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スンニー派とシーア派のイスラム世界の分裂が世界の分裂に
◆10月25日
イスラム世界がスンニー派とシーア派とに分かれていて、欧米諸国はスンニー派に肩入れする形になっているが、実はこのスンニー派こそ、アルカイダやその他の過激派の温床であり、「テロとの戦争」を公言しているアメリカの敵になるグループが属している宗派である。
宗教上の対立というものは、信念と信念との衝突であるから、解決が困難である。しかも宗教的対立であるから、人生観や死生観の衝突であり、肉体的生命を超えさせる力があるから長期的な対立になる。
ここで思い出すのは、日本の神道と仏教の衝突のケースであるが、日本はこの二つのいわば宗派というものの衝突をうまく乗り越えてきた歴史がある。衝突しなかったわけではないが、外国に見られるような激しい対立で多くの人間が殺され、その対立が何百年も継続する、ということがなかった。
これは神道というものが日本人に受け入れられてきた経緯から言っても説明できそうだ。つまり神道にはまず教祖という者が存在しないのと、経典というものも存在しないがごとくなのだ。古事記や日本書紀が経典かと言えば、経典とは言い難いであろう。しかし神道や神社というものは、数千年間、民間に行き渡り、伝道も布教もしないで、伝わってきている。
それは結局、経典的な理性的、知性的な理解ではなく、神霊的な感化ともいうべきものが相続されてきているから、と言えばよいだろう。伊勢神宮にお参りすれば、まさに西行が「何事のおはしますをば しらねども かたじけなさに 涙こぼるる」と詠んだような感慨になるのである。本当の神の神霊が人間から言葉を失わせ、ただ、有難い思いにさせるのである。理屈を通り越しているものがあるのだ。それで自然に、ありがたい、となって手を合わせることになる。
結局このイスラム教の二つの宗派の対立も、彼ら同士では解決することはできないであろう。ここに日本の世界史における役割があるといえそうだ。天照太御神を御祭神とし奉る皇室と伊勢神宮を持つ日本が本当の世界平和の鍵を握っているのである。イスラム教はスサノオ系の宗教(天使ガブリエルがムハンマドに伝えたが、ガブリエルはスサノオ系の精霊)であり、スサノオは天照太御神の弟という立場であるから、姉の諭を聞くことで、対立を昇華していく道が開けるのだ。
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●イスラム教のスンニー派対シーア派で世界が分裂
http://www.independent.co.uk/news/world/politics/how-the-sunnishia-schism-is-dividing-the-world-8899780.html
【10月24日Robert Fisk ? The Independent】
イスラム世界のスンニー派とシーア派の歴史的で深い悲劇的な分裂は世界的な影響をもたらしている。シリアの内戦、アメリカの湾岸スンニー派独裁国家との卑劣な同盟、そしてシーア派のイランに対するスンニー派(イスラエルも)の疑惑などは、国連の作業にも影響を与えている。
先週サウジアラビアが国連安保理非常任理事国入りを拒否した前代未聞の出来事は、独裁君主国のシリア爆撃を拒否したアメリカに対するサウジアラビアの不満の顕れではあるが、同時にサウジアラビアがイランが提案する欧米社会との良好な関係を模索する動きにオバマ大統領が応えるかもしれない、という懸念を表してもいる。
サウジアラビアの情報機関長官のバンダル・ビン・スルタン王子は、ワシントンに22年間大使としていた期間はジョージ・W・ブッシュ大統領の真の相棒であったが、その彼は、アメリカがシリア攻撃をしなかったと言う理由だけでなく、公平なイスラエル・パレスチナ和平に向けた対応をすることができないことに対して、今やアメリカとの関係で「大胆な変更」を行うかもしれない、というアメリカに対する脅しを掛けている。
