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シリアのハマで武装反政府勢力の拠点で見つかったイスラエル製武器
◆8月1日
プーチン大統領がイスラエルを6月25日に訪問した時、シリア問題で話された内容が以下の記事にある。イスラエルはシリアのソマリア化を望んでいるとプーチンが指摘し、ネタニヤフは反論はしなかった、という。
やはりイスラエルの狙いは本命のイランをつぶす為の前段階としてシリアの攻略であり、それはシリアがロシアの影響圏内に留まってもよし、とするが、条件として新しいシリア政権はイランとの関係を切ること、だ、ということに現れている。
このような話が本当だとしても、シリア政権が武装勢力を駆逐することに成功すれば、話はまた別個のものになるだろう。ロシアはあくまでシリアのことはシリア人に任せよ、というスタンスを崩していない。そしてシリア政権は武装勢力の駆逐に成功しつつある。イスラエル指導部の狙いは外れるだろう。
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●シリアに対するイスラエルの計画
http://www.counterpunch.org/2012/07/30/israels-plan-for-syria/
【7月30日 by ISRAEL SHAMIR】
イスラエルはシリアの「イスラム主義」の反政府勢力をコントロールする能力を保持している。ネタニヤフはあり得るシリアの分裂を心配していない。イスラエルは安定し慣れているアサド政権の側の方が、見ず知らずのイスラム主義のゲリラよりいいという考え方があるが、今度入ってきた新しくセンセーショナルな情報では、反対のことが指摘されている:イスラエルはシリアのソマリア化を望んでいる。シリアの分裂とシリア軍の壊滅がなされれば、イランに問題なく対処できるからだ。
これはイスラエルのリーバーマン外相に近い人物によって暴露されたファイルの中に示されている。このファイルにはネタニヤフとリーバーマン、そしてロシアのプーチン大統領の会談の記録が入っている。プーチンが最近イスラエルを訪問した際の会談の記録だ。以下にこのファイルのハイライトとなる部分を示す。
ネタニヤフはプーチンにアサドの退出を促進するよう要請した。「あなたはアサドの後継者を指名することができる。そして我々は反対はしない」とネタニヤフは述べた。「条件がある。後継者はイランとの関係を絶つことだ」と彼は述べた。
プーチンの反応:「アサドの後継者の候補者を我々は持っていない。あなたはどう考える?」 「いないね、しかし、我々がいいと思う人物をまもなくあなたに告げるだろう」、とネタニヤフは答えた。
明らかに、イスラエルが受け入れることのできる後継者を反政府勢力側が受け入れる限り、イスラエルは彼らに影響力を与えることができるだろう。それは反政府勢力の指令系統は、カタールやサウジアラビアを越えて、フランスとアメリカを超えて、最終的にはイスラエルにたどり着く、ということを意味する。反政府勢力がイスラエルと接触したがっていることはよく知られていることだが、イスラエルが彼らをそこまでコントロールできるとは誰も考えなかった。
それは、ネタニヤフがそのような申し出をすることに対する了承のサインをアメリカから受け取ったという推測の根拠になる。それは、アメリカもイスラエルもシリアがイランとの関係を切るならば、ロシアの影響圏内に留まっても構わないと考えていることを意味する。そしてこれは、反政府勢力側の背後にあってイスラエルが影響力を持っているということを示している。そうでなければそのような取り決めはアメリカにとっては受け入れがたいことだろう。
しかしながら、ネタニヤフの申し出はロシアの意図を推し量るための策略であった可能性もある。いずれにしても、プーチンはそのように考え、似たような回答を与えた:「我々はアサドに恩義を受けているわけではない」とプーチンは答えた。「反乱が起きる前は、アサドはモスクワよりパリを頻繁に訪問していた。我々はシリアについて秘密のアジェンダなどない。私はオバマに、アメリカのシリアに対する考えはどういうものかと尋ねた。なぜアメリカはアサドを拒絶するのか。イスラエルとうまく折り合う能力がないからか?あるいはイランとの関係のためか?レバノンに対する彼の姿勢の故か?私はオバマから深刻な回答は受けなかった。オバマは、我々が反対する理由はアサドがシリア人を弾圧する暴力行為のためだ、と答えた。私は、その暴力行為はカタールとサウジアラビアの影響力に起因すると答えた。
ある者はプーチンはとまどったのだと考えている:もしも彼がシリアをロシアの影響圏内に留まらせてもよいと申し入れられたのならば、アメリカはなぜシリア政府に敵対するのか?おそらくは、アメリカはイスラエルの願いを行っているのか?そしてイスラエルの意図は何か?
