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シリアに侵入を開始したリビアの兵士ら

◆12月3日

 リビアの新政府であるリビア国民評議会が、シリアに「革命」の輸出をしようとしているようだ。600名のリビア兵士がシリア領内にトルコ国境から侵入したという。

 このリビアの新政府はこの時点ですでに、国際法違反行為を行った、となる。簡単に言えば、シリアに対する「侵略行為」を行ったことになる。

 このように、NATOが支援してできた新しいリビアの新政府が、実は「ごろつき集団」であったことが図らずも露呈したことになる。この「新リビア政府」に対して、カダフィ大佐の長女が「反乱」を呼びかけている。

 これらの動きに対して、ロシアはシリアに対する武器輸出には何らの問題もないとする声明を発表し、シリア支援を明確にしている。これはアラブ連盟や欧米側のシリア制裁に対する対抗措置となる。

 既に示してきたように、シリア内の騒乱は今年の初めから頻繁に行われている、武装勢力によるゲリラ的破壊行為が原因であり、今回の「新リビア政府」の動きはこれを言わば、公然と行う形にしたことになり、新リビア政府を含む欧米側の露骨なシリア不安定化作戦の一段の強化となる。

 これに対して、シリア政府は国民と一丸となって、ロシアからの支援も受けながら断固としてこの動きに対抗することになろう。その間、流血の騒乱は継続し、多くの犠牲者が続出することになろう。

 しかし、このブログでは、シリアの騒乱はリビアのような形になるとは予想していない。軍事力の大きさからも、シリア軍を打倒することは簡単ではないし、今回シリアの領海に入ってきているロシア艦隊は空母クズネツォフを含む艦隊と言われているから、リビアのようにシリア軍が簡単に制空権を奪われるとは考えられないからだ

 
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●リビア新政府:シリアに600人の兵士を侵入させる
http://rt.com/news/libya-syria-fighters-smuggled-475/

 リビア政府はカダフィ政権打倒に成功した体験をシリアでも行おうとしているようだ。アサド政権に対抗する武装勢力支援で600人の兵士をシリア領内に侵入させた、と報じられた。
 この兵士らは自由シリア軍という、シリア政府に対する攻撃を行っている武装勢力に合流した、とエジプトのアル・ライ・アル・アラビ新聞サイトが報じている。この報道では、この兵士らはトルコ国境からシリアに侵入したという。

 この侵入行動はリビア国民評議会(NTC)議長であるムスタファ・アブドゥル・ジャリル氏の合意の下で行われた。NTCはこの動きに志願者が参加することを歓迎していると言われている。

 イギリスのメディアは11月25日、イスタンブールでこのNTC側とシリアの武装勢力との間で秘密会談が持たれたと報じた。このリビアの新しい統治者は武器、資金、兵士をシリアに送ることを約束したと報じられている。
 バシャール・アサド政府は繰り返し、外国勢力が武装勢力と武器をシリアに送っているため暴力が拡大していると非難してきていた。

 10月半ば、このリビアのNTCは反乱側であるシリア国民評議会をシリア人を代表する正当な代表者である、と最初に認めた政府となった。

 リビア人は多くの武器を所持し続けている。これは内乱時に、軍事施設から奪ったり、密輸したり、NATOから、あるいはカタールなどの国からの支給品として受け取ったものである。
 リビアのNTCはこのかつての反乱者から武器を取り上げることができずにいる。彼らは自分自身を守るためにも、あるいは生活のために武器を所有し続けたがっているのだ。

 11月に、リビアの首都のトリポリで、反乱者らの大衆デモが行われた。彼らはNTCに対して賃金の支払いを要求している。中には要求が満たされねば、カダフィ政権を倒したように新政権も打倒するぞと、この新しい政府の転覆を公言する者もいた。

 したがってNTCにとって、失業した血の気の多い若者らが武器と一緒に他国へ行くことは望ましいことかもしれない。しかしシリア政府はこれらの者たちを傭兵と見るであろう。トルコ政府は国連安保理の制裁決議がなければ不可能である全面的な軍事作戦の代わりに、この兵士らを自国内に抱え込むことにした。


●ロシア副首相:シリアへの武器出荷の障害はない
http://www.sana.sy/eng/22/2011/12/02/385538.htm
【12月2日 SANA】

 ロシアのセルゲイ・イバノフ副首相は12月1日、ロシアのシリアに向けた武器輸出には何らの障害もない、と強調した。
 「ロシアは両政府によって合意で禁止されたこと以外の全てを行うだろう」とモスクワでの記者会見上で語り、ロシアからシリアへ向けた武器出荷には何らの問題もない、と語った。

