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時代の先読み
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日本の進むべき道
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我々の心構え
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人民議会で演説するアサド大統領
◆6月5日
シリアでの虐殺事件に絡む連日の第3弾目となった。シリアにも国民の10%ほどになるキリスト教徒が存在する。キリスト教が発生した当時、後に聖パウロと言われるようになった人物が、ユダヤ教からキリスト教に回心することになったキリストとの霊的出会いをした場所がダマスカス市内にある。また、洗礼ヨハネの首が安置されていると言われる廟がウマイヤド・モスクの中にある。
シリアでは少数派のアラウィ派が支配してきたが、自分たちが少数派であることでかえって他の少数派の者たちの権利も手厚く擁護してきたといえる。したがってシリアでは比較的平穏な時期がずっと続いてきたのである。
しかしここにきてユダヤの力が浸透している欧米つまりNATOや、シリアがシーア派のイランに近いという事でスンニー派の湾岸アラブ君主国、NATOメンバー国であるトルコ、軍事的にシリアと対決しているイスラエルが一緒になって、シリアを「分割して統治」せんとして、シリア内に分裂を引き起こそうという謀略の紛争を起こしている。
シリアのクリスチャンは自分たち少数派の権利を擁護してくれるアサド政権を全面的に支持してきたし、いまも支持している。この少数派のクリスチャンや権力を握ってきたアラウィ派が、スンニー派の反乱側勢力によって襲われている。勿論シリアのスンニー派の大方もアサド政権を支持してきている。宗教的信条は別でもシリア国民としての一体化のほうがより重要と考える、賢明な国民性によるものだ。
イスラム教原理主義、ユダヤ教原理主義、キリスト教原理主義・・・このような宗教的急進主義に歴史的な悪魔が潜り込むのである。自分たちが悪魔に操られている存在である事を知るところから、希望の光が見えてくる。それは宗教的原理主義から宗教的寛容主義になることである。シリアのアラウィ派政権はそれを実践してきたおかげで2011年3月までは比較的穏やかな統治を実現できていたのである。特にクリスチャンにとっては以下の記事にあるように平和な時代だった。
シリアのアサド政権がもしも倒れるような事があれば、それはロシアやイランも巻き込んだ大戦争に発展する可能性が大きくなるだろう。ロシアはシリアを断固として守るといっているのだから、NATOとの対決となってしまうのである。つまりそれは中東発の第三次世界大戦になる、ということ。これはつまり、シリア問題が人類が神から地上に生存することを許されるかどうかの、試金石になるといって過言ではないということなのだ。
本日の伊勢白山道ブログでも、「このキリストのクロスの洗礼を通過するには、キリスト意識=『許す心』をすべての人類が持つことだと感じます。今の人類が『許す心』を思い出せば、人類は神様から「許される」と感じます」とある。【近未来】に太陽にキリストの「十字架」を思い起こさせるような「クロス」型の巨大黒点が現れ、超巨大太陽フレアーが人類全体に対して「火の洗礼」を施す可能性がある。だから「許し」すなわち「寛容」の心があればその洗礼を潜り抜ける事ができるであろう、と解釈できそうだ。できない場合には一瞬で滅びた恐竜の運命が自分たち人類を待っていると考えれば分かりやすいだろう。つまり自分が人を許せば、神も自分を許してくれるし、許せなければ神もj自分が地上に生存することを許さないであろうということだ。
※伊勢白山道ブログ ↓
http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou
