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プーチン首相(左)とエルドアン首相

◆8月5日

 明日からロシアのプーチン首相がトルコを訪問するようだ。19世紀はロシアはトルコと大きな戦争をしていたが、21世紀はその関係は良好なものになってきている。それでもことエネルギー問題となると微妙で、近年トルコを通過し、ロシア領を通過しないエネルギー関連パイプライン建設プロジェクトのため緊張が高まっている。この問題を円満に解決することを両国が願って今回の会談となるようだ。
 トルコは黒海に面し、カスピ海とも近く、イランやグルジアとも国境を接している。そしてカスピ海からの石油・ガスのヨーロッパに向けてのパイプラインの通過国となっている。またロシアの黒海艦隊が地中海に出る時にはトルコの、ボスポラス・ダーダルネス両海峡を通過しなければならない。そういうわけでロシアとトルコは協調せざるを得ない関係にあるだろう。


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●トルコの関心:ロシアとエネルギー面での協調
http://www.middle-east-online.com/english/?id=33535
【8月4日 Middle East On Line】
 ロシアのプーチン首相は、今週6日(木)アンカラを訪問、トルコとの間でヨーロッパ向けのガス、石油移送プロジェクトについて増大するトルコの役割とエネルギー協力関係に焦点を絞った会談を行う。
「エネルギー分野での協力関係が今度の会談の主要テーマだ」と、エルドアン首相の補佐官は語った。
 石油・ガス埋蔵地帯のカスピ海および中東とヨーロッパとの間にあり、トルコはエネルギーを必要とするヨーロッパへエネルギーを送るパイプライン・ハブとなっている。
 このプロジェクトは2014年に稼動開始が予定されていて、ヨーロッパがロシアに依存する割合を減らすことが狙いだ。そうすることで、ロシアがガスを政治的な武器として利用していると非難された、冬季のエネルギー送付の停止という事態を避けようとしている。 トルコはしかしロシアと敵対的にならないよう用心している。ロシアはトルコの第1の貿易相手国であり、ガス供給国なのだ。エルドアン首相はロシアはナブッコ(Nabucco=ナブッコ・ガス・パイプライン構想)のガス供給国になるべきだ、と強調している。
 「これは長いこと提案してきていることだ」とエルドアン首相は語った。「ロシアの参加はエネルギー供給の分散化という目的に害とはならない」

 ナブッコに直接的に競合するプロジェクトとしてロシアは自身のサウスストリームプロジェクトがある。これをウクライナではなくトルコの黒海の領海を通過させてヨーロッパに伸ばそうとしている、とトルコのメディアは報じている。
 ロシアとトルコはエネルギー分野ではあからさまなライバル同士ではない。彼らの関係を、コラムニストのセミ・イジズ氏はミリエット紙に「子供が自分の側に相手を引っ張り込もうとするゲームに似ている」と書いている。
 トルコは既にロシアとは黒海の海底を通るブルーストリーム・ガスパイプラインで結ばれている。
 ロシアとカザフスタンの石油を引っ張りこむことを狙ってトルコは黒海沿岸都市のサムスンから地中海に面したセイハンに向かうパイプライン計画を進めている。このセイハンは既にイラクとアゼルバイジャンからの石油ターミナルとして稼動している。
 プーチン首相のトルコに対するエネルギー関連の計画のひとつは、長いこと遅れているトルコでの原子力発電所建設計画だ。ロシアの国営企業であるアトムストロエフポート社が1月行われた入札における唯一の入札者だったが、トルコ政府はこの会社の入札価格面などで懸念するところがあり、このプロジェクトを任していいものか決めかねている。
 エルドアン首相の補佐官は、そのほかにもコーカサス地方での地域問題を話し合うのでは、と語った。ロシアはアルメニアとアゼルバイジャンとの間のナゴルノカラバフ問題の仲介を務めている。トルコがアルメニアとの外交関係を正常化させるためにもこの問題の解決が急がれている。
 もう一つの問題はグルジアだ。トルコはグルジアのNATO加盟については、ロシアの反対にも関わらず支持している。
 昨年のロシアのグルジアに対する軍事介入で、政治・経済的結びつきの強いグルジアを隣国として持つトルコとロシアとの関係が多少緊張した。
 トルコは注意深く歩を進め、敵対する両国ばかりでなくアゼルバイジャン、アルメニアそれにトルコ自身をまとめる、コーカサス地帯での安定と協調の基本枠組みを提案した。
 時には政治的に揺れる関係だが、経済面での両国の取引は、共産主義崩壊後は急上昇した。2008年の貿易量は378億ドルとなり、ロシアはトルコの第1の貿易相手国となった。
 ロシアはトルコのガス輸入量の60%を供給し、毎年100万人以上のロシア人観光客がトルコを訪問して、トルコの観光収入に寄与している。
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