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我々の心構え
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上海協力機構標章
◆6月15日
15日、16日とロシアのエカテリンブルグで、上海協力機構の首脳会談が行われる。イランの再選されたアハマディネジャド大統領はオブザーバーとして参加予定であったが、自国で起きている紛争のため参加が危ぶまれているが、今年はそれでもこのイランのほかに、オブザーバーとして、アフガン、インド、パキスタン、モンゴルが参加する。
これらの国と正式メンバー国である、ロシア、中国、それに中央アジアの諸国を加えれば、ユーラシア大陸のかなりの部分を占める国々をまとめる国際機構となるのが分かる。 当然この機構の役割なり、目標なりが気になるのだが、どうも大きすぎることでまとまりに欠け、統一的な目標なり動きなりがなかなか取れないでいるようだ。
それでも今回パキスタンが正式メンバーになる意向を表明し、機構の拡大が必然的になりつつある。細かい差異は無視してこの機構が存続・拡大していけば、地政学的に欧米がもくろむ、リムランド(ユーラシア大陸周辺)からのハートランド(ユーラシア大陸中心部分)への包囲という戦略も頓挫することになり、それはそれで構成メンバー国の利益になるだろう。
また今回の会議で、パキスタン首脳とインド首脳とが相まみえる機会を得て2国家間の会談の場にもなりそうで、こういった地域をまとめる機構内で、2国家間の紛争の解決について話し合うという機会が得られやすくなるわけだから、これだけでもSCOの存在意義はあるのかもしれない。
ロシアはこのSCO構成国からなるCSTO((The Collective Security Treaty Organization )という安全保障機構を作っていこうとしている。このCSTOについては、既に5月29日号で書いたように、NATOに対抗する組織であり、ようするにEUとNATOの関係が、SCOとCSTOとの関係に相対されることになるのだ。従って、NATOの東進もここで限界を迎えることになる。そして丁度この2つのブロックの境界線上に位置するのが、グルジアなどの数カ国で、かれらの運命もこの2つのブロックの力関係で左右されることになるだろう。
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●パキスタン:上海協力機構に参加意思あり
【6月15日RIA Novosti】
パキスタンは、ロシアで開催される上海協力機構(SCO)の会議前、ロシアのビジネス新聞とのインタビューで、同国大統領が同機構に参加する意向を示した。
上海協力機構は、ロシア、中国、そのた中央アジア諸国からなっていて、パキスタンは現在オブザーバー資格で参加している。同機構の会議はロシアのエカテリンブルグで15日から2日間の予定で開催される。
アシフ・アリ・ザルダリ大統領は、コメルサント紙に対し、この同盟機構にパキスタンが正式に参加することは重要だ、と語った。
「我々は、この機構は地域の安全保障と信頼を固める上で重要であるし、経済協力に貢献する、と認識している。 我々は正式メンバーとしてこの機構に参加することになるだろうし、この機構の目的と使命の達成に向けて、応分の貢献を果たしていくことになるだろう」と語った。
パキスタンは、同じくオブザーバーとして参加しているインド、イラン、モンゴルの代表団に参加することになる。
この機構のメンバー国は、ロシア、中国、カザフスタン、タジキスタン、キルギス、ウズベキスタン。中心的には安全保障問題を扱ってきたが、経済・エネルギー分野、そして北朝鮮問題にもその範囲を広げてきている。
ロシア人アナリストは先週、上海協力機構の拡大は長く複雑な路程をたどってきた、と語った。
モスクワにある国際的大学の学長で、ポリティー・ファンデイション理事長である、ヴァチスラブ・ニコノフ氏は、「SCOの拡大は、政治日程には入っていない。しかし関連した話し合いは当然可能である。拡大されたSCOはより一層影響力を増すことになるだろう。ただし拡大することは長く複雑なプロセスとなろう」
彼は、SCOのオブザーバーは、かなり異なった背景を持つ国々であり、その関心もさまざまだ、と言う。
「たとえば、イランは自国の安全保障を増すと考えているから正式メンバーになることに関心がある。しかし他の国々は現段階では、そのような保障を与えるような準備はできていない。あるいは、モンゴルの新大統領を見れば、親欧米と言われている。5月下旬の選挙の後、このSCOに対するスタンスがどうなるか分からない」と述べた。
ニコノフ氏は、このオブザーバー国の中で大きな矛盾が存在しているという。とりわけパキスタンとインドは大きな国であり、このSCOの拡大問題を複雑にしている。