「イスラエルのゴールはシリアのソマリア化だ。イラクのソマリア化に続いて」とプーチンは述べ、ネタニヤフはプーチンの指摘を否定しなかった。
イスラエルから武器の供給を受けている武装反政府勢力
これらのプーチンの厳しい指摘は、アメリカとイスラエルの意図についての疑問に回答を与えるものだ。これはイスラエルの戦略家であるイェノンとネオコンの考え方である。中東のソマリア化である。イスラエル指導部はハイリスクで短期的戦略であるシリアでの内戦を推し進めている。それによってアサドを退場させ、シリアを武装勢力の権力争いの場にし、イスラエルのジェット戦闘爆撃機は邪魔されずにイランに到達できるようにしようとしている。それは2006年にレバノンを攻撃した時のように確かにリスキーである。しかしイスラエルは強力な軍国主義的複合体を持っているので、不必要かもしれないリスクを請け負う必要があるのだ。
プーチン・ネタニヤフ会談の記録は二つの重要なロシアのイスラエルに対する譲歩を含んでいる:プーチンはシリアにS-300対空ミサイルを供給する契約を破棄すること(そうした)と、ヒズボラに対するミサイル情報の漏洩を停止させることを約束した。
イスラエルのリーバーマン外相はこの会談を大胆なRT局に不平を言うことに利用した:「RTのイスラエル局は反イスラエルのプロパガンダを流した。彼らはハッサン・ナスララの話を放映した。我々はRTのリポーターに私的に話したが、彼らはモスクワからの指示事項を引用して考え方を変えようとはしなかった。プーチン殿、RTの編集方針に圧力を掛けてください、そうすることでイスラエルに対して客観的な報道をするようになれるでしょう。
この不平は外国メディアに圧力を掛けるイスラエルに対して適切である。最近、イスラエルの駐米大使はCBSとキリスト教系パレスチナ人に関するボブ・シモンのレポートに干渉しようとした。それでアメリカに多くの恨みをもたらした。イスラエルはいまだに比較的自由なプレスの存在に慣れないでいる。
この暴露されたプロトコールの主要な結論は、イスラエルの指導部は危険に生きることへの嗜好を保持している、ということだ。他の国では、とりわけロシアでは、安定を求めているが、イスラエルはラブプレーとパワープレーだ。虎穴に入らずんば虎児を得ず、だと彼らは言う。長期的利益を確保するためには短期的なリスクは受け入れる用意があるのだ。そしてシリア軍の殲滅は間違いなくイスラエルにとっては長期的利益につながるものである。
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オランダ人の報道写真家のジェロエン・ウーレマンス
7月30日
オランダ人の報道写真家が自分のシリア侵入について語っている。彼と同僚の男をシリア領内に導きいれた人物らは、すべて外国人で特に英語をしゃべっていたという。ようするに、シリア領内の「反政府勢力」の中には、外国から潜入している「反政府勢力」がいる、ということがこのことからも分かるということ。
このように、シリアには「シリア人反政府勢力」と「非シリア人反政府勢力」が存在している、ということが実際の状況で、このような外国からの侵入者らを掃討することは、シリア政権の義務であり責任である。それを欧米(そして日本の)メディアはシリア政権の弾圧であり、それを指揮しているアサドは「犯罪者」である、というのだから、国際世論にはもう正義も何もないということは明白なのだ。
これは何を意味するかといえば、「話し合い」による解決は無理で、シリアの運命はアサド政権が侵入者らを殲滅し追放できるかどうか、にかかっている。それができなければ、シリアには「イスラム法」を執行するジハーディスト政権ができるかもしれない。それはシリア国民の大半が認めることとのできない政権になるであろう。そうなれば、ほぼすべてのシリア人が「アサド時代」を懐かしむことになってしまうだろう。それを避けるためにもアサド政権は外国人傭兵らを駆逐・殲滅する必要がある。
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●オランダ人報道写真家:外国人の聖戦主義イスラム教徒がシリアで戦闘
https://worldmathaba.net/items/1303-dutch-photographer-held-hostage-for-a-week-in-syria-jihadists-rebels-half-truths-and-lies
