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アメリカの株式市場の好況を懸念しているボブ・シラー教授

◆12月3日

 アメリカの株価の上昇が止まらない。本当に経済の調子がよくての上昇ならば、問題はないが、これは主に連邦準備銀行のいわゆる「量的緩和」によるものだとなれば、問題は大有りだ。

 特にアメリカのインターネット関連の企業の株価は冷静になって考えてみれば、恐ろしい値を示している事がわかる。電脳空間というか、実体ではない仮想空間を収益の場とする企業が大きな株価をつけている。そんなものが存在しなくても人類は生きていかれるのだが、それに投資することが利益になると考えての投機の結果がそのトンでも価格になっているのだ。

 そんな中、アメリカ政府の債務は膨らむ一方なので、その歯止めが掛けられないことには、アメリカの財政危機は遠のかないどころか、来年の2月にもまた債務不履行の危機がやってくる。要するに綱渡りのアメリカ経済であり、世界もまた似た状況にあるのだから、今は戦線を拡大するより縮小することの方が大事だと考えるべきだろう。ババ抜きゲームで最後にババをつかまされないようにするためにも。

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●株式市場がバブルの頂点に近づいていることを示す15のサイン
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/15-signs-that-we-are-near-the-peak-of-an-absolutely-massive-stock-market-bubble
【12月1日 By Michael Snyder-The Economic Collapse】

 ノーベル経済学賞受賞者の一人は今年、「バブルはこんな風だ」と語り、「アメリカの株式市場の好況について最も懸念している」と語った。あなたが何が起きているのかを知るのに、ノーベル賞受賞者でなければならないわけではない。脳みその半分もあれば誰にも分かることである。経済全体としては落ち込んでいるのに金融市場は上昇している。連邦準備銀行(Fed)による金融システムに対するむやみな資金の投入は、株価をとんでもない価格に上昇させ、人々は心配しだしている。「株式バブル」でグーグルを検索する数は2007年11月以来、最高になっている。主流メディアと連邦準備銀行による保証があっても、多くのアメリカ人はこの映画を以前にも見たことを思い出しつつある。我々はドットコム・バブルの時、このような状況を見たことがあるし、2008年の恐ろしい金融崩壊に繋がる時期にも見たことがあった。それで今回は正確に何時頃、このバブルは破裂するのだろうか?確かな事は誰も知らないが、間違いなくこの非合理的な金融バブルはどこかの時点で破裂する。バブルは破裂の直前に最大になるのが常だ。
 以下は大規模な株式市場のバブルの頂点に来ていることを示す15のサインである。


 1.今年のノーベル経済学賞受賞者の一人であるボブ・シラーは、「バブルはこんな風だ」と語り、「アメリカの株式市場の上昇を最も懸念している」と語った

 2.2012年以来証拠金負債合計は50%上昇し、今は記録された内で最高レベルにある。証拠金負債が過去このように急上昇したのは、ドットコムバブルが2000年に弾ける直前と2008年の金融危機の直前であった。カードの家が崩れだすと事態は非常に混乱する・・・
 「食器の並べられたテーブルのテーブルクロスを引っ張れば、多くの食器が床に落ちて壊れるだろう」と、プラチニウム・パートナーズ・ヘッジファンド会長のユーリ・ランデスマンは語った。「あの証拠金が引かれることで誰もがそれをカバーせざるを得なくなる。それは深刻なコレクションの時だ」と語った。
 
 3.2009年の歴史上の底以来、ダウは143%上昇し、S&P 500は165%上昇、ナスダックは驚愕の213%の上昇を見ている。これは経済の実態をいかなる意味でも反映したものではない。

