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ミッチェル特使とネタニエフ首相
◆7月29日
中東を歴訪している米国のミッチェル特使のイスラエルに対する入植凍結の説得は成功しなかったようだ。
このブログではイスラエルのこの「入植」なる行為を侵略と指摘したが、これがパレスチナ人たちがテロに走る第1の原因である。すなわち、イスラエルはその絶対的な力の差をもってパレスチナ人の土地を収奪し、そこに「入植」といって入り込み、居座り、反対にパレスチナ人を追い出す。通常の武力では適わないパレスチナ側はゲリラ的テロ行為しか抵抗の手段はない。だからそれを行う。
話し合いは一切通用しない。それはイスラエル側は、パレスチナの地だけではなく、聖書でいう「神がアブラハムに約束した土地」すなわちナイル川からユーフラテス川までは、そもそもイスラエルの土地になるべき土地だから、ヨルダン川西岸などは当然自分たちの土地である、と考えているからだ。こういった、彼らの宗教的な背景を持った信念を掲げて強硬な姿勢を煽っているのが、ユダヤ教の教師(ラビ)たちだ。このラビといわれる者たちの一部であろうが、時に我々の良識からは考えられない精神の持ち主たちがいることは、一昨日のブログ内容でも理解できるはずだ。その前にも、イスラエルの兵士がガザでの戦争犯罪行為を告白している内容を示したが、そのような戦争犯罪行為を煽るのが、これまたこのラビといわれるユダヤ教の教師たちだ。自分たちの精神の指導者らが、やれ、というのだから、つい、やってもかまわないようだ、と考えてしまうのだろう。このように宗教指導者というものの責任は実に重大なものなのだ。
イランのアハメディネジャド大統領は、このようなパレスチナ人の主権を認めないイスラエル政権は地図上から消えるだろう、と述べたが、欧米のユダヤ人に支配ないしは強い影響を受けている大手メディアは、この言質を故意に歪曲し、アハメディネジャド大統領はイスラエルを滅ぼそうと意図している、と喧伝してきていて、日本のメディアもそれをそのまま受け入れ、報道してきている。政権がつぶれる、と言っているのを、国家を滅ぼそうとしている、と歪曲しているわけだ。
欧米のいかさまに気づいている他の諸国はイランとの関係をかえって重要視し、それをもって欧米・イスラエル勢力にぶつける傾向になってきている。
南米歴訪中のリーバーマン・イスラエル外相は、ブラジルではイラン抜きの中東和平工作は失敗する、と言われ、イランを話し合いの場に入れるべきだ、と反対に説得されている。またロシアはイランとこの2日間カスピ海での合同軍事演習を行い、中東・中央アジアでのパートナーとしての関係を強化している。
「中東問題」すなわち、「イスラエルの問題」を解決するためには、アメリカとロシアとが一致協力する以外、おそらくは方法はないであろう。この米露の一致協力体制が出来上がれば、イスラエルは屈服するであろう。その可能性はあるのかと問われれば、オバマ大統領とプーチン首相が健在ならば、可能である、とだけ言っておく。
イスラエルを屈服させる手段は、外的には絶対的な力であり、内的には、このイスラエルの宗教的信念である部分に対する切込みが必要であろう。この部分はまた機会がくれば、コメントしたい。
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●ユダヤ人入植地凍結 米イスラエルの溝埋まらず
【7月28日 産経新聞】
米国のミッチェル中東和平担当特使は28日、エルサレムでネタニヤフ・イスラエル首相と会談し、和平プロセス再開について協議した。しかし、米国が要求している占領地ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地拡大凍結については合意できなかった。イスラエルは「新規入植地は建設しない」としつつも、「既存入植地の拡大は続ける」としている。
同特使は27日夜、西岸地区のラマラで、アッバス自治政府議長と会談し、「イスラエルに入植活動停止を求める米国の立場は変わっていない」と伝えるとともに、すべての周辺国がイスラエルとの関係正常化に向けて「具体的な動き」を示すよう呼び掛けた。
●<イスラエル>入植者数30万人突破 ヨルダン川西岸
【7月28日 毎日新聞】
イスラエル紙ハーレツによると、同国占領下のヨルダン川西岸のユダヤ人入植者数が6月末時点で、初めて30万人を突破した。今年前半で2.3%増えたという。中東和平を仲介する米国は入植地を交渉進展の「障害」ととらえ、入植活動の完全凍結を要求しているが、イスラエルは入植者の「自然増」を理由に拒否している。ネタニヤフ・イスラエル首相は28日、ミッチェル米中東特使と会談して妥協点を探った。
