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時代の先読み
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南オセチアのツヒンバリにあるロシア軍基地
◆8月11日
南オセチアでのロシア軍とグルジア軍との紛争から1年が経過したが、現在再び緊張が高まっている。以下にみるようにどうもグルジアは軍備を整え、リベンジ戦を行う可能性があるようだ。
サーカシビリ大統領は1年前の戦争のため、南オセチアとアブハジアをロシアに取られた格好となったため、あの戦争はやぶへびとなってしまっている。そして国内的には彼の「バラ革命」以来の人気はすっかり影をひそめ、いまや政権を追われかねない状況に追い込まれている。
それで再び戦争を起こすことで、国内の締め付けと外部に国内の不満をそらせるという権力の常套手段を用いようとしているのかもしれない。
グルジアは「バラ革命」の資金がアメリカからきたように基本的にはアメリカの子飼いの政権となっている。これにイスラエルが独自の思惑からグルジアに対する軍事的支援をしてきている。イランを叩くためにもグルジアの存在が有用と見ている。特に南オセチアにある二つの飛行場からイランに向けて爆撃機が飛び立つことができる。それをロシアから奪回したいと考えているかもしれない。
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●グルジアは新たな戦争準備をしている―脱走兵
【8月6日 Russia Today】
グルジア軍を脱走した兵士が今ロシアに来て、昨年南オセチアを攻撃した時のように、アメリカ軍事教官が現在グルジア軍を新しい戦争のための準備として訓練をしている、と語った。 エドゥアルド・コロツコフは、南オセチア紛争の起きる前、グルジア軍のロシア平和維持軍に対する挑発、米軍の供給した武器、グルジア軍の捕虜に対する射撃があったことを語った。以下、証言の内容である。
エドゥアルド・コロツコフ(E・K):私の名前は、コロツコフ・エドゥアルド・イゴレヴィッチ、1981年7月27日生まれ。2007年8月からグルジア軍第4旅団42大隊で軍曹として大隊長を務めていました。
質問:何らかの作戦に携わりましたか?
E・K:いいえ、その前に脱走しました。
質問:紛争の始まる前、グルジア・オセチア紛争地帯で、平和維持軍として任務に付いていたはずだが、その時のことを話してください。
E・K:オセチアの村のツシヌリ一帯に駐屯していました。車両の検査、身分証明書類と持ち物検査、また任務の遂行方法、拳銃および突撃銃の訓練をしていました。我々は一切の必要な武器を持っています。多くの兵器を持っているのです。
山の頂上に行きアブレリの村の警備をしました。2007年12月のことを思い出します。正確な日付は忘れましたが、アブハジアで何か始まったらしいと知らされました。我々のいた山の頂上には、ロシアの平和維持軍がいました。
それで我々が受けた訓練では、夜間、何かが起きたら、すぐ飛び出てロシア軍より早くやることでした。我々の携帯電話は取り上げられ、大隊全体で戦争開始の話となりました。我々は準備はできていました。弾薬の追加がありました。包帯や医薬品を背嚢に入れて、準備をしました。
質問:ロシア軍に対抗するためですか?
E・K:ロシア軍に対抗するためです。我々のほかにはロシアからの平和維持軍しかいませんでした。オセチア人はいませんでした。1ヶ月後に我々はニコジに移動となりました。そこから隠密にロシアの平和維持軍の前哨基地のあるイグネチに行きました。そこではロシア平和維持軍が兵員と我々の兵器を記録していたのです。夜間寒い気候の中、グルジアの内務特別部隊と共にそこに立っていました。この部隊もあらゆる武器を持っていました。我々と同様の、大隊分の一切の軍需物資を持っていました。
質問:彼らは挑発したのか?
E・K:はい、やりました。グルジアの特別部隊は「やって来いよ、撃ってみろ」とか「怖がるなよ」などとロシア軍に向かって言っていました。まさにその場から進軍していきました。
質問:村に進軍したのですか?
E・K:そうです。
質問:特に2008年8月の事件について何か語ってくれますか?