「もし一方がSCOに加盟し、もう一方が加盟しないとなれば、その国がオブザーバー資格でとどまるとは思えない」と語った。「従って、我々はSCOの拡大はないとは言わないが、すぐなされるとは考えていない」と述べた。
ロシアとの2国間関係については、ザルダリ大統領は、パキスタン政府はロシアとの新しい協力関係を構築することを歓迎する、と語った。2つの国の間には、経済、貿易、とりわけコミュニケーション、エネルギー、そしてテクノロジー分野で、協力関係の発展に巨大なポテンシャルがある、と語った。
●上海協力機構首脳会議でインドとパキスタンが会談の可能性
【6月15日 ロイター】
15日─16日にロシアのエカテリンブルクで開催される上海協力機構(SCO)首脳会議では、インドとパキスタンの首脳が会談するとみられている。
一方、イランのアハマディネジャド大統領は再選後初めて国際社会に姿を見せる。
インドのシン首相とパキスタンのザルダリ大統領は、昨年11月のムンバイ同時爆破事件以来初めての会談となり、両国関係の改善が期待される。ただ、これが2国間協議となるのか、単にSCO加盟国と準加盟国の全体会議に参加するだけなのかは明確でない。
SCO加盟国はロシア、中国、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスの6カ国。
今回の会議には準加盟国のアフガニスタン、パキスタン、インド、イランも参加する。 大統領選の結果を受けテヘランでの衝突も報じられているイランのアハマディネジャド大統領は、会議で結果の承認を得たい考え。
ロシア大統領府の関係者によると、メドベージェフ大統領はアハマディネジャド大統領と個別に会談し、両国関係とイランの核プログラムについて話し合うとみられている。
SCO首脳会議では北朝鮮とアフガニスタンが主要議題となる見込み。
ロシア大統領府の外交問題担当者は、北朝鮮問題について「SCO首脳会議の議題となる。同国内の意思決定システムと国際社会の制裁に対する反応が話し合われるだろう」と述べた。
SCO首脳会議後16日にはブラジル、ロシア、インド、中国によるBRICs首脳会議が開催される。
●中国は世界1の経済大国になるにはロシアとの協力関係は不可欠
【6月15日 Pravda.Ru】
上海協力機構の首脳会議がロシアのエカテリンブルグで15日、16日の両日開催される。ロシア、中国、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、の首脳が参加する。トルクメニスタン、イラン、パキスタン、インド、モンゴルの代表も参加する。毎回会議が開催される度に、その効果についての多くの質問がなされる。
この機構は自由貿易圏を創造するために設立されたが、まだその件は達成されていない。2006年にロシアは、エネルギー・クラブをSCO内部に創造することを提案したが、それも実現されていない。
この機構はその基本的な経済的目標を実現しないまま来ている。中国とタジキスタン、中国とウズベキスタン、中国とキリギスの間で2国間プロジェクトを進めている。しかし全ての国が参加するプロジェクトはまだ存在しない。
中国はSCOを、経済協力連合体とみなしているが、ロシアは世界の過激派やテロリズムに対する抵抗基盤とみなしている。
SCOの憲章では、主要目標は平和の保持、福祉、メンバー国の繁栄、地域の内外の安定および安全保障と謳っている。しかしながら、SCOには戦略的な動きも明確な長期的協力関係に対する計画もない。第1にそして最大の目標は、ワールド・パワーとしてのアメリカとNATOの戦略的な影響力に対する対応組織として存在している。
従って、この組織の憲章はいかにも不明瞭であると言えるだろう。多くの画期的なメカニズムは不明瞭で、正式の目標や使命は相当限定されていて、また国際舞台でリーダーシップを取ることも目指していないし、ヨーロッパでのNATOとアメリカに取って代わるかもしれない新しいパワーが生まれることを考慮していない。
同時に、SCOは現代世界では欧米の発展スタイルに変わるポテンシャルを持つ唯一の機構である。この機構は地政学的に世界の中心領域をカバーしているのだ。
SCOについては、現代のグローバルな視点から見て2つの相互に相反する視点がある。つまり、この機構は、他の諸国がついてくるような地政学的中心のレベルにまでになるのか、あるいは地政学的に意味のない存在となり崩壊するのか、の2つだ。
中央アジアのカザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、タジキスタンは、地政学的なリーダーシップを執れる力量は持っていない。これらの国は、政治・経済的な圧力を加えれば容易に天然資源に対する支配を奪うことができる。
それで、紛争の広い領域はロシアとの境界線付近になるだろう。アフガンとパキスタンはそれに近い。中央アジアはそれでなくても紛争の耐えない地域なのだ。
中国の立場はそれと異なる。中国の経済は既に世界で最大規模になっている。中国は世界の隔絶した経済大国になるチャンスがある。だから政治的にも支配的になりうるのだ。 中国はSCOに対しては自国製品の販売市場として、また投資およびエネルギー資源先と見ている。
