場所でのインタビューでロシアのNGOが集めた内容などに基づくものである」とロシアの外務省は語った。

 外務省は、「このレポートの事実に基づく情報は、ユーロ・マイダン・デモ抗議者と過激派ら、また時には欧米の直接的な後押しによる、基本的国際原理と人権に関する規範の著しい侵犯を示しており、これらの事件の発生は大規模である」と指摘した。

 5日、ロシア大統領人権評議会は国連と欧州安全保障協力機構(OSCE)に、人権侵害の犠牲者らを支援するための医療・心理的支援を供給するため、暴力の被害を受けた地域に外国の人道問題使節にアクセスできるようウクライナ政府が取り計らうよう圧力を掛けるよう訴えた。

 このOSCEはウクライナの人権に関するロシアの懸念に呼応し、ジャーナリストが入国することを禁止したり、その他の報道の自由に関して広範囲にそれを侵害していることを非難した。

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現代化が進んでいるロシア軍

◆4月24日

 4月22日号「戦術的効果:ロシア軍の目を見張る現代化」で、ロシア軍とりわけその特殊部隊であるスペツナズが現代装備を身に着けていることなどが語られたが、今日はそのロシア軍の現代化にドイツが貢献している、という記事である。今回のウクライナ問題で明らかになったロシア軍の変貌に欧米側がかなり衝撃を受けていることが、このような似た記事が書かれることでも理解できる。

 ウクライナにおけるロシアの動きが欧米側を出し抜いたことは日本でも注目されている様子がある。ある識者も「軍事作戦というものを少しでもかじっている者には1日で作戦完了とは驚きですね。クリミアは全体が軍関係の都市で軍事施設が非常に多いところです。セバストーポリは中でも昔要塞のあったところで軍の中枢施設が集中していて警戒も厳重です。メディア制圧に何百カ所、各軍事施設を正確に把握してそこに必要な武装兵力の制圧配置するなんて作業は、とてつもない緻密さが要求されます。クリミアではネットも完全に押さえ込まれています。ロシアの民兵作戦は大成功でした」と語っている(余命3年時事日記「時事放談会 ウクライナ問題」)。

 上記の識者の理解が正しいかどうかは分からないが、いずれにしてもクリミアがたいした紛争もないまま、今はロシア領になっている事実を見れば、ロシアの作戦が成功したことだけは確かである。だから特殊部隊の装備だけが素晴らしくなったのではなく、その用兵というか作戦の立て方そのものが現代化され洗練されている、と言える。犠牲少なく目的を達成する・・・孫子の兵法でもある。

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●ドイツがロシア軍の現代化を支援
http://www.thedailybeast.com/articles/2014/04/22/germany-helped-prep-russia-for-war-u-s-sources-say.html#url=/articles/2014/04/22/germany-helped-prep-russia-for-war-u-s-sources-say.html
【4月23日 Josh Rog1n — The Daily Beast】

 過去数年間、NATO諸国はロシア軍の革命的な現代化に寄与してきた。今、ロシア軍の訓練をなしてきたドイツのディフェンス・コントラクター(防衛システムの開発と製造に関する請負業者)に関する問題が出てきた。

 ロシアの特殊作戦部隊が最新技術を駆使し劇的に改善された作戦で、しかもアメリカの情報機関関連でもまだ見たことの無い、多くのオペレーショナル・セキュリティー(作戦遂行上の安全管理等の措置)でクリミアに侵攻したことに世界は衝撃を受けた。 

 ワシントンでは政府と議会指導部は、いかにしてロシアの特殊作戦部隊がそんなに素晴らしく、早く、誰も気づかない内に凄い状況になったのか訝っている。ロシアは欧米側からどれほどの援助を受けたのかと疑問を呈している者たちがいる。

 例えば2011年、ドイツのディフェンス・コントラクターであるラインメタル社はロシアの南西にあるムリノに1億4000万ドルの模擬戦闘訓練所の建設契約を結んだ。ここでは毎年、3万人のロシア戦闘部隊に訓練を施す事になっている。施設は正式には今年後半でなければ完成しない計画になっているが、アメリカ高官は、ドイツはロシア部隊を何年間も訓練してきたと考えている。

 ラインメタルはこの計画をクリミア侵攻以後も止めず、先月末にドイツ政府が最終的に停止した。しかしアメリカ政府内でこの問題を追っていた者たちは、ドイツのこのロシアとの契約を快く思わない者たちがいる。彼等は訓練の中には、現在ウクライナ内外で成されているような特殊作戦のようなものも含まれいたと懸念している。

