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4日トルコのイスタンブールでシリアとの戦争に反対するデモが起きた

◆10月8日

 10月6日号「トルコのグレートゲームに注意」で示したように、トルコへの砲撃の下手人はやはりシリアの反政府勢力であった公算が大きい。ドイツの国営テレビ局のニュース報道ではそのことが報道されていた、という。

 以下のドイツ国営テレビ局の報道の流れを見ると途中から曖昧な表現になっているが、これはいずこからともなく掛かってきた圧力によるものであろう。当初は反政府勢力側が公式にこのトルコへの砲撃をやったと名乗り出ていることが報じられているのだから、はっきりした事実だったのだ。砲撃を受けた村人の証言に、「シリアの反政府勢力は我々を彼らの紛争に巻き込もうとしている」というものがある。彼らも誰が砲撃したか良く分かっているしその理由も分かっているのだ。

 トルコ国内では冒頭の写真にあるように、シリアに対する戦争への道を急いでいる政府に対し、反戦デモが首都のイスタンブールで起きている。トルコ国民も馬鹿ではないから、トルコ領内への砲撃をシリア軍がやったなどとは思っていない。エルドアン政権の陰謀だ、と見抜いているのである。

 10月6日号のコメントで、「間違いなくエルドアンそしてその政権の末路は哀れなものになるだろう」と指摘したが、見ていればいいのだ。昔のように謀略がすんなりとうまくいくような時代ではなくなってきていることを思い知ることになるだろう。

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●ドイツ国営テレビ放送:シリアの反政府勢力がトルコを砲撃と報道
http://www.globalresearch.ca/german-state-tv-reports-syrian-rebels-claim-responsibility-for-attack-on-turkey/
【10月5日 by R. Teichmann – Global Research】

 10月4日、ドイツ国営テレビZDFはトルコへの攻撃について数回報じた。
 ◆13時の「ミットタークマガツィン」の中で以下のように報じた。

 「ロケット弾と迫撃砲が発射される。トルコはシリア領内からの攻撃の後、報復を。昨日の午後、シリアの反政府勢力は国境に近いトルコの村々に対して砲撃を行った。数週間に渡ってトルコ政府はトルコを挑発することに対する警告を発してきた。シリアの反政府勢力側は公式にこの挑発行為を行ったことを主張した」

 ◆このたった3時間後の16時に、「ホイテ イン オイローパ」で以下のように報じた。

 「ロケット弾と迫撃砲が発射される。昨夜シリア領内からの攻撃に対する報復行動を執った。昨日の午後、国境に近いトルコの村落に対し、反政府勢力は砲撃を行った」

 「トルコの現場の証言:「シリアの反政府勢力は我々を彼らの紛争に巻き込もうとしている。我々は非常に注意深くあらねばならない」

 ◆そして彼らの主要ニュース番組である19時の「ホイテ」では、彼らは以下のように報じた。

 「ロケット弾と迫撃砲が発射される。昨夜トルコは報復攻撃を行う。昨日の午後、シリア人は国境に近いトルコの村落に対し砲撃をした。隣国との緊張は高まった。トルコは報復攻撃を行った」

 ◆23時の夜のニュース番組の、「ホイテ ジュールナル」では、彼らは以下のように報じた。

 「ロケット弾と迫撃砲が発射される。昨夜トルコは報復攻撃を行った。昨日の午後、国境に近い村落はシリア領内からの砲撃を受けた。緊張は高まった。トルコ政府は報復攻撃を行った」

 「住宅はばらばらにされ通りには人々がいなくなった。砲撃を行ったのがシリア軍か反政府勢力か、まだはっきりしていない」 


◆最初の犠牲者は「真実」
 
 最初の報道では反政府勢力側が公式にトルコへの砲撃は自分たちが行ったということを主張していることを明確に報じていた。これはこのテレビ局に対する圧力がどのように働いているかを示している。
 13時にはシリアの反政府勢力が公式に砲撃をやったのは自分たちである、と主張していることを報じた。19時にニュースでは、シリア人(シリア軍と言いたそう)がやったと報じている。これこそが、最初の恐らくは最も確実で真実性が高い報道がスピンドクターによって捻じ曲げられ彼らが願うとおりの結果をもたらすよう変えられたことを示す模範例である。
 このオーウェリアンの偽情報の時代、我々は「シリア人が行った」と言わず、少なくとも疑問符をつけて終わったZDFを信頼するべきだ。夜遅い時間に、彼らは砲撃の下手人が誰か結論は下さない形で終わった。
 反政府勢力が砲撃を行ったという最初のZDFの報道を支持するものに別のビデオ(シリアのニュース)がある。それは反政府勢力側がそのような攻撃を行う装備を持っていることを示している。
 これら迫撃砲弾はロシア製であり、少なくとも欧米によって武装された戦士らはこのことをビデオの中で語っている。これは反政府勢力がシリア軍の兵器庫を襲撃し獲得した弾薬を使用していると考えられるのである。
 
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トルコ領内への砲撃の下手人は一体誰なのか?

