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インド海軍が南シナ海に進出?

◆7月25日

 中国は激しく国力の増大を図っている。そして覇権的になりつつある。南シナ海に於ける中国の支配が周辺諸国に中国に対する脅威と反発を惹起している。

 これに対して、この中国と近い関係にあるパキスタンの敵対国となっているインドが中国を牽制する動きを活発化しはじめた。

 またかつてはベトナム戦争でアメリカと熾烈な戦いをしたベトナムがそのアメリカ海軍から支援を受ける形で、中国の海洋進出に対抗する動きを強化しようとしている。

 この問題は、日本とて他人事ではない。日本に入る石油の多くがこの領域を通ってくる。ここが「中国の海」となってしまったら、日本に入る石油航路が脅かされるわけだから、このインドやアメリカの動きを日本としても応援すべき立場にあるといえよう。

 特に中国が覇権主義的動きを強化している現在は、その動きにきちっとしたこちら側の姿勢を示す必要があるだろう。

 しかし、今回の中国新幹線事故のように、彼らの見せ掛けの大仰さにそんなに惑わされる必要もないかもしれない。これから、中国では急速に「発展」してきたツケが回ってくる時期になっている。彼らの足元から彼らの基盤が瓦解していくようになるだろう。

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●インドとアメリカがベトナムを中国から守る
http://english.pravda.ru/world/asia/18-07-2011/118509-vietnam-0/
【7月18日 Sergey Balmasov】

 中国と領海問題で争っているのはベトナムだけではない。近い将来インドの軍艦が南シナ海にやって来るだろう。これは、ミサイル防衛駆逐艦グループである。

 またそれに加えて以下のような状況がある。6月下旬にインド海軍が南シナ海に進出する意図があるという情報があった。インドはそこに継続的なプルゼンスを果たすことが期待されている。

 インド政府の公式見解では、これはインド海軍が戦略的に重要である航路が存在している東南アジアで重要な役割を果たすことを助けることになろう、というものだ。

 そうすることで、この領域で中国と競争している主要な国の一つであるインドは、中国が影響圏を拡大せんとする長期的計画を阻止することを狙っている。中国が南シナ海にある島嶼の全てを支配下に置こうとしていることは秘密ではないのだ。

 現在、中国はベトナムから1974年にスプラトリー諸島とパラセル諸島(西沙諸島)を奪い取り支配している。論争の激しさは、そこが太平洋からインド洋に向かう航路としてあること以外にも、南シナ海の生物学上の資源の宝庫として、更には最も重要なのは炭化水素鉱床の膨大な埋蔵海域だからだ。

 とりわけ、ベトナム側は、インド軍艦の出入り口となり海軍基地がナトラネグとハロン湾に存在している。これに加えて、インドはベトナムに対して艦船の建造と水兵の訓練面で支援している。 

 ベトナムは海洋での中国の圧力に抗しきれない。これは1988年に中国がベトナム海軍を打ち破ってスプラトリー諸島を奪い取った時に明確に示された。 

 それ以来、中国とベトナム海軍のギャップは増幅した。数年前には、ベトナムは海軍力を増強する措置をとった。とりわけ、彼らはロシアから6隻のディーゼルエンジン推進の潜水艦を購入した。それでも、はるかに強力な海軍を有する中国の進出を阻む事はできなかった。

 最近6ヶ月は、ベトナムだけでなくフィリッピンも力を誇示している。フィリピンもスプラトリー諸島の一部の領有権を主張している。この領土問題での論争の激しさは、最後にはフィリッピンがアメリカに介入を要請するほど高まった。そうしてフィリッピンとベトナムと共同して「中国の脅威」に統一戦線を強化しようとしている。

 しかしながら、中国海軍はベトナムとフィリピンを合せたものよりも海軍力では決定的に優勢であり、軍事的衝突が生じた場合には、フィリピンとベトナムが海洋で勝利するチャンスは殆どない。

 最近、このシナリオが起きそうになった。5月下旬、中国とベトナム、中国とフィリピンの緊張が劇的に高まった。各国は海軍を増強し紛争海域に送った。ベトナムのグエン・タン・ズン首相は6月14日、中国との紛争がエスカレートすれば、水兵の徴兵を行うという布告を出した。