E・K:戦争後、カフテチから来た友人と会いました。彼らは「お前が脱走した後、アメリカ人の教官が来て、2ヶ月の訓練をした」と言いました。アメリカからM-16ライフル銃を含むさまざまな武器が供給されたそうです。ハマー(車両)もあったそうです。それで彼らがいうには戦争準備だろう、と言っていました。
そして皆言っていましたが、我々のような大隊はこの村にはいないようです。我々はヌニタナ村とニタグリ村を占領するために送られたのです。その後、ツヒンバリに入りました。
質問:ロシア人パイロットについて何か語ってください
E・K:ロシア人パイロットについてはあまり知りませんが、小さなことですがあります。例えば、グルジアの平和維持部隊につかまった者は負傷していました。彼は司法省にいる私の友人が警護していました。病院の中です。
もう一人の話を聞きました。彼は生きて捕虜になったのですが、射殺されどこかに埋められているようです。正確な場所はわかりません。ロシアからクレームを受けないようにするため、跡を残さないようにしたのです。私の知っていることは、生きて捕虜になった兵士が射殺され埋められた、ということです。
もう一人の方は、後になって、グルジア平和部隊に誰かと捕虜交換されたようです。
質問:将来の計画は何か?
E・K:最初に、グルジアにはもう住むことはできないと思います。ロシア連邦大統領に私にロシア国籍を与えてくれるようお願いしたいです。私は普通の生活を送りたいのです。グルジアにはもう戻りません。。私は連れ戻されるくらいなら、死んだほうがましです。彼らは皆戦争準備と訓練で忙しいのです。
質問:戦争をするためか?
E・K:そうです。戦争をするため。教官は次から次と戦争の仕方を教えたり、武器の扱い方を教えるために来ています。バツミには武器を満載した船がきていました。国中で戦争が再びあるぞ、という話題で一杯です。サーカシビリは戦争準備に入っています。だから私はグルジアには住みたくないのです。
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法廷におけるイギリス大使館のイラン人職員
◆8月10日
駐イラン・イギリス大使館のイラン人職員が、イランで暴動を起こすために活動していた、と“自白”したことで、イギリスとイランの関係が更に悪化したようだ。
イギリス側はこれは強制された自白だ、とイラン側を非難している。以前、この大統領選挙後に騒乱問題で、アメリカのCIAが工作をし、それに投入した金額は400億円ほどである、と指摘したことがあった。
しかし改革派のジャンヌ・ダルクだなどと祭り上げられた、狙撃され死亡したネダ・アグハ・ソルタン嬢をそばにいて蘇生のためのの努力をした医者がすぐイギリスに飛び、BBCにその体験談を語っていることに不信感を覚えたが、このようにイギリスがやはりイラン政権打倒を目論んでいたが失敗した、ということのようだ。
勿論イラン政府を非難しているイギリスの「でっちあげ」だという主張の方が正しいかもしれない。しかし今までのイギリスその他欧米のやり方を見ると、どうも今回もやはり欧米諸国の謀略であったと見るほうが実は真実に近いと思う。特にアメリカのCIAが400億円ほどをこのイランでの工作に投入した、と言われているのだから、イギリスが同じく工作をしていた可能性は極めて高い。
欧米のメディアが、政権側の怪しい点のみ強調し、その反対をやらないから、どうしても見方は政権側の不正(あったかなかったのかわからないのだが)のみが目立つようになってしまっただけで、改革派のムサビ氏とそのグループ周辺でのおかしな点などを追求した大手メディアの報道にはお目にかかったことはない。なかったからではなく、あったけれど社として掲載しなかったということではないだろうか。
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●大使館職員:暴動におけるイギリスの役割を自白
【8月9日 The Sunday Times】
イギリスのイランとの不安な関係は昨日、大使館職員の裁判でのスパイ活動をしたという“告白”を通して更に悪化した。彼は、イギリスはイランの改革派の者たちに、タカ派の神政政権の打倒を支援するため、選挙期間中に資金供給をした、と語った。
大使館の政治アナリストのホセイン・ラサムは、予算として30万ポンドが大使館によって政治グループ、個人あるいは活動家らとの接触用に渡されたという。