 外務大臣のアレキサンダー・ルカシェビッチのスポークスマンは、アメリカ軍艦が東地中海に派遣されたことは、シリア問題をより複雑にさせる行為だと語り、この地域に更なる緊張を強いることになり、問題の政治的解決に対しては何らの助けにもならないと語った。


●カダフィ大佐の長女、アイシャ氏が反乱呼びかけ
【12月1日 産経新聞】

 フランス通信(AFP)によると、10月に殺害されたリビアのかつての最高指導者カダフィ大佐の長女アイシャ氏は29日、シリアの放送局を通じ、大佐支持者らに向けて「(リビアの統治機関、国民評議会の)政府に反乱を起こせ」と呼びかけた。アイシャ氏は、同国の首都トリポリが陥落した8月下旬にアルジェリアに逃れ、政治に関わらないことなどを条件に亡命生活を送っている。今回の声明はそれに違反する可能性が高く、評議会がアルジェリア政府への反発を強める可能性がある。(カイロ 大内清)

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中国の中東特使と会談するシリア外相

◆10月29日

 リビアでの戦争は「アラブの春」の動きではなく、欧米の仕掛けた戦争であったというのが、以下の人民日報オンラインの記事でも認めていることであり、その欧米の仕掛けた戦争の次の標的はシリアであろう、との見方、またその戦争はリビア戦争以上に危険なギャンブルになる、との指摘はすべて正しい。

 この世界の難しさは、欧米勢力と中露をはじめとするかつての左派勢力との間で続いている緊張と軋轢の中で、どちらか一方が正しく、どちらか一方が間違っている、ということではなく、どちらも間違っている場合が多い、ということなのだ。

 従って欧米勢力側に位置する日本は、通常は中露側を非難する論調になりがちなのだが、それが常に正しいとは限らないし、かといって、では中露側の方が正しいという判断もまた間違う場合が多々ある、ということになる。

 しかし、こと以下の記事にあるような、今回のリビアでの騒乱や次の標的とされるシリアでの戦争という事態を考える場合には、以下の人民日報のインターネット記事の見方は正しい。

 といって、その中国が南シナ海で行っている覇権的動きまで肯定することも、これまた間違っている。これは一人の人物に関しても言えることであろう。一人の人物にもその思考や行動で正しい場合と間違っている場合があるので、それぞれを是々非々で判断する必要があるのと同様である。

 国際政治はこのように、是々非々の判断が常に求められる場である。

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●シリアでの戦争:アメリカにとってはギャンブル
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=27340
【10月27日 Global Research】

 アメリカ国務省は最近、身の安全上の理由でシリアからロバート・フォード大使を召還した。

 このような最近の状況の変化は、シリアがリビアの次の標的であることを示しているようだ。カダフィが殺害されて以後、アメリカとシリアとの間の軋轢が深まっている。両国がそれぞれ大使を召還している。アメリカがシリアを非難するトーンが高まっている。共和党のジョン・マケインは、シリアがアメリカの焦点であり、軍事行動は選択肢の一つだ、と述べた。

 アメリカ、イギリス、フランスその他の諸国による制裁や脅し、そしてシリア反対派への支援などを含めて、シリアが直面している最近の情勢を見れば、シリアのバシャール・アル・アサド大統領が次の「カダフィ」にされそうな状況だ。

 リビアと同じ資源を持っているわけではないが、シリアは地政学的に重要な位置を占めている。もしも欧米がシリアでの戦争を始めれば、リビアでの戦争に支払ったコスト以上のものを支払う羽目に陥るだろう。その戦争は恐らく中東全体を収拾のつかない混乱状態に陥れることになるだろう。したがってシリアでの戦争は欧米にとっては一つのギャンブルとなると言える。またその戦争で欧米が勝利するか敗北するかはわからないのだ。

 メディア関係者や専門家らは、リビアでの戦争で失ったものは勝ち取ったものより大きいと言っている。とりわけ、長期にわたって軍の指導者であったカダフィの死は多くの諸国に多くのことを示した。シリアのバシャ-ル・アル・アサド大統領は恐らくはカダフィの苦悩を深く理解したであろう。みじめなカダフィの最後は、アサドをして更に強硬にさせることだろう。