 中国はバランス・オブ・パワーに基づき恐れることなく、スプラトリー諸島に対する支配権を誇示した。一つには炭化水素の世界的高値によって、もう一つは中国とロシア間のガス価格に関する交渉が進んでいないことがこの問題に一役買っている。

 しかしながら、南シナ海の諸島に対する中国の完全な支配権の確立は南・東南アジアの諸国に対して大きな問題を生み出した。マレーシアやフィリピンは言うに及ばずインドネシアでさえ、中国がスプラトリー諸島を跳躍台にして南海諸国に進出してくるのでは、という恐れが増大している。

 インドとしては、この領域に於ける中国の進出が強い反対を引き起こす別の理由がある。最近、インドの敵対者であるパキスタンは中国に対し沿岸に海軍基地を提供する決定を下している。南シナ海において中国が更に支配を強化する場合、インドは戦略的な観点から非常に不利となるリスクが存在しているのだ。

 しかしながら、中国の動きによる混乱に関しては、「幕の後ろの歌い手」を忘れるべきではない。アメリカはインドと共に反中国同盟形成で重要な役割を果たしている。

 2007年12月以来、CIA長官を含む影響力のあるアメリカの高官らが、ベトナムを定期的に訪問している。中国からの脅威が増大する中、関係諸国は過去の悔しかったことを忘れようという意図を示している。アメリカ軍艦はベトナム沿岸に近い将来やってくることになるだろうということを再び強調しておく。

 これは表敬訪問という枠に留まる事はない。彼らはベトナム海軍の訓練を指揮することになるだろう。それは勿論、中国の神経質な反応を引き起こした。中国はアメリカに対して「南シナ海の領海紛争に干渉するな」と声を上げた。それでもこの声は、中国が活動を活発化させているので、この海域で活動を活発化させるであろうアメリカをしり込みさせることはない。そうでなければ地政学的に重要なこの領域を中国側に取られてしまうだろう。

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真実のため失業した元主席情報アナリストのトニー・ファーレル

◆7月11日

 2005年7月7日にロンドン地下鉄爆破事件が起きた。イギリスの南ヨークシャー警察の「主席情報アナリスト」が、ふとしたことから、この事件の真相に触れることになり、そのために最終的に警察官としての仕事を失う羽目になった。

 自分のキャリア、仕事、人生、家族、等々を思えば、たとえ背筋が凍るような事件の真相を知ったとしても、簡単には口に出して言うわけには行かないというのが人情であろう。多くの人々がそのような状況にあるはずだ。

 しかしこのトニー・ファーレル氏は、自分の良心を偽ってまで仕事を続けるわけには行かない、という結論に到達し、正直にそれを自分の仕事に反映させたため、失業の憂き目にあった。

 世の中にはこういう人々は少数ではあろう。しかしそのような勇気ある人々の数は増大しているはずであり、またこれからは更に彼のような人物が次々と出てくるはずである。もう自分の良心が黙っていない、という状況が強まってくるからだ。従って、このような事件を起こした真犯人たちの最後は近づいている。もう何年も残ってはいないだろう。 

 本当の悪人達は、これからは震えながら眠りに着くことだろう。

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●英国警察主席情報アナリスト:2005年7月7日地下鉄テロは内部犯行
http://terroronthetube.co.uk/2011/07/09/source-of-terror-threat-is-in-uk-government-says-principal-police-intelligence-analyst/
【7月9日 Nick Kollerstrom】

 トニー・ファーレルは12年間、イギリスの44の警察署の中で13番目に大きい南ヨークシャー警察に「主席情報アナリスト」として仕事をしてきた。彼の職務は、例年の「戦略的脅威査定マトリックス」を出すことで、警察力の主力をどの方面に注ぐべきかを決定する、ということがある。脅威の査定は、ASBO (反社会的紊乱)からテロの脅威まである。戦略的なレベルをつけることで、異なる「戦略的脅威」を相対的な数字で表された蓋然性のマトリックスに嵌めていくことにある。

 2010年の7月7日地下鉄爆破テロ事件の5周年記念日の一週間前に、トニー(彼は以前は政府の公式見解を疑ったことはなかった)は、「9・11の真実」の資料の存在をインターネットサイトで知った。そして彼以前の何百万人の人々と同様、彼は心底びっくりしたのだ。そして彼は主流メディアが隠している9・11に関する大量の証拠類が存在していることを知った。