By wmw_admin on July 29, 2012
【7月30日 World Mathaba】 (部分訳)
「彼らは外国からシリアに侵入した聖戦主義イスラム教徒(ジハーディスト)だ。あの群れの中にシリア人がいるとは思えない」とオランダ人報道写真家のジェロエン・ウーレマンスは、シリア北方で彼とイギリス人報道写真家のジョン・カントリーを捕まえて一週間にわたって拘留した戦闘グループについて語った。彼らのことをジハーディスト(聖戦主義イスラム教徒)と呼び、オランダのNRC紙のブラム・フェルモイレン記者とのインタビューで以下のように語った。「これらの男たちは自由シリア軍とはまったく別個のグループだ。多くの者がバーミンガム・アクセントの英語をよくしゃべる。彼らによれば、過去数週間で大量の国際的な戦士らがシリア国境を超えて侵入している」
イギリスのパノス・ピクチャー社のフリーランサーのウーレマンストとカントリーはトルコとシリアの国境から19日、トンネルを通って不法にシリア領内に侵入した。「ジョンは以前にこの方法でシリアに侵入した」とウーレマンスはNRCに語った。「しかし、以前では左に行ったが、今回は右だった。シリア人の密航業者はそっちの方向に我々を向かわせた。その男は常に携帯電話で誰かと話しており、英語はしゃべらない。それで我々は彼とは話はしていない。暫くすると我々は難民キャンプのような場所に来た。我々は20人くらいの髭のある男たちの間を通って行った。彼らは我々に向かって叫んだり持っている銃を向けたりした。我々は彼らに彼らがアサド軍のシャビハか、と尋ねた。『シャビハは英語はしゃべらないだろうよ』とパキスタン人に似たその男は言った。このグループ内にわずかなアフリカ人がいた。多くは中央アジア系の者たちで、外国人のジハーディストだ」
「彼らは我々がジャーナリストとは考えていなかった。CIAの工作員だと思っていたのだ」とウーレマンスはNRCとのインタビューで語った。「一人の黒人のジハーディストが叫んだ。『彼らはこの場所で国際的聖戦のための準備をしている我々のことを取材しているのだ』と叫んだ」。彼らはシリアが最後の戦場になると考えている。彼らは自由シリア軍と共通の敵を抱えている。彼らはそれぞれ異なる理由と異なる目的から戦っている。アサド政権が倒されれば、シリアにはイスラム法が導入されるだろう」
終日、我々はコーランの話を聞かされ、死を覚悟しろと言われた。これにはびびった。彼らがアルカイダだとは思わない。いかにも素人ぽかったのだ。彼らは「俺たちはアルカイダではない。しかしアルカイダは先に行けばいる」と言っていた。
ウーレマンスは7月28日発行のニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで以下のように語っている:「私は自由シリア軍が哀れに思えた。アサドを何とか倒すことができたとしても、その後、彼らはこのような男たちに対処しなければならないからだ」。
ウーレマンスはNRCに対して、彼とカントリーは丘を下って貯蔵テントに送られたと言っている。そこには手錠をはめられた二人の男がいるのを見た。「このジハーディストの男は我々に、この手錠を嵌められた者たちはアサドの通報者であり、間違いなく殺されると言った。我々も手錠を嵌められ、目隠しをされた」とウーレマンスは語った。
■自由シリア軍
二日目にウーレマンスとカントリーはテントの中の穴から逃げようと決意したが、気づかれてしまった。写真家たちが丘の上に駆け上ろうとすると、「戦士たちは彼らに向けて発砲しだした」。ウーレマンスは臀部に弾を受け、カントリーは腕を撃たれた。「遠くから彼らが叫ぶのが聞こえた:『カフィール、君たちは殺されるぞ』、ウーレマンスはNRCのインタビューで言っている。「私の命は英語をしゃべるパキスタン人の顔つきの男に救われた」
「彼らは我々をキャンプに連れ戻し傷の手当をしてくれた。皆が酷く怒って、やましいところがなければ、なぜ逃げたのかと我々に聞いた。7月26日までテントの中で横になっていた。我々がイラクに連れて行かれるか、戦士の他のグループに渡されるかもしれないと考えていた時、テントに中に数人の男たちが入ってきて、我々がどれくらいここにいたのか、と尋ねた。『これはやりすぎだ』と彼らはジハーディストらに叫び、それからお前たちは自由だ、と言われた」
