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インタビューに答えるイバショフ前統合参謀本部メンバー

◆2月9日

 欧米・イスラエルがイランとシリアに対する作戦を強化している中、ロシアの元統合参謀本部メンバーであるイバショフ上級大将が、イランとシリアの防衛のためならば、ロシアは軍事力を使用する用意がある、と発言している

 イラクやリビアで既に実行されたことが、現在シリアで実行されつつある。現政権に対する不満分子を中心に、武器と資金を投入し内部でテロ・ゲリラ活動を強化し、一般市民の犠牲者を出すことで、その責任は当局にある、と欧米・ユダヤのマスメディアが喧伝し、もって国際世論を形成していき、国連の安保理などで制裁的決議を引き出す、というものだ。更にはその延長線上で軍事力の使用を正当化し、あからさまな軍事侵略を行い、欧米・イスラエルに従順な政権を樹立する、というパターンである。

 ロシアはそれらの欧米・イスラエル・ユダヤの所業を今迄黙ってみていたが、リビアが終わり次にシリアにまでその矛先を向けてきた時点で、堪忍袋の緒が切れたのであろう。あとはシリアとイランが残るばかりとなっているからだ。

 これが、世に言う2012年からのショウダウンである。霊的に敏感な者たちが騒いでいる「次元上昇」であり、マヤの暦が一旦終了している理由である。経済的にはヨーロッパのソブリン債問題、アメリカの不良債権・ドル下落問題、中国の不動産バブルの破裂、日本の国債問題などがこの時期に集中してくる理由である。政治・外交的にはロシア・中国・その同盟関連国VS欧米・イスラエルとその同盟関連国との衝突からハルマゲドンの可能性である。この問題を解決できるのは、世界で日本ただ一国である。

 実際的には、人類社会が愚かなまま、この惑星を破壊する方向に進むのか、あるいは反対にこの危機的状況から一転して、馬鹿な争いは止めて、あるいは果てしない貪欲な奪い合いを止めて、この狭い地球惑星で自然も含めた存在者全ての幸福の実現を目指して手を取り合うか、という瀬戸際に来ているのである。

 以下のインタビューで、イバショフ博士が、「ロシアが世界をファシズムから防衛していることになる」と語っているのが興味深い。多くの人々はそれは反対だろう、ロシアの方がファシズムに似ている、と思っているであろうが、事実はこのイバショフ博士の言うとおりである欧米のユダヤ系マスメディアがシリアやイラン、ロシアについて喧伝していることは、あのヒットラー政権のゲッペルス宣伝相が、「嘘も百遍言えば、本当になる」という教訓を実践しているのだから。そして難癖をつけてイラクやリビアに軍事侵攻した点も同様だ。

 この時期、大切なことはロシアではプーチンが大統領になることであり、アメリカでは共和党の大統領候補としてジェブ・ブッシュがたとえ出てきても、オバマが再選されることであり、日本では、石原新党がキャスティング・ボードを握れる政党を形成できるか、と言う点にある。

 なにを馬鹿なことを言っているのだ、という人々も勿論いることだろうが、このROCKWAY EXPRESS の見るところ、それがこの地球では最も重要な三点になりそうなのだ。

 欧米・イスラエル・ユダヤ側がこのままシリア・イランでの作戦を突き進めば、人類の将来はどうなるか、分からない。反対に彼らがその歩みを転換し、シリア攻略作戦を放棄するかどうか、イラン攻撃を思いとどまるか、思いとどまれば、未来は開けていく、人類史の分岐点だ。

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●イランとシリア防衛のためにロシアは軍事力を使用する用意
http://www.memri.org/report/en/0/0/0/0/0/0/6057.htm
【2月6日 The Middle East Media Research Institute】

以下はロシア軍統合参謀本部メンバーであったレオニド・イバショフ上級大将のインタビュー内容の抜粋である。(インタビュー内容 ↓ )
http://www.memritv.org/clip/en/0/0/0/0/0/0/3304.htm

質問者:レオニド博士、ロシアがまもなく実施するこのような準備や大規模な演習は、戦争とかイランへの攻撃に備えるためのものか?