ロシアが中国と張り合うのは困難だ。中国の保有する2兆ドルで中国は中央アジア諸国に対し有利なクレジットを供給できる。中国は既にカザフスタンに対し今年の春、200億ドル相当のクレジットを与えたし、最近は油田の購入の機会を得ようと投資している。
中国はアメリカとその同盟国と張り合うほどには強くない。中国はまたロシアに対して友好的な視点は持っていない。それでもこの二つの巨人は、SCOの枠組み内での協力関係も含めて協調せざるをない状況にある。
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◆6月14日
国連安保理の決定を受けて、北朝鮮の挑発的姿勢が更に強まっている。北朝鮮新聞が示すように、北朝鮮はあくまで瀬戸際外交を推し進めるつもりで、これを「対米決戦は意志戦」と規定、我慢比べだとしている。従って今度の決定に対しても反発し、却って開き直ってプルトニウム全量武器化、ウラン濃縮着手を表明した。
このような北朝鮮の態度にケリー上院外交委員長(民主)は、北朝鮮を巡る現状を「第3次核危機」と表現した。
しかし主要8カ国財務相会合は13日、北朝鮮に対する金融措置の実行にコミットしている、と表明し具体的な行動を始めていることを示した。国際社会も硬化してきている。
また、北朝鮮と深い関係にある中国も、中国外務省の秦剛報道官は13日、国連安全保障理事会による北朝鮮制裁決議の採択について談話を発表したが、「6カ国協議」の再開には触れておらず、中国が6カ国協議を通じた解決は困難と認め、協議からの“転換”を示唆した可能性がある、と見られている。
つまり北朝鮮の今の状況では、話し合いの余地はなく、しばらくは力でじわじわ押していくしかない、という状況になっているようだ。
そのような中で、アメリカは二人の女性が拉致されたままであり、既に労働教化刑12年を言い渡されており、放って置くわけには行かない状態だ。
かつてイランで、1979年11月にイランの学生たちがアメリカ大使館を占拠し大使館員を人質にした事件がおきた時、カーター政権はヘリコプターによる「救出作戦」を敢行したことがある。作戦は砂漠の天候のためヘリコプターの故障などが生じ失敗しているが、アメリカが自国民の人質に対しては軍事的な作戦をもって救出作戦を行う例である。
拉致という件については、アメリカは日本人拉致事件で知ってはいるが、自国民が改めて拉致され人質となったことで、おのずと真剣に考えざるを得ない状況に追い込まれたわけである。そういう意味においては日米が始めて同じ問題を抱える同盟国同士として共同歩調を取る舞台が整ったとも言えよう。さらには、拉致問題は韓国にも存在しているので、日米韓が同じ境遇を分かつ盟友の立場に立つようになったとも言えるだろう。
従って今回ばかりは、アメリカも一人抜けのようなことをする状況にはなく、しばらくはこの日米韓で強い姿勢で北朝鮮に対応していくことになるだろう。これが結局北朝鮮の内部崩壊なり、それが起きる前に北朝鮮からの何らかの軍事作戦なりが起きる可能性がでてくるであろうし、その前にアメリカが人質救出作戦をする可能性も皆無ではない。
しかしそれら強行作戦がない場合には、最後はやはり中国の態度が決めることになりそうだ。
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●国連安保理、北朝鮮制裁決議を全会一致で採択
【6月13日 ロイター】
国連安全保障理事会は12日、前月25日に核実験を実施した北朝鮮に対する新たな制裁決議を全会一致で採択した。
北朝鮮からの武器輸出を全面禁止し、同国への武器輸入も概ね禁止する。一方、陸海空路による北朝鮮貨物の検査については、国連加盟国による権限を認めつつ、実施を要請するにとどまった。
●北朝鮮新聞、「対米決戦は意志戦」強調
【6月11日 NKFcus】
北朝鮮労働党の機関紙である労働新聞が9日、現在の米朝対決構図を「反帝国主義闘争の意志戦」と規定して、「後退は即ち敗北であり死である」、「国際情勢が複雑になって試練が重なったとしても、意志戦で後退してはならない」と強調するなど、「北朝鮮政府不退の立場」を伝えた。
同新聞は、特に中国に対しても直接に名前は挙げなかったが、「反帝闘争を代わってくれる国もないし、自分の事のように誠心誠意手伝ってくれる国もない」としながら、「どんな場合でも国際的な友情や連帯感に頼って、民族の運命に関した重大問題を他人に任せることはできない」としながら、対立も厭わないという立場を表明した。
また、『帝国主義とは最後まで戦わなければならない』というタイトルの長文の論説を一面全体に掲載しながら、「帝国主義との対決戦は意志戦」と強調した。
また、「今年は北朝鮮の意志戦がどのようなもので、その威力がどれほど莫大なものなのかを、世界にはっきりと見せ付ける歴史的な年」になるはずであり、「死を覚悟した決断」の歩みを続けて行くと表明した。