彼は彼自身も、ムサビ氏の選挙事務所と共に選挙前に個人的にそのような接触をなしたと述べた。このムサビ氏は改革派候補で、選挙で勝利したのにアハメドネジャド大統領にその勝利を奪われたと主張している人物だ。
「私の主なる責任分野は個人的な、ないしは影響力のある党と政治グループとの接触を通してテヘランその他の市の情報を収集し、その報告をイギリスに送ることだった」と語った。
彼は、イギリスのイランに対する敵対的姿勢のため、またこれが暴露されることへの恐れから、大使館はイラン人職員を雇い入れそのような接触を持たせた、と語った。
ラサムはテヘランの革命広場での大衆裁判のショーで、暴動やスパイ行為、あるいは“ソフトな政府転覆”を図ったという容疑の数十人の反対派の者たちと共にパレードさせられた。イランではスパイ行為は死刑になりうる犯罪である。
彼の出現は、イギリス外務省は把握していなかった。最初に大使館が知ったのは、裁判のテレビ放送で外交官らが彼を見つけた時だ。外務省は、彼の裁判は“暴挙”であり、選挙後の騒乱時に逮捕していた彼と他の8人の職員を解放した後にイラン当局から受けた確約に違反するものだと語った。
ラサムはフランス人女性のクロチルド・レイスと共にパレードさせられた。このレイスは大学の教育助手として5ヶ月を過ごした後、テヘランを出国する時、7月1日に逮捕された。彼女は情報収集と暴動教唆で告訴されている。フランスは彼女に対する申し立ては“完璧に根拠ないものだ”と言っている。
ラサムとレイスの裁判は、 反対派は特に米英など欧米が、イランのイスラム的なシステムを転覆するための革命を惹起しようとして利用した道具である、ということを示そうという神政政権の決意を示している。
人権グループと政権反対派は、これをでっち上げだとし、自白は当局による強制によって書かれたものだ、と語った。
●駐イラン英仏大使館職員ら、騒乱めぐる裁判で出廷
【8月9日 CNN】
6月のイラン大統領選を受けた騒乱に関与したとされる駐イラン英大使館と仏大使館の職員、フランス人学者の3人が8日、首都テヘラン市内の革命裁判所に出廷した。欧州連合(EU)と英仏両国は、イランの措置を厳しく批判した。
3人はこの日再開された騒乱をめぐる審理で、裁判所に出廷した被告100人に含まれている。現在スウェーデンが議長国を務めるEUは声明を発表し、加盟国の国民や大使館職員に対するこうした措置を、EU全体に向けられたものと見なし、適宜対応すると述べた。
英外務省も言語道断だとして、イランの審理を非難。仏外務省は、大使館職員と学者の罪状は事実無根だとして、2人の釈放を求めた。駐イラン仏大使館は、審理の傍聴について何も事前に通知されず、許可もされていない。出廷した大使館職員と学者はいずれも女性で、弁護士はついていないという。
イランのファルス通信は、フランス人学者が罪状を認め、恩赦を求めたと伝えた。人権団体とイラン改革派の指導者らは、政府が自白を強要したと非難している。
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新しい対テロ対策を語るオバマ大統領
◆8月8日
イランの大統領選挙後にその選挙の正当性をめぐって騒乱が生じた時、イスラエルはアメリカに対し、イラン攻撃を許可するよう要請していた、という。
これはアメリカが無視したため、イスラエルは結果的には攻撃を断念した、というのだが、確認はされていないが、もし本当だとすれば、我々はまったく中東大戦争、ひいては第3次世界大戦の敷居にまできていたことになりそうだ。
このイスラエルのイラン攻撃への許可要請に、今のオバマ政権が反対ではなく、無視を示したことは少々頼りないが、ともかくも戦争が始まらなかっただけでも諒としたい。
ひょっとしてそのような情報がオバマ大統領にまで届いていたのであろうか、という疑問が残るのだが。つまり情報を遅らせることで、イスラエルの判断で攻撃を始めることを可能とする動きがあったのではないだろうか、という疑念が残るのだ。情報の伝達が遅れた、という口実は作れる。まさか大統領に代わって、偽のゴーサインを出すのは危険だが、情報の伝達遅れならば、話としては可能であろう。