 4.市場調査会社のトリムタブスは、S&P 500は、「非常に買われすぎている」と指摘している。

 5.マーク・フェイバーは最近CNBCに、「我々は巨大な投機バブルの只中にある」と語った。

 6.アメリカでは、「株式バブル」の言葉での検索数が、2007年11月の株式市場のクラッシュ直前以来、最高に達している。

 7.現在の株価収益率が非常に高い・・・

   ダウは11月29日のウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、過去四つの四半期で利益の17.8倍で取引されているという。これは1年前の13.7倍から見て上昇している。S&P 500は18.7倍、ナスダックー100インデックスは21.5倍である。少なくとも、株価は高いことを示している。

 8.CNBCによれば、ピンタレスト(Pinterest)は現在、利益をかつて生み出した事が無いにもかかわらず、30億ドルの価値となっている。

 9.ツィッター(Twitter)は設立して7年になる会社だが、この会社もかつて利益を生み出した事が無い。実際は最近四半期で6560万ドルの損失を出している。しかし金融市場によれば、この会社は220億ドルの価値があることになっている。

10.現在、フェイスブック(Facebook)はその価値がほぼ100年間の収益分と等しいものとなっていて、1150億ドルの価値があるとなっている。

11.オークツリー・キャピタルのハワード・マークスは最近、「市場は2008・2009年危機の時以来、最も危険な状況にある」と語った。

12.グラハム・サマーズは最近、個人投資家は2000年のドットコムバブル時のピーク以来の規模で株を購入している、と語った。

13.ロナルド・レーガン大統領時代の行政管理予算局元局長のデイビッド・ストックマンは、この金融バブルは非常にまずい形で終わりを迎えるだろうと考えている。
 「我々は大規模なバブルを何処でも抱えている、日本、中国、ヨーロッパ、イギリスまで。その結果として、世界の金融市場は非常に危険で不安定で、将来深刻なトラブルと混乱に見舞われると思う」と彼は語った。

14.野村證券のボブ・ジャンジュァは、今後2年間で「25%から50%の売りが世界の株式市場で起きるかもしれない」」と考えている。

15.ゼロヘッジのタイラー・ダーデンによれば、アメリカの株式市場は過去で多く見られたパターンを繰り返している、という。彼によれば、我々は、1929年、1972年、1987年、2000年、2007年、2011年、それに2013年の2月、5月そして現在を含む、もっぱら投機市場の絶頂期に現れた「よく定義された’高く見積もられ過ぎ、高く買われ過ぎ、強気過ぎ、増大する配当’の状況を経験しているところだ、という。

 この記事の最初に記したように、この株式市場バブルは量的緩和によって煽られてきた。Fedから容易く流れ出る資金は株価を人工的に押し上げ、これはアメリカ人の極わずかな数の人々に莫大な利益を与えてきた。事実、個人所有株の82%は全アメリカ人の5%になる最も富裕な人々によって所有されている。

 この株式市場バブルが破裂したら、これらの富裕層のアメリカ人はとてつもない苦痛に投げ込まれることになるだろう。

 しかし、それらの人々の中には、我々が経験していることは株式市場バブルなどではない、と言う者たちがいる。それらの人々の中には、新しいFed議長であるジャネット・イェレンがいる。最近、彼女は心配するものは全く何も無い、と主張している・・・

 「株価はかなり力強く上昇している」とイェリンは語った。「しかし私は、従来の価値判断の基準でみれば、バブルの状況にあるという株価は見当たらないと思います」と彼女は語った。
 誰が正しくて誰が間違っているかはその内わかることだ。一旦ファイルにしまって数年後に見直すことにしよう。

 で、株は次は何処へ?

 この質問に対する回答を待っているのならば、多くの金を稼ぐことが出来るかもしれない。

 確かに、現在のバブルはいつ弾けてもおかしくない状況にある、あるいは、株はまだもう少し上がり続けるかもしれない。

 それでも、S&P 500は過去30年間、12月には80%上昇していた。恐らくはこの12月も同様になるかもしれない。そうではないかもしれない。ラッキーだと思えるだろうか?