 「ドイツの会社が直接的にロシア軍の、しかもウクライナに対する攻撃の最中にも、訓練をし援助していたというのは遺憾である」と、デイリー・ビーストに対し上院議員の一人が語った。「アメリカ政府はNATO同盟国に対し、今はロシアがクリミアを含むウクライナから撤退するまでは軍事的かかわりは持たないよう呼びかけるべきだ」と語った。

 議会調査局によれば、ラインメタルのパートナーはロシア国営のオボロンセルビス(国防サービス)社である。訓練所は、ドイツのブンデスヴェールによって使用されていたものをモデルとしたもので、「この種類では世界で最も進んだシステム」であった。ラインメタルは、今度の契約は、「ロシア軍部隊の装備の現代化の計画に関する」より多くのプロジェクトの先駆けになると見ていた。

 アメリカ高官は過去を振り返って、個人的な怒りを表明し、ロシア軍とのドイツのかかわりについて失望を表した。決定的な証拠が出てくるかは疑問だが、ロシア軍、とりわけグルジアへの2008年の侵攻という大規模作戦以降の特殊作戦部隊の改善を見つめている。アメリカ高官は、ドイツのここ数年間の訓練のいくつかは、GRU (ロシア参謀本部情報機関)スペツナズに対して施されたと考えている。このスペツナズは特殊作戦部隊で、マークされずにクリミアに移動し、現在も東ウクライナで問題を起こしている。

 「みんな怒っている」とアメリカ情報機関高官の一人はデイリー・ビーストに語った。「ペンタゴン内部の噂では、訓練はスペツナズ向けだった」と述べた。

 ラインメタルはコメントへの要求に応えなかった。

 ロシアはNATO諸国、とりわけドイツとは緊密な経済関係を結んでいる。推測では、2013年にドイツは500億ドルに近い輸出をロシアにしている。ドイツの何十万でなければ何万もの職がロシアとの貿易に依存しているのだ。

 NATOメンバー国の軍隊はロシアの軍隊と何年も関わってきた。例えばロシアはドイツとアメリカと合同軍事演習をやってきている。アメリカはアフガニスタンで使用するため、ロシアからヘリコプターを購入している。またロシアはNATOの装備がロシア領内を通過することを許している。

 議会調査局は、「ラインメタルの軍訓練所建設は、ドイツとロシアの間の拡大防衛相互協力という文脈の中で見られかねない」とそのレポートの中で書いている。「ドイツ政府が訓練所を建設することを承認したことは、軍事訓練とパートナー国と合同軍事演習を推進するドイツの長期的政策に即しているように見える」と語っている。

 しかし議員らの中には、ラインメタルの契約は、オバマ大統領がロシアと「リセット」政策を宣言した後、ディフェンス・コントラクトを結ぶためロシアに向かったNATO諸国のいくつかの国の一つの例に過ぎないと見ている者たちがいる。議員等はフランスが強襲揚陸艦のミストラルをロシア海軍に売却することを阻止しようとした。イタリアが装甲兵員輸送車をロシアに売却したことを不愉快に思っている議員達もいる。

 上院議員の側近の一人は、ラインメタルの貢献の一つは、ロシア軍とスペツナズに対し、装備の質を向上させたことだ、と語った。レポートは、ロシア軍部隊はウクライナ内と国境に集結している両方の部隊が、新式の通信機、防弾チョッキ、個人用武器、弾薬を身につけている事を示している。これら全体は、ウクライナ軍に対して戦術的な大きなアドバンテージとなっている。

 防衛のトップの高官らは、ロシア軍は最近革命的に改善されたことを認めている。今月、海軍中将で、統合参謀本部の戦略計画政策局局長のフランク・パンドルフェは、議会公聴会で、最近ロシアは、「訓練、合同作戦、部隊移動、情報支援、部隊の戦術的投入などを「調整しシンクロさせる」地域司令部を創設し、ここで、「不意の演習」と考えられるもの、ないしは軍事訓練任務が即座に命令される、と証言した。

 この証言でパンドルフェは、ロシアは特殊作戦部隊と情報・サイバー戦により大きな重要性を与えていると語った。専門家らはロシア軍のドクトリンは過去数年かの間に劇的に改善され、現代化に向かうロシアの計画と高度に訓練を受けた特殊部隊の即応体制に焦点を絞ってロシアが動きだしたと語った。しかし欧米では、このレポートは良く読まれていないし理解もされていない。

 ロシアはまた従来型の戦争による脅威よりも、彼等の考える欧米の侵略に直面する不安定な国家にいるロシア人の保護の必要性に目を向けるようドクトリンを変えた。

 「2008年のグルジアの事件からの教訓を実行に移すというだけではなく、異なる作戦のための根拠を与えている」と元情報機関のロシア専門家で、現在はブルッキングス研究所に勤めるフィオラ・ヒルは語った。「我々はこのことにもっと注意を払うべきであった。長いことこれらについての兆候が示されていたが、我々はそれを正しく扱ってこなかったのだ」と彼は語った。