◆10月6日

 10月4日号「シリア情勢:アレッポで政府軍は強化、反乱側は供給路を絶たれ孤立」で示したように、トルコとの国境に沿ったシリアのアレッポ県では、シリア政府軍がトルコから反乱勢力側に流れる供給路を切断したため、反乱勢力側が窮地に立っていることを明らかにしたが、その直後にこの、トルコ領内に向けて迫撃砲が発射され、トルコ一般市民が5人殺害されたことで、トルコ政府が対シリア戦を限定的に決意した、という状況になった。

 戦争の流れが分かる者は、これが以下のコン・コフリンの指摘するように、窮地を打開するための反乱勢力側の打った謀略であることが明らかであろう。シリア政府軍としては、トルコ国境からの供給路を切断したのであるから、トルコ側を砲撃する一切の理由は存在せず、むしろ彼らの火砲はシリア領内の拠点に孤立している反乱勢力側にすべて向けられているはずである。またこの勝利を目前とした時点で、わざわざトルコ側への砲撃をしてトルコ市民やトルコ政府を挑発する何らの意義も利点もない。

 1937年7月7日に起きた盧溝橋事件で、結局は日本軍と蒋介石軍とが衝突し、日中戦争へと拡大して行った経緯と似て、シリアの反乱勢力側が味方のトルコへ砲弾を撃ち込み、それをシリア政府軍の仕業であると、世界中のユダヤ系メディアを使用して喧伝すれば、それがそのまま「事実」となることを知った上での謀略であろう。

 これで本格的にトルコ軍が出てくれば、今まで苦労して傭兵ゲリラやテロリストを駆逐してきたシリア軍の苦労も水の泡になりかねない。そしてトルコが願っているシリア北方に反乱勢力側の「安全地帯」ないしは「緩衝地帯」を強引に作り、それを国連などで認めさせ、シリア分断の規制事実をこしらえるかもしれない

 そうすることで、エルドアン政権は人類史に対する大罪を犯すことになるから、間違いなくエルドアンそしてその政権の末路は哀れなものになるだろう。トルコは親日国家であるが、それとこれとは別である。エルドアンと彼の政権に限定して述べている。

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●トルコのグレートゲームに注意
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/europe/turkey/9587435/Be-wary-of-playing-Turkeys-great-game.html
【10月5 Con Coughlin – Telegraph.co.uk】


 緊張が高まっているトルコとシリアの国境で最初の砲撃をしたとしてシリアが全面的に非難されそうであるが、中東レベルの戦争の火をつける可能性を秘めている紛争の火種を作っている点から見れば、トルコのエルドアン首相が全くの無辜の存在とはとても言えない。

 一年以上に渡ってトルコはシリアのアサド政権転覆の作戦で主要な役割を担ってきた。サウジアラビアやカタールなどの湾岸諸国らと協調し、トルコはシリアの反乱勢力のための国際的支援を注意深く進めてきた。

 トルコが南部地域に司令センターを設立し、武器の搬入、供給と志願兵を反乱勢力のいるシリア領内に送る、という仕事を指揮しているという複数のニュースが入ってきている。つまり、トルコはシリアのアサド政権の転覆を実現するためできる限りのことをしてきている、ということなのだ。 

 今週トルコ国境でシリア政府に忠実な軍が3人の子供を含む5人の一般市民を殺害した迫撃砲を発射した者たちかどうかははっきりしていないもしもシリアの反政府の反乱勢力側がトルコ領内で活動していたとしたら、そしてトルコ当局が彼らの活動を阻止する何らの措置も講じなかったとすれば、アサド大統領に忠実な者たちは自らの権利として彼らへの攻撃をしようと考えたのかもしれない。シリア政府はこの件についての一切の介入を否定し、現在この件を調査中だと言っている