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労働世代アメリカ人で職を持つ者の数は10月には58.3%に低下した


◆11月13日

 アメリカの経済状況は良くなっていないことは、繰り返しこのブログでも示してきた。政府の債務だけの問題ではない。アメリカ人全体の貧困化も進んでいる。フードスタンプを必要とする人々も増加している。こんな中、株価だけでアメリカの経済状況を見ようとすれば、騙されることになる。

 シェールガス革命などと言われ、アメリカの経済が持ち直す傾向もないわけではないが、まだまだ基本的な部分では経済状況は改善されてないようだ。以下の記事にある状況なども見ながら、アメリカ経済状況を判断していくことが必要だろう。

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●アメリカ失業率増加を示す10の事実
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/10-facts-about-the-growing-unemployment-crisis-in-america-that-will-blow-your-mind
【11月10日 The Economic Collapse】

 アメリカの労働世代の人々の内、1億200万人もの人々が仕事を持っていなことを知っているか?そうなのだ、この数字は全くひどいとは思うが事実である。現在、1100万人以上のアメリカ人が”正式に失業状態”になっているし、9100万人が職を持っておらず、彼等は”労働力に数えられていない”人々なのだ。これらの数字を合計すれば1億200万以上になる。

総合的に言えば、労働世代のアメリカ人で職の無い人々の数字は2000年から2700万人増えている。事態は改善されてはいないのだろうか?結局、主流メディアは10月の失業率は改善されたという見出しで一杯である。残念であるが、主流メディアはアメリカ人に対して、真摯では無い。以下に見るように、アメリカは長期に渡って失業率危機の真っ只中にあり、事態は先月に比べて更に悪化しているのである。

 この日この時代、人々は自分達のことを考えることが絶対的に必要である。メディアが我々にこれが真実だと示すとしても、実際にそれが真実なのかは分からないからだ。もしも失業者数が低下しているのならば、職を持つ人々の労働世代数は増えるはずである。しかしこれから見ることになるように、そうなっていない。以下はアメリカの失業危機が増大していることを示す10の事実である。 


1.労働世代アメリカ人で職を持つ者の数は10月には58.3%に低下した。2000年以来でこの数字が最低だった時の数字は58.2%であった。つまり、雇用の改善は全くなされていないのだ。最後のリセッションの期間、民間の被雇用者数率は63%から59%に下がった。またそれは50ヶ月も続いた。労働世代アメリカ人で職についている者の数は58%以下にまもなく下がるのではないか?

2.アメリカ経済は先月、62万3000の常勤の仕事を失った。しかし我々は経済は改善されていると聞かされている。

3.仕事に就いているアメリカ人女性は10月の期間35万7000人減少した。

4.2013年10月の平均失業期間は2000年10月に比べ3倍近くになった。

5.アメリカ人で”労働力に数えられていない”人の数は10月で93万2000人増加した。つまり、オバマ政権は一月で100万人近い人々がアメリカの労働力から”消滅”したと言いたいようだ。

6.アメリカ人で”労働力に数えられていない”数は、オバマが大統領になって以来、1100万人も増加した

7.10月に、アメリカの労働力参加率は63.2%から62.8%に減少した。今では1978年以来最低のレベルになった。(以下の図を参照)



8.もしも労働力参加率がオバマが2008年に大統領に選出された時と同じであるならば、公式の失業率は11%であろう。

9.仕事をしていても、援助なしで自分と家族を養っていけるということを意味するわけではない。実際、アメリカでパートタイム労働者の4人に1人は貧困のレベル以下の生活をしている。

10.2000年1月、労働世代のアメリカ人の内、7500万人が仕事を持っていなかった。今日では、労働世代アメリカ人の内、1億200万人が仕事を持っていない。

 というわけだが、政治家たちはこれを改善する為に何をしているのだろうか?この危機を解決するために日夜励んでいるべきではないか?