この「大胆な変更」が何を意味するかは、アメリカ外交からの独立についてのサウジアラビアの熱い思いを除けば、王子の胸に秘められたままだ。
イスラエルは、勿論のことだが、その中東政策の多くが富裕な湾岸アラブ君主達の政策といかに正確に一致しているかを、公表することに怠りは決してない。
シーア・アラウィ派であるシリア政権に対する嫌悪、シーア派のイランの核計画に対するぬぐいがたい疑念、それにシーア派の拡大に対する一般的な恐怖は、選挙で選ばれたわけではないアラブの君主達をして、しばしば破壊することを誓っていたイスラエルの代理同盟者への道を進ませている。これは、バンダル王子が公表するとは思えないものであろうが。
更には、アメリカの中東「和平」に対する最近の貢献は、スンニー派のサウジアラビアとアラブ首長国連邦に対する108億ドルになるミサイルと兵器の販売かもしれない。この兵器の中には「バンカーバスター」と呼ばれているGBU-39爆弾を含む。彼らをこの兵器をイランに使用するつもりなのかもしれない。イスラエルはこれと同じ兵器を所有している。
「信じがたいほど小規模」のシリア攻撃の笑ってしまうような約束のため、中東では物笑いにされている哀れなケリー国務長官が、イスラム世界の最古の紛争に自国をスンニー派側として介入させている度合いを理解しているかどうかは、アラブ世界での多くの論争の的になっている。国連安保理の席を拒否したサウジに対する彼の対応は、殆ど
異様と言えるものであった。
サウジの外相であるサウド・アル・ファイサルのパリの自宅で昼食を摂った後、ケリー国務長官は彼の匿名の高官を通して、中東でのサウジアラビアのリーダーシップを評価すると語り、イランを非核化させようということと、、シリア戦争を終息させようというサウジの願いを共有すると語った。しかしケリーがシリア大統領のアサドと彼の政権は権力を放棄しなくてはならないと主張することは、スンニー派政権がシリアを奪い取ることを意味する;そして彼がイランの核の脅威がどれほど観念上のことだとしても、シーア派のイランを非武装化させたいとすれば、スンニー派が中東をアフガン国境から地中海に至るまで支配することを確実なことにすることになるだろう。
バーレーンの少数派スンニー派の君主国は、サウジアラビアから、また勿論であるがアメリカ、イギリス等の協力的政府からの支援を受けているが、同様にシーア派のイランがバーレーンの多数派であるシーア派と結託していると非難している。
おかしなことだが、バンダル王子はコメントの中で、オバマ大統領はバーレーンに対するサウジアラビアの政策を支援する面で失敗した、と主張した。この中には2011年のシーア派のデモに対し自国軍を派遣したことが含まれる。実際、この政権の準軍事的騒乱に対するアメリカの沈黙が最近の例で、アメリカは少数派のスンニー派とバーレーン国王を支援する事ができたはずだった。
例えばサウジアラビアは、オバマがエジプトのムバラク政権が転覆されるがままにさせたと非難している。彼らはアメリカ人を、イスラム同胞団のモルシが大統領に選出されることを支援したと非難する。湾岸諸国では選挙というものは、あまり人気がないのだ。そして、サウジは今やエジプトの新しい軍事政権に現金を投げ与えている。ダマスカスのアサドもエジプト軍に祝辞を送った。エジプト軍は結局アサドのように、過激派が権力を奪うことを阻止しようとしていたのではなかったか?
いいだろう、もし思い出すとすれば、サウジは実際、エジプトのサラフィスト(過激派)を支援している、サラフィストは皮肉にもエジプト軍に忠誠を誓っている。そしてサウジが資金援助しているサラフィストはアサドの敵の中で最も手ごわい敵なのだ。
有難いことには、ケリーと彼のヨーロッパの友人らにとっては、アメリカの国務省、イギリスの外務省、フランスの外務省内の組織的記憶の喪失は、誰も9:11事件の大量虐殺者の19人の内の15人がサラフィストであったということを誰も思い出す必要はない、ということであり、それ以上に-神よこのことは忘れたまえ-これらは全員サウジアラビアの市民であったということである。
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