この論説は、UN安全保障理事会が超強硬な対北朝鮮制裁決議を推進しているし、中国もレベルを調整しながらこれに賛成するものと予想される状況の中で、対内外的に北朝鮮政府の対応基調を総整理して明らかにしたものと見られる。 ・・・以下略
●北朝鮮:プルトニウム全量武器化、ウラン濃縮着手を表明
【6月13日 毎日新聞】
北朝鮮は13日、2回目の核実験に対して国連安全保障理事会が追加制裁決議を採択したことを受けて外務省声明を発表し、新たに抽出するプルトニウムの全量を武器化する一方、核爆弾の開発にもつながり得るウラン濃縮作業に着手すると表明した。朝鮮中央通信が報じた。北朝鮮はウラン濃縮作業の進ちょく状況を「既に技術開発が進み試験段階に入っている」と明かしながら、核開発をいっそう推進する構えをみせている。朝鮮半島非核化に向けたプロセスは厳しい事態に直面した。
声明は追加制裁決議を「我々を武装解除させて経済的に窒息させ、我が人民が選択した思想と制度を崩そうとする米国主導下の国際的圧迫攻勢のもう一つの醜悪な産物」と激しく非難した。・・・以下略
◇北朝鮮外務省声明の骨子は次の通り。
一、2回目の核実験は自衛措置。核放棄は絶対ない。
一、安保理制裁決議を断固糾弾。
一、新たに抽出されるプルトニウム全量を兵器化。使用済み核燃料棒の3分の1以上を再処理。
一、ウラン濃縮作業に着手。
一、独力の軽水炉建設を決定。
一、核燃料確保のウラン濃縮技術成功、試験段階に。
一、米国などが封鎖を試みるなら戦争行為で、軍事的に対応。
●<北朝鮮>米議会強硬派、圧力強化の要請も ウラン濃縮着手
【6月13日 毎日新聞】
北朝鮮の新たな挑発行為について、米国は「その都度仕返しするつもりはない」(ライス国連大使)との立場から、国連の追加制裁決議の徹底履行で対処する方針だ。ただ北朝鮮が、存在を否定してきたウラン濃縮作業の着手を宣言したことで、米議会の強硬派がより一層の圧力強化を求めるのは必至だ。米朝協議や6カ国協議再開の見通しもなく、当面は緊張状態が継続することは間違いない。
ケリー上院外交委員長(民主)は、北朝鮮を巡る現状を「第3次核危機」と表現する。米朝間の軍事緊張が高まった95年の第1次危機、ウラン濃縮疑惑が出た02年の第2次危機に続くものだ。・・・以下略
●北朝鮮への金融措置の実行にコミット=G8声明
【6月14日 ロイター】
主要8カ国(G8)財務相会合は13日、北朝鮮に対する金融措置の実行にコミットしている、と表明した。また、金融システムを保護するため、イランに対する措置について支持する姿勢を明らかにした。会合後に声明を発表した。
声明では「国連安全保障理事会の決議1874号で規定されたように、北朝鮮に対する効果的、かつタイムリーな金融措置の実行に、われわれはコミットしている」と表明。また「不正な資金活動から金融システムを保護し、イランに対する対抗措置をとるよう呼びかけるFATF(金融活動作業部会)の求めを支持する」としている。FATFはマネーロンダリング防止に向けた国際機関で、34カ国が加盟している。
●中国転換? 6カ国協議で解決困難
【6月14日 産経新聞】
中国外務省の秦剛報道官は13日、国連安全保障理事会による北朝鮮制裁決議の採択について談話を発表し、「制裁は安保理の行動の目的ではなく、政治と外交のルートが問題を解決する唯一の正しい手段であり、関係国が対話を通して北朝鮮の核問題を平和的に解決する余地を残した」と強調した。しかし、談話では「6カ国協議」の再開には触れていない。中国が6カ国協議を通じた解決は困難と認め、協議からの“転換”を示唆した可能性がある。
談話では、中国の立場について「北朝鮮の核実験は安保理の(従来の)関連決議に違反、国際的な核不拡散体制の有効性を損なった」と北朝鮮の核実験を強く非難した上で、「安保理が適切でバランスの取れた反応を示すことを支持してきた」と説明した。
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分断し孤立し「青空強制収容所」になっているパレスチナ領
◆6月12日
イスラエルのネタニヤフ首相が、リクード党の党是とは異なる、パレスチナ国家の承認を受け入れる姿勢を表明するという。ただしこれは1967年の第3次中東戦争以前の国境線にまで撤退してのパレスチナ国家の承認ではなく、既に西岸に深く食い込んで入植地が拡大しているのはそのままイスラエル領とするものなので、パレスチナ側が受け入れられる内容ではないであろう。
ネタニヤフ氏としては、とにかくもパレスチナ国家の承認、という党是に逆らうような決定をするのだから、相当な譲歩をした、と言いたいであろうが、オバマ米大統領がこれを認めるとは到底思われない。
かねてより、パレスチナ側は、イスラエルが建設していた「壁」が将来の国境線を形成するだろう、その「国境線の既成事実化だ」ということで、激しく反発し、それがイスラエルに対する攻撃の根拠にもなってきたのであるから、右翼のイスラエル政権が、多少でも譲歩したからと言って、その内容においては、パレスチナ側からすれば、全く譲歩の名に値しない内容なのだ。