 トニーはクリスチャンとして教会の牧師に相談したところ、同様のことが7月7日爆破事件にも言えるかもしれない、と示唆を受けた。考えた事もなかったことだったが、事実が徐々に見え始めたのである。公的には報告されなかった証言などを数多く読み、その他に7月7日に関する証拠の数々を知って、トニーは公式の7月7日事件のストーリーが「大掛かりな嘘」であることを発見した。

 彼や彼の全ての同僚たちが疑うことなく信じていた正式な「自爆」のストーリーの代わりに、トニーはこの事件は強く、イギリス情報局が演じたものであることを示していることを知った。
 
 考えられない、しかし避けて通ることの出来ない疑惑が出てきた:外部のいかなる敵よりも悪い「内部の専制政治」が存在しているのか?

 テロリズムからの「戦略的脅威」に関し彼がなしてきた一切の仮定は、粉々に砕け散ってしまい、トニーはアルカイダと自国内で高まったどんな脅威についても疑いだしている自分がいることを知った。警察署内で彼は自分が全く孤立していることを感じ、このことを誰に話したらいいか分からなかった・・・状況が更に逼迫していた。彼は数日後には、例年の脅威査定を7月8日に、「情報戦略対策評議会」に提出しなければならなかった。

 彼のクリスチャンとしての見解から、9・11と7・7は、多くの人々が「新世界秩序」と呼んでいる事態が表面化するサタン的次元の表現と感じられた。彼はこれらの自作自演の欺瞞的事件は不法で邪悪な戦争を正当化するため行われたことを知った。これは深刻な個人的危機を意味していた-自分のキャリアを終わらせかねないものだからだ。

 7月6日に彼は自分の上司にリスクを覚悟で、非常に異なるタイプの戦略的脅威のモデルを作っていると報告した。

 彼が渡した簡潔な書類は、9・11に関する真実ではないストーリーは、「政府と大衆との間の信頼を完全に破壊する大いなる可能性」を示唆しているということを示していた。そしてそれは、自分達の政府が自分達に対する陰謀を働き、嘘を語り、無実の者たちをその過程で殺害してきたということが、徐々に一般市民に知られてきているので、やって来るに違いないある種の転換点についての警告をするものだった。

 以下のように、もしも7・7事件が「トニー・ブレイヤー首相がブッシュと一緒になって不法なイラクへの戦争をすることを正当化するために慎重に仕組まれたものだった」とすれば、「大衆の間には全面的な憤慨が沸き起こるであろう。またイギリス国民と政府との間に完全な信頼の喪失が生じるだろう」と彼は警告した。 

 二人の情報局幹部のいる場で、彼はヨークシャー警察の犯罪捜査管理者の情報長官に、彼の全ての仕事は公開された情報資料を使用しているので、職務上の守秘義務に違反はしていない、と説明した。彼は秘密結社とメーソン結社の影響が問題の核心にあることをほのめかした。情報長官は他の二人の幹部らから離れて、二人で話し始めた。

 イギリスの最大の脅威は、内部の専制政治から来ているとトニー・ファーレルは長官に説明した。そして、彼の意見としては、イスラムのテロリズムの脅威を「はるかに超える」ものだと説明した。すると「トニー、君も私も彼らに真実を語らせることはできないよ」という哲学的答えが返ってきた。「我々は政府の単なる歩兵なのだ」

 全くこれは彼の生活を心配する者からの微妙なアドバイスだった。しかしより重要なことは、トニー・ファーレルの内部で湧き上がっているものだった:良心の声だ。それでこの「途方もない嘘」を黙って見過ごすわけには行かなかったようだ。

 彼の上司は、彼の生活や人生を心配し、トニーが労働保健所を訪ねて診てもらうよう願った。これは、彼が完璧に健康だったので、苛立たせた。

 2010年7月7日、彼のすぐ上の上司の犯罪捜査係長は、トニーにもともとの計画に戻るよう、そして余計なもめ事を起こさずにさせようと努めた。何らかの妥協を得る事ができなければ、3週間の休暇を取るのはどうか? それに従うということは、自分の査定に目を閉じ、間違った方向に導くような分析内容を示すことになる。彼の「戦略的」モデルは彼の上司によれば、将来有望なものに見えた。しかし彼は「内部の専制政治」に関する見方を無視するわけにはいかなかった。彼は警察署内では孤独のようだったので、トニー・ファーレルはその日の夕刻はアメリカ映画の「愛の決断」の戦いをしている自分を発見した。ヨブ記の3章の中に示されているテーマだ。彼はまたモーセの十戒の九つ目の戒めである、「汝、偽証するなかれ」を思い浮かべていた。彼はまた新約聖書の「エペソ人への手紙」第6章に描かれている戦いに似た経験していた。

