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タリバン戦士
◆8月23日
タリバンは欧米ではテロ集団ということで、今アメリカを中心とする多国籍軍と戦っているが、実際はアフガンに入る外国支援資金などのかなりの部分が、このタリバンに流れる仕組みができていると言う。
それだけタリバンの勢力が強く、彼らを無視しては何も進まないというような状況が存在しているためだ。従って、アフガンの将来はこのような現実をある程度認め、彼らとの総合的な妥結を図ることから始めねばならないであろう。
オバマ政権もそのことは分かっていて、タリバンの穏健派との交渉をまず進める姿勢でいる。その間、タリバンの中のタカ派に対する攻撃を進めてある程度のダメージを与えるところまで持っていきたいと考えているようだ。時間はかかるが、その線をまず進めるであろう。
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●誰がタリバンを資金援助しているのか?
【8月16日 By Jean MacKenzie】
世界の焦点―カブール? これは誰でも知っている秘密だが、誰も話したがらない。歓迎されない真実で多くの者たちは隠そうとする。アフガニスタンではタリバンの支援をしている最大のものの一つは外国からの支援だ。
殆どすべての大プロジェクトは反乱分子のためにヘルシーカットを盛り込んでいる。それを用心棒代と呼ぼうとゆすりと呼ぼうと、ようするに国際的な支援者は、中心的にはアメリカだが、自分たちの敵に資金援助をしているのだ。
「誰でもこれが行われていることを知っている」と私的な話としてアメリカ大使館職員が語った。
どれほど反乱分子が資金を使っているのかを知ることは困難であり、それは資金源を特定することを困難にしている。
ムラー・アブドゥル・サラーム・ザエフ、タリバンの前パキスタン大臣はグローバル・ポスト紙に、戦士らは多くは無線を使用して戦っていると語った時はおそらく不正直以上だった。
「タリバンはそんなに資金を必要としない」と軽く笑いながら語った。「彼らは裸足だし腹も減っている。屋根のないところで石の枕のねぐらだ」と言う。武器について言えば、「アフガンには銃は溢れている。何年も戦うだけの銃がある」と肩をすくめた。
実際は、勿論かなり違う。反乱分子はお金を支払って兵士をリクルートしている。伝統的な四輪駆動車で移動し、移動の費用、負傷者のための医療費を払い、勿論ロケット砲、手りゅう弾、カラシニコフ銃を買っている。
つい最近まで、殆どの専門家らは、ドラッグ資金がタリバンの資金の大半を占めていると考えてきた。しかし、実際の額については意見が分かれている。ある報告では、年間収入を1億ドルほどと見ている。他の者たちは3億ドルを超えるだろうと見ている。しかしケシ産業の40億ドルの小さな部分である。
現在政府職員はタリバンのスポンサーを探し始めている。アフガンとパキスタンへの特使であるリチャード・ホルブルーク氏は先月、イスラマバードの記者会見で、以前考えていたよりもタリバンの資金におけるドラッグ資金の割合は小さい、と語った。
「以前は、アフガンでは資金のすべてはドラッグからきているという雰囲気があった」とホルブルーク氏は語った。「それは真実ではない」
今の雰囲気は、タリバンの軍資金の半分以下がケシから、というものだ。その他の多くは個人の支援者からペルシャ湾岸諸国からの支援金だ。ホルブルーク氏は、財務省職員を彼のスタッフに入れてタリバンの資金源を調査するだろうと語った。しかしアメリカの高官たちは、自分の裏庭を探るほうが先決のようだ。
逸話ではいろいろ言われているが、海外からアフガンに入る資金の流れにタリバンが相当寄与している、というものがある。
地方レベルでは、これは用心棒代とかゆすり代以上の話となっていて、タリバンと主要契約者らとの間のハイレベルの交渉が始まっている。
カブールにはタリバンの契約係員がいる事務所が存在している。彼らはこの用心棒代をいくらにするかで、企業からの提案内容を吟味し交渉している。
彼は、ジャーナリストとは会わないし語らないが、その人物と書類の内容を見た人は、交渉内容は本格的なものだ、と言う。
アメリカ政府と建設プロジェクトでの契約をしているアフガンのある会社のマネージャーは、価格見積ではタリバンへの支払い費用を最低20%に設定している、と言う。公には語らないこのマネージャーは、個人的な友人に、毎月100万ドルほどの費用見積もりを出した、と語った。この中から、反乱分子に20万ドルが流れる、と言う。
もし交渉が成立しなければ、プロジェクトが被害を受ける。労働者が攻撃され殺されたり、橋は爆破され、技術者は暗殺されるかもしれないのだ。
タリバンと援助活動家の協力・協調関係のレベルは驚くべきもので、通常資金提供者は大変苦労することになる。
アフガンの契約者は、個人的に、不安定な南方地域で監督しているプロジェクトについて友人に個人的に語った。「橋を建設している」と彼は酒の入った時に語った。「地域のタリバンの司令官はあそこに橋は建設するな、もし作れば爆破する、と言われた。私は彼に橋の建設をやり遂げさせてくれ、資金を回収し、その後ならいつでも爆破してもいい、と頼んだ。彼らは合意し、私は橋を建設し終わった」
南方では、タリバンが取り分を取ることなしに契約が施行されることはない。
南方のヘルマンドで、パイプの出荷のため地方の下請け業者が請け負い業者と交渉していた。パイプはパキスタンから持ち込まれねばならないので、無事に目的地に到着できるよう30%をタリバンのために上乗せした。
ひとたび、パイプが請け負い業者に渡れば、彼は再度タリバンと交渉しプロジェクト現場に到着できるようにしなければならない。これが運送費に上乗せられる。
「我々は人々はタリバンを買収していると見ている」と、このプロジェクトの請負業者は語った。
ファラ地方では、地方の役人はタリバンが国家連帯計画のために入ってくる資金の内の40%を取得している、と報告している。このプロジェクトは最も成功した地域社会の建設プロジェクトで、過去6年間数億ドルが全国にばら撒かれた。
多くのアフガン人はタリバンが外国の支援金からいくらかを取っていくことを悪くとっていない。
「これは国際資金だ」と若いカブールの住人は語る。「彼らは人々から奪い取っているわけではなく、敵の金を取っているのだ」
しかしタリバンがコントロールしている地域では、タリバンは人々からも資金を取っているのも」事実だ。
戦禍の著しいヘルマンドでは、過去2年間多くの地域がタリバンの支配下にあるが、住人は税について不満がいっぱいだ。
「まったくひどいものだ」とマージャ区の住人は語る。「収穫時には、1ジェリブあたりケシ・ペースト2キロを差し出さねばならない。これに加えてウシュルといわれる収穫された麦の10分の1を差し出さねばならない。彼らはザカト(イスラム教の10分の1税)を強制する。しかも今や更に新しいものを持ち出している。一世帯12000パキスタン・ルペ(約150ドル)を要求し、これは一銭もゆずらない」と語った。
これらが全部合わさって要求される。しかし一切の物事は相対的だ。もしタリバンが年10億ドルに値上げし使うことができるとしても、それは彼らを負かすためにアメリカが10日間で消費している額だ//
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