NRCによれば、ウーレマンスはこれらお男たちは、「自由シリア軍の4人の戦士たちで、明らかにキャンプに自由に出入りできる者たちだった」という。しかしながらニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、彼は自分たちを救ってくれたのは、いわゆる自由シリア軍の戦士たちだったと言っている。「彼らは救出の間中空に向かって銃を発射していたが、それは銃撃戦というわけでなくジハーディストらを脅すためのものだ」ウーレマンスは述べた。「三時間後、我々はトルコに到着した」 ・・・ 以下略
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シリア沖に向かうロシアの駆逐艦アドミラル・チャバネンコ
◆7月27日
シリア領内における欧米NATO・トルコ・湾岸アラブ君主国家群・イスラエル対露中・イランの代理戦争は、傭兵と政府軍の戦いのレベルから、関係国同志の直接的対決のレベルへと危険度を増してきている。
この場合、ロシア軍がシリア政府との正当な軍事条約に基づいて介入することには問題はないが、欧米・トルコ・イスラエルなどが軍事介入することは、国際法上違法行為である。
しかし違法と知って軍事介入をしたのがイラク戦争時のアメリカであったから、都合によっては欧米側は法を無視して、何らかの口実を言って軍事介入することはいくらでもありうる。
しかしこのシリア問題におけるロシアの本気度は、結局欧米側を軟化させる可能性を高めている。1962年のキューバ危機の21世紀版ではアメリカ側が折れる番かもしれない。特にオバマに取っては大統領選挙前までは大きな危ない動きはできにくいであろう。欧米が足踏みしている間に、反政府勢力側が大きく勢力を削がれて、小康状態が訪れる可能性も高い。そうすればシリアで10月から新たな政治的改革が進められるのであり、そのようにして紛争が沈静化していけば、それが最良の道であろう。
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●ロシア艦隊がシリア沖に・イランも軍事介入を示唆
http://www.debka.com/article/22209/Big-Russian-fleet-nears-Syria-Iran-to-fight-regime-change-as-foreign-forces-pile-up
【7月26日 DEBKAfile】
ロシア、欧米、アラブの軍事勢力が25日シリア国境に集結し戦争の可能性が高まってきたため、シリアのアサド政権は「外部勢力の侵略」には化学兵器を使用すると脅しをかけた。
この発言を受けて、ロシアはオバマ米大統領の発言に加えて、シリアが「戦争手段として毒性ガスの使用を禁止した国際条約に批准した」ことに鑑みて、その使用に対する警告をアサド政権に行った。
シリア内に機能する情報網と通信局を持つ点でロシアはシリアの戦場で何が起きているのかを知ることではどんな外部の者よりも良い立場にある。
従って、中東紛争に拡大しかねない生物化学兵器使用の問題でアサド政権が危険水域に近づいているというアメリカの判断を、追認するような確固とした情報にロシアの警告は基づいているはずである。
イスラエル、トルコ、ヨルダンはアサド政権の最初の標的かもしれない。危機が切迫しているためロシアの軍艦は、闘いの中にあるシリアに対する欧米・アラブないしはイスラエルの襲撃に対抗するためシリアへの航海を急いでいる。
ロシア軍の国境外での動きについては発表することなど稀なロシア国防省は25日朝、ロシア艦隊がジブラルタル海峡を通過し地中海に入ったと発表した。
この艦隊は対潜水艦・対空駆逐艦アドミラル・チャバネンコにより率いられていて多数のロシア海兵隊を他の三隻の艦船が移送している。この艦隊は7月21日以来地中海に駐留しているロシア小艦隊と合流するであろう。この小艦隊はロシア黒海艦隊から離れてスメトリヴィ・フリゲート艦と海兵隊を乗せた二隻の上陸用舟艇によって構成されている。この小艦隊はシリアに接近する前に主艦隊の到着を待っていたのだ。
ロシアがシリア沖に大量の海兵隊を集結させている事実は、シリアに海兵隊を上陸させる、というのがロシアのカードである、と思わせるものだ。
ロシア海兵隊の分遣隊は、デブカファイルの情報筋によれば、アサド政権支援に、あるいはロシアとアメリカの、アサドと米ロで合意できる暫定軍事政権を設立することで戦争を終結させるという取引の、最後の切り札として使われるであろう、という。