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●ギリシャ正教修道院長:シリアでの虐殺の背後に外国人傭兵とテロリスト
http://www.fides.org/aree/news/newsdet.php?idnews=31658&lan=eng
【6月4日 Agenzia Fides】
<ホムスの崩壊と情報戦争>
「シリアの平和」は、皆が真実を語れば確保できる。一年間紛争が続いた後の現場の状況は、欧米のメディアが押し付ける偽情報が示す内容と、あまりにもかけ離れたものである」と、フランス人司教のフィリップ・トゥールニョル・クロス・ギリシャ正教修道院長が送ってよこす目撃証言で語られている。彼は最近、シリアに入り、ダマスカス、アレッポ、ホムスなどを訪れた。
「殉教者の町」と呼ばれているホムスでは、反政府組織が二つの地区、ディワン・アル・ブスタンとハミディエを占領している。そこに全ての教会と司教管轄区が存在している、と修道院長は語る。「その光景は、完全に荒廃しきっているというものだ:マール・エリアン教会は半分破壊されてしまっているし我々の平和の聖母は反逆者らによって占領されたままである。クリスチャンの住宅は戦闘のためひどく破壊され、住民が取るものも取らずに逃げ出したので空っぽになっている。
ハミディエでは、それぞれ独立した武装グループが潜んでいる。彼らは重武装でカタールとサウジ・アラビアから資金を得ている。13万8000人のクリスチャンは全員、ダマスカスかレバノンに逃げ、その他の者たちは周辺の地域に非難した。一人の聖職者は殺され、もう一人の聖職者も3発の銃弾を受けて負傷した。まだ二人がそこで生きているが、5人の司教たちはダマスカスとレバノンに避難せざるを得なかった。
修道院長は更に続けて語っている:アラウィ派政権の終焉を目論んで、首都のダマスカスではイスラム主義者の自爆攻撃に代わって車爆弾と暗殺が起きているため、人々が恐れている。現在のところ、この国はシリア人ではない「ごろつきども」の流血沙汰のため不安定化が進められているところだ。
前フランス大使のエリック・シュバリエはこの情報は拒絶したが、シリアに対する戦争を続ける為に多くの詳細部分を利用をした、と司教は非難した。
ダマスカスではここ数週間、凄惨な攻撃が続き、34人の子供を含む130人ほどの死者と400人ほどの負傷者が出て、また多くの家屋も破壊された。「恐怖が支配し言いようもない沈痛な思いが蔓延していた」と語り、「シリア人は素朴で陽気な人々だった」と思い出しながら語った。
クリスチャンに限って言えば、「クリスチャンは苦難を分かち合いながら平和の中に生活している。しかし、かれらは、過去の生活がとても自由であったことを改めて感じ、政府によって彼らに彼らの権利が完全に認められていたのだ、ということを今更ながらに感じている」と述べている。
フィリップ・トゥールニョル・クロスは、シリアのクリスチャンとイスラム教徒に対して:「シリアの敵は、イスラム教徒とクリスチャンの間に伝統的にあった兄弟愛的関係を破壊する為にムスリム同胞団の者たちを仲間に入れた。しかし、彼らは反対の結果を引き起こしている。分裂を引き起こす代わりに、二つの集団は以前にも増してなお一層一体化を強めている」と語った。
シリア兵は実際、外国人戦士、リビア人傭兵、湾岸、アフガン、トルコからきた闘志たちと戦っている。「スンニー派のサラフィスト闘志らは、市民に対する犯罪行為を犯し続けたり、強制的に戦士を狩り集めている。狂信的なスンニー派の急進主義者らは、誇らしげに聖戦を、とりわけアラウィ派に対して、戦っている。テロリストたちが怪しい人物の宗派を調べる時、モーセまでの系譜を述べさせる。そして、アラウィ派が削除した祈りの内容を唱えさせる。これでアラウィ派の人々は見つけられ殺されてしまうのである」
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ホウラでの犠牲者の埋葬
◆6月4日
昨日のブログで「ホウラで虐殺された家庭は親政府の家庭ばかりである」と書いたが、以下の記事によれば、あのBBCの「ライブ」のテレビショーで、在ロンドンのシリア人にインタビューした際に、上記と同じ発言が飛び出しそれが放映されてしまったようだ。