下段にあるようにBBC放送で示された、ブレナン補佐官のアメリカの対テロ政策の方針転換の話にもあるように、オバマ政権は軍事力を極力使用しない方式で、外国その他の勢力との関係を作っていこうとしている。これはネオコンに引きずられたブッシュ政権の「武断政治」から比べれば雲泥の差というか、まさにアメリカの「様変わり」を象徴することである。
この武断外交からソフトな対話外交へのアメリカの外交方式の転換に戸惑っているのがイスラエルである。今までどおりのやり方ではアメリカと齟齬をきたす、ということは明らかだからだ。いや齟齬をきたすどころか、いまやイスラエルとアメリカとはほとんど対立的になってしまっている。敵対的とはまだ言わないが。
こうして、いよいよイスラエルがその生存を賭けて、アメリカと対立しながらでもイランを叩きにいくのか、あるいはアメリカと結局は歩調をあわせて、対話・外交方針に自分たちも転換していくのか、決断を下すべき時が迫ってきている。
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●イスラエルはイランの騒乱時、攻撃を計画
【8月7日 ynetnews.com】
クウェートの新聞は、エルサレム在のアメリカ人外交官が、イスラエルはオバマ政府に対し、選挙後混乱状態が続いているイランに対し、核施設への攻撃の許可を願い出たが、アメリカ政府はその要求を無視したため、イスラエルは計画を撤回した、と言ったと報道した。
先月イスラエルはアメリカに、イランの核施設への攻撃の許可を願い出た、とクウェートの新聞 「al-Jarida 」紙が7日、報道した。この新聞は「エルサレム在のアメリカ人外交官」の話として伝えたが、確認はされていない。
イランの大統領選挙後に騒乱が生じた時、イスラエルはアメリカに対し、イランの核施設ならびに重要拠点への攻撃に対する許可を願い出たという。
この外交官によると、アメリカ政府はこのシモン・ペレス大統領のサインの入った書簡でネタニエフ首相により送られたイスラエル政府からの要請を無視したという。
この外交官によれば、イスラエルはイランを激しく叩きたいという意思は固かったが、アメリカの好意的反応がなかったことで、イスラエルは攻撃に踏み出すことができず、中止するにいたった。
また、ホワイトハウスは、イランのアハマディネジャド大統領の再選の承認を撤回した点について、「イスラエルとアラブからの圧力があった」という。「穏健派アラブ諸国はわれわれがアハマディネジャド氏を承認することを願っていない」という。
●アメリカは対テロ戦略を説明
【8月6日 BBC】
オバマ大統領は対テロリズムの新しい戦略を採用しだしている。対テロ対策補佐官は、アメリカは暴力的な急進主義に対する新しい対処法を練りつつある、と語った。
政策説明講演で、ジョン・ブレナン氏は、アメリカは今後「テロとの戦争」という言葉使いは使用しない、と述べた。
また、水攻めなどの尋問のやり方も採らないという。
今は外交、対話によって問題の解決を図る時だ、と語った。
オバマ氏の国土安全保障および対テロ補佐官であるブレナン氏は、アメリカは何に反対している国家か、ではなく何に賛成している国家か、という観点で判断されるべきだ、と語った。
◆ソフトパワー
彼は政策におけると同様、言葉使いにも根本的な変更がなされている、と語った。その証拠に、ブレナン氏は、オバマ大統領のイスラム世界に対する姿勢を挙げた。
そしてブレナン氏は、アメリカ人を保護するという優先事項があるが、アメリカは軍事力と対テロ作戦だけに頼ることはしない、と言う。
「我々は、見たところ解決困難で当然と思われる不平不満も、外交、対話、民主的手法で解決することができることを示すために我々の力を投入する」
彼は「ソフトパワー」がオバマ政権の中心にある、と語った。
BBCのワシントン特派員のジョナサン・ビール氏は、ブレナン氏がかつてCIAが使用したテクニックを非難している点が方針として注目されるべきだ、と語った。ブレナン氏は、情報機関の長としてオバマ大統領が指名しようとした数少ない人々の内の一人だ。
しかしこの元CIA職員はテロリストの容疑者に対する尋問での役割を追求された時辞職した。
6日の講演で、ブレナン氏は水攻めなどのやり方は急進主義者にとっては仲間を誘う“もってこいの材料”に使われたと語り、このようなことは却ってアメリカの安全保障にとってマイナスとなる、と語った。
ディック・チェイニー氏など共和党の反対派の人々は、このアメリカの政策の転換はアメリカの安全保障にとってマイナスになる、と懸念を表明した。