シオニストたる者たちの問題がここに存在している。彼らは獲得したものは断固として手放そうとはしない。エジプトのシナイ半島を返したのは、たまたまシナイ半島が砂漠で、管理そのものが大変であったという事情もあるからだ。アラブの強国であるエジプトと和平が達成されるのならば、それくらいの「譲歩」は意味がある、と判断できたからだ。またガザから撤退したのも、結局入植1家族を守るのに10人から20 人の兵士を配置しなければならず、経済的にそれ以上無理という事情があったからだ。ようするに自分の都合が悪いから撤退したのであって、余裕があれば、継続したであろう。
しかし今は大きく譲歩する理由は存在しない。従ってイスラエルの強硬姿勢は存続するだろう。すると、それを押さえ、パレスチナ側も納得できる和平が達成できるようになるには、以前から何回か書いてきているように、1967年の戦争以前の国境線に撤退すること、これ以外にはないのであるから、問題解決がどれほど困難であろうか。
ネタニヤフ氏が上記の内容の演説をすれば、間違いなくオバマ政権は、失望感を露にするだろう。そしてイスラエルに対し更に譲歩を迫る外交を継続するものと思われる。
オバマ政権の意図をイスラエルは将来はっきり認識することになるだろう。そしてそこから、本当のパレスチナ問題解決の動きが始まるだろう。
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●ネタニヤフ首相:「パレスチナ国家承認」を宣言か
【6月12日 IMEMC & Agecnies】
by Saed Bannoura -
http://www.imemc.org/article/60791
イスラエル筋は、ネタニヤフ首相がパレスチナ国家の設立を承認する宣言を、日曜日に予定されているバル・イラン・大学で行う演説で行う意向である、と報じた。
ネタニヤフ首相が受け入れるという国家は、武装解除されていて国際的監視者によって監視されるものという。
この報道筋は、ネタニヤフ氏は、和平ロードマップを適用する意向であるが、パレスチナに対してはイスラエルをユダヤ人国家として承認すること、ならびに和平交渉を早急に再開するよう要請している。
ネタニヤフ氏は、不法な前哨基地を解体することは約束するが、同時に国際社会は、「入植地の自然増大」と言われるものを受け入れるよう主張している。
リクードのベニ・ベギン氏は、もし和平の見返りがパレスチナ国家ならば「我々はそんな和平は必要ない」と語った。
ネタニヤフ氏はリクード党の党首として、内閣と自分の党の大臣らが議会で彼を支持しないのではないかと恐れている。
イスラエルのハアレツ紙は、ネタニヤフ氏は自身のリクード党に対して、現実は右翼の思想とは一致しないことを説明しようとしていると報じた。
この「国家」とは、1967年に不法に占拠されたパレスチナの全領土に設立されるものではない。西岸に深く食い込んで建設され、パレスチナの村や町を包囲し、パレスチナ人の果樹園や農地を隔離する塀の併合地が、イスラエルが設定しようとしている「パレスチナ国家」の国境線となるものだ。
イスラエルは、撤退ということの自分の解釈を実行するために、壁のイスラエル側にある、西岸にある入植地を確保している。
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◆6月7日
豚インフルエンザが流行しだしたころ、このウィルスが人工的なもので、生物兵器として使用された可能性を示したが(4月27日号)、今回はこのウィルスに対処するための国家権力による、フランス全国民に対するワクチン強制接種の計画が発覚し、今現在、これはビジネス絡みの陰謀ではないかといって、サルコジ政権に対する疑惑が語られている。
またフランスのティアリー・メイサン氏は、「サルコジ作戦:CIAはいかにしてエージェントをフランス大統領に仕立てたか」という論文で、サルコジ氏がアメリカのCIAの工作でフランス大統領になったいきさつを詳細に述べている。
このブログでは、メキシコから始まった今回の豚インフル・新型インフルがCIAの絡んだ陰謀であるという観点を示したが、こうしてみると、この新型インフルの裏には相当の陰謀が潜んでいる可能性を窺わせるものである。
また、今回エールフランス447便が大西洋上に墜落したようだが、これをやはり、単なる事故ではなく一種の暗殺事件と見る見方があることも紹介しておく。もし落雷などで電気系統に問題が起きたとし、そのために航行が不能になったのならば、「閃光」はなかろう。しかしスペイン航空操縦士は「閃光」を見た後、その物体は垂直に落ちていったとしているから、おそらくは、飛行機内で、爆発のようなことが起き、それで火災が急激に広がりガソリンに引火、爆発炎上し墜落した、と考えられる。