ハーレツ紙によると、西岸の入植者数は6月末現在で30万4569人に達したことがイスラエル軍の集計で判明した。入植者数は年々拡大しており、過去10年余りで2倍以上に増えている。
イスラエルは米国の入植凍結要求に対し、既に進行中の一部計画を除いて、入植活動を一時中止する妥協案を提示。その一方で、中東地域の包括和平の実現を目指す米国の呼びかけに応じ、アラブ側がイスラエルとの関係改善に動く「対価」を求めている。
イスラエル放送などによると、ネタニヤフ首相はミッチェル特使に「和平進展のため、できることはすべて実行している」と述べた。両氏は8月に再び会談するという。
●イスラエルの入植は中東和平プロセスを阻害しているー国連
【7月28日 Xinhua】
不法建築物とコミュニティー建設が西岸と東エルサレムで続いているが、これは長期にわたる紛争における2国家案のわずかな希望を打ち砕く脅威となっている、と27日、国連高官はイスラエルに警告を発し、中東和平ロードマップの合意事項を遵守するよう、イスラエル・パレスチナ双方に呼びかけた。
●ブラジル:イスラエルの反イランへの希望を打ち砕く
【7月28日 PressTV】
ブラジルのアモリム外相は、南米を反イランキャンペーンで巡回しているイスラエル外相に冷や水を浴びせた。
ペルーから始めたイスラエル外相の10日間の南米巡回訪問で、ブラジルのアモリム外相のコメントは、イラン大使が先に予想したように、イスラエルのリーバーマン外相の南米訪問はイラン・ブラジルの関係を損ねることはない、ということを追認することになった。
「イランは中東和平会談における枢要な関係者だ」と、ブラジル外相は語り、中東和平が失敗した一つの理由として「同じ参加者でやっているからだ」と指摘した。
「地域で影響力ある国が参加することは絶対的に必要だ」とリオデジャネイロで開かれた国連の会議でブラジルの外相は語った。
国連安保理での常任理事国を目指すブラジルは、イスラエル・パレスチナ和平会談で両者に信頼を持たれていということで仲介役を買って出ようとしている。・・・以下略
●ロシアとイランが手をつなぐ
【7月29日 AsiaTimes】
By Kaveh L Afrasiabi
アメリカは、ロシアについてはイランに関する点では戦略的パートナーと考えているだろう。実際は、アメリカとロシアの地政学的緊張はかなりのもので、ロシアとイランが抑止戦略的観点から通常の対応をアメリカに対してするまでにはなっていない。
今週、小規模ながら重要な鍵となるものとして、ロシア・イラン合同軍事演習がカスピ海で30隻の艦艇が参加して行われることが挙げられる。
この演習は「安全とクリーンなカスピ海のための地域協力」と呼ばれ、安全保障問題と海の環境問題を結合させた目的を設定したものとなっている。このカスピ海は世界最大の湖でエネルギー・ハブでありエネルギー移送の競争の場となっている。これはロシアとイランの軍事的協力関係の新しい動きを示している。これは近未来の上海協力機構におけるイランの地位を増大させるものと見られている。イランの核計画の行き詰まり状態はこのロシア・イラン関係に影響を与えることだろう。
イランがこの演習に参加したがるのは、7年前の状況からの180度の転換を意味する。2002年5月、イランはロシアのカスピ海での演習を激しく非難し、オブザーバーを送ることさえ拒否した経緯がある。
このような歴史がありながら、地政学的・地経学的重要性は、両国をして協力関係に導いていったようだ。この動きは核化しつつあるイランの孤立を願うアメリカとしては、残念なことであろう。
この地域でアメリカが後押しするパイプライン・プロジェクトが自国を不利に導くとロシアが感じた時、また東ヨーロッパでアメリカが計画する防衛ミサイル設置問題でオバマ大統領が妥協の姿勢を示さなかったことに失望した時、イランとの軍事協力体制を強化しようと考えたようだ。
アメリカに対するサインは、ロシアはイランに関しては、この地域における反米的スタンスを持つ政権として、間接的であろうと直接的であろうと、イランの政権交替は看過できない、ということである。
この2日間の軍事演習はこの地域の他の国々によって注視されている。アゼルバイジャン、トルクメニスタン、カザフスタン、それにコーカサス地域の国と中央アジアの国々だ。その内のいくつかは欧米に近く、ロシアとイランの新しいレベルの軍事的結びつきを警戒している。・・・以下略
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