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ジョセフ・リーバーマン上院議員
◆8月7日
昨日は元共和党の大統領候補にもなったブキャナン氏の論考を紹介したが、今日はオバマ大統領と同じ民主党からのジョセフ・リーバーマン上院議員の意見を見る。
ここで彼は、交渉とか制裁が失敗したら、あとに残された、「唯一の選択肢は軍事行動だ」と勇ましいことを言っている。
実はこの上院議員はユダヤ系アメリカ人だということで、やはりという感は否めなかった。アメリカのユダヤ系政治家は、ほぼ間違いなくイスラエル寄りであろう。だから、彼らの結論は分かっている。どうせ戦争を具体的に行うのは自分でもないし、おそらくは自分の親族もあまりかかわっていないのであろう。
昨日のブキャナン氏の論考は、戦争のもたらす大いなる悲惨な状況を想定し、狂気の沙汰であり、攻撃したがるイスラエルに対し「頭を冷やせ」と言っているが、これはそのままこのリーバーマン議員にも言うべき言葉であろう。
ブキャナン氏はソ連と対峙した冷戦時代、封じ込めという戦略でしのいだ、と言っていたが、今日の論説内でも、ブッシュ大統領政権で国務次官を務めたニコラス・バーンズ氏の意見として、制裁が失敗した際の取りうる選択肢として、なにもしない、軍事行動、封じ込め、の可能性に言及している。
このような考え方が重要だ。唯一の残された選択肢、などと大仰なものの言い方をして、大統領の選択肢の幅を狭まるような言い方は、殆ど謀略といってもよかろう。こういう者たちが国を危うくする元凶である。こういうのは「戦争屋」という。
イラン攻撃については専門家である軍人たち、それも司令官などの上級将校らが、もしアメリカがイラン攻撃するならば、自分は辞職する、という者たちも一人や二人人ではない。だから今までもイラン攻撃の選択肢は取れなかったし、取ってはならないのだ。
アメリカをイランやイスラム世界との戦争に引きずり込もうとするのが、このようなユダヤ系アメリカ人であるという点を忘れてはならないであろう。
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●リーバーマン上院議員:イラン攻撃は唯一の選択肢だ
【8月3日 News Max】
ジョセフ・リーマーマン上院議員によれば、イラン政府に核爆弾製造を止めさせる圧力としての新しい経済制裁が失敗すれば、イランの核施設に対する軍事攻撃が、アメリカに残された「唯一の選択肢だ」という。
唯一「壊滅的な制裁を加えることで、イランに核兵器計画を中止させるチャンスがある」というのが、コネチカット州からの独立的民主党員のリーバーマン議員の考えである、と住宅都市問題委員会のバンキング上院議員は語った。。
「核のイランに対して何もしないで軍事行動を選択する」という、もっとも困難な決定をせざるを得なくなる事情にある「我々を救うため」にも、より一層厳しい制裁が必要だ、という。
「それは、これが我々が直面することになる選択であり、私としては、その場合には残された選択肢は一つしかないが、今その決定をする必要はないのであり、それゆえこの制裁提案は非常に重要である」と、ワシントンTVが報じた先週のコメントでリーバーマン議員は言い足した。
リーバーマン議員は、議会に4月提議されたイラン燃料制裁法案を特に意識して語っている。この法案は精製された石油製品をイランに売却しているを外国のエネルギー会社とイランに製品を運ぶタンカーの保険を請け負っている保険会社に制裁を加えるものだ、とテレビでの放送内容であった。
委員会でリーバーマン議員は、イランの核施設に対する軍事行動の必要性を決定する要素は時間であると警告した。
「時間は我々にとっては不利に動いている。建設的な方法でこの問題に決着をつける平和的な選択肢は殆ど残されていない。だからこそオバマ大統領のイランと対話するという姿勢を支持しているのだ」と語った。「我々はそれをテストしに取り掛かっているが、制限時間があることを前提にテストをしている。ヨーロッパでやったように長引かせるわけには行かないのだ」
ロイター伝によれば、オバマ大統領は議員らの要請した「恣意的なデッドライン」を設定することは避けた。 イランとの会談では彼は5月に、政府はいかなる交渉でも年末までには進展状況を再検討するだろうと語った。