飛行機事故ならば、不特定多数が死ぬことになるのだが、アガサ・クリスティの、ある推理小説のように、実際の狙いは、その中の数人である、という裏があるかもしれない。フランスという国もまた魑魅魍魎の跋扈する国であることを改めて思い起こされる思いである。
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●サルコジの秘密計画:H1N1ワクチン強制接種
http://www.rense.com/general86/fluu.htm
By F. William Engdahl
フランス政府は、フランス人全員に対し豚インフルエンザ用ワクチンを強制接種させるという秘密計画を進めていると、フランスの新聞が伝えた。
この計画は前例を見ないもので、推奨されている公衆衛生に関する通告にも反するものだ。豚インフルが拡大し公衆衛生面での強制措置が拡大し、民衆の間に不必要なパニックをおこして、それを利用してこの計画が進められると、製薬業界の大企業が利益を得ることになる。
5月30日、フランスの「ル・ジュルナル・デュ・ディマンシュ」紙は、サルコジ政権は、H1N1型豚インフル・ウィルスに対抗するワクチンを購買するため約10億ユーロを割り当てることを許可したという。
唯一の問題は、世界保健機構(WHO)もアメリカ政府の疾病対策センター(CDC)も、H1N1A型のウィルスを、隔離したり、電子顕微鏡で撮影したり、化学的にも識別できたということがないことだ。フランスのウィルス学者についても聞いたことがない。その性格がいかなるものか分かっていない推定上の疾病に対する薬品の強制供与は、少なくとも胡散臭いと言えるだろう。
もっと奇妙なことは、「テスト」が許可されたというアメリカ政府の食品・薬物管理局の承認だ。というのも、H1N1はテストするために早期にリリースするよう確認されたテストではないからだ。更に重要なことは、H1N1豚インフル・ウィルスが原因で死亡したといわれる死亡案件で、科学的にたしかに豚インフル・ウィルスによる死亡だと証明できる死亡案件がただの一つもない、ということだ。ヨーロッパの伝染病学者は、報告された死亡案件は、「偶然」かいわゆる日和見感染によるものと考えている。
我々は死んだ人々が、多くの場合呼吸器系の合併症の持ち主だったことを知っている。呼吸器系疾病で毎日人が死んでいる。アメリカでは特別のパニックや警報なしで年間約36000人ほどがインフル関連で死亡している。多くは肺に病気を持つお年寄りか病人だ。フランスでは、24人がH1N1の症状を持つと保健当局から確認されている。
H1N1の症状のリストをWHOとCDCが示している:熱、咳、頭痛、鼻水だ。このような豚インフルの症状を持つ人をどなたか知っていますか?また、世界で確認されたH1N1豚インフル例は15000件にのぼるというが、大多数は3日から7日で回復しているというから、丁度悪い風邪にかかった場合と似ている。
◆目標:公衆衛生の強制措置
CDC、WHOあるいは政府の関係当局によって最近、大衆パニックが波状的に生み出されている裏に、隠れた動機があることが明白になりつつある。イギリスの牛の間でBSEとか狂牛病と言われた死に至る病気が猛威をふるったころ、牛肉を食することで大衆的なパニックが起きたことがあった。後になって、BSEは牛の皮の下に潜む無害の虫を殺すために行う牛のワクチン接種の結果だったという証拠が出てきた。
最近も、2006年、ベルギーとオランダで起きた、ブルータング(Blue Tongue)という牛、ヤギ、羊などの病気に関するレポートの後、ドイツ、スイス、オーストリアの獣医学当局は強制ワクチン接種ないしは、通常では無害の疾病を運ぶと言われる虫から動物を守ると言われる薬の強制投与を行った。
通常は軽い症状なので気がつかず、極端な場合にのみ死に至るような病気に対し、動物に対するワクチン接種が強制的に行われてきた。すべての家畜は3ヶ月後にワクチン接種をしなければならない。2008年のスイスで発行されたAegis-Impuls誌によれば、このワクチン接種で、大量死、出産比率低下、ミルク産出量減少、心臓麻痺、その他の結果が出ているという。
明らかに安全性が確保されているわけではないにもかかわらずワクチン接種が行われたのだ。ワクチンには水酸化アリミニュウムとThiomersolあるいは水銀が補助ないしは保存料として含まれていて、両者とも毒性が強く、人のワクチンにも使用されている。
ドイツ、スイス、オーストリアの獣医当局への大衆の反対と報告にもかかわらず、この警告は省みられることなく、強制的な大量ワクチン接種は継続されている。それで農民らがトラクターを道路に持ち出し反対運動を繰り広げることも驚くに値しない。
フランス国民で3歳以上の人々に対するワクチン接種というこの秘密計画についての報告書は、憂慮すべきというレベルを超えている。この計画を暴露したフランス紙によれば、秋になってウィルスが再び猛威をふるうことになるのを見越して、政府は約10億ユーロ相当のワクチンを購入するつもりだと言う。