イバショフ:これらの演習と訓練はロシアが自国の国家利益を防衛し政治的立場を強化するためには軍事力を使用するという意志を見せるためである。この演習はイランとシリアに対するいかなる軍事作戦もロシアは願っていないことを示すであろう。私は大中東地域に対する大掛かりな地政学的作戦のスキームをデザインした欧米とイスラエルの人々が、イランとシリアの間にに直接的な関係をつけていると考えている。確かにこの二カ国は同盟関係にある。そして両国ともロシアの重要なパートナーである。従って唯一の問題は、この安定している両国の内どちらを最初に破壊しようとするだろうか、という点だ。シリアなのかイランなのか。

 「シリアないしはイランに対する攻撃は、ロシアとその利益に対する間接的な攻撃である。ロシアはその際にはアラブ世界における重要な拠点と同盟国を失うことになるであろう。従ってシリアを防衛することで、ロシアは自らの利益を防衛していることになる

 「更には、ロシアはそうすることで、世界をファシズムから防衛していることになる。ファシズムが我々の惑星上でその歩みを強めている、ということを全ての人々は認識すべきである。彼らがリビアで行ったことはヒットラーと彼の軍がポーランドに対して、ついでロシアに対して行ったこととほぼ同様なことであった。従って今日、ロシアはファシズムから世界全体を防衛していることになるのだ」

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親プーチンのデモ隊はポクロンナヤの丘でラリーを持った

◆2月8日

 ロシアのモスクワで4日、反プーチンデモが行われ、そのニュースが日本のメディアで大々的に放映され、また報じられたが、同時に行われた規模もずっと大きかった親プーチンデモの様子をきちっと報じたテレビ局や新聞があったのか?
 
 反プーチンデモがボロトナヤ広場で行われた時、親プーチンデモがポクロンナヤの丘でやはり行われ、この広場組(反プーチン)丘組(親プーチン)のデモ対決では親プーチンがほぼ2倍の参加者数で勝利していたのである、というから驚いた。以下の記事を読むまで知らなかった。

 欧米のメディアは、意図的に偽りのニュースを流したところがあったようだ。FOXニュースは親プーチンデモを反プーチンデモだと偽って放映したようだし、1991年の映像を利用したところもあったという。全くひどい話だが、大方のアメリカ人はそんなことはしらないままだろう。完璧に馬鹿にされていても、分からないのだ。

 反プーチンデモの参加者の中には、親プーチンデモは現金を支払われて参加したのだろう、と嘯くものがいたそうだが、これは実は全く反対、真逆の話なのだ。

 反プーチンのデモを組織している者たちは記事にあるように新自由主義的であり、親欧米であるが、この親欧米で新自由主義というのは、ユダヤ的金権主義ということであり(なぜかといえば、このユダヤ的金権主義が欧米を支配しているのだから)、彼らがデモやラリーを組織する時は、必ずいろいろな組織を通じて現金がばら撒かれるのである。今までの所謂、「カラー革命」とはそういうものだった。アメリカにいたサーカシビリがグルジアの大統領になったのなどがそのいい例である。

 1917年のロシア革命そのものが、ユダヤ人が主導でユダヤ系金融資本家(欧米の銀行家)からの金銭的支援を受けて行ったものであり、彼らは特にロシア帝国がよってたつところのロシア正教を嫌い、革命時にロシア正教徒2千万人とか(少なく見積もってだが)を教会ごと殲滅したのだが、ユダヤ人のシナゴーグ(会堂)は同じ宗教組織であるにもかかわらず、残したのである。

 このユダヤ勢力はエリツィン時代の「民主化(実は私営化)」という革命では、ロシアの財産の半分を強奪し乗っ取ったため、ロシア人はその煽りを食らって、貧乏のどん底に突き落とされたのを、プーチンがこれらユダヤ勢力(オリガリヒと言われる)の不正を暴き、容赦なく取り締まった為、ある者は牢獄へ、ある者はプーチンに降参し税金を支払い、ある者は国外に逃亡して、いまだに追われている。

