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サウジアラビアが資金・武器援助したシリアのテロリストたち
◆1月22日
サウジアラビアのバンダル王子が主導する世界的テロは、その豊富な資金力のお陰で成功している部分がある。しかしリビヤ、そしてエジプトで展開してきた流れの中で、バンダルは欧米と利害が一致しないことをも積極的に進めてきたことで、欧米との関係を悪化させた。恐らくはこれが命取りとなって、バンダルの世界テロ作戦は失敗に帰するようになるだろう。そのターニング・ポイントが今進められているシリア戦争であろう。
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●サウジアラビアとバンダルの世界的テロ・ネットワーク (その2)
http://www.globalresearch.ca/global-terrorism-and-saudi-arabia-a-retrograde-rentier-dictatorship/5364556
【1月11日 By Prof. James Petras】
■バンダルのテロ・ネットワーク
バンダル・ビン・スルタンはサウジアラビアを内向的部族的政権で、その生き残りを全面的に米軍の力に依存する政権から、広範なテロ・ネットワークの中東の中心であり、右派軍事独裁政権(エジプト)と顧客の政権(イェメン)を積極的に資金援助し、ペルシャ湾岸(バーレーン)に対する軍事介入を行う政権へと変貌させた。
バンダルはサウジアラビアが支配するワッハービ派やその他多くのスンニー派の武装グループなど、アルカイダの過激派の仲間を利用して広範な秘密テロ作戦に資金を提供し武器を供給してきた。
バンダルは「プラグマティック」なテロリスト・オペレーターである:サウジアラビア内のアルカイダの敵対勢力を弾圧し、イラク、シリア、アフガニスタンその他あらゆるところでアルカイダ系テロリストに資金援助をしている。
バンダルはアメリカ情報機関の長期に渡るアセットであるが、彼は、つい最近は、中東での利権がアメリカのそれとは異なる専制国家の利権を求める「独自の道」を取り始めた。
同じ意味で、サウジアラビアは長いことイスラエルと敵対してきたが、バンダルは「内密の理解」を示しはじめ、共通の敵であるイランに関係する分野で、より詳しくはオバマとロウハニの政府間の合意事項に反対する分野でネタニヤフ政権と共同する動きを取り始めた。
バンダルは直接的に、ないしは代理を通して、時には欧米の帝国主義的政策と共謀して、またある時にはサウジアラビアの覇権的野望を発揮して、政治的な調整作業を行い、反抗する政権を不安定化させ、サウジアラビアの独裁的支配の政治的影響圏を、北アフリカから南アジア、ロシアのコーカサスからアフリカの角(ソマリア)にまで拡大するため介入し始めている。
■北アフリカ:チュニジア、モロッコ、リビヤ、エジプト
バンダルは何十億ドルを使用し、大衆的民主化運動が圧殺され、矮小化され、動員不能になるようにチュニジアとモロッコの右派政府を強化してきた。サウジから資金的援助を受けた過激派は、民主的世俗派指導者と反政府側の社会主義的労働組合指導者らを暗殺することで、政府内の「穏健派」分子を支援するよう勧められた。
バンダルのチュニジアとモロッコにおける政策は大まかに言ってアメリカとフランスのそれと一致している;しかしリビヤとエジプトでは違う。サウジがリビヤの殺害されたカダフィに対しアルカイダ系グループを資金的に支援したのは、NATOの空爆と一致した動きだった。しかしながら、その後分裂が起きた:NATOが支援する新自由主義的で国外追放者の政権は、サウジが支援するアルカイダとテロ・ギャング、部族的武装者で略奪者である者たちに反旗を翻したのだ。