 リビアでの死亡者数は3万人以上に上る。もしもシリアで戦争が始まれば、失敗の結果を深く認識しているアサドは、カダフィから教訓を得て、反対派に対するあらゆる手段を投入するだろう。そのような決意だと負傷者数と死亡者数は増大せざるを得ない。

 シリアはリビアよりも軍事的にはずっと強力である。シリア軍はアラブ世界では髄一の強さを持っている。もしもアサドが徹底的に戦うことを決意すれば、シリア戦争はリビア戦争よりずっと悲惨なものとなり、ずっと多くの死亡者を出し、戦争自体が長引くことになろう。

 また、アサドはその場合には、イスラエルに対する決死的な攻撃を敢行するかもしれない。イスラエルのエルサレム・ポスト紙は7月、イスラエル情報機関は、シリア軍は国境付近で尋常でない動きをしており、長距離弾道ミサイルをイスラエルに向けて発射するかもしれない、と報じた。イスラエルは、シリアがイスラエルとの戦争をすることで国内と国際的な注目を外に向けさせようとするかもしれない、と語った。

 したがって、欧米勢力がシリアに対する戦争を始めれば、アサドはイスラエルにミサイルを発射するかもしれず、それは中東全体をずっと大きな混乱に巻き込むことになるだろう。アサドはトルコの外相との会談でかつて、もしもNATOあるいはアメリカがシリアを攻撃すれば、イスラエルにミサイルの雨を降らせるだろう、と語ったことがある。

 もしもシリアでの戦争が始まれば、暴力、混乱状態が中東と北アフリカの日常語になるだろう。現在の状況下では、シリア戦争は欧米勢力に過大な出費を強い、賢い選択とはならず危険の多いギャンブルとなるだろう。(People's Daily Onlineからの翻訳記事)

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シオニストに殺害されたに等しいカダフィ

◆10月22日

 主権国家に対する侵略的攻撃を加えることで、NATOはカダフィ殺害に成功した。NATOが許された行動は、一般市民の保護だが、当初からそれは無視されひたすらカダフィ打倒にむけてその軍事力が使用された。

 以下の記事では、欧米のシオニストらの狙いは、リビアの石油だけでなく、カダフィのアフリカ共通通貨計画を阻止すること、リビアの地下にある水資源を強奪することもあったと指摘されている。

 このようにみると、カダフィの運命はかなり以前から決まっていたのかもしれない。相変わらずこの世界が「力」は正義なり、の世界であることを示した例である。しかしそれを実行する者たち、そのようにさせた者たちの運命は、悲惨なものになることが予想されるといえるだろう。

 しかも彼らの思惑も、今後のギリシャから始まるヨーロッパそしてアメリカの経済・金融の混乱の増大で、結局は彼らの願い通りには運ばず、挫折していくことが目に見えていると言えよう。

 北アフリカの水資源を奪ったとしても、自分たちの足元からその水資源が失われていくようになるだろう。そしてリビアのカダフィを葬ったことに何らの意味もなかったことを知ることになるだろう。すべてが空しかったことを知るようになるだろう。

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●シオニストによるカダフィ殺害
http://www.realzionistnews.com/?p=666
【10月21日 Real Zionist News】

◆シオニストに支援された反乱による残虐なカダフィ殺害は、ユダヤ系国際的銀行に抵抗した政治的リーダーに何が起きるのかということを示す例である。

 カダフィは5つの分野でロスチャイルド系世界的銀行カルテルの参加要請を拒否した。

●共通通貨を持つアフリカ連合
●リビア中央銀行
●150トンの金塊
●石油産業
●青い金としての水資源


 2011年7月、カダフィの後継者と見なされていた息子であるサイフ・アル・イスラムは、リビアの黒いダイヤとしての石油だけがシオニスト系欧米が求めているものではなく、リビアの青い金としての水も彼らが求めたものだ、と述べた。リビアの地下にはヌビアン・スタンドストーン帯水層が500マイルに渡って存在している。

 このヌビアン帯水層は北アフリカに残っている唯一の淡水資源であり、そのため「水戦争」と今言われる状況での焦点となっているところだ。

 世界最大の二つのフランスの水道関連企業である、ヴェオリアとスエズSAは、このヌビアン帯水層を獲得しようとしている、とアル・イスラムは語る。水によって生産される食糧によって膨大な利益を得ることができるからだ。

 ヴェオリアとスエズSAの両社とも、他の多国籍企業同様、ユダヤ系資金によって支えられていることは間違いないことだ。またユダヤ系企業のルイス・ドレフュス・インターナショナルが食糧ブローカーであろう。