 混乱した戦火の下で、シリアの反乱勢力側が、あるいは反乱勢力に同情的な者たちが、トルコとその同盟国側に反撃を挑発するために慎重に仕組んだ謀略としてトルコ側への射撃をしたという可能性が存在する。

 今日でも、ボスニア政府が似たような陰険な方法で1995年内戦の最中、サラエボの市場の中で一般市民に砲撃し、西欧のセルビア攻撃のきっかけを作った、と信じている者たちがいる。・・・以下略

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3日朝、アルカイダ系テロリストによる爆弾で破壊されたアレッポ市の建物

◆10月4日

 ここ暫くシリア情勢から遠のいたが、9月5日号「アルカイダ指導者:5000名の戦士のシリア派遣で米・サウジと取引」で示したように、シリア政府軍と反政府勢力側の戦力がアレッポで激突してきたのが、この1ヶ月であったようだ。

 トルコ政府はシリアとの国境に「 安全地帯」を設置しようとしてきたが、それが成功したかどうか分からない。しかし今回の新華社通信の記事によれば、アレッポでの戦闘で、シリア政府軍側はトルコからの供給路を絶つ作戦に成功したようで、反政府側は孤立し始めているようだ。また3日の朝には、1000kg級の爆発物による爆弾事件が起き、34名が死亡、122名が負傷する事件が起きた、という。一般市民が犠牲者になっている。これが反政府勢力が外国人傭兵である証拠の一つにもなろう。シリア人の命などなんとも思っていない輩なのだ。

 大事な点は、もしもシリア国民が1年半前に本当に現アサド政権に対して反政府の大掛かりなデモを各地で起こした、というのが本当ならば、今のこの時点でもシリア全土でそのような反政府デモが頻繁に起きておかしくないし、そのデモに対し政府が鎮圧の作戦をあちこちで展開している、というニュースがどんどんあっておかしくないにもかかわらず、シリアに関してのニュースは、大規模爆弾騒ぎがあった、と言うくらいで現在は殆ど報じられることもなくなっていることだ。

 結局は、シリアでの「アラブの春」などという大衆デモは殆ど起きておらず、テロリストによる破壊工作に対し、アサド政府を支持するデモばかりがあったのが今までの実情であったのだ。そして外国から侵入してきたスンニー派武装テロリストが湾岸諸国から資金を受けて破壊工作をシリア領内で行ってきたのを、シリアのアサド政権が断固として殲滅を決意し実行し今日に至っているのである。

 これをROCKWAY EXPRESSは当初から支持してきたのであり、シリア政府転覆が簡単にはいかないこと、またシリア政府が転覆するようなことがあれば、それはそれで収まる話ではなく、中東全体の大戦争に発展すると警告し、だからシリアのアサド政権を転覆させてはならない、と指摘してきたのである。

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●シリア情勢:アレッポで政府軍は強化、反乱側は供給路を絶たれ孤立
http://news.xinhuanet.com/english/world/2012-10/03/c_131885860.htm
【10月3日 Xinhuanet.com】

 シリアでの戦闘は2日も継続した。政府軍では北方のアレッポ県で増援部隊が到着し決着がつけられようとしている。

 国営通信社のSANA通信は政府軍は2日、アレッポの空港に通じる高速道路のアルラムセ橋に立てこもる武装勢力を攻撃、全メンバーを殲滅した、と報じた。

 アレッポのシェイフ・クドゥル市近郊のアルジャンキエ果樹園では、数十人の「テロリスト」らが殺害されたと報じた。

 SANAは更にその他の場所でも政府軍が数十人のテロリストを殺害したと報じた。

 反政府側では、イギリスに本拠地のあるシリア人権監視団は、アレッポ国際空港に近いスレイマン・アルハラビとアルアークアブで激しい衝突が起き、その際66人の非武装のシリア人、19人の武装反乱者、数多くの政府軍兵士を含む110人が殺害されたと語った。

 彼らはシリアでの人権問題を扱っている勇名な法律家の一人であるハリル・マトウクが2日朝、ダマスカスで政府軍によって拘留されたと語った。マトウクは活動家でもあり、多くの囚人たちの弁護をしてきている、と言われている。この活動家の弁明は客観的には知ることができていない。

 情報筋が2日新華社に伝えたところでは、アレッポ県で政府軍に増援部隊が到着した、という。

 この情報筋は、政府軍は「トルコ国境から武装反乱者への供給ラインを切断しアレッポ市を孤立化」させることができたことで、アレッポ市からまもなく武装勢力を一掃することが期待されている、と語った。

