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ロシア艦艇

◆7月23日

 地中海に出てきたロシア艦艇が修理などをシリアのタルトスに近い海軍施設で行っている。これをソマリアの海賊対策の強化のため、施設の拡充・近代化を進めている、というが、これは勿論口実であり、狙いは地中海に面するロシア海軍基地としての機能を本格的なものにする、ということのはずだ。そして同時にシリアに対する軍事的なロシアの介入度合いの強化をイスラエルに示すことで、同国に対する牽制としている。
 イスラエルはイランに対する空爆作戦を発動するかもしれず、その際同時的にハマス、ヒズボラなど周辺のアラブ武装勢力ならびにシリアに対する軍事作戦も発動するかもしれないからだ。
 また特にパレスチナに対する封鎖作戦を進めているイスラエルの今の政策に対する牽制にもなる。今後このタルトスを基地とするロシア海軍がイスラエルにとってはうるさい存在となるはずである。
 いろいろな意味を込めて、このロシアのシリア海軍施設拡充は重要な意味を持っていると思われる。

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●ロシア海軍:シリアの基地拡充
【7月20日 RIA Novosti】
 ロシア海軍は、ソマリア沖の海賊監視作戦を支援するため、ソ連時代に建設したシリアのタルトスに近い海軍メンテナンス基地の拡充と近代化を進めることになる、と海軍関係者が20日語った。
 現在タルトスには50人の兵員と3隻の艦艇が停泊している。このタルトスには12隻の軍艦が停泊できる。「黒海からきている2隻のタグボートがタルトスに新しく1隻曳航してくることになっている」とこの関係者は語った。 「近代化でタルトスのロシア海軍施設は完全稼動状態になる」
 タルトスの施設は地中海におけるロシアの唯一の足場となっている。ロシア海軍司令官たちはこのタルトスの施設の拡充と近代化を長い間要求してきていた。
 「タルトスの基地はアフリカの角付近での商船を防衛する任務についているロシア艦隊に必要な支援を供給することになる」とこの高官は語った。
 ロシア海軍によれば、シリアの海軍基地はこの地域でのロシアの作戦能力を著しく向上させることになる。それはこの艦隊がいざと言うときにはスエズ運河を通過して紅海に、ジブラルタル海峡を通過して大西洋にでることができるからだという。
 アナトリー・ノゴヴィツィン・ロシア軍副参謀長は今年1月、海軍の要求している海外にある海軍の施設の拡充を支援してきたと語った。
 ロシアは、地中海のシリア、リビア、およびインド洋に面するイエメンに海軍施設を建設する話を進めている。
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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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