 プーチンが人気があるのは、当然であり、要するにロシアをユダヤ人の手から救った格好になっているからだ。勿論、以下にあるように彼は欧米ともいさかいを良しとするだけではなく、物事を是々非々で対応しているのである。しかし根は彼自身もロシア・ファーストの愛国主義者である。

 今回のモスクワの「デモ」を、反プーチンデモだけ大々的に報じた日本のマスコミは間違いなく、このユダヤ金権勢力に鼻づらを引き回され、CIAその他の組織などの恐喝あるはCIAから雇われた組織などから、脅されているとしか思えない。

 そもそもNHKやその他のテレビ局や大新聞社などは、モスクワ特派員がいるはずだから、彼らはモスクワのデモで何が起きていたのかは知っていたはずであり、ある者たちはそれを日本に送信していたはずだが、それを東京の本部にいる編集局長とか編集局員などが握りつぶし、あたかも反プーチンデモのみが荒れ狂ったという記事にしたのであろう。これも「金」のためか? それとも脅されているためか? いずれにしても情けない話である。

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●「広場」と「丘」のラリー:反プーチンデモ対親プーチンデモ
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=42655
【2月7日 By Israel Shamir】

 この一月、モスクワは2月4日のラリーのため緊張していた。このラリーは以前より計画されていて反プーチンで親欧米リベラルの反政府組が準備したものだ。白色とオレンジ色で統一している。マイナス20度という寒さにも拘わらず、このラリーのオーガナイザーは、クリスマスの時のラリーの集合者数を越え、政府支持者の意志をへこませたいと願っていた。参加者らは皆、保温性下着を店で買い、反イスラム国家主義者勢力の支援を受け、力強く行進した。警察は3万8000人強と発表した。デモ隊自身の推計では6万以上だったという。
 
 しかし、驚きの事実がこの日を覆った。親欧米の反政府組がボロトナヤ広場に集まれば、川の向こう岸では、小さなデモがやはり計画されていたのである。広場の白の反政府組は6万人のラリーをやったが、親政府組は1万5000人の集会を計画していたし、それはかなり難しいだろうと思われていた。前の親政府ラリーは3000から4000人だったのだ。まさにデモは「反対デモ」の方が賛成デモより集まりがいいものだ。しかしながら、ポクロンナヤの丘でのデモは、全く様変わりしたのだ。ようするに白組の反政府デモに対して「反対するデモ」となったのだ。そしてこのラリーは警察の推計で13万8000人の参加者数を数えるまでになったのだ。以前のデモのほぼ10倍の規模だ。
 
 この数字は大いに議論を呼んだ。モスクワ市のヴェチェニヤ・モスクヴァ紙は13万8000対3万6000でプーチンがリード、という見出し記事を掲載した。エコー・モスクヴィー紙は広場組6万2000対丘組8万で親プーチン組の勝ちとした。こういった数字の違いは数え方によるものだ。ある者は広場にどのくらいの人がいたかを見るが、これは来たひとと去った人の推計で、増減するものだ。広場はそれなりの流れがあったと見れるが、それはダウンタウンに位置しており、集まりやすく去りやすい場所であるからだ。恐らく丘の方が流れは緩やかだったと思われる。町から外れた場所であり、来たり去ったりが簡単ではない場所なのだ。従って私の推計は、広場では5万人、丘では11万人といったところだ。正確な数字は議論されるだろうが、丘組の数的勝利は広場組の者たちも受け入れている。彼らは数では負けたが、内容は良かったと述べた。広場組のオーガナイザーの中には、丘組は現金を払って人を集めた、と主張するものがいる。これは根拠のない主張だ:ロシアの誰もそんな多くの参加者を金で集めることなどできない。3000人から5000人くらいまでが現金で動員できる数の限界だというのが常識であり、とりわけあの寒さの中ではだ。