 この高官が語る内容は、親政府系のアルワタン紙の内容と一致している。アルワタン紙は2日、武装反乱勢力側が弾薬を切らしつつあり、供給ラインが切断されたことで、「現在の戦争は政府側に有利な形で収束するだろう」、と軍事専門家と観測筋の見方を紹介しながら、説明した。

 アルワタン紙は、武装メンバーらは戦闘に疲れ、自分らのやってきたアレッポ県の村やその他の地域に戻っていると語った。

 同紙は、政府軍がアレッポで援軍を得た、と語り、「これはアレッポの残存勢力を殲滅する決意でいることを示している。とりわけ東側地域に対しては出来るだけ早期にやる決意だ」と言う。

 焦点はアレッポにあるが、ダマスカス郊外での状況にはあまり改善は見られない。政府軍はアレッポでの作戦と協調しながら、ダマスカス郊外の反乱勢力を殲滅することを進めていくつもりだ、という。

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遼寧艦の甲板に勢ぞろいする中国海軍兵


◆9月27日

 中国の初の空母ということで「遼寧艦」の就役式には胡錦濤国家主席や温家宝首相も参加したという。陸軍国であった中国が、海軍国としても一流になりたいという願いが露になった一件である。

 しかし、この遼寧は実際は使い物にならない、と言われているという。良くて中国の周辺国に対する「脅し」用だ、というわけだ。そもそも航空母艦といわれるが、この空母に乗せられる艦載機がない。乗せても離着艦ができない。つまりだたの飾り、という実態なのだ。

 大人のおもちゃというと、変なものを連想する向きもあろうが、そんなにかわいいものではないが、これは一種の大人のおもちゃである。南シナ海でその「威容」を示せば、フィリピンやベトナムが震え上がるだろう、と読んでいるのかもしれない。しかし、実際はベトナムの所有するロシア製Su-30はこの「空母」の脅威となるものであり、実際の戦闘でも起きようものなら、遼寧からは航空機は飛び立てず、反対に陸上基地から発信するベトナムのSu-30がこの空母にダメージを与えることになろう、というのだ。

 それでも中国は「空母」なるものを持ちたかったのだ。空母保有国のリストの中に中国も入りたかったのだ。

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●空母を就役させる中国、しかし専門家は効果に疑問
http://www.nytimes.com/2012/09/26/world/asia/china-shows-off-an-aircraft-carrier-but-experts-are-skeptical.html?_r=0
【9月26日 By Jane Perlez – New York Times】

 中国首脳のトップの参席する儀式の中、中国は最初の空母を就役させた。この動きは、周辺海域で周辺国との間で緊張が高まっている中で、中国が増大する軍事力を見せるためである。

 将校らはこの空母は廃棄された船をウクライナから1998年に購入し、中国が改装したもので、国家主権を防衛する為のものだ、と語った。この問題は東シナ海の島の所有権で日本と言い争っている政府の試金石となっている。

 胡錦濤国家主席、温家宝首相の見守る中、就役したにもかかわらず、また中国の軍事専門家らのこの船の重要さに関しての熱のこもった評価にもかかわらず、この船は当分の間は訓練とテストにのみ使用されるだろう。

 空母に書かれている16のしるしは、訓練に限られることを示している、と中国その他の専門家は語った。中国はこの空母に離着できる航空機を所有していないので、離着訓練は陸地で行われると彼らは語った。

 そうであっても、この空母が大連に現れることは、日本では尖閣諸島、中国では釣魚台と呼ばれている東シナ海の島について、中国と日本の間で議論が戦わされているこの10日間の間高まった愛国的感情を高揚させる機会として利用された。

 この空母は「中国海軍の作戦能力全体を向上させる」であろう、また中国が「国家主権、安全保障、発展の面での利益を効果的に保護するため」に資するであろうと国防大臣(国防部部長)は語った。

 10年に一度指導者の交代が行われる共産党大会は10月に開催が予定されている。空母の就役はこの共産党大会を前に国家的統一を盛り上げるイベントとしてあった。

 国際的見地からは、この空母の就役はアメリカの同盟国のフィリピンを含む南シナ海の諸国に対し、中国が今後この海域に展開する重要な艦隊を増大させていることを示すシグナルとして意図されていると見られている。

 アメリカの軍事作戦関係者らは、この空母の試運転の意義を大きく評価しなかった。ある海軍将校は、それは金の無駄使いだから、中国は自前の空母と護衛艦船の建造を進めたほうが良いと言ってやりたいと語った。