「ライブ」であるからこそ、時にこのような、BBCにとってもイギリス政府にとっても、そしてNATOメンバー国政府と湾岸諸国の独裁者らにとっても都合の悪い爆弾発言が飛び出す事が可能だったのだ。
たまたま選んだロンドン在住のシリア人のシリアのホウラにいる家族が虐殺され、その者たちが親政府であったということは、実はシリア人は大方がアサド政権を支持していると書いてきたこの ROCKWAY EXPRESS の指摘が正しかったと言う蓋然性を示しているであろう。
いずれにしても、3月21日号で「『隠されたもので、明かされないものはない』と2000年前にあの中東でイエス・キリストが語ったが、今は特に嘘が長続きしない時代に入りつつある、と認識すべきである」と書いたように、彼らの嘘が次々とばれているのが、現在の状況である。
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●シリアのホウラ虐殺の犠牲者はシリア政府支持者
http://www.salem-news.com/articles/june022012/bbc-syria.php
【6月2日 Ian Henshall for Salem-News.com】
BBCの昨夜のインタビューでホウラで家族が虐殺された在ロンドンのシリア人ビジネスマンは、殺された家族がシリア政府支持者であったと語った。
もしもそうならば、主流メディアが語っていた話が真実ではない事になり、その反対が真実と言う事になりそうである:つまり、この虐殺事件はアサド政権の仕業ではなく、NATOとアルカイダ、それに湾岸諸国の独裁者者らが支援していた反乱勢力側の仕業と言う事になる。
ホウラの公式的説明は、最初にそれが起きた時の確認されていない反乱側(BBCは活動家たちと言っている)による話から実質上変化した。
解説1:少なくとも一人のBBC特派員によって確認されたもので、犠牲者はシリア軍の重火器で殺害された、とするもの。
解説2:村人はアサド政府がスポンサーである民兵によってランダムに殺されていった、とするもの。
解説3:今回の話であり、これは殆どの犠牲者がある家族たちと関係する者たちであったことをみとめるものとなる。
反乱側かあるいはシリア政府側か、その家族がどちら側の者かを判断する事は困難ではないはずだ。BBCの「ニュースナイト」に出たシリアのビジネスマンは、反乱側がボイコットした最近行われた議員選挙で議員に選出された人物の関係者であった。
このBBCのライブのテレビショーで、シリアのビジネスマンがこのような情報を出す事が知られていたかどうかははっきりしていない。爆弾発言が飛び出す可能性は、タカ派のニュースキャスターであるガビン・エスラーとシリアに対する軍事攻撃を要請している戦争屋のポール・ウォルフォウィッツによって無視されたのだ。国連のスポークスマンは、ホウラの犠牲者はシリア政府軍に殺されたという事を証言してくれ、というエスラーの招待を拒否している。
我々がホウラの虐殺についての情報について更なる詳細を聞く事が無ければ、多くの者は、この虐殺の一番の容疑者は、NATOと湾岸諸国の独裁者が支援し、BBCを含む主流メディアが後押しした反乱側の者たちという結論に至るだろう。これは古典的なテロの偽旗(自作自演)活動である。皮肉にもエジプトのムスリム同胞団は、9月11日同時多発テロがイスラエルとCIAによる偽旗作戦であった事を否定している。
ある意味、これは良いニュースである:これらの人々が逮捕、起訴され裁判にかけられない論理的理由は存在しない。国際法では、戦争犯罪のためのプロパガンダは、それ自体が戦争犯罪である。このことが起きることを誰も考えてはいなかったという事は、NATOメンバー国政府とメディアが人権については実際には関心を持ってはいないという事を了解している証拠である。
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政府の関与をきっぱりと否定するシリア政府スポークスマン