バンダルが資金を投入したリビヤの過激派は、その軍事作戦をシリアに拡大した。サウジ政権はシリア政府打倒のための広範な軍事作戦を展開している。リビヤでのNATOとサウジ側の武装グループ間の殺し合いは、ベンガジのCIA工作員とアメリカ大使殺害となって表れた。
カダフィを葬ったことで、バンダルは自分の武装勢力によって惹き起こされた混乱と血の抗争を継続することの興味を実質的に失った。これらの武装勢力は反対に、自分で資金の調達をするようになり、銀行襲撃や石油の略奪、地方自治体の金庫を空にすることなどで、かなりバンダルの支配から独立した状況にある。
エジプトでは、イスラエルと共同で(理由はことなるが)、バンダルは民主的に選出されたモハメド・モルシのムスリム同胞団の政権を倒す戦略を練った。バンダルとサウジの独裁政権は、軍事クーデターを支援し、シシ将軍の独裁制を支持した。アメリカが目指した、ムスリム同胞団と軍事政権の両派並立合意という、民衆の選挙による正当性を持つ、親NATOで親イスラエルの政権作りの戦略は頓挫した。
150億ドルの支援パッケージと更にそれに追加もいとわないというバンダルのオファーは、エジプト軍を資金的に支えることになり、また国際的な金融的報復に対する経済的免疫力を与える事になった。この軍事政権は同胞団を弾圧し牢につなぎ、彼等の選出された指導者等を処刑すると脅した。彼等は自由主義的左派の反対派を違法とした。彼等はこの左派を権力を握る事を正当化するために敵兵として扱ったのだ。
軍事クーデターを支援するため、バンダルは敵である、サウジの専制政府とは対極的な民主的に選出された政府を抹殺した。彼は同じ考え方のアラブ国家の独裁政権を安定化させた。軍の支配者らは世俗的であり、親欧米、親イスラエルで、シリアのアサド政権に対する姿勢は同胞団よりか穏便である。
エジプトのクーデターの車輪を推進させたバンダルの成功は、政治的な盟友等の立場を安定化させたが、不確実な未来に直面することになった。新しい反独裁の大衆運動が復活したことは、サウジアラビアとのコネクションが標的にされるかもしれないのだ。更には、バンダルは湾岸諸国との団結を切捨て弱めた:カタールはモルシ政権に資金援助をしていた。
バンダルのテロ・ネットワークは、何万人というテロリストの「志願兵」に対し、長期に渡る大規模な資金援助、武装、訓練、移送などを施してきたことで明らかである。これらのテロリストは、アメリカ、ヨーロッパ、中東、コーカサス、北アフリカ、その他から来ており、サウジアラビアにいるアルカイダ系テロリストらは、シリアで「イスラムの殉教者」となっている。
シリアの何十もの武装勢力はサウジの武器と資金のために争っている。ヨルダン、パキスタン、トルコにサウジが資金を出す欧米の訓練基地が出来ている。バンダルは主要な「反政府」テロリスト・グループのイラクとレバントのイスラム国に対し、その越境作戦のため資金を提供している。
ヒズボラがアサド政権を支援しているので、バンダルはレバノンのアブドゥラ・アザム旅団に資金と武器を送り、南ベイルートのイラン大使館とトリポリでで爆弾攻撃を仕掛けさせた。バンダルはレバノン軍に対し、彼等とヒズボラとの間で新しい内戦を始めるアイデアと共に30億ドルを送った。
フランスとアメリカの協力の中で、しかし更に巨額の資金援助と更に大掛かりなテロリストのリクルートでもって、バンダルはシリア、ヒズボラ、イランに対する軍事的・外交的攻勢の三つの戦線での主要な首謀者となりその役割を担っている。
バンダルにとって、シリアで過激派が政権を奪取することは、レバノンのアルカイダの支援の中で、イランを孤立化させる可能性を秘めて、ヒズボラの打倒を目指すシリアの侵略に結びつくであろう。イランはその時、サウジ・イスラエル・アメリカの侵略の標的となるであろう。バンダルの戦略は現実的というよりかはファンタジーである。
-その3- に続く
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