 別の中国以外の軍事専門家らはこの意見に賛成だ。

 「実際のところは、この空母は中国海軍にとっては無用な代物だということ」と、シンガポール国営大学のヨウ・リ客員研究員はインタビューの中で語った。「アメリカに対して使用するのならば、残存性はない。中国の周辺国に対して使用するのならば、お山の大将の印ということだ」

 ベトナムは中国と戦争をしてきたが、ベトナムは地上配備のロシア製Su-30を使用している。これは空母に対する脅威となる、とヨウ氏は語った。「南シナ海では、もしも空母がベトナム人によって損傷させられれば、面目を大いに逸することになる」、と彼は語った。「そんなことのための空母などは何の価値もない」と述べた。

 現在まで、中国人パイロットは模擬空母着艦訓練を25年前のソ連製MIG-23で陸上航空基地で行うよう制限させられてきた、とヨウ氏は語った。中国は適切な航空機を所有していないため、動く空母甲板での難しい着艦訓練をすることはできなかったのだ、とヨウ氏は語った。

 中国が自前の空母建造に向かうかどうかは、中国が空母着艦のための航空機を開発できるのか、ということにかかっている、と彼は語った。「そのような航空機を開発するのは非常に長期のプロセスになる」と彼は語った。
 中国以外の軍事専門家によって示された懐疑論に反して、中国海軍研究所の研究員であるリ・ジエは、人民日報のインタビューの中で、この空母は伝統的な中国海軍の考え方を変えるかもしれないと語り、自分たちの作戦スタイルと構造に変化をもたらすかもしれない、と語った。

 中国軍は軍事費支出を明らかにしていないが、外国の軍事専門家らは、海軍は陸軍や空軍に比べ予算は少なく割り当てられている、と言っている。

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イスラエルのドルフィン級潜水艦

◆9月25日

 イスラエルとイランの角逐から中東大戦争、果ては第三次世界大戦の懸念まで出ている今日この頃であるが、核兵器を持っていないイランに対して、核兵器を持っているイスラエルが「核の先制攻撃」をする、という狂った構図がある。

 こうなると、イスラエルという国が世界平和を乱す元凶となるのだが、世界のマスメディアがユダヤ系に握られている為、その狂った構図を「狂っている」と指摘するメディアが存在しない。メディアが指摘しないから、世界の人々もそのイスラエルの姿勢が狂っていると思わない。

 イスラエルは核兵器をイランに対して使用する、という姿勢を示すことでイランを牽制、その核計画を中止させようとしているようだが、イランがそのような脅しに屈するとは到底考えられない。

 だとすれば、このイスラエルの潜水艦から実際に核搭載巡航ミサイルが発射される日がいつかやってくる可能性は否定できないことになる。しかし、イランがイスラエルから核攻撃を受ければ、イランの全ミサイルがイスラエル本土に殺到し、イスラエルもまた壊滅的打撃を受けることになるだろう。勝者のいない戦争になる、ということ。だから戦争がいかに愚かな行為であるかを、戦争を始める前に当事者たちは熟考し、あらゆる事態を想定することで、戦争回避の道を探らねばならない。

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●イスラエルの核搭載潜水艦がペルシャ湾に
http://www.jpost.com/IranianThreat/News/Article.aspx?id=176874
【9月24日 Jerusalem Post】

 イスラエルは核搭載潜水艦をペルシャ湾に常駐させることを計画している、と23日サンデータイムズ紙が報じた。

 イスラエルの潜水艦は以前にもペルシャ湾に入ったことがあるが、少なくともその内の一隻が常駐するという決定はなされていなかった。

 タイムズ紙は、イスラエル政府が三隻の核搭載潜水艦の内、少なくとも一隻をペルシャ湾のイランを攻撃できる範囲内に常駐させる決定をした、と主張している。

 この記事によると、この潜水艦はシリア、イラン、ヒズボラからの増大するミサイルの脅威に対応するためペルシャ湾に移動しているという。

 イスラエルの潜水艦は、定期的にこの海域に来るが、常駐するかもしれないという報道は始めてである。

 ディーゼルエンジン搭載のこの潜水艦はドルフィン級で、イスラエルからの特注でドイツで製造された。

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経済から宗教まで、時代の先を読み解くための作業を人間活動のあらゆる分野にメスを入れて行います。
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