◆6月3日
シリアのホウラで結局108人が殺された事件で、欧米社会は、シリア政府をその下手人として非難してきたが、ここにきてシリア政府軍ではなく別の武装組織の仕業らしい、という話になってきた。そしてこんどは、欧米側は政府軍ではないが「親政府のグループ」がやったのだ、と言い出しているようだ。
ところでシリア紛争では、アメリカのクリントン国務長官も、アルカイダ系組織がシリア内で活動していることを知っているのだから、そのような組織の犯行と見る視点があってもよさそうであるがそうは見ない、ないしは見ないふりをしている。2月27日号で、以下のような記事を紹介した。
●アルカイダがシリア反体制派に潜入、生物化学兵器流出に懸念
http://www.cnn.co.jp/world/30005654.html
【2月18日 CNN】
反政府デモの武力弾圧が続くシリア情勢で、クラッパー米国家情報長官は18日までに、イラクのアルカイダ系組織の工作員がシリアの反体制派内に浸透を図っているとし、騒乱がさらに悪化した場合、同国内にある生物化学兵器が流出することに懸念を抱いていると述べた。
それに欧米側が言うように親政府組織がやったと言うならば、なぜその親政府組織が政府軍を襲撃するのか(5月27日号)? 欧米側の言っていることは支離滅裂である。しかもホウラで虐殺された家庭は親政府の家庭ばかりである。事態は明白である。いずれにせよ、欧米側が、大砲や戦車砲の薬きょうを発見したと言って、それだから政府軍の非道な弾圧だと言ったことが、嘘であった、ということが明らかになったことが重要である。このように欧米側のシリアをめぐる謀略では欧米側の嘘が次々と露呈(BBCのイラクの写真流用・至近距離での小火器や刃物による殺害を戦車砲による殺戮としたなど)されてきているのである。
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●欧米のシリアについての話の矛盾が露呈した
http://www.informationclearinghouse.info/article31449.htm
国連はシリアのホウラで殺された108人はシリア軍の大砲や戦車砲によるものではなく、至近距離で殺害されたものと認めた。
【5月29日 By Tony Cartalucci】
APによれば国連は「先週シリアのホウラで殺害された108人の殆どの者たちは、至近距離から撃たれたもので、それらの者たちの中には女性、子供、家族全員が自宅で撃ち殺されているケースがある」と述べた、という。国連はまたシリア軍ではなく武装組織がこの殺戮の下手人であると語った。この国連のレポートでは、「目撃者」の証言として、この武装組織は「シャビハという親政府系のごろつきたち」だと主張しているが、シリア政府はこの武装組織は、外国に支援された武装テロリストたちであると主張している。
これは最初に米、英、仏その他のNATOメンバー国が悪逆非道だとシリア政府を非難しシリアの外交官を追放した根拠とした内容とはっきりとしたコントラストを示している。イギリスのバート外相は、「32人の子供を含む92人を殺害したシリア政府についての信頼できる報告に接して驚いている。国連監視団団長はこの数字と、更に戦車砲が使用されたことをを確認している。これがそうならば、これは全く100%の野蛮そのものであり、我々はこれを最大限強い言葉で非難する者である」と語ったことにも表れている。
バート外相は明らかに「信頼できる」報告に接してはいなかった。今やねつ造された報告内容であることが分かった彼らの初期の非難内容を取り消そうともしていない。反対に欧米側が行ってきたことは、出てくるそれぞれの新しい事実を歪曲することであった。その間シリア政府とロシアはホウラで起きたことを客観的に確かめようと努力していたのである。
この例は自社の初期のレポートと矛盾する内容を掲げたガーディアン紙に見られる。最初、彼らは反政府側に認められ準備された、見るからにオーダーメードの「目撃者」の証言を掲げ、ロシアが安保理に提出した最新の証拠の論駁に使用したのだ。