もしワクチン強制接種を決定すれば、政府は秋にそれを発表するだろう。「我々はまもなく決定するだろう」と厚生大臣は語った。関係筋は、国は1億投与量をGlaxoSmithKline、SanofiおよびNovartisの各研究所に注文したいとしている。、SanofiおよびNovartisはフランスの会社である。
このフランスの報告は、マサチューセッツ州がH1N1豚インフルといわれているものに対するワクチンの強制接種を許可する法案を議会で通した後に出てきている。ニューヨーク州の医療給付当局は、H1N1に対する許可されたワクチンは存在していないにもかかわらず、公衆衛生職員全員に毎年インフル用ワクチンを強制接種する件について話し合いをしている。
鳥・豚インフルによるパンデミックに対する恐怖が強制接種を正当化するということが表面化しだしている。そのワクチンは、接種すればその有害な副作用の方が、インフルそのものより有害だということが示されているようなワクチンである。
Novavaxは、メリーランド州のロックビルに本社のある製薬会社だが、都合のいいことにH1N1用ワクチンを開発していると発表したばかりだ。このワクチンは遺伝子組み換え技術によって製造されている。この発表は、この会社が会計年度で3600万ドルの損失があったことを発表した数日後のことだった。
薬剤タミフルは、豚インフルないしはH1N1型インフルAによるとされる症状を改善するものとして、世界保健機構によって公式に推奨されているものだが、毒性の強いものである。ヘルス・カナダ誌は、患者がタミフルを服用した際の、幻覚、自分を傷つけるなどの行為を含む異常行動などについての国際的な報告をしている。
いくつかのケースでは、死ぬ場合があるとしているし、劇症的肺合併症はタミフルと関係していると広く報告されている。このタミフルの主要な財政的後援者は、最大株主であるアメリカの前国防長官のドナルド・ラムズフェルド氏だと言われている。
1976年、アメリカ大統領(当時)のジェラルド・フォードは、選挙が近くなって勝利することが怪しくなると、次の大統領は自分である、ということを示すため、迫り来るパンデミックを前に、大量の予防接種を指令した。 1976年にパンデミックは来なかったのだが、多くの人々が急ごしらえのワクチンによって深刻な神経的副作用に苦しんだ。その中には、ギラン・バレー症候群で25人が死亡したケースもあった。
独立的な立場の者による厳しいテストを受けていないので、その副作用が知られていない薬剤の強制接種は、1930年代ドイツでなされた、また囚人とか、知恵遅れの人々、身障者らに対してアメリカで行われた非人道的な大衆実験に似てきている。
●サルコジ作戦:CIAはいかにしてエージェントをフランス大統領に仕立てたか
by Thierry Meyssan
http://www.voltairenet.org/article157821.html
・・・以下略
●スペイン航空機操縦士が「強烈なせん光」目撃と、AF機事故
【6月5日 CNN】
リオデジャネイロ発パリ行きのエールフランス(AF)航空のエアバス330型機が1日、大西洋に墜落したとみられる事故で、スペイン紙エルムンドは4日、同国の航空会社エアコメットの操縦士が1日にAF機の航路付近を飛行中、遠方に「強烈なせん光」を目撃していたと報じた。
この操縦士は南米ペルーの首都リマからポルトガル・リスボン行きの便に勤務していたが、エルムンド紙は同便の副操縦士や乗客もこのせん光を見ていたと伝えた。
操縦士は目撃を社に報告しているが、せん光が起きた物体はその後、垂直方向に落下し、分解したとしている。エアコメットは操縦士の目撃報告をエールフランス、エアバスやスペインの民間航空行政当局に伝えたという。・・・以下略
「蠍のサインの下で」の表紙
◆6月1日
ジリ・リナ氏の「蠍のサインの下で」に関するへんりー・メイコウ氏の論考の第3弾。
ソ連崩壊の直前の年である1989年に、センセーションを巻き起こした書物があったという。「ソ連邦におけるユダヤ人の教義問答」というタイトルのこの本の内容が、ユダヤ人のソ連支配の方法論が示されている、というものだ。
既にロシア革命がユダヤ人の人種・宗教戦争であった、ということを示したリナ氏のこの「蠍のサインの下で」だが、ソ連を支配するための方法論が示されていたという。その内容においては、有名な偽書とされている「シオンの長老の議定書」と符号するものもあり、メイコウ氏は信憑性に疑問がないわけではないが、おおむねこの書物がユダヤ人によって書かれた、その名の通りのものであろう、と見做しているようだ。
しかし今振り返ってみれば、この書物の内容は実は現代のアメリカの現実と通じる点が数多く、この点からみれば、今やユダヤ人はこの「教義問答」をアメリカで実践してきた、と思われる、というのがメイコウ氏の論旨であろう。
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●リークされたシオニスト計画はアメリカに関してのことか?