アメリカのクリントン国務長官はその点の可能性について24日、「アサド政権が政権移譲を考え始めるに、まだ遅すぎるということはないと考える」という発言に示唆されている。
しかしクリントンは、より脅しの強い調子で状況は、シリアで反政府勢力が支配する地域に安全地帯を設定するところまで来ている、と示唆した。「更なる土地が奪われ、結果的にシリア領内に安全地帯ができ、そこが反政府勢力の活動のための基地になる」とクリントンは語った。
クリントンは誰がこの安全地帯を保護するのかは言わなかった。しかしながらシリア反政府勢力は人数に欠けるので、欧米、イスラムないしはアラブの者たちが来なければならなくなるだろう。
25日、ロンドンのイギリス軍筋は、シリアで起きていることにイギリス軍が介入するようになりそうである、と語った。イラン、トルコも無関心ではいられないことだ。
イラン革命防衛隊の副司令官のマスード・ジャザイェリ将軍は24日、イランはシリアでの政権交代を看過することはないであろうと警告し、もしもシリアの敵が介入すれば、イランはその者たちに激しい攻撃を加えるであろう、と警告した。このイランの司令官はサウジアラビアとカタールを指してこう述べ、更にアメリカとイスラエルはシリアに対するこの包括的作戦の中心にあるが反撃されている、と語った。
この発言はイランがシリアに軍事的介入をするとはっきりと脅した最初である。
25日、トルコはシリアとの国境を封鎖した。アンカラの軍事筋は大規模なトルコ軍の部隊がシリア国境に向かっている、と明言した。
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戦闘で破壊されたシリアの街
◆7月26日
ロシアのプーチンがイスラエルのネタニヤフに会ったり、シリアの反政府勢力のシリア国民評議会のリーダーに会ったりして、シリアの紛争を外交的に解決しようと奔走してきたが、なかなかよい結果に結びついてはいないのは、欧米NATO側は、最初から武力でアサド政権を打倒するまで、傭兵らに戦わせるつもりだからだ。
従って、ロシアもそろそろ説得することを止め、実戦的準備を強化することになるだろう。つまりシリアに対する武器供給面などで肩入れをより強化することになろうということ。それでもアメリカは11月の大統領選挙まではシリアにエネルギーを傾注することはできないし、オバマが再選された暁には、彼は今までのスタンスをさまざまな理由から徐々に変えていく可能性がある。
その理由の一つは世界経済の状況であり、もう一つの理由は天変地異の状況である。また今はまだ静かであるが、南シナ海や北朝鮮の状況の変化もある。これが順次発生するかもしれない。そうなれば、反政府勢力を支援している諸国全部が生き残りのために奔走せざるを得なくなり、シリア攻略などは不可能になるだろう。それに実はオバマは個人的にはイスラム世界との関係を良好なものにしていきたいし、ロシアとも対立を避けたいと願っているからである。
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●シリアとユーラシアでのプーチンの対米地政学的チェスゲーム-その3-
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=32019
【7月23日 by F. William Engdahl】
■プーチンの抜け目のない外交
5月7日にプーチンが再び大統領職に就くやいなや、彼はアメリカのシリア・ゲーム計画を停滞もしく頓挫させることを願い、複雑な外交折衝を開始した。7月16日にはプーチンはコフィ・アナンのモスクワ訪問を主催し、ロシアがアナンの和平計画を断固として支持すると繰り返し強調した。
ヒラリー・クリントンがアナン計画をアメリカは支持すると主張しつつ繰り返したアサドの辞任を要求したのとは反対に、アナンの和平計画の中には休戦が実現される前にアサド大統領の辞任を要請する部分は存在しない。アナン計画は外交的決着を呼びかけるものだ。アメリカは明らかに外交的決着は望んでいないということだ。アメリカは政権交代を望んでいて、イスラム世界を分裂させることになる、シーア派とスンニー派の戦争を拡大させることを間違いなく望んでいる。