 アル・イスラムは、シオニスト・ユダヤ人によってコントロールされているIMFと世界銀行のローンの全ては、その水資源を私企業に売却することが条件で組まれていると指摘する。

 シオニスト所有のリビアの反乱者によってセイフ・アル・イスラムは10月21日包囲され、同日彼の父親は捕えられ無慈悲に殺害されたので、セイフ・アル・イスラムのシオニスト・ユダヤに対する証言は、永久に封じられた。

 国際的ユダヤ系銀行カルテルに対するカダフィの主要な脅威は金を裏付けとするリビア・ディナールのアフリカ共通通貨計画であった。これはアフリカの主要通貨であるドル、ポンド、フランという不換通貨にとって代わることになったであろう。

 ユダヤ系銀行利益はアメリカ・ドルがユダヤが運営する連邦準備銀行で支えられている状況なので明らかに行き詰まっている。

 リビアに対する三つの最大の投資家たち、シオニストが買収した指導者たちである、オバマ、キャメロン、サルコジのアメリカ、イギリス、フランスがリビア元首のムアマール・カダフィの残虐な殺害を称賛したことは、驚くことだろうか?


●シオニストの血への渇望

 リビアへの侵略はカダフィを「政権交替」を通して倒すことにあると認めた後に、外交問題評議会のユダヤ人議長のリチャード・ハアスの、ブーツ・オン・ザ・グランドの呼びかけは、アメリカ主導のNATOのトリポリ占領を求めたことを表す。

 このハアスの血への渇望の呼びかけに素早く反応して、ユダヤ人ネオコンで、アメリカ国務省顧問で9・11委員会議長のフィリップ・ゼリコウは、「カダフィの破滅」は「民主的な春」の動きをアラブ世界全体に起こすと書いた。

 「大量破壊兵器」をサダム・フセインが持っているという嘘で我々を戦争に引っ張り込んだ、シオニスト論争を引っ張るユダヤの不埒な輩どもの集団、新アメリカ世紀のためのプロジェクト、今は「外交政策イニシアチブ」と名乗っている集団が、カダフィの打倒を2011年6月の公開書簡で督促した。
 
 この書簡の署名者は、バルミツバー(13歳の成人式)への招待状の宛名のような、ただし今回のは非常に血塗られたもののようだ。

 エリオット・アブラムス、ジョン・ポドホーレッツ、ロバート・カガン、フレッド・カガン、ロバート・リーバー、マイケル・マコフスキー、エリック・エデルマン、ケニース・ウェインステイン、ポール・ウォルフォウィッツ、ランディー・シューニマンだ。

 そして勿論、シオニスト鼠集団の頭でユダヤ・ネオコンのウィリアム・クリストルは、以下のフォックス・ニュースでのインタビューを見ればアメリカ軍の政策を明らかに指示していることが見て取れる:「我々はカダフィを権力の地位に留まらせておくことはできないし、そうはさせないだろう」

 クリストルと彼の血に飢えたユダヤ人の仲間たちは今や彼らの夢が実現したのを見ている。

 国際法とジュネーブ協定で禁止されてる戦争における捕虜の身体障害違反で、ムアマール・カダフィはシオニスト殺害者の一人となった。

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カダフィ側のアメル・ムサ将軍の自宅

◆9月22日

 リビアの情勢はまだ予断を許さない、と指摘したが、首都のトリポリでも、倒されたカダフィ政権側の戦闘員が国民評議会(NTC)側と衝突を繰り返しているようだ。

 昨日のブログでは、カダフィ大佐の生誕地のシルトやカダフィ側の本拠地となったバニ・ワリドではカダフィ側戦闘員がNTCの側の攻撃を撃退していることを指摘した。

 リビア南部はいくつかのアフリカ諸国と国境を接しているから、資金の続く限りカダフィ側はそのようなアフリカ諸国の傭兵を募ることもできるだろう。

 このリビア攻略を率先して進めたフランスのサルコジ大統領は、今フランスの複数の高名な弁護士らから、戦争犯罪で訴えられようとしている。

 このブログでは、フランスの大統領は足元からやられる、と指摘したが、正にそのようになりつつある。奢れる者久しからず・・・である。

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●トリポリでカダフィ側勢力の抵抗が継続中
http://news.xinhuanet.com/english2010/world/2011-09/21/c_131150234.htm
【9月21日 Xinhua News Agency】