 結局、オバマはアメリカ国民に対して以下のような約束をした。

 「皆さんに知っていただきたいのです。仕事を探している人がそれを見つけるまで、私は休みを取ることはないだろう、ということを。そして、それはどんな仕事でもいい、ということを言っているのではありません。あらゆるアメリカ人にそれなりの報酬、それなりの利益、を与えるようなしっかりとした仕事で、アメリカン・ドリームと言えるような、仕事のことです」

 残念ながら、事態はオバマがこの約束をして以来改善されていないのだが、オバマは大統領になって以来、150回もゴルフを楽しんできている。

 一方、仕事が充分にないので、貧困状態にあるアメリカ人の数は増加し続けている。

 以前書いたように、最新の発表では、かつて無かった4970万人のアメリカ人が貧困状態にあるという

 現在では、公立学校の120万人の学生たちがホームレス状態にある

 殆どのアメリカ人が唯一市場に提供せざるを得ないものは彼等の労働である。彼等が仕事を見つけられなければ、自分と家族の面倒を見る手立てはないのだ。

 アメリカの中流階級の将来は、まともな仕事の創出に掛かっている。株式市場を景気づけるために連邦準備銀行が行っている量的緩和をどこまでやるかということが問題ではないのだ。アメリカ人はこの量的緩和政策をするのは”経済的刺激”のためだと言われてきたが、仕事をしているアメリカ人の労働世代の割合は4年前と比べても低くなっている。量的緩和は仕事の創出面では全くの失敗なのだ。そして、それは長期に渡る金融システムに対する途方も無いダメージを与えている。

 本当に恐ろしい事は、連邦準備銀行と連邦政府ができるだけ”仕事を作る”ようにしているはずなのだが、彼等はそれに失敗している、ということだ。実際、第二次世界大戦後、リセッション後に雇用の改善がなされていない初めてのケースだ。

 そして今や、次の経済崩壊の波が接近してきている。この波が来れば、何百万ものアメリカ人が職を失うことになるだろう

 従って真実は、アメリカにおける失業危機の始まりに過ぎない、ということなのだ。事態はまずい状況だが、まもなくもっとまずくなるであろう

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ハンガリーは銀行の足かせから自らを解放した

◆8月28日

 ハンガリーが政府発行通貨で経済を立て直しているようだ。銀行から借金をすれば利息を支払わねばならなくなる。であるなら、国家主権を発動しての通貨発行を断行すればよいということで、勇気あるハンガリーの首相がそれを実行しているという。

 これは小さなことのように見えて、これからの世界経済に多大な影響を与えていく、世紀の大事件となりそうだ。通貨発行を民間が支配ないしは影響力を及ぼす「中央銀行」という名の民間銀行に任せ、国債を買ってもらう事で利息を支払うというシステムから、無利息の政府発行通貨で、経済を回す、ということが可能だということを証明したことになるからだ。

 このブログでも、安倍政権に対する要請として、2012年12月17日号「大震災復興から、日本列島イーハトーブ化へ」で示したように、政府発行通貨を断行してもらいたいのであるが、やはり以下の記事で言われている金融的専制が束縛しているのであろう。

 これからの世界は、この世界経済上のさまざまな状況が天変地異とあいまって、世界大混乱の様相を呈するようになっていくであろうが、それもこれも、新しい世界を生み出すための産みの苦しみである。人類がどうしても通過せざるを得ない路程なので、腹をくくって臨まねばならない。

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●ハンガリーは銀行の足かせを捨て去る
http://americanfreepress.net/?p=12418
【8月23日 American Free Press】

 ハンガリーは一級の歴史的ステップを踏みつつある。

 1930年代のドイツ以降、ヨーロッパの主要な国がロスチャイルドが支配する国際的銀行カルテルの支配から逃れようとすることは無かった。これは驚くべきニュースであり、金融的専制から自由になるための戦いを世界的に拡大させるよう愛国的民族主義者に勇気を与えるものとなろう。 
 