当時は、ロシアだけが、政府あるいは反政府側の両者のどちらも非難しうるような十分な証拠は存在しないとみており、「非難は客観的になされるべきである」と主張していたのである。「国際法と規定」を通して自分たちの世界的な介入を正当化しようとしている欧米側は、「非難が客観的になされる」まえに、必死になってシリア政府を審理し、有罪にし、処刑しようとしているようである。
■ウォール街とロンドンは戦争と政変のため悲劇を産み出しているのか
BBCは、自分たちが受け取った「殆ど」の話は、やったのはシリア軍ないしは親政府側の民兵である、と目撃者が考えていたことを示唆していた、と認めたが、それはつまり、そう考えない目撃者たちもいたことを示していることになる。
ホウラの流血事件を利用するためのチャンスが狭まるにつれ、欧米側メディアは、意見を変え始め、前言を撤回し、自分たち自身の嘘とプロパガンダに縛られ始めている。BBCは何年も前のイラクの写真をホウラの見出し写真に使用して失敗した。その間にも、新聞やテレビは上がってくる新しい事実と解説内容に整合性を持たせねばならなかった。
シリア軍が「自由シリア軍(FSA)」という武装民兵組織とホウラ付近で戦っていたことは分かっている。シリア軍は要塞化された反乱側の拠点に対して大砲と戦車砲を遠方から撃っていた。このやり取りがしばらく続いた後、武装民兵組織は家屋に侵入しナイフや小火器で住民を殺害しだしたのだ。このFSAと反政府側はこの武装組織は親政府系だと主張しているが、シリア政府はこの武装組織は外国の支援を受けているアルカイダ系テロリストであると主張している。はっきりしたことは、いずれにしても、この殺戮の下手人は、シリア軍ではない、ということである。
グローブ・アンド・メール紙の社説では、反乱側が今回の殺戮事件に関与しているというロシアの見方は、「笑わせる」と言っている。しかしながら、それは事実と違うだけでなく、近代の第四世代の戦争の完全な理解からもかけ離れているものである。ベネズエラからタイに至るまで、欧米側が支援する反乱グループが騒乱を引き起こし、それを利用して政府の要人を狙い撃ちし、次いで政府を非難し、紛争を拡大し、大衆の批判を増大せしめることで、政権の打倒に持っていこうとしてきた歴史がある。・・・(略)
■シリアでの推移
自由シリア軍は定期的に政府軍と戦闘をしてきたが、今は通信機器、武器、資金そして物流面での支援を欧米、湾岸諸国から受けている。2011年「身元不明の武装勢力」が反政府デモの最中に乱射事件を起こしている。彼らは「屋上の狙撃手」と言われシリア軍とデモ隊の両方に発砲していた。
ホウラのケースはこういったもののもっと大がかりなものと思われる。シリア政府が主張するように自由シリア軍でも政府軍でもない武装組織が関与していると思われるのである。これは自由シリア軍、政府軍、住民に誰がこの殺戮事件を犯したのかという戸惑いを抱かせた。
さまざまな指摘されるべきことの中でも、米、英、仏、イスラエル、ムスリム同胞団が根拠もないままシリア政府を非難し、一緒になって軍事介入の必要性を叫んでいるのは、政治的な動機からである。そしてそのことが、この殺戮事件の背後に誰がいるのかを最もはっきりとした証拠になっている。 誰の得になるのか? NATOと中東の代理人国家である。
ホウラでの政府軍と自由シリア軍との長引く戦闘で第三勢力が殺戮事件を作り上げることで、明らかに利益を得た可能性がある。殆ど実証がないのに、シリア政府が非難されるべきとし、制裁措置が当然であると断罪するのは、無責任の極みである。グローブ・アンド・メール紙がロシアのことを「非難は客観的になされるべきである」と言っていることで非難しているが、今のところ、それが最も道理にかなった態度である。欧米側が今不信に思われていることで嘆いても、非難すべきは自分自身であり、また全くこれと同じやり方で暗殺グループを使ってきたその長い歴史である。
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BBCが27日にシリアで撮影したとして掲載した2003年のイラクでの写真