 それでその日の夕刻、ロンドン爆破事件から5年目のその日、彼は自分なりの結論に到達した。彼は自分で、恐らくは職を失うことになると知りつつ、問題を公にすることを決断した。

 7月8日、非常に簡潔な「戦略的査定マトリックス」を提出した。それは、本当のテロリストの「脅威」は殆どが完全に国家が支援したものである、と断言する内容だった。そしてそれは、9・11と7・7両方がこの類のものである、とほのめかしていた。その他の「犯罪者領域」からの脅威は、彼の考えでは、比較的に「瑣末なもの」と主張した。

 これは、「脅威とリスク査定モデル」に関する国家情報モデル・ガイダンスにちっとも沿っていなかった。「トニー、これではやれないよ」と彼の上司は懇願した。

 彼は、個人的な報告書を作成するよう要請された:どのようにそのような聞いたこともないような考え方に至ったのか? 彼の特権は剥奪され彼のコンピューターはアクセスされたが、彼は自宅で調査をしたので、また公開された資料を使用したので、不都合なものは発見されなかった。

 それで、彼の例年のプレゼンテーションがされるはずだったのだが、彼はその日の午後の評議会には参加しなかった。その代わりに、彼は自宅に戻り、自分のスタンスを説明する報告書を編纂するよう告げられた。彼は要求はされなかったが、彼の衝撃的な新しい見方を説明するため、証拠と共に完璧な報告書を提出した。

◆信念のために失業する
 
 彼の仕事は、「警察の仕事上、有益かもしれない」と犯罪捜査係長は曖昧に指摘した。全てのことがあっという間に起きた。トニーは9月2日、財務局長が議長を務める査問会に呼び出された。彼は、彼の地位とは相容れない信念を持っていると告げられた。その結論に誤りがあるという申し立てはなかった。彼を解雇するに当って、財務局長は、以下のように語った:「あなたが南ヨークシャー警察のために立派な仕事をしてこられたので、これははなはだ残念なことです。また私はこのような状況に今迄遭遇したことがありませんでした。あなたの信念は非常に真摯なものであり、あなたは正しいかもしれない。しかし、今の我々にとっては、それは相容れないものだといわざるを得ません」

 彼はこの問題を、南ヨークシャー警察不服申し立て委員会に持ち込んだが、却下された。彼はそれから、このケースを労働裁判所に持ち込んだ。そこでは、シェフィールドで今年の9月に最終聴聞がもたれる予定になっている。これは公開される。南ヨークシャー警察署はその波紋に困惑させられるであろう。このケースは、広く影響を及ぼす可能性を持っている。

 トニー・ファーレルは7月8日にリチャードホールでスカイ・テレビのインタビューに応じた(この記事の主な情報に使われた)。同じ日に、ブリストル・ラジオで10分間インタビューが放送された;南ヨークシャー警察本部長は、9年間努めた職を同じ7月8日に辞すると発表した。これは、権力構造内部で多少の軋轢があるということを示しているのだろうか? 全体のストーリーはおかしな偶然で過去数年間、ロンドン爆破事件の記念日周辺で起きている。

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カダフィ後が語られているリビア

◆7月5日

 フランスはリビアの反政府勢力に武器を落下傘で供給してきた、という。これは明らかにリビアに対する国連決議と異なる内容であり、主権国に対する軍事介入となる。

 フランスが特に今回のリビア問題では、カダフィ政権打倒に熱心であることを当初よりこのブログで指摘してきたが、ここに来て、彼らが間違いなくリビアに対する違法な軍事介入をしてきたことを自ら明らかにしている。

 しかもそのリビアの反政府勢力は細分化していて、まとまりをつけるのが困難な情勢のようで、そんな勢力が外国からの支援で政権を握ったとしても、どこまでリビア人に対してよい政治を行えるものなのか、疑問を持たざるを得ない。所詮はリビアの天然ガスや石油からの上がりをどの勢力がせしめるか、という問題で争いが激化し、リビア自体の分裂解体に進むのでは、と思われる。