ロシアと中国はシリアから混乱が拡大することを避けるため一線を引こうとしている。7月19日、ロシアと中国は再び国連安保理でシリア問題に対するアメリカが押す決議案を阻止した。両国はその決議案はリビア型の軍事介入をシリアに対して可能にさせるようデザインされていると主張した。この決議案はイギリスのウィリアム・ヘイグ外相によって草案が成され、シリアに対する国連安保理決議第7章へのドアを開くことになるものだった。第7章は安保理の15理事国に外交的、経済的制裁から軍事的介入までを許可する内容だ。ヘイグ案はシリア政府が10日間で都市部から重火器を撤退させ、兵士を兵舎に帰還させることを要請している。「自由シリア軍」の武装解除などに関しては何にも言っていないのだ。
プーチンはトルコのエルドアン首相と折衝するという、より活発な動きをした。エルドアンはロシアが7月19日の安保理で拒否権を行使するちょっと前にプーチンとシリア問題を話し合うためモスクワにいた。トルコはロシアの天然ガス購入では世界で2番目で、トルコに入ってくる天然ガスの80%はロシアの国営会社であるガズプロムからのものだ。ユーラシア・中東からヨーロッパへの天然ガスの流れでキーとなる役割を果たそうという、トルコの「エネルギー・ハブ」戦略は、ロシアとイランからのガスに依存している。一年前、イランの南パースガス田からイラク、シリア、そしてトルコに向かい最終的にはヨーロッパへ連結する100億ドル相当の天然ガスパイプラインに関する商談がイラン、イラク、シリアとの間で成立し契約された。
プーチンは6月21日にはテルアビブへ向かいイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。ロシアのイスラエル国内における影響力は小さくない。ソ連が崩壊して以来、600万人ほどのロシア人、殆どがユダヤ人だが、がこの20年ばかりの間にイスラエルに移民している。イスラエルは究極的には、ムスリム同胞団が率いるシリアの反政府勢力が隣国シリアで権力を握るなどという状況には喜んでおれない。会談の様子は殆ど知られてないが、ガジェンドラ・シング元インド大使によれば、プーチンは、「破壊され、方針が変わり、分裂したシリアなどはイスラエルにとっても都合が悪いだろう。シリアにはエジプトに次いで最も組織化されたムスリム同胞団が存在している」と語ったという。
それから7月11日、プーチンとラブロフ外相はアメリカが支援する反政府勢力のシリア国民評議会の新しい頭目であるアブデル・バセット・サイダをモスクワに「話し合い」のため招待した。少数民族のクルド人系シリア人で、20年間スウェーデンに住んでいたサイダは、反政府勢力のスポークスマンとしては奇妙な人物である。シリアでは少数民族であるクルド人の出で、政治的経験はほぼないに等しい人物で、明らかにムスリム同胞団が支配しているというシリア国民評議会の状況を隠すために選ばれた男だ。ロシアはサイダに対して、アサド政権を転覆させるといういかなる試みをロシアは阻止するだろうこと、そして反政府勢力はアナン計画に真剣に対応し妥結するべく交渉する必要があるとはっきりと伝えたと言われる。サイダはアサドが去るまでは交渉はないと、流血が続くことを示す姿勢をはっきりとさせた。
あらゆる流血と暴力の中に、11月のアメリカの大統領選までは戦争状態は避けるというオバマとの間にひそかな取引をプーチンがしたことを示すサインがある。プーチンは最近、アフガンでのアメリカ軍への供給ラインを再開することに同意した。同時にアメリカはパキスタンでの無人機による一般市民の殺害事件に対する「謝罪」を行った。
ベテラン移動ジャーナリストのぺぺ・エスコバールは最近の悪化する状況の総括を以下のようにしている:「トルコは『解放された』リビアや、サウジ、イラク、そしてレバノンから入ってくる傭兵らに対する兵站基地を提供し続けるだろう。サウド家は傭兵らの武器の面倒を見続けるだろう。アメリカ、イギリス、フランスはシリアにおけるNATO攻撃のための長い煮えたぎる前哨戦のための精妙な戦術を立て続けるだろう。シリアの反政府勢力がシリア内で重要な部分を制圧できずとも、サウド家とカタールによって武器を与えられている傭兵たちは、さらに無慈悲な行為をし続けると考えるべきだ。正確には「不自由シリア軍」は数年とは言わずとも数ヶ月間は作戦を継続すると考えるべきだ。キーポイントはイギリスからでなければトルコとレバノンから、十分な供給ラインがあるかどうかだ」