 既に2011年、ハンガリーのヴィクトール・オルバン首相は、国際通貨基金(IMF)とテロ国家のイスラエルのの鞭の下に、無限に続く債務にあえぐ奴隷状態に国民を売り飛ばした彼の社会主義者の前任者に対して、正義で応えると約束していた。以前の行政は責任ある立場にあるイスラエル人によって穴だらけにされていたため、大衆の怒りを買い、それで大衆はオルバンのフィデス党を選択した。
 
 ドイツ語サイトの「National Journal」によれば、オルバンはこの高利貸し達を彼らの王座から追い出す動きを始めた。この人気があり民族主義者である首相はIMFに対して、ハンガリーはロスチャイルドの所有する連邦準備銀行の代理者から、更なる「支援」を受けたいとも思わないし必要ともしていないと告げたのだ。これでハンガリー人は民営で訳の分からない中央銀行に高利を搾り取られることがなくなることだろう。

 その代わりに、ハンガリー政府は通貨に対する主権を発揮し、必要に応じて負債なしの通貨を発行する。その結果は顕著なものである。国家の経済は、以前は債務のために停滞していたものだったが、急速に回復しつつあり、国家社会主義のドイツ以来見られなかったものになっている。

 経済大臣は、厳格な予算政策のお陰で、IMFから借りていた22億ユーロは約束の2014年3月よりかなり前倒しして2013年8月12日に支払いを済ませたと宣言した。オルバンは「ハンガリーは投資家から信頼を得ている」と語り、それはIMFでも連邦準備銀行でも、その他のロスチャイルドの金融帝国の手先のことではないと語った。むしろ彼は、それはハンガリー人のためにハンガリーで何かを製造している者たちで、真実の経済成長を生み出している者たちのことを言っているのだ。これは、金権政治の海賊どもの「紙上の繁栄」ではなく、実際に人々を雇用し彼らの生活を向上させる何らかの生産的なものである。

 債務奴隷の足かせ生活から解放されたハンガリーなので、私的な金儲けではなく民間の福利厚生のために政府によって機能するハンガリー中央銀行の会長が、IMFに対して古いヨーロッパの地にあるその事務所を閉鎖するよう要請したことは驚くに値しない。加えて、アイスランドの努力に共鳴して、司法長官が過去三人の首相に対し、多大な負債を国家にもたらしたことで訴訟を起こした。

 ハンガリー内の銀行家らの権力を根底的に破壊するであろう残りのステップは、国家社会主義のドイツにあったような、そして現在ではブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、つまりBRICS諸国が行っているバーターシステムを導入することである。そしてもしもアメリカがハンガリーの動きを真似るならば、アメリカ人はこの高利貸しの専制から解放され、平和的な繁栄が戻ってくることを期待できるだろう。

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怒りの市民が街に繰り出した

◆2月26日

 スペインで先週末、大規模なデモが行われた。スペイン全土で数十万人が路上に繰出し、緊縮財政反対と民主主義擁護を掲げてデモをおこなったのだ。整然としたデモだけではない。騒然としたデモもあれば、一部が暴徒化したデモもある。「怒り」が爆発したデモである。

 今年、日本では安倍政権になってからアベノミクスという経済政策で、日本では景気が良くなるという期待が膨らんでいるが、世界の実情はそうでもないという一例である。恐らくこれから、あのリーマンショック以上の大規模な金融危機が世界を襲うことになるだろう。ヨーロッパ、アメリカ、中国がもう一回巨大なショックで大混乱をきたし、世界中で景気が後退するだろう。

 
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●緊縮財政を拒否:スペインで大規模デモ
http://www.globalresearch.ca/denouncing-austerity-mass-demonstrations-against-financial-coup-in-spain/5324290
【2月25日 By Jerome Roos】