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サウジ国王を真ん中に右がバンダル王子、左の軍人が後任のヨセフ・アル・イドゥリシ将軍

◆4月23日

 サウジアラビアの情報機関の長官であったバンダル王子が、その職から解任されたが、それはアメリカのオバマ大統領の要請をサウジ国王が受けて行ったものだ、とイスラエルのハアレツ紙が指摘した。

 このブログでは、昨年12月19日号「アメリカ:アサド大統領は政権に留まるべし」の記事の中で、「サウジアラビアの運命はこの人物(バンダル)を除去するか否かに懸かっていると言ってもいいであろう。欧米と敵対し、アルカイダ系テロリストを支援することで、サウジアラビアは全世界から見放されることになるのだから、早急に方向転換をすべきであり、その際、このバンダル王子の処遇が問題となろう」と指摘した。

 今回、上記の指摘した内容に沿う形で、バンダルが除去されたことで、しかもそれがアメリカのオバマ大統領からの要請を受けてサウジ国王が実行した、ということで、かろうじてアメリカもサウジも良識を示したことになったと言える。これでバンダルは自由に資金も使えなくなり、従ってイスラム主義勢力への資金や武器の支援も後退するであろう。また重職から解任されたことで、公的ガードも弱まるから、彼に報復を企む側は彼に接近しやすくなることで、彼の命の危険が増大した、と言えるであろう。

 シリアではアサド政府軍がイスラム主義過激派武装グループに占拠されていたところを次々と解放している。アサド大統領は最近、今年中にイスラム主義過激派武装グループとの戦闘は終結するだろうと言った。また今年6月にはシリアで大統領選挙を実施すると語った。戦争で荒廃したシリアではあるが、アサド政権は磐石な国民からの支持を受けているから、アサド再選は間違いないであろう。

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●アメリカの圧力でサウジ国王がバンダル王子を重職から解任
http://en.alalam.ir/news/1587622
【4月22日 ALALAM】

 サウジアラビアのバンダル王子が重職を解任された件では、なぜこのような重大な時期になされたのかと、疑念がもたれていた。サウジアラビアの情報機関のトップの解任の公式の声明は簡潔である。アブドゥラ国王の名前で公表されたその声明では、パンダル王子は王子自身の要請で「解任」されたとし、ヨセフ・アル・イドゥリシ将軍が後任となったとある。

 イスラエルのハアレツ紙は、表面的には国王が過去2年間に行ってきた人事の一つに過ぎないと誤解されるかもしれない、と報じている。バンダル王子の健康問題も解任の理由として説明されるかもしれない。しかしハアレツ紙は、バンダルは自分から辞職したわけではない、と書いている。

 サウジアラビアとアメリカのシリア、イラン、パレスチナ問題に対する取り組み方の不一致に鑑みて、両国の緊張状態を緩和するために、サウジ国王にバンダルを解任することを要求したのはオバマ大統領だと言っている。・・・以下略 



●サウジアラビア国王、情報機関長官のバンダル王子をを解任する
http://en.alalam.ir/news/1585593
【4月15日 ALALAM】

 サウジアラビアのバンダル王子は情報機関長官の職を解かれた、とサウジアラビアの国営通信社が報じた。

 サウジ通信によれば、アブドゥラ国王は15日、勅令を布告し、バンダルを「自身の要請で」情報局長官の職から解任し、ヨセフ・ビン・アリ・イドゥリシ中将を後任とする、とした。

 バンダル王子は事実上シリア政府と戦っている武装勢力グループの司令官になっていたことで、サウジ王家では問題視されていた。

 王子はシリア内の状況を変えるための計画を練っていたとされ、ワシントン、モスクワ、パリ、ロンドンなどを巡り、彼の同調者らと会っていた、という。

 外交筋では以前、アメリカがバンダル王子をシリア問題から外すことを要請していたと語った。

 2月19日、ワシントン・ポスト紙は、最近、アメリカで行われた欧米とアラブの情報機関の責任者らの秘密会議で、サウジの内相はサウジアラビアを代表していて、そこで彼はアメリカの国家安全保障アドバイザーのスーザン・ライスとシリア政策についての会談を持った、と報じた。

 以前在アメリカ・サウジ大使を20年以上勤めたバンダルは、シリア紛争では、イスラム主義過激派を強固に支援してきた。

 シリアでアサド政権と戦っている、外国勢力が支援する武装グループに対するサウジアラビアの武器の供給量を増やそうとしたキーとなる人物と考えられている。

 このサウジの王子はアメリカのジョージ・ブッシュ元大統領との親密な関係で知られている。また彼は2003年のアメリカのイラク侵略を擁護したことでも知られている。

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