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シリア軍が押収した武装テロリストの武器類
◆7月25日
シリアでの紛争が2011年3月から始まって以来、このブログではシリアで何が起きているか、以下の記事にあるような実態を記してきた。その間、欧米のメディア、そして日本のNHKをはじめとするあらゆるメディアが欧米側(とアルジャジーラ、アルアラビアなど)が垂れ流す嘘にまみれた話を事実のように報道してきた。
しかし今や、シリアでは外国勢力に資金と武器を援助してもらっている、やはり外国人の傭兵らを中心とする武装勢力がシリア人の反アサド勢力と一緒になってアサド政権転覆を狙って、ゲリラ的攻撃をしていることは、誰も否定できない状況であることが明らかになっている。
ようするに、シリアを舞台に欧米NATOとそれにくっつくトルコ、アラブ湾岸君主国群、イスラエルが、傭兵たちを使ってアサドの軍隊と戦わせるという代理戦争をしているのである。
歴史は作られると言われるが、嘘の情報が満載の今の新聞などを後世の研究者が調べて歴史を綴っても、結局嘘の歴史が綴られてしまうことになる。これを見れば、我々が知っている古代史はもとより、近・現代史も、嘘が綴られていると言えよう。問題はどの程度の嘘か、ということだ。ことシリアのこの紛争については「真っ赤」な嘘であり、事実は180度反対である。
つまり、新聞やテレビの報道内容では、「正義の味方」と思える方、自由シリア軍やシリア国民評議会の方が、拷問、殺戮をものともしないごろつきどもで、反対に、「独裁者」でありその独裁者の軍であるアサドとシリア軍は「悪者」となっているが、彼らこそが、多民族・多宗教複合国家のシリアを平和裏に統治してきた当事者たちなのだ。
今回のこの記事の内容は、このROCKWAY EXPRESSの主張内容と同じと言えるものである。これがシリア紛争の実態であることを、他のメディアの者たちは刮目して学ぶべきであろう。
おりしもサウジアラビアの情報機関の本部建物で爆破事件があり、情報機関の副長官が死亡した、というニュースが流れてきている。サウジアラビアの心臓部に対するテロ行為の可能性が高い。「攻撃は最大の防御」・・・これは7月17日号のイントロで書いたことだ。「やれば、やられるのだ」。
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●シリアとユーラシアでのプーチンの対米地政学的チェスゲーム-その2-http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=32019
【7月23日 by F. William Engdahl】
■アメリカの二重基準
シリアにおける暴力的な政権交代勢力側には、奇妙な同盟国がいる。アメリカとヨーロッパのNATO家臣国家群(ブレジンスキーが言う)に加えて、誰も民主主義の模範国家とは言わないサウジアラビアだ。もう一つのシリアに対抗する先導役はカタールが演じている。アメリカ軍基地があり親NATOプロパガンダ衛星放送のアルジャジーらの本拠地だ。これに加えて、エルドアンのトルコ政府は訓練と領土を隣国シリアに国境を越えて侵入する傭兵のために提供している。
ファントム空軍機を挑発的な低空飛行でシリア領空に向かわせたエルドアン政府による試みは、明らかに「トンキン湾」事件を起こして、NATO介入の口実にさせようというものであったが、「爆発物の痕跡は残骸からは発見されなかった」とトルコ軍の参謀本部が声明を発表したため、空振りに終わった。エルドアンは面目を保つ為、「シリア軍によって撃墜された」という文言は使わず、代わりに「シリアが破壊したという我が軍機」という言い回しをするようになった。NATOは指令コントロールセンターをトルコのハタイェ地区のイスケンデルンに数ヶ月前に設置した。ここはシリアとの国境に近い場所だ。ここで他ならぬ自由シリア軍に訓練を施し武器を装備させるのだ。オバマ政権は11月の選挙前のシリアでの全面戦争は望んでいないので、エルドアンに今は「静かにしておけ」と言ったと言われている。
ワシントン・ポストとかCNNあるいはBBCなどから国際情勢に関するニュースを得ている殆どの欧米人は、シリアのシリア国民評議会とその仲間のつぎはぎだらけの「自由シリア軍」のことを、本物の「いい人達」で、「悪い奴ら」はアサド独裁政権とシリア軍だ、と信じ込んでいる。1年以上にわたって、欧米メディアはシリアで撮影されたものではない映像フィルムを使用し、無辜で無防備の民主的な反対派市民が無慈悲にも一方的に虐殺されている、と報じてきた。