 丘組が勝利したのは、「親プーチン」ということだからではなく、演説をした者たちの中にはプーチン嫌いや彼の政権を嫌うものもいたのだが、彼らはこの白組(ないしはオレンジ組)の反政府組のことをもっと嫌っていたからなのだ。欧米がプーチンを嫌うならば、この勢力をラリーで目覚めさせるべきなのだ。今回は新自由主義、親欧米政策に反対するラリーとなった。赤・茶(あるいは愛国)同盟の国家国民主義的ロシア・ファースト的なラリーとなったのだ

 これはモスクワの人々にとっては大きな驚きであった。プーチンは彼自身の青年運動に依存していると考えられていた。政府官僚もプーチンを支持していなかった。誰もプーチンが民衆の感情という眠れる野獣を目覚めさせるとは予想していなかったのだ。

 欧米マスメディアは、参加者らは雇われたか、強制されてデモに参加した、と主張したがそれは間違っている。FOXニュースは丘組(親プーチン)のデモを広場組(反プーチン)のデモだと報じて、出来る限りのことをした。その他のメディアは1991年の映像を今回の広場組のデモだと言って流した。モスクワでは誰も騙されない。人々はやられればすぐ分かるものだ。

 このロシア・ファーストの潜在的な巨大な情緒が欧米の帝国主義的政策に憤る感情と共になって存在している。それは同質的なものではない:ある人々はソ連時代に対する強い郷愁がある、他の人々はロシア帝国時代を懐かしむ、そしてある人々は違った未来を模索している。こういった人々や傾向は、親欧米リベラル派の傍若無人の支配下の1990年代には圧殺され非合法的に扱われた。

 プーチンは欧米化されたリベラルとロシア・ファーストの間の妥協的人物だ:彼はロシアの排外主義的レトリックを使用する時があるが、また自由主義的経済政策を進めている。ロシア・ファースト主義者はプーチン時代を生き延びたが、権力を握ることができる廊下に入ることは許されなかった。その廊下にはIMFに好意を寄せるアレクセイ・クドリンとかアナトリー・チュバイスなどがうろついていた。これに反対する者たちが丘のラリーに集結したのだ。・・・以下略

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ロシアの拒否権行使を喜ぶシリア市民

◆2月6日

 ロシアと中国が国連安保理におけるシリア問題で拒否権を行使したことで、アメリカなどが怒り、ロシアなどの行為で国連が機能しなくなっている、と非難をしている。

 そして日本のメスメディアと言われる存在も、それに同調する内容を発信している。しかし、それにしては、シリアで本当は何が起きているのか?ということを調査するためにアラブ連盟から派遣された監視団の報告書の内容を報道することがないのは、どうしたわけであろうか?

 この報告書の内容は、このROCKWAY EXPRESS でも1月25日号の「アラブ連盟監視団長:シリアでは武装テロリストが公共施設を襲撃」で示したが、以前はアラブ連盟のウェブサイトには掲載されていなかったこの報告書の内容が今は掲載され見る事ができるのである。以下にアドレスを示す ↓

http://www.columbia.edu/~hauben/Report_of_Arab_League_Observer_Mission.pdf

 欧米メディアとアラブ系メディアがユダヤとサウジ、カタールなどの資金などで運営されている限り、イスラエルに対抗しているシリアに不利な内容が発信されていること、不利というよりか真実から見て真逆な内容を発信していることを知るべきであり、シリアの真実の情況はこの報告書にしたためられているのである。

 大新聞、テレビ局、政府の中東関連部署で仕事している人々は、この報告書の内容を読みかつ報道すべきである。監視団がシリア入りするまでは大きく騒いだくせに、いざ、監視団が一月も見聞したシリアの実情を報告している報告書が出ているにも係わらず、それを無視し、代わって欧米メディアの論調をそのまま受け入れ、報道することは、犯罪的行為である。