上院委員会は、「イランの潜在的脅威を最小化する:経済制裁とその他の政策選択の評価」のタイトルの下で、他の4人の専門家の証言を聴いている。その証言者の中には、ブッシュ大統領政権で国務次官を務めたニコラス・バーンズ氏も含まれている。
バーンズ氏はリーバーマン議員の査定に不同意で、制裁が失敗した場合のとりうる選択肢は、何もしないか、軍事行動を取るか、のいずれかであり、また「封じ込め」という方法も研究されていないが、可能性として考えられるという。
「交渉や制裁が失敗した際の大統領の選択を限定することは良くないと考える」とバーンズ氏は語った。
「たった一つの選択肢しか残されていないですと? 選択が我々にとって困難なこの時、中東と南アジアでの10年にわたる第3の戦争というのは、国として選択するのは非常に愚かであろうと考える」とバーンズ氏は説明し、「従って封じ込めという方法を考えるべきだ」と述べた。
バーンズ氏は、現在の状況を、ソ連と中国による冷戦時代、アメリカが直面した脅威と比較している。あの時代のソ連と中国は現在のイランの軍事力と比較し、はるかに強大な軍事力を保持していた。
封じ込めは、従って、「軍事力を行使するのとは別の選択肢としてあるべきだ。だからこの件では注意深く考察しなければならない」とバーンズ氏は語った。
www.newsmax.com/headlines/lieberman_iran_nuclear/2009/08/03/243208.html
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パトリック・ブキャナン氏
◆8月6日
今日8月6日は、広島に原爆が投下された日だ。アメリカの原爆投下が明確な戦争犯罪であることをここに言っておきたい。
しかし、そのアメリカに今オバマ大統領が出てきて、核兵器の廃絶に向けての新たな努力を開始した。
この核兵器の廃絶の成否は、人類が宇宙に生存し続けることができるかどうかの試金石となろう。
そのような情勢の中で、イランの核計画の問題を中心として、特にイスラエルがその破壊を願って、先制攻撃も辞さない姿勢を崩していないことについて、アメリカ保守派の重鎮であり、かつて共和党の大統領候補でもあったパトリック・ブキャナン氏の論考があるので、紹介する。基本的には、このブログで示した考え方に極めて近い。
アメリカの保守派にはこのようにまっとうな考え方をする人物がまだまだ存在しているのであり、こういった保守派こそ実はアメリカの良き伝統を体現している存在と言えよう。ネオコンに引きずられたブッシュ政権はアメリカの保守派の流れからは異質で異常な存在だった。
今こそこのような正当なアメリカ保守派が盛り返し、アメリカを元の良き伝統にのっとったアメリカに返さねばならないであろう。そのためにはオバマ大統領とも協調していくことも、時には必要になるはずだ。
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●イスラエルに「ノー」と言え
http://www.amconmag.com/blog/2009/07/30/telling-israel-no/
【7月30日 by Patrick J. Buchanan】
元国連米大使のジョン・ボルトン氏は、ネタニエフ・イスラエル内閣と直接電話でつながっている人物だが、イランの核計画が12月までに打ち切られねば、イスラエルはそれを破壊するために攻撃するであろう、と警告した。
ゲーツ国防長官のイスラエル訪問は、オバマ大統領の「ノー」の意思を伝えるもので、それはイスラエル側に注意深く受け取られたが、決定的なものではない、とボルトン氏は言う。
◆イスラエルが決めるだろう
ゲーツ氏はバラク国防相にはっきり伝えたと確信している。イスラエルのイラン攻撃は、バイデン副大統領が愚かにもそれはイスラエルの要求するところだ、と述べたが、わが国を中東の第3次世界大戦に巻き込むものであり、継続中の今の政策を破壊することになる。
イラン政権は、不正があったと広く知られていて、そのために騒然となった6月12日の選挙の余韻の中にある。数百、数千の人々が通りに出て選挙結果に対する抗議を行った。そしてイスラム政権の正当性にたいする攻撃となった。
政府は1979年以来の最大の危機に見舞われている。イランのエスタブリッシュメント・メンバーは、革命運動においては申し分のない自らの背景を持って、この選挙がいかさまだと宣言した。