彼らは、アサドがシリアの主権問題に対する外国勢力の介入とアサドが正確に指摘したことに対するシリア人の大多数の支援という、アサド大統領の生き残りに必要な最強の資産を離反させるに、このやり方がどう機能するのかは説明したことがない。
目撃談を中心とする報道をしているトルコとシリア在のRTを含む多くのジャーナリストは、最初から「平和的民主的反対運動」は秘密裏に、しばしばトルコ側の基地内で、武器を装備し訓練を受けていたと主張している。ヨルダン大学のイブラヒム・アロウシュ教授はRTに以下のように語った:
「いたるところから大量の武器がシリア内に密輸されている。反政府勢力が武器を外国から受け取っていることはきわめてはっきりしている。シリア国営テレビは殆ど毎日、レバノン・トルコその他の国境を通って密輸された武器類を放映している。反政府勢力はGCC(湾岸強力評議会)とNATOが支援しているので、彼らから資金と武器を獲得することは問題なくできると反政府勢力側は考えている」
シングがトルコのアンカラで4月にインタビューしたトルコのベテラン・ジャーナリストは、シリアの取材旅行から戻ってきたばかりだったが、小さなグループの「反政府」勢力の戦士らの捕縛に関する目撃談をしてくれた。このジャーナリストはアラビア語に堪能なのだが、この反政府グループの頭目が彼らの捕虜たちがアラビア語を何故しゃべるのか知ろうとして彼らに尋ねるのを目撃してびっくりした。自分たちの母国語だと言われて、頭目の男はうっかり口をすべらせて、「しかしお前たちはヘブライ語をしゃべるべきだろう、おまえたちはイスラエル軍につかまっているじゃないか、違うか?」
つまり、傭兵たちはトルコ領内で訓練を受け、カラシニコフ銃を持たされ一掴みのドル紙幣を持って、イスラエル軍に対する聖戦をするのだ、と告げられたのだ。彼らは一体自分たちが誰と戦っているのかさえ知らなかったのだ。その他の例では、傭兵たちはアフガンその他の地域からリクルートされサ、アルカイダのメンバーといわれる者たちも含まれる中、サウジアラビアが資金を与え、アサド政権に対する「民主的反政府勢力」に仕立て上げられている。
アメリカの究極のエスタブリッシュメントの新聞であるニューヨーク・タイムズ紙でさえも、CIAが武器をシリア反政府勢力側に送り続けていることを認めざるを得なくなった。タイムズ紙は、「アメリカの高官とアラブの情報機関高官らによれば、CIAの高官らが秘密裏にトルコ南部で活動をしていて、シリア政府と戦わせるために同盟国がどの反政府勢力の戦士に武器を与えるかを決める面で助けている、という。自動小銃、ロケット発射グレネード、弾薬、対戦車武器などを含むこれらの武器は、殆どがトルコ国境から、シリアのムスリム同胞団を含む影の中継網を通して密輸され、トルコ、サウジアラビア、カタールが支払いを請け負っている、と高官は語った」と報じた。
国際赤十字社はシリアでの紛争を内戦と評価している。ウプサラ大学の平和研究家のピーター・ウォーレンスティーンは、「これはますます国際化している内戦だ。いくつかの歴史から我々は知っているように、より国際化が進めば、より長く紛争は続くことになる・・・内戦ではあるが、大量の武器が外国から流れ込んでいるので、国際化された内戦が進められている」と語った。
ノートルダム大学の法学教授で国際紛争解決の専門家であるマリー・エレン・オコーネルによれば、「国際赤十字社の声明は、アサド政権は組織された武装反政府勢力と戦っているのであり、アサド政権は軍事力で対処する法的権利を有している。平和時には規制のある軍事力使用だが、この紛争ではシリア軍は武装勢力側である者たちを殺害する権利を持っている。反政府勢力が主張していることはまったく逆のことだ」という。
アメリカ国務省が「民主主義」を支援しているというご立派なことを言い、アサドに、党派に分裂しムスリム同胞団が支配する胡散臭い亡命グループであるシリア国民評議会を認め、政権を引き渡すよう要請しているが、ロシアは欧米側の戦争への行進を弱めるため上手に外交面で活動している。
-(その3)に続く-
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