 今回は、ロシアと中国が拒否権を行使したから、シリアをめぐってあからさまなNATOメンバー国による侵略行為は阻止されたが、これからもシリア国内のゲリラ活動は継続するのであろうから、今からでも真実を報道するべく、まずはこの160名の監視団メンバーがまとめた報告書を読むべきである。

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●アラブ連盟のシリアに対する工作
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/NB04Ak01.html
【2月4日 Pepe Escobar Asia Times】

 GCC(湾岸協力委員会)というよりもアラブ連盟の”民主的”速成工作がこれだ。六カ国の湾岸諸国で構成されるこの汎アラブ組織が二つの湾岸君主国によって利用されたのだ。この二カ国は湾岸反革命クラブとも言われる、カタールとサウジアラビアである。

 GCCはアラブ連盟監視団を結成し、シリアに向かわした。NATOメンバー国であるフランスとトルコに拠点を持つシリア国民評議会は、熱狂的にこれを支持した。

 この160名に上る監視団メンバーが一ヶ月の調査をしてその報告書を発表したが、驚いた事にこの報告書の内容は公式のGCCの言ってきたこと、すなわち、悪辣なバシャール・アル・アサド政府は無差別に、一方的に自国民を殺戮しているので、政権交代は不可避である、という主張内容と矛盾するものだった。

 アラブ連盟の閣僚委員会はこの報告書内容を承認した。賛成票を投じたのは、アルジェリア、エジプト、スーダン、オマーンである。一票だけ反対票があった。想像してみてくれ、カタールである。このカタールはアラブ連盟を率いる椅子をパキスタンから買い取ったのだ。

 それで、この報告書は欧米メディアによって無視されるか、アラブ・メディアによって無慈悲に破壊されるかしたのである。このアラブ系メディアは殆どがサウジアラビアかカタールによってファイナンスされている。報告者の内容は議論さえされなかったという。それはGCCがこの報告書内容をアラビア語から英語に翻訳することを、またアラブ連盟ウェブサイトに掲載することを阻止したからである。それがリークされるまで。以下にその全文が見れる。

http://www.columbia.edu/~hauben/Report_of_Arab_League_Observer_Mission.pdf

 この報告書内容は断固としたものだ。シリア政府による組織された致死的な弾圧は無かったということだ。それに代わって、報告書は怪しげな武装ギャングが市民バス、ディーゼル運搬列車、警察バス、橋梁、パイプラインなどに対する爆弾攻撃を行うことで、数百人の一般市民と1000名以上のシリア軍兵士らの死にたいする責任を負っている、と指摘している。 
 
 公式のNATO・GCC版のシリアの情況は、民衆の反乱に対する弾丸と戦車による弾圧というものだ。しかしそれに代わって、BRICSメンバーのロシアと中国、それに発展途上国の多くの諸国は、シリア政府が重武装した外国人傭兵と交戦している、というように見ている。そして今回の監視団の報告書はそれを裏付ける内容となっているのである。・・・以下略

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止まないアフガンでの紛争

◆2月2日

 米軍の機密ファイルでは、NATO軍撤退後のアフガンが再びタリバン支配に戻るだろうと見ているそうだ。これは実態を表しているだろう。今でもカルザイ政権が支配しているのは、首都のカブール近郊だけと言われている。

 9・11テロ事件でオサマ・ビン・ラディンとアルカイダが犯人だと根拠ないままに断定され、そのビン・ラディンをアフガンが匿っていると難癖を付けられて攻め込まれたアフガンだったが、結局カルザイ政権という傀儡政権を樹立したまでは良かったが、タリバン勢力の完全掃討はならず、今オバマ政権となって過去のブッシュ政権の所業の後始末をしながらのアフガンからの撤退がすすめられることになった。

 アフガンに米軍が攻め入った時、ロシア軍将校らが、米軍もいつかはタリバンに追い出されるだろう、と言っていた。米軍でさえアフガンを支配することは出来ないだろうということは、ソ連軍の撤退で既に予見されていたことなのだ。