◆5月29日
シリアに対する謀略が継続し、それに伴って死者数も増加している。25日にもホウラと言う町で大規模な戦闘があり、子供32人を含む90人が殺されたという。「国際世論」は相変わらずシリア政府を非難しているが、BBCが自分のインターネットサイトに掲載した写真は2003年にイラクで撮影されたもので、今回シリアで撮影されたものではないという事が分かり、この手の報道の欺瞞性が再び明らかにされた。
シリアで起きていることは2011年の3月から今に至るまで一貫していて、欧米、イスラエル、トルコ、湾岸アラブ諸国などが、アサド政権打倒を目指して、シリアの反体制派に武器と資金、更にはゲリラ要員まで与え、また最新兵器の取り扱い方や、戦術面での指南を施すことをしてゲリラ攻撃をさせ、それを欧米のユダヤ系と湾岸アラブ国のメディアがシリア政府側によるデモの弾圧、あるいは無辜の市民に対する虐殺と喧伝してきている、ということだ。
反乱側が9時間に及ぶ襲撃をする事ができたという事は、彼らが相当な重武装であり、襲撃方法も巧妙であることを示している。反乱側に武器を供給している組織が存在するはずであるが、これが上記の欧米、イスラエル、トルコ、湾岸アラブ諸国などである事は明白である。
シリア政府スポークスマンのマクディシが、シリアは「嘘の津波に曝されている」と語ったというが、これも2011年の3月以来ずっとそうなのだ。BBCが2003年のイラクでの写真を堂々と、シリアの虐殺の写真としてホームページに掲載できる、その精神が恐ろしい。嘘八百でも何でもいいから、とにかくアサド政権を悪逆非道の政権に仕立て上げ、騙されやすい世界の大衆の「国際世論」をアサド非難に持って行け、ということであろう。その根性が汚すぎる。
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●BBCがイラクでの写真をシリアの虐殺写真として掲載
http://www.thetruthseeker.co.uk/?p=49606
【5月28日 Truth Seeker】
上の写真は27日にシリアで撮影されたものではなく、2003年にイラクで撮影されたものである。このイラクでの写真を撮った人物がこの点を指摘すると、BBCは何の説明も謝罪もないまま掲載を止めた。
BBCが2003年のイラクでの写真を27日にシリアで撮影したとして使用するという準備がされているのならば、シリア軍が大量虐殺を行ったという報道内容にどれほどの偽情報が使用されているであろうか?
BBC Onlineではこの写真が取り除かれているが、話の内容はそのまま流されている。BBCの受信料の値がこれだ:偽情報と真っ赤な嘘。
●ホウラの虐殺はシリア軍によるものではないと否定
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5iaCJX1UwmxJNKFCA
o9b26XWHc_IQ?docId=c35a9b02c04443f2a349ff3c2d086a97
【5月27日 Albert Aji – Associated Press】
シリア政府は27日、90人の死者を出したホウラでの襲撃事件はシリア軍によるものではなく、数百人の重武装したテロリストたちによるもので、彼らはその地域の軍に対しても攻撃をしたと発表した。
25日のホウラでの襲撃事件は、シリアにおける15ヶ月間に渡る紛争でも最大の流血事件であった。国連は10歳以下の子供たちの犠牲者が32人いると言っている。国際機関とその他は、シリア政府に責任があるという声明を出した。
ダマスカスでの記者会見で、シリア外務省のスポークスマンのジハド・マクディシは、シリアは「嘘の津波に曝されている」と語った。「我々はこの虐殺事件はシリア軍によるものでないときっぱりと否定する」とマクディシは述べた。
マクディシは、この事件を調査する委員会を設置し3日以内に結果を発表すると語った。また彼は国連特使のコフィ・アナンが28日にシリアに来ると付け加えた。