【5月26日 ヘンリー・メイコウPh.D. 】
http://www.henrymakow.com/
シオニスト反乱手引書は1989年ロシアで物議をかもした。それはシオニズムというものが単にユダヤ人の祖国建設に関するというよりか、世界制服を目指したイデオロギーであるということを示していたからだ。
「ソ連邦におけるユダヤ人の教義問答」と呼ばれるこの冊子は、エストニアの作家であるジリ・リナ氏が言うには、1958年にテルアビブで練り上げられたロシア支配のための秘密の指図書である。
この計画は1989年、S・スペンサーを含む、こういった陰謀に反対のシオニストでないユダヤ人によってある新聞にリークされた。
この計画に信憑性があるのか、あるいは反ユダヤ主義のいかさまなのかは、読者に判断を委ねたい。この計画の一部はヨーロッパとアメリカで起きた事柄に関するもののように見える。例えばその指図内容を見ると:
「我々の若いユダヤ人を指導的地位にありつけるよう支援することが必要である。ロシア人は深い思想とか分析はできない・・・彼らは豚のような存在だ・・・今彼らに属するあらゆる物は、実際は我々の物である。彼らは臨時的にそれらを使っているに過ぎない。神は我々に彼らから一切を奪うよう教え諭している・・・
異邦人らは愚かで、原始的である・・・彼らは嘘さえつくことができない・・・中傷せよ、演説をすることができる彼らのもっとも優れた者たちを、・・・我々のモットーは尊敬されるべきずうずうしさだ・・・我々に反対の運動をするものたち全てに反ユダヤ主義者のレッテルを貼れ。過去においては迫害され、今も差別されている永遠の苦難のユダヤ人について継続的に宣伝せよ。「かわいそうなユダヤ人」という戦術は数千年来、その正当性を実証してきた。
神は我々ユダヤ人が世界を支配することを望んだ。そしてそれこそ我々がしていることである。マスメディアと情報ツールを我々のものとせよ。歴史を持たぬ者たちは親のいない子供のようなものだ。彼らは最初からやり直さねばならない。そして彼らに我々の世界観と考え方を与えることは簡単である。この方法で、全ての人種・民族の始末を付けることができる。彼らは彼らの歴史、伝統を失い、そうすることで我々が望むように彼らを変えていくことができるのだ。
ユダヤ人との結婚を通して、ロシアを我々の影響力の下に引きずり込み、利益の範囲に収めることが可能となる。我々の戦術・戦略を暴露するような書籍を買占め、破壊し、出版を阻止せよ。ユダヤ人が目論む本当の狙い、つまり虐殺、を決してゴイ(異邦人)に知られてはならない。
彼らが混沌と我々のどちらかを選択せざるを得ないように追い込め。彼らが我々無しで何かなそうとする場合には、完璧な混沌を引き起こせ。苦悩し虐げられた異邦人が我々の政権が戻って来ることを必死に求めるようになるまで、無秩序が支配するようにせよ。
異邦人は我々の指導の下に仕事をし、我々にとって有益な存在であるべきである。有益でない者たちは、追放されるべきである。我々と共にいない者たちは、我々に反対する者たちである。「目には目を、歯に歯を」これはモーゼが我々に教えた内容だ。「金が我々の神だ」 (ジリ・リナ著「蠍のサインの下で」)
◆評価
著者は「ゴイ」という言葉を使用している。複数形はゴイムである。これはこの書物の信憑性を疑わせる点だ。(おそらく、翻訳者によって誤訳がなされたのだろう)。人々を操作するために罪悪感を使用すると言っているのはまた、反ユダヤ主義者が主張するように聞こえる。総論的には、精密さに欠ける。結局、ユダヤ人のロシア支配は1958年に成就し、このような書物は不必要になったと考えられる。
いくつかのポイントはまさに書かれている通りだ。国家の歴史と伝統の圧殺はアメリカでも生じた。有名なロシア人のニキタ・フルシチョフはユダヤ人女性と結婚した。混沌状態を作って権力を奪取する考えは「議定書」にもある。ヨーロッパ(アラブ)やアメリカ(ラテン)世界への大量移民の裏に「あらゆる人種・民族の始末」というものが垣間見える。
ジリ・リナ氏は、1923年にロスチャイルドとウォーバーグの後援で設立された「汎ヨーロッパ・ユニオン」の会長のリチャード・クーデンホーフ・カレルギー( (1894-1972)、の言葉を引用している。
「未来の人間は、雑種であろう。汎ヨーロッパに関して言えば、ユーラシア・ネグロイド雑種で多くのタイプのバリエーションが出現するのを見たいものである。ヨーロッパにはユダヤと呼ばれる高潔な優良人種が神の摂理で与えられているのだから、ユダヤ人は指導的地位に着くことだろう」(実践教義問答・1925年)
◆結論
近代の歴史を通して、ユダヤ人の大半は「同化」を願う傾向を示した。彼らはユダヤ教を宗教と見做し、人種とは見なかった。しかしながら、カバラを信奉する銀行家らに率いられた少数だが強力な者たちは、ユダヤ人らを巧みに操って世界征服計画の実現を目指した。彼らの「世界政府」のためのサタン的な計画は今日その成就の間際にまできているが、それを望まないユダヤ人らを危険な状態に陥れている。
大半のユダヤ人は、上記の教義問答にあるような計画は存在していない、と信じているが、真実はやがてはっきりするであろう。
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