 もっともそうなればなったで、欧米勢力は、こんどこそ直接自分たちのものにするための動きを始めるのかもしれない。

 しかし、もはやそのような旧時代的な政治・軍事工作で自分達の都合の良い世界を作り上げていく時代は過ぎている。このフランスのような政治を進めていく国の将来は暗い。サルコジが大統領になってからフランスは更に悪くなってしまった。恐らくは自分たちの足元から火の手が上がることになるだろう。


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●フランスは反カダフィ派に武器供与
http://wsws.org/francais/News/2011/jul2011/fran-j04.shtml
【7月4日 by Julie Hyland】

 フランスは今週、リビアのカダフィ政権と戦っている反政府勢力に武器を供与していたことを認めた。

 ル・フィガロは、これらの武器は、ロケット・ランチャー、突撃ライフル、機関銃、対戦車ミサイル、であると報じている。これらの武器はリビア西方のチュニジアとの国境に近いナフサ山脈にいるベルベル人の武装勢力に対してパラシュートで落とされたという。

 この動きに対してロシア、中国、インドが反対している。ロシアの駐NATO大使のドミトリー・ロゴジンは、「NATOの国々が直接的軍事援助を紛争当事者の一方に対して支援を始めたことを意味する」と語り、これは「国内紛争に対する直接的介入である」、と語った。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、これは2月、リビアに対する武器禁輸を課した国連安保理決議1970の「はなはだしい違反」であると語った。これは、3月17日に採決された、国連決議1973の、一般人の保護を目的とする飛行禁止空域の設定の前に決められたものである。

 アフリカ連合(AU)もまた、この武器供与を非難した。AUの委員長のジャン・ポワンは、この動きは、「内戦の危機」を深め、「国家の分裂の危機をもたらす」、と語り、「ソマリア型の国家になる危険性、テロの拡散と共に武器が蔓延する危険性があり、それらは近隣諸国の懸念事項になる」と語った。

 これらの非難に対して、フランスの国連大使であるジェラール・アロは、「我々は脅威を受けていると考えられる一般人に対して、自衛のための武器の供与をすることを決定した」と反論した。

 フランス軍スポークスマンのチアリー・ブルカー大佐は、この供与は「自衛用装備」のみで構成されていると語り、「小火器」だけである、と語った。

 フランスは、この動きは国連の委任事項に違反するものではない、と述べた。フランスのアレン・ジュペ外相は、この動きは「国連決議1970と1973の枠内にある」と述べた。国連決議1973は、「決議1970の9条の武器禁輸条項にも拘わらず」「一般市民を保護するに必要な全てのこと」を許可している。

 リビアに対する攻撃の当初より、「人道的」配慮が欧米諸国が求めている政権交替の計画のための皮肉な口実として利用されてきた。 

 5ヶ月間、アメリカ、イギリス、フランスはその他の14カ国に支援されて、この目的のために、リビアでの内戦を利用しそれを激化させてきた。

 数百の空爆が毎日、カダフィ政権の殲滅と一般人を脅すことも含めて、暫定国民評議会(TNC=Transitional National Council)の名の下にあるさまざまな反政府勢力を支援するために行われている。アーミー・タイムズ誌は、3月31日以来、アメリカは「OUP(統一保護者作戦)の支援で合計3475波の出撃を数えた。この内、801回は攻撃で132回は軍需品投下」であったと報じた。

 それでも、カダフィ軍に反対する勢力は分裂しており脆弱だ。国中どこにも彼らを支援する重要な基地が殆ど存在せず、主要な基地はTNCの本拠地であるベンガジ市の東にあるだけだ。このTNCはリビアの次の政府と見られており、カダフィ政権の元メンバーと欧米の情報工作員に率いられている。

 フランスの武器投下と言う問題は、NATOが内戦の新たな戦線を開くことを狙っていることを示している。ナフサの反政府勢力の攻撃を支援することが狙いだ。

 この地での内戦は首都のトリポリを占拠するための戦略的見地から重要視されている。ナフサ地帯は首都への南側からの侵入路を形成するからだ。別の標的としてザウィヤ市がある。政府軍が支配しているカダフィ大佐の最後の製油所のあるところだ。

 先週、ナフサの反政府勢力は市に入る石油パイプラインを切断したと報じられた。エコノミスト誌によれば、もしも政府がザウィヤとその製油所を失えば、このゲームは終わるだろう、という。