アハメディネジャドの最初に選んだ人物は、エスファンディアル・ラヒム・マシャイエ副大統領だが、彼の息子はアハメディネジャド氏の娘と結婚している。またこの人物はイスラエルについて語った内容で、保守派の怒りを買った。
アハマエディネジャド氏はハメネイ師にマシャイエ氏の指名を撤回するよう言われた。アハメディネジャド氏は何日かためらったが結局それに従った。アハマディネジャド氏はその後マシャイエ氏を首席補佐官に指名している。
イランではデモをして逮捕された者達が拘置所で死ぬまで叩かれたという報告があり大変な騒ぎとなっている。
彼が2期目の大統領就任の宣誓をする前でも、弾劾されるかもしれない、あるいは任期を全うする前に追放されるかもしれないという話がある。
◆アメリカの忍耐の政策は効果を発揮している
アハメディネジャド氏はイスラエルが毛嫌いしている人物で、ネタニエフ首相は「イスラエルを地図上から抹殺したがっている狂人だ」と言っている。また核兵器を獲得すれば直ちにテルアビブに撃ち込むことだろうと語った。だからイスラエルは今攻撃し、この政権の背後のイランの人々と結ぼうというわけなのだろう。
なぜイスラエルはアメリカに対し、イランの核計画を阻止するために5ヶ月しか残されていないとか、イスラエルは攻撃すべきだ、と強調するのだろうか?
これに応えて、ボルトン氏は「毎日、イランの核と弾道ミサイルの研究室、製造施設、軍事基地はフル稼働している。イスラエルはこういった事実を注視しているのであり、タフな外交とかいう幻想ではない」と語った。
イランの核の“製造施設”は低濃度ウランを生産し、それで一発のテスト爆弾を作りだしているかもしれない。しかし、IAEA(国際原子力機関)は、この原子炉を監視し続けているのだ。この低濃度ウランはどこにも横流しされてはいない。
つまり、イランが低濃度ウランを兵器級ウラニウムに濃縮しているという証拠とか、それを行う施設が存在しているという証拠はないのだ。イラン政府は核兵器を製造するなんらの意図も持ち合わせていないと宣言しているし、確かにそれを保有するというのは、コーランの原理からも違法となりうるのだ。。
またアメリカは2007年の国家情報評価でイランは2003年その核兵器計画を破棄した、という内容を撤回してはいない。イスラエルは何年も、イランの核爆弾はあと数ヶ月後に出来上がるといい続けてきた。
一体どこにその証拠があるのか? イラクの時のように存在もしていないイランの大量破壊兵器を破壊するために、中東でのアメリカの新たな戦争というものをどう正当化できるのか?
イラクに起きた出来事に鑑みイランは核による抑止力を欲するかもしれない。しかし、この政権が核兵器を製造したとし、イスラエルを攻撃し、今度はイスラエルからの大規模な報復攻撃をテヘランやその他の都市に受けて、何百万人もの犠牲者を出す、というような考え方は狂気としか言いようがないだろう。
イスラエルにとっても、そのように正当化して戦争を始めることは、ビスマルクが先制攻撃を定義したように、“死の恐怖から自殺をするようなもの”、である。
アメリカはソ連が存在していた40年にわたって冷戦の中、核による報復という脅威の下で何十年間も生きてきた。我々は封じ込めと抑止の政策に依存してきた。そして今やロシアとの間には平和が保たれている。
アハメディネジャド氏はスターリンやフルシチョフ、毛沢東ほどタフな相手ではない。彼らは核戦争で3億人が死ぬことも辞さないような者達だった。更に、アハメディネジャド氏は核は持っていないし、イランを戦争に引きずり込む権力もないし、2期目が始まる前に既にレームダック化してしまっている。
そしてアメリカとイランの国益を考えれば、この両国には相反するものと同じくらい一致するものがある。イランは我々が撃つ前からタリバンを毛嫌いしていた。我々と同じようにイランは、タリバンが再び強くなることを願わない。イランは我々がイラクに誕生させたシーア派政権を我々よりも喜んでいる。
イランは劣化したその石油とガス田を復興させるために技術を必要としている。そして経済復興のために制裁措置の終了を願っている。その経済が解体したために、政権は危機に陥り、青年たちを支援することができなくなってしまったのだ。
オバマ氏はイスラエルに対し、「頭を冷やせ!」と告げるべきだ。
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