 リビア国民評議会(NTC)の戦闘員とカダフィ側の治安部隊との衝突がトリポリで20日(木)の夜間に起きたと新華社通信が伝えた。

 4人の親カダフィメンバーがNTC側との交戦の後、捕らえられたと目撃者は語った。
 捕らえられた者たちの名前は確認されなかったが、彼らはカダフィ政権では重要な軍人だった人物の自宅と考えられるビルで捕らえられた。

 この4人が捕らえられる前、彼らはビルの中からNTCの戦闘員に対して対戦車ロケット砲を撃っていた。NTCの戦闘員らは情報筋からこの4人の位置を知らされていた、と新華社通信は伝えた。また、NTCの戦闘員らはすぐさま反撃を開始し、交戦は30分ほど続いたと言う。

 バド・アル・アジジィヤ軍事基地近くにあるビルは衝突後火災に見舞われ、死亡者はいないが、NTCの戦闘員が数名負傷した。

 数日中には新政府の陣容がNTCから発表されると言われているが、リビアの首都トリポリでは散発的に射撃音が聞こえるが、とりわけ夜間は激しい。

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反カダフィ戦闘員が、カダフィ側からの狙撃を避けている

◆9月21日

 リビアではカダフィに忠誠を誓う者たちが未だに頑強に抵抗し、リビアの新政府側が戦闘では敗退する場面もある。新政府側は寄り合い所帯であり、統率に欠ける面がある。カダフィ側は一体化している。だから、今後のNATOの出方次第では、両者の運命は逆転もありうるだろう。

 欧米諸国、特にフランス、イギリスは地上部隊を送ってはいない、ということにしている。空爆だけしている、というスタンスだ。しかし実際は、地上部隊ないしは地上戦闘員つまり傭兵を送っている可能性は否定できない。これは明確は国際法違反になるから、送っていないことにしないと大変なことになるから、送っていないと言っているに過ぎない。

 今回のように、フランス人やイギリス人がカダフィ側に捕まっているとしたら、言い訳が苦しいだろう。そこで裏取引のようなことが起きるかもしれない。

 新政府もなかなか発足できないでいる。さまざまな勢力の思惑が交差しているからだろう。所詮、欲の皮の突っ張った者たちが集まっているのだから、出来上がる新政府が本当の意味で、リビア人のためになるとは思えない。

 アフガンのようにやがては再び元の勢力に権力が移っていく可能性もあるだろう。特にカダフィが生存している限り、その可能性は残る。要は一般リビア人がどれだけカダフィの復権を望んでいるか、あるいはどれだけ新政府を支持するのか、が鍵となる。
 
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●リビアにフランス人傭兵が・・・フランスは否定
http://af.reuters.com/article/libyaNews/idAFL5E7KJ0EC20110919
【9月19日 Maria Golovnina and Alexander Dziadosz – Reuters】

 カダフィ側勢力が維持している町の近くでの戦闘でイギリス人、フランス人を含む17人の外国人戦闘員を捕らえたと発表した後にフランスは19日、リビアに傭兵は送っていないと語った。

 カダフィ側スポークスマンのムサ・イブラヒムの、親カダフィ勢力の基地であるバニ・ワリドでの戦闘で、外国の治安部隊員が捕まったという主張は、立証されておらず、また証拠は示されていない。 

 これは、リビアの新しい統治者側が戦場と政治舞台で厳しい反撃を受けている際に出てきていることだ。

 カダフィが権力から追放されてからほぼ一ヶ月後、バニ・ワリドとカダフィのホームタウンであるシルトで、国民評議会側(NTC)勢力が繰り返し行った攻撃をカダフィ側勢力が撃退している。NTCの戦闘員はカダフィ側基地攻撃で失敗し混乱の中に敗走した。

 NTCは、東にあるベンガジを本拠地にしているが、部族ごとに分裂してしまった国家を統一できるかどうかの問題に直面している。より一層多くの分野の人々を含む臨時政府を樹立するという長いこと約束してきたことは、一晩で失敗してしまった。

 「17人の傭兵達のグループがバニ・ワリドで捕まった。彼らは技術面での専門家らで、顧問も含まれる」と、カダフィ側勢力のスポークスマンであるイブラヒムは、カダフィを支援してきたシリアのアレイ・テレビで語った。「殆どはフランス人で一人はアジア人だが国は特定できていない。二人はイギリス人、もう一人はカタール人だ」と語った。