この襲撃事件はアメリカその他、世界のリーダーの嫌悪感に火をつけ、また毎日のように起きる暴力沙汰を止めることができていない国際的和平計画に対する懸念を新たにさせた。停戦計画を支援するため最近派遣された250人以上の国連監視団は土曜日、政府の機甲部隊のものと思われる大砲と戦車砲の薬莢(やつきよう)を発見した。
「自分たちの計画のために暴力を使用する者たちは、更なる不安定、更なる予測不可能性を引き起こし、この国を内戦に向かわしめるでのあろう」と、監視団団長のロバート・ムード少将は警告した。
しかしながら政府スポークスマンのマクディシは、「数百人の機関銃、迫撃砲、対戦車砲で武装した者たち」が午後2時にいくつかの異なった場所から同時に襲撃を開始し、それは9時間に及んだと語った。彼はこの地にある5カ所の軍の基地が同時に攻撃され、3人の死者と16人の負傷者が出たと語った。
「この付近にはシリアの戦車も大砲も存在しなかった」とマクディシは語った。彼は、テロリストたちは対戦車砲を使用していたと語り、「シリア軍は基地の防衛の為の反撃を行った」と語った。
22カ国からなるアラブ連盟の議長国を務めるクウェートは、アラブ閣僚会議の開催を呼びかけている。この会議の狙いは、「シリア人に対する圧政的な動きを終了させるステップを踏む」ことである。
クウェートの公式通信社のKUNAで外務省高官の匿名の人物が、ホウラの襲撃事件を非難し政府軍を「酷い犯罪」を犯したとして断罪した。この高官は、国際社会が「シリアの同胞の流血を止めるために責任を取る事ができるよう」クウェートは折衝を重ねているところだと語った。
国連はアサド政権に責任があるという声明でこの襲撃事件を非難し、ホワイト・ハウスはこの暴力行為を、「言葉にできない非人道的蛮行」と呼んだ。シリアは武装した「テロリスト・グループ」を非難した。
「子供、女性、その他の罪のない人々が自宅で殺害されたが、これはシリア軍がやる事ではない」とマクディシは語った。「殺害のやり方は残忍である」と述べた。
この流血事件は、アナンの国際的和平計画にとっては新しい衝撃であり、この計画の進捗状況のチェックのための彼のシリア訪問に暗い影を落とす事になった。シリア軍と反乱グループとの間の停戦は4月12日から開始されるはずだったが、毎日起きる流血沙汰のため開始されないままである。
国連は数週間前に死者の合計は9000人以上としていたが、それ以来数百人が殺害された。
27日には、政府軍はシリア中央部で住宅市街地で砲撃を行った。
この砲撃でハマの周辺地域とホムスの北方にある反乱側が陣取っているラスタンに被害が出た、と調整委員会とイギリスに本拠を持つシリア人権監視団が語った。
この二つの団体はハマ、ハラスタで政府軍と反乱グループとの間で衝突があったと報告している。調整委員会によれば、軍用飛行場近くの首都の高級住宅街のあるマゼ地区で治安当局の車両に爆弾による被害が出たという。
ダマスカスは政府軍によって厳重に警戒されているが、ここ数ヶ月は爆弾騒ぎが頻発し多くの人々の命が奪われてきた。殆どの爆弾が治安当局を標的にしている。
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高性能爆弾によるダマスカスの爆弾テロ現場
◆5月11日
シリアで大規模な爆弾テロが起きた。自爆攻撃という見方もあるようだが、要するに車爆弾であり、自爆とは限らない。この事件をレバノンの日刊紙がCIAとモサドの犯行だと指摘したのを、トルコの日刊紙が取り上げ報じた。
レバノンではこの規模の大規模爆弾テロを、2005年2月14日に起きたレバノンのハリリ元首相暗殺事件で経験しているので、明確な判断ができたものであろう。またトルコ紙は、自国のエルドアン政権がかつて友好関係にあったアサド政権に対して手のひらを返すような、裏切りにも似た姿勢を取っていることに対する反発もあって、このレバノン紙の記事を取り上げているようだ。