 カタールとアラブ首長国連邦は、リビア西方の反政府勢力に武器を供与している、ということが知られている。これはNATOメンバー国が始めて許可したことだ。

 アメリカ、イギリスはこの動きから距離を置いている。しかしジュペ外相は、フランスは「NATOのパートナー国と安全保障理事会にこれらの供与について報告してある」と言っている。、

 これはフィナンシャル・タイムズ(FT)誌によって確認された。イギリスは「フランスの動きについては数週間前から知っていた」とイギリスの高官が語ったと報告している。「フランスが公開したことにびっくりしている」とフィナンシャル・タイムズ誌にその高官は語った。

 実際、フランスがこの件について公開したことは、他のNATOメンバー国が軍事的に地上軍をもって直接介入する圧力の意味を込めている、と考えられている。

 FTは「何人かのNATO高官ら」は、「この動きを更に強化すべきかどうかという議論をNATO内で引き出す意図がある」、と考えていると報じている。 

 ブリュッセルのNATO高官の言葉として「深刻に対処すべき時が来た、と多くの者たちが考えている」と、FT紙は報じている。「メディアにこういったことをやっているということを知らせる準備がフランスはできているという事実がそのことを示している」とある。

 毎日空爆が行われていること、カダフィとその家族を暗殺しようとするシステマチックな努力、カダフィの同盟者らを戦争犯罪で告発するという政治的に動機付けられた脅しを行うことなどを見れば、「深刻に対処」せよという要請は、NATOの介入がエスカレートすることを示してる。

 TNCのマハムド・ジャブリルは、外国からの武器弾薬の供給は反政府勢力に対して、この戦いの決着つけるために、すぐさま引き渡されるべきである、と要請した。

 6月30日、ミスラタの反政府勢力は、フランスとの間で、武器供与に関する話し合いに彼らも係わっていると語った。トリポリから東に130マイルのミスラタに本拠地を置く反政府勢力は、NATOの空爆の支援にも拘わらず、なんらの進展もすることが出来ないでいる。

 「我々は武器供与に関してフランスと話し合いを持っている」と、軍事担当スポークスマンのイブライム・ベタルマルは語った。「我々はフランスから武器弾薬を受け取れるよう努力している。神のお許しあればゲットできるだろう。これはフランスとの間の交渉であり、NATOではない」と語った。

 フランスの武器投下の事実確認は、イギリスの国際開発局高官がTNCに対してカダフィ後の行政問題にアドバイスする50ページの書類を作成したということが明らかにされた時と一緒だった。

 この書類は、公刊されていないが、今週初めにTNCに渡されたと報じられている。そして来月、イスタンブール(トルコ)で開催される、リビアの「接触グループ」会議で議論されることになっている。

 この書類は、イギリスの国際安定化応答チーム(International Stabilisation Response Team)が作成した。このチームには、「経済、インフラ、枢要な公共事業、保安関連、司法制度、政治などの専門家」が含まれる。

 この書類はリビアの「安定化」政策を三つの段階に分ける。カダフィ政権崩壊前、崩壊後の30日間、そして「中期的な未来」だ。

 イギリスの国際開発局事務局長のアンドリュー・ミッチェルは、この書類はTNCに対して、どのように新政府へ移行するかを指示しているものではない、と語っている。全体のプロセスは「リビア人自身」でなされるべきだ、と語った。

 これはアメリカ、イギリス、国連はカダフィ後の政治的調整に強力な意向を持っていると語った彼の発言と矛盾する。ガーディアン紙によれば、ミッチェルはNATO、国連、ヨーロッパ連合が安全保障問題と司法問題を指導する;オーストラリア、トルコ、国連が基本的公共サービスを支援する;トルコ、アメリカ、国際金融機関が経済を指導する、と語ったという。

 反政府勢力が細分化されているという認識を持って、この書類は、「略奪行為や報復を防止することから始まって、基本サービスを提供し、不安定の期間、何が起きているのかをリビア市民が知る事ができるよう効果的な交信を保証することまで」取り扱っている。

 ミッチェルは、問題の中心は、イラク戦争からの失敗を学ぶ事だ、と述べた。とりわけ、「脱バース党化」の失敗を繰り返さないことだという。2003年にサダム・フセイン政権が崩壊して起きたことだ。市民の反発を鎮圧するための保安勢力と軍を保持する必要性があると考えられている。「トリポリが崩壊したら、誰かが電話で元トリポリ警察署長に、君には仕事をしてもらう、と告げるべきだ」とミッチェルは語った。