 王室と政府における腐敗スキャンダルがスペイン王室と政府を揺るがす中、数十万人のデモ隊が緊縮財政に反対し民主主義擁護を掲げてデモ行進を行った。

 2013年のヨーロッパ抗議シーズンがいよいよ今週始まった。24日、ギリシャをマヒさせた何度目かのゼネストの三日後、怒りの「市民の波」がスペインを覆いつくし、数十万人のデモ隊がマドリッドと80以上の都市で、現在進行中の金融クーデターに反対する叫び声を上げた。マドリッドでは衝突が起こり国会を包囲したデモ隊員の40人以上が逮捕された。

 スペインの24日のデモは1981年にアントニオ・テヘロ中佐が、国会で新首相の選挙が行われている最中に200名の部隊を率いて突入し起こしたクーデター未遂事件の32周年の時に合わせて行われたものだ。カルロス国王はクーデターを公的には非難したが、昨年デア・シュピーゲル誌は、国王はクーデターに同情的だったことが記されている機密書類を暴露した。 

 何百万人ものスペイン人にとって、時代遅れの緊縮財政問題で既に堪忍袋の緒が切れる寸前なのだ。スペインの危機が爆発しつつあるため、カルロス国王はボツワナに象狩りに出かけたのは国内の緊張の高まりを示しているし、国家元首の冷淡さを示している。一方、国王の娘とその夫は数百万ユーロの汚職とマネーロンダリングで訴えられている。

 それでも今のところ、過去の軍事クーデターと王室のスキャンダルはスペインの小さな問題である。経済がますます混迷の度合いを深めているので、何百万人が貧困に直面している。Oxfamによれば、1800万人のスペイン人(ほぼ人口の40%)が、2022年までに極貧生活に直面することになるだろうという。数十年間の発展も台無しにある危険性がある。EUではブルガリアとルーマニアの多くの人々だけがそのような厳しい生活環境にある。

 失業率が衝撃的な数字である26%となり、経済危機が始まって以来40万以上の世帯が自宅から追い立てられ、更に今年だけで53271世帯が自宅を失うことになっているという、厳しい人道的な危機が迫ってきているのだ。その一方で、「予算の均衡」という口実で、給与は削減され、労働者はレイオフされ、病院は民営化され、年金は削減され、月謝は上昇し、増税となり、社会保障費は大幅に削減された。

 昨年、政府予算の4分の1は国債の支払いに使われ、一方1000億ユーロがバンキアの救済に浪費されたのだ。公的資金の太っ腹な供給と重役達の途方もないボーナスにも拘らず、翌週にはこの銀行はスペインの歴史上、企業における最大の損失となる190億ユーロの損失を計上することになっている。

 その間に部屋の中の象はスキャンダルまみれとなり、政府を悩まし続けてきている。先月、スペインの最大の新聞紙であるエル・パイスは、与党の指導層における何年にも渡る腐敗の実態を暴露することになる秘密書類を公開した。国民党の会計担当のルイス・バルセナスは、二重帳簿を作り、そこではスペインの実業家からの秘密の献金を党員たちに配っていたことが暴露されている。 

 更に悪い事に、多くのこれらの金はスペインに不動産ブームを生み出した建設業界から献金されたものなのだ。これは、今の政治家たちは民間投資家らに建設規制を無視して保護区域に建設させてやることで賄賂を取っていたということを示唆していることになる。その過程で、何千もの建設プロジェクトがスペインの風景を台無しにしてしまったのであり、何百ものゴーストタウンを残し、美しい海岸線の多くを破壊したのだ。バブルが弾けると、建設業界の数百万人の労働者たちは仕事を失い、数十万世帯が家を失ったのであり、一方政治家、銀行家、企業人らはたなぼた式の利益を得たのだ。

 国民党のスキャンダルは、劇的に選出された代議員らの多くが関与していて、国の金融危機を惹き起こしたのだ、というスペイン人の間では長い事疑われていたことが事実であったことを確認したことになる。既に2011年に数百万の怒れる大衆がデモをしたのである。