このハリリ元首相暗殺事件で使用された爆弾は特殊で大変な破壊力をもっていたが、今回のシリアでの車爆弾も、写真で見れるようにコンクリートのビルの片側を全面崩壊させるような、そして55人の死者と372人もの負傷者を出すほどの強力な爆弾であったことを見ても欧米側の高性能爆弾であると思われる。つまり、レバノンのアル・ベナア紙やこのトルコのアイディンリク紙の報ずるようにCIAやモサドの仕業と考えるのが妥当であろう。
政府側が弾圧を正当化させるための「自作自演」であるという、反政府側勢力の主張はナンセンスである。彼らに言わせれば、アサド政権は今まで一年以上も「弾圧」を続けてきたはずであり、その結果、反政府側の拠点であったホムスも解放されたのに、なんで今更「弾圧」を正当化するための、(ばれたらやばいことになるはずの)自作自演の爆弾テロで市民を殺傷せねばならないのだ、ということになるのである。そのような必要性は存在しない。
アサド政権がこの一年以上にわたって努力してきたことは、いかに武装勢力のテロから自国民を守るかということであり、同時に外国の干渉・介入を排して、自国をゆっくりと民主化の道程に乗せていくことである。そして、それこそがシリアにとっては最良のやり方である。
今回の車爆弾テロはシリアを混乱と疑心暗鬼の巷に、そして内乱へとひっぱってゆこうとする勢力の仕業であり、それが欧米・イスラエルの情報機関である、という可能性は非常に高い。
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●トルコ新聞:CIAとモサドによるシリア爆弾テロ
http://stratrisks.com/geostrat/6020
【5月10日 StratRisks】
トルコの日刊紙のアイディンリク(Aydinlik)紙は、自爆攻撃はCIAとモサドによって扇動方法としてイラクで行われてきたが、今回はそれがシリアで行われた、とレバノンのアル・ベナア紙が報じた、と伝えた。
「CIAとモサドは、イラク、パキスタン、リビヤなどいくつかの国でこの自爆攻撃を行ってきた」と、アイディンリク紙は月曜日の記事で報じていた。
このレポートは、イラク占領時にCIAとモサドの工作員がモスクを爆弾攻撃することでシーア派とスンニー派の間の軋轢を増幅させてきたことを示している。
「これらの工作員は、シーア派とスンニー派のモスクを標的にすることで自分たちの目的を達成してきた。全ての爆弾攻撃は自爆攻撃と宣言され、自爆攻撃者は死亡したと発表されてきたが、事実はそうではない」とアイディンリク紙は報じている。
この新聞はCIAとモサドは同じ方法をコフィ・アナン特使の国連のシリアに向けた計画を挫折させる目的でシリアでも使用している、と指摘している。
「政治アナリストは、この自爆攻撃はこれからシリア内で増えるであろうが、疑いなくモサドとアメリカの情報機関が黒幕である」、とこのトルコの記事は記している。
「しかしながら、自爆攻撃はシリア内での扇動と混乱のためとしては最も危険なやり方であるが、不幸にもトルコがモサドとCIAを支援しているのでトルコ国境がこの作戦の後方戦線となるだろう。つまり、トルコはアサド政権に対するこの作戦のパートナーである、ということだ」とアイディンリク紙は報じている。
●シリア首都で爆弾テロ、55人死亡372人負傷
読売新聞 5月10日(木)
【カイロ=貞広貴志】シリアの首都ダマスカス南部で10日、強力な爆弾2発が相次いで爆発し、内務省によると、通学中の子供を含む55人が死亡、372人が負傷した。
昨年3月に反体制デモが始まって以来、首都では最大規模のテロ事件で、「停戦」の行方に暗雲が漂っている。
爆発は、シリア治安機関前の幹線道路上で、通勤通学の市民でごった返す時間帯に起きた。車2台による自爆攻撃とみられる。軍施設と要員を標的とした従来の爆破・襲撃と異なり、市民の犠牲を見越した無差別テロの可能性が高い。道路に開いた深さ3メートル以上の穴からも無差別殺傷の意図は明らかだ。
10日午後(日本時間同日夜)現在、犯行声明はない。政府と反体制派は互いの仕業として非難し合っている。
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