 フランスのアラン・ジュッペ外相は、国連総会に出席するためニューヨークに来ていたが、記者会見で、「リビアにフランスの傭兵はいない」と語った。

 イギリスの外務省は、その話が真実かどうかの情報を持っていない、と語った。またカタールの外務省はコメントできないと語った。カダフィ側勢力の拠点に対する攻撃を始めたNATOは、リビアにNATO戦闘員はいない、と語った。

 欧米諸国は過去、特殊部隊を送った事があり、メディアは、民間の警備会社が反カダフィ勢力を、訓練その他で援助したと報じた。湾岸諸国も同様、訓練員と武器を送っている。

 リビアでの外国警備員の目撃情報の中には、5月にベンガジの検問所にてフランスの警備会社の責任者が撃たれて死亡したことがあるのと、イギリスの特殊部隊員らが三日間捕らえられていたことがあった。

■敗走
 トリポリの南東150kmにあるバニ・ワリドを掌握しようとの臨時政府の試みは、何度も町に突入しようとしたが親カダフィ側勢力によって撃退され敗走した。

 19日、NTC勢力は町を攻撃しようと北側の門に接近しようとしたが、カダフィ側の激しい射撃のため出来なかった。

 18日戦闘員らは戦車とロケット・ランチャー装備のトラックで攻撃する自分達の計画は失敗したと語った。歩兵部隊が突入しよとしたが、撃退された。

 「組織面でうまく言っていない。歩兵はあっちこっち走り回っていた」とトリポリに基地を置く部隊の古参の戦闘員のザカリア・トゥハムは語った。

 多くの戦闘員はバニ・ワリドの部隊と国のその他の地からやってきた者たちとの間に軋轢が見られることを語っている。

 命令に従わない戦闘員もいる。ある事件では、バニ・ワリドから来た一人の将校が、空に向かって撃つことを止める命令を出すと、トリポリから来た部隊によってやじり倒されたと言う。

 NTC側勢力とNATO航空機はカダフィの生誕地であるシルトを攻撃したが、撃退された。数百もの世帯が19日町から逃げ出した。NTC側勢力が膨大なロケット・ランチャーと大砲でやってきたからだ。

 この包囲された海岸の町の報じられた状況に人道団体が警告を発している。

 「電気、電話が使えない。何もない」と検問所で家族が乗っている車の脇に立って、イブラヒム・ラマダンは語った。臨時政府側の勢力がジュースを一般人に配り荷物をチェックして武器の有無を調べている。

 住民らは、町の秩序が失われたので自宅は破壊され車は衝突し壊れたと語った。「人々は嫌気がさしている。いたるところで爆発があるし、どこから銃弾が飛んでくるか分からないのだ」と、町からの脱出を考えているアブバクルは語った。

 「これを見てくれ」と彼はブラインドにあいた穴を指して、「弾は上から来ている。めちゃくちゃに撃っているのだ」

 ベンガジでは、臨時政府のマハムド・ジブリルは18日、提案内容が現行メンバーからの十全な支持を受ける事ができなかったので新閣僚の名前を告げることが出来なかった。

 「我々は候補者の何人かでは合意している。もう少し話し合わねばならない者たちがいる」とジブリルは18日の記者会見の席上で語った。

 交渉について詳しい筋では、ジブリルの役割が問題だと語った。またリビアが「解放された」と宣言する前に、臨時政府を形成することが正しいかどうかという点で合意できない者たちがいる。NTC高官らは、カダフィ勢力が敗北した時に始めて解放された、と言えると言っている。 

 政治的な内紛は、カダフィに対する嫌悪から内戦では一体化して戦った同盟に存在する亀裂を示している。親欧米自由主義者、イスラム主義のゲリラ、カダフィ政権からの離反者らの間に亀裂が存在しているのだ。

 NTCはリビア東部にその源があるが、カダフィをトリポリから追放した民兵らは西部の町の出である。戦闘員らは、全面的調整のないまま、ホームタウンで組織されて部隊となっている。

 それでも、多くのリビア人は、40年間全ての反対を押しつぶしてきたカダフィを追放した代わりに生じている新しい支配者達の間の混乱は耐えられると言っている。

 「新政府が遅れているのは重要ではない・・・回復するには時間が必要だ」と、エンジニアのムスタファ・サアブ・ビン・ラグヘブはトリポリの殉教者広場でロイターに語った。そこではカダフィがいなくなってから初めて交通整理の警官が立っていた。

 「見てくれ、やっとあの血塗られた猿から解放された。前より良くなるさ。我々は奴と奴の息子達の首に縄を掛けるぞ。そうすれば自由に息をすることができる。政治を語るには早すぎる」と彼は語った。

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