 ガーディアン紙は、「もしも環境が穏やかなものならば非武装の国連監視員らが停戦を監視することになるだろうが、平和維持軍について議論がなされている。NATOのイスラム国としては唯一のトルコが、キーとなる役割を担う事が期待されている」と報じている。

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イランのミサイル発射実験

6月30日

 イランの革命防衛隊がミサイル演習を行っている。アメリカやイスラエルがイランの核計画を核兵器開発計画だと断定し、イランの核施設を中心とする標的に対する攻撃準備を進めてきているので、イランも対抗上、彼らの基地を中心とする標的に対する攻撃能力があることを示すことで、攻撃を思いとどまらせようとすることは当然である。

 中東で核を保有しているのは、南西アジアに位置するパキスタンやインドを除けば、イスラエルだけである。そのイスラエルは大国アメリカその他の欧米諸国に対する「不思議な」影響力を駆使して、中東地域でイスラエルの政策に強固に抵抗する勢力を打破してきた。その結果、現在中東でイスラエルに面と向かって対決姿勢を保持しているのは、シリアとイランだけ、という状況だ。

 そのシリアに対しても、最近の騒動に見られるような騒乱状況を惹起することにほぼ成功しているので、最後はイランだけがなおイスラエルに対する脅威として残っていることになる。

 イランに対する空爆などは報復によるダメージが致命的なものになりそうなので、イスラエルとしてもうかつに攻撃することはできないから、リビアやシリアで起きているような、内乱状況を惹起することで、内側から政権を崩壊に導くというほうが効率的であろう。従って、イランに対しても似たような工作がもう何年も前から進められてきている。

 従って、イランは今後は、イスラエルやアメリカからのあからさまな攻撃ではなく、やはり内側から騒乱を惹起する工作に対する防衛により重点を置いた防衛政策を進めることになるだろう。

 
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●アメリカとイスラエルの基地はイランのミサイルの射程内
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=29094
【6月28日 News Brief】

 イスラム革命防衛隊(IRGC)のベテラン司令官はこの地域に存在するアメリカとイスラエルの基地はイランのミサイルの射程内にある、と述べた。

 ミサイル演習に集まった記者達に向かって、IRGCの航空宇宙隊のアミール・アリ・ハジザデ准将は、ミサイルのデザインをする際には、アメリカとイスラエルの基地を考慮して行ったと語った。

 「我々は他でもないアメリカとシオニスト政権によって脅威に晒されていると感じている。我々のミサイルの射程はこの地域にあるアメリカとシオニスト政権の基地とイランとの距離を考慮してデザインされている」とハジザデ准将は語った。

 その結果、司令官は、イランは更に長距離射程を持つミサイルを生産することができるが、必要ない、と語った。それはイランの主要な二つの脅威は既にミサイルの射程内にあるからだ。

 しかしながら、ハジザデ准将は、アメリカの基地がこの地域で拡大したことはイランに益となったと説明した。

 「アメリカは我々の労働を減らしてくれた」と准将はFARS通信社に語った。「彼らのこの地域における軍事基地は、130、250km、最大でアフガンの基地の700kmで、それは我々のミサイルで攻撃できる」 

 欧米の情報機関のレポートでは、イランは射程3750kmの大陸間弾道ミサイルを製造する意図を有していると主張しているが、イランはそれを否定している。

 ハジザデ准将は、イラクとアフガンにあるいくつかのアメリカの基地はイラン国境から75マイルほど(120km)なので、もしもイランが攻撃された場合には、イランからの報復攻撃を受けるだろうと語った。

 協力なIRGCは27日に軍事演習を開始し、地下のミサイル・サイロを始めて公開した。中長距離ミサイルがそこに格納されているので、イランが攻撃された場合には、発射される準備が出来ている。

 イランはアメリカないしはイスラエルに攻撃された際には、中東地域の32のアメリカ軍基地を攻撃し、ホルムズ海峡を封鎖すると警告している。

 ホルムズ海峡は世界の石油の40%が通過する主要な航路になっている。

 また、27日から始まっているミサイル演習の最初の段階で、IRGCはファテ110ミサイルの発射実験を行った。 

 去年の9月、イランは第三世代ミサイルの発射実験に成功した、と発表した。このファテ110は短距離移動型で固体燃料で推進、高精密ミサイルで最新型の航法制御システムを搭載している。