 しかしこの間、アフガンでのケシの栽培と麻薬輸出の増大という問題が生じた。この10年間でどれだけの麻薬がアフガンから世界に流れていったのであろうか。この麻薬ビジネスを仕切ったのがアメリカのCIAと目されている。彼らの裏金の源泉だ。これで好き放題のことをしてきたのである。イランに対する工作などもその内に入るであろう。

 アフガンが再びタリバンの支配するところとなれば、このケシの栽培や麻薬輸出が禁止される可能性が高い。こうしてCIAの裏金の源泉が破壊されれば、CIAの裏工作も多少は沈静化するかもしれず、それだけ世界は平穏に近づくことになろう。

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●機密ファイル:NATO軍撤退後にタリバンがアフガン支配
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2094755/Afghanistan-Secret-files-reveal-Taliban-retake-control-NATO-troops-withdraw.html?ito=feeds-newsxml
【2月1日 Will Longbottom – Daily Mail】

 米軍機密ファイルでは、パキスタンに支援されているタリバンがNATO軍撤退後にアフガンを再度支配することになる、と主張している。

 アメリカ軍によって作成された「タリバンの情勢」というレポートでは、パキスタンのISI(Inter-Services Intelligence)が外国勢力への攻撃面でタリバンを指導していると言っている。

 このレポートは、11年目に入った呪われた戦争の評価である。この戦争で米軍1846名、英軍390名を含むほぼ3000名の死者が出ている。

 このレポートはイギリスのキャメロン首相とアメリカのオバマ大統領に軍を撤退させよという更なる圧力を加えることになりそうだ。

 これはまたタリバンの強硬派の言っている、アメリカと不人気なカルザイ政権と和平交渉をするなという考え方を強化することになりそうだ。

 このレポートは、タイムズ紙によれば、「2011年にタリバンはかなりダメージを受けたが、その勢力、士気、資金力、戦術的な熟練度は高いままだ」という。

 「多くのアフガン人は、タリバンが帰ってくるということで準備している」

 これは4000名以上の、タリバンとアフガンにあるバグラム空軍基地に拘留されているアルカイダ要員との質疑から作成されたものだ。

 拘留者らは、パキスタンは工作員と仲介者とのネットワークを利用しタリバンに対して戦略的アドバイスをしていると暴露した、とタイムズ紙は報じている。

 「パキスタン政府はタリバンと友好的に係わっている」とレポートは指摘している。「ISIはタリバンの活動とタリバンの指導層の居場所を知っている」という。「タリバンの指導層はISI要員と定期的に会っており、ISI要員は戦略上のアドバイスを行い、またパキスタン政府のアドバイスを伝えている」という。

 パキスタンとアフガニスタンの国境付近にいる民兵グループは電気、爆発物、自爆ベルトをタリバンに供給している。ある拘留者は、「タリバンはイスラームではない。タリバンはイスラマバードだ」と語った。

 この点についてはパキスタンの外相から強い反発が寄せられた。スポークスマンのアブドゥル・バシトは、「これは馬鹿げた話だ。我々はアフガンに関しては不干渉を決めている」と語った。
 
 アフガンのかなりの地域はアフガン治安部隊と2014年に撤退する最後の外国戦闘部隊の手に渡されている。しかし多くのアフガン人は、アフガン軍や治安部隊、あるいは警察が、この世界でも最も不安定な国から外国戦闘部隊が撤退した後にしっかりと治安を保てるのか疑問に思っている。

 このレポートは、欧米とパキスタンとの間の緊張を更に強めることになりそうだ。パキスタンはアメリカが支援する現アフガン政権を倒すことを狙っている民兵を支援していることを長く否定してきている。

 パキスタンのヒナ・ラバニ・カー外相は1日カブールを訪問する。これはアフガン政府との間の緊張関係を修復することが狙いであり、タリバンとの和平交渉についてカルザイ大統領と話し合うことになっている。