 23日、マレア・シウダダナという、200以上の活動グループをまとめる緩やかな同盟で、それ自体がほぼ2年間になる大衆抵抗運動の産物である組織が、政府に対するメッセージを送る為、数十万の人々をデモに狩り出した。そのメッセージ内容は:緊縮財政と債権支払いはたくさんだ;銀行家が罰せられないこと、王室の不誠実、政治的蛮行などの政治的・経済的腐敗はたくさんだ;金融市場のルールとEU/IMFの押し付ける改革はたくさんだ;非人間的新自由主義的解決はたくさんだ。

 国民党の腐敗スキャンダルはラホイを慌てさせ権力にしがみつかせたので、政府の最後の正当性の名残りは速やかに消滅しつつある。世論調査では96%のスペイン人が政治家は全部腐敗していると考えているとなっている。また数十万人もの怒れる市民がデモに動員されている現状は、何百万人という人々がこういった腐敗した政治家と企業人、ヨーロッパの機関、そして国際的金融資本とが直接繋がっているということに気が付いているということを示しているのである。

 それで、テヘラゾから丁度32年経って、スペインの人々は新たなクーデターを容認することはないだろう、ということを明確に示している。部屋の中の象は顕わにされ、王様は衣服なしに立っていることが明らかにされている。2013年の狩猟の季節は始まった。この頃ではハンターが狩り出されるであろうし、王様が金融貴族政治と共に餌食になるかもしれない:ラトからラホイへ、そしてバンキアからトロイカへ。今こそ進むべき時である。

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アメリカの平穏なホリデーシーズンは来年もやってくるのか?

◆12月27日

 来年の不吉な内容を語るのも気が引けるが、以下の記事にあるように、トレンド予想屋のジェラルド・セレンテはレーガン時代の前財務次官補のポール・クレイグ・ロバーツの言葉も引用しながら、2013年にはアメリカ国債のバブル破裂がある、と見ているようだ。

 この件では、既にこのブログでも指摘してきたことであり、アメリカ、ヨーロッパの国債問題、これが継続不能となって破裂し、その余波で中国も韓国もそして全世界が金融崩壊の影響を受け混迷していく可能性があり、日本も例外ではない、ということを知っておく必要があるだろう。

 これに加えて、2013年、2014年には全世界で「天変地異」がその激しさを増し、「想定外」の現象も起きるようになるだろう。今度の大寒波もその前兆である。「極端な寒さと極端な暑さが起きる」と既にこのブログでも指摘してきた。こうして、人類進化の一里塚の期間に突入していくのが、来年からである。

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●ジェラルド・セレンテ:2013年の金融崩壊は大恐慌より酷い
http://www.businessinsider.com/gerald-celente-bonds-away-2012-12
【12月23日 Sam Ro  Business Insider】

 トレンド予想を行うトレンズ・リサーチ社の有名なジェラルド・セレンテは、前の財務省の高官の著書を引用し、国債は大規模なバブル状態にあり2013年には破裂し、かつてみたこともないような金融崩壊に至ると警告している。

 彼は最近、このことについてキング・ワールド・ニュースでのインタビューで語っている。

 この記述はレーガン時代の財務次官補だったポール・クレイグ・ロバーツが書いていることだ。

 彼は、国債バブルは破裂する寸前だと考えている。これはこのまま継続するわけにはいかないものだ。誰もがこの一切のゲームはいかさまだと知っているので、なるようになるだけだ・・・

 この一切のゲームは詐欺だ、破綻する。そしてポール・クレイグ・ロバーツは2013年に国債バブルが破裂し『ボンド・アウェイ』となり、大恐慌より酷い状況をもたらすと考えている

 全世界はこのインチキ国債によって支えられているのであり、それが破裂する。それは起きるはずだ。国債が破裂すれば金利は上昇するだろう。金利をゼロにさせておくことは出来ない、災厄が起きるのを見るしかないだろう

 
 最近の金価格の急落についてセレンテは金属市場は操作されている、と考えているという。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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