 演習の第二段階は28日から開始された。IRGCは同時に9発のゼルザル地対地ミサイルと、5発のシャハブ級ミサイルを発射した。この中には長距離用のシャハブ3ミサイルも含まれていた。

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リビアでの軍事作戦に米国民は反対

◆6月29日

 アメリカはリビアでの軍事行動を始めて3ヶ月で、この作戦に賛成より反対が多くなったという。アメリカは既にイラク、アフガンで長年戦ってきているので、更にまたリビアと、というところにそろそろ抵抗感を持つようになったようだ。

 また国内では国債発行限度問題が解決されておらず、巨額の軍事費の削減、という点を考えれば、リビアでの作戦に慎重にならざるを得ない状況がある。

 巨大な権力を有している軍産複合体からの圧力がある中、アメリカ国民が自国の軍事作戦に対して正当な観点を持つようになりつつあるのかもしれないし、それがオバマ大統領の遠謀と絡んでアメリカを徐々に真っ当な方向に向けて行くかもしれない。

 
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●リビアでの軍事行動にアメリカ人は否定的
http://www.gallup.com/poll/148196/americans-shift-negative-view-libya-military-action.aspx
【6月29日 Jeffrey M. Jones】

 アメリカ人はリビアでの軍事行動に対して賛成よりも反対が多くなった。これは3ヶ月前の状況から変化があったことを意味する。軍事行動開始直後には賛成が反対を上回っていた。 

 これは6月22日に行われたギャロップ調査を基礎としている。下院はアメリカのリビアでの行動に制限を設ける法案を採決するところだ。これは一部は、この軍事行動が戦争制限法に違反しないかという問題があるからだ。オバマ大統領は(リビアに於ける軍事行動についての)議会の承認を受けていないのだ。アメリカは3月にカダフィ大佐のリビア軍から攻撃されることから反対者らを保護すため、多国籍軍の一部としてリビアにむけて軍を派遣した。

 民主党はアメリカの介入に対して反対よりか賛成が多い唯一の政治グループだ。独立派(無党派)は大多数が反対である。

 共和党の意見は3月以来最も変化した。57%が賛成だったのが39%に減った。これはこの軍事行動の違法性と出費について共和党下院議員のリーダー達や大統領候補者からの批判が増加したからと思われる。独立派の見方はこの3ヶ月間で多少反対が増えたが、民主党の意見はほぼ一定している。


◆反対の主な理由は法的なことよりも、軍の派遣そのものに反対
 この作戦に反対する理由をこの調査では探った。反対であると言う人々に対して、この政策そのものに反対なのかあるいはそれが実行された経緯に問題があるからかという点を尋ねたのだ。
 反対する人々の内64%の人々はそもそもアメリカ軍はリビアに行くべきではない、と言う理由だった。3分の1弱の29%が大統領が議会の承認を受けていないので反対だ、ということだ。

 共和党員で反対した者たちは二つに分かれた。48%がアメリカ軍はリビアに行くべきではないと考え、46%が大統領は必要な手続きを得ていないので反対であるという。


◆賛成した者たちはカダフィを政権の座から追いやることが究極的目標と見ている
 
 公式的に言われているこの軍事作戦の目的は一般人の保護であるが、実際はカダフィ大佐を政権の座から追う事が究極的目的ではないかという疑問が出されている。今回の調査では、賛成した人々に、アメリカ軍はカダフィを権力から追放するまで継続すべきか、という問いに85%が賛成した。


◆示唆するところ
 
 ギャロップは、アメリカのリビアに於ける軍事作戦に対する初期の支援は他の軍事作戦と比較して低いということが分かった。この作戦が4ヶ月目に入り、政治家からの批判が増加している中、この作戦に対する支援が低下してきたことは驚くことではない。しかし議会がこの作戦に対して最終的に制限を与えるのか、あるいは継続して作戦を遂行することを許可するのかははっきりしていない。
 大統領が22日にアフガンから軍を撤退させるという発表をしたことは、経済状況を改善し、財政赤字を制御下に置くための奮闘しているので、外国での軍事作戦をスケールダウンさせる圧力を掛けることに敏感になっていることを示している。

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