 パキスタンとアメリカとの関係は、昨年5月のオサマ・ビン・ラディン襲撃とその件でパキスタンの将軍達が憤って以来冷めている。

 昨年11月に起きたNATO軍の空爆でパキスタン兵士24名が殺害されたことが危機を深めた。これでパキスタン側はアフガンへの供給ルートを閉鎖した。

 パキスタン政府はアメリカがタリバンなどの反乱勢力やハッカーニのネットワークなどを追うように圧力を掛けてくることに対して、欧米側は複雑な現地の情況を見逃しているとして抵抗している。

 ペンタゴンは、ISIと武装勢力ネットワークの関係を長く憂慮してきた。

 10万人の外国軍の存在にもかかわらず、国連によれば、アメリカが支援するアフガン軍によってタリバン側が追放されて以来アフガンでの紛争は最悪状態であるという。

 先月初めタリバンは、アメリカとの和平交渉を持つためにドーハの首府カタリに政治事務所を開設するだろう、と発表した。

 しかし、サウジアラビアで和平交渉をするための努力もなされている。これはカルザイ大統領が自分の政府が蚊帳の外に置かれることを懸念しているからだ。

 このレポートはタリバンがアフガン人に受け入れられようとして自分たちのイスラム主義的タカ派ラインを和らげ出していることを示している。

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イスラエルのアロー3ミサイル

◆1月30日

 一度キャンセルとなったアメリカ・イスラエルのミサイル軍事演習が再び計画に組み入れられたという。今年10月との話。

 もしもイスラエルないしはアメリカ・イスラエルでイランの核施設を攻撃すれば、当然イランが反撃するが、その際イランから飛んでくるミサイルを迎撃するというのが、その主旨であろう。

 つまりイラン攻撃はそれまではない、というように読める。また10月ともなれば、世界の経済・金融問題が大きな問題となっている時期と重なる。世界がこの問題で混乱のきわみに陥っている頃ともなれば、実際はイラン攻撃は困難になっている可能性が高い。

 いずれにせよ、戦争へのベクトルを強めるイスラエルとアメリカ内のタカ派の目論見が崩れることを期待せざるを得ない。

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●アメリカ・イスラエルは過去最大となる共同ミサイル演習を10月に実施
http://articles.businessinsider.com/2012-01-27/news/30669498_1_israel-s-arrow-down-incoming-missiles-missile-system
【1月27日 Robert Johnson – Business Insider】

 イスラエルは昨年12月下旬、数千名のアメリカ軍兵士と二つの最新鋭ミサイル・システムが参加する共同軍事演習を実施することを決定した、と発表した。これはホルムズ海峡問題でイランとの間で緊張が高まっていた時、入ってきた大きなニュースだった。しかしこの演習はキャンセルされた。

 イスラエル・ニュースのエラド・ベナリはオステアー・チャレンジ12は10月の計画表に再度組み込まれ、その準備のためにアメリカの将校らが次週イスラエルにやって来ると報じた。   

 アメリカは戦域高高度空域防衛ミサイル・システムとイージス艦を展開することになっている。この二つのシステムはイスラエルのアロー、パトリオット、アイアンドーム・ミサイル・システムと共同で運用する。

 準備が進められる間、イスラエルはそのアイアンドーム・システムをロケット攻撃に対抗させるため今後数ヶ月間精油所の防衛のためにハイファに設置する計画をしている。

 イスラエルはまたミサイル開発予算を増額させており、新たに3基のアイアンドームを北方と南方の国境線のために組み込んだ。

 イスラエル政府はまたアロー3ミサイル・システムの実射テストを成功裏に行い、ボーイング社と共同でアローミサイルを最高の対空ミサイルシステムにすると発表した。

 アビエーション・ウィーク誌のアロン・ベン・デイビッドは、アロー3は遠方より侵入してくるミサイルに対して失敗を少なくするべく複数回迎撃をすることで撃ち落とす事ができると報じた。

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