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アメリカが保障するイスラエルの安全だが


◆4月13日

 アラブ世界の反乱で、長年の欧米の友人らが消えていく。特にエジプトに起きた反乱でアメリカが反乱側を支援し、ムバラク大統領(当時)を支援しなかったことで、イスラエルは当惑しているという。

 民主化革命を世界の各地で起こしてきたアメリカがエジプトの民主化革命だけは支援しない、というわけには行かなかったであろうし、むしろオバマ政権はそれを推し進めたがったと思われることは前に示した。オバマ大統領にある信念が短絡的な利益というもの以上に強かったということ。

 中東問題の淵源はイスラエル建国にあるのであり、したがって中東問題とはイスラエル問題であり、パレスチナ問題ではない。それは問題のすり替えというものだ。このイスラエルをどう中東の地図の中に収めるか、という問題が中東問題の核心部分である。

 そして結論は出ている。このブログで何回も示してきた内容である。これを実行すべき時が今到来している、とイスラエルは理解すべきなのだ。
 
1.1967年の第3次中東戦争前の国境線に戻る
2.パレスチナ国家成立を認め、平和条約を締結する
3.新生パレスチナ国家に対する経済的な支援をする
4.エルサレムは国連の信託統治にする

 これ以外にイスラエルが生き延びる道は、無い。


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●弱体化するアメリカに不安を覚えるイスラエル
http://www.smh.com.au/world/israel-worried-by-weakening-us-20110411-1db5i.html?from=smh_sb
【4月12日 Peter Hartcher – SMH】

 イスラエルはアメリカは「過去の帝国」であるという観念に戸惑っており、イランと対決するアメリカの再興を願っている、と高官トップは語った。

 中東歴史の転換点で「アメリカは試されている」、とイスラエルのダン・メリドー副首相は語った。彼は同時に情報大臣と核エネルギー大臣を兼ねている。

 アラブ世界はアメリカを注意深く見ている:「彼らはアメリカに注目している。もしもアメリカがイランの脅威を封じ込める事ができねば、イランと共生するのか?」

 「これは世界秩序を決めるほどの大きな問題だ」、とヘラルド紙とのインタビューで語った。自国の安全保障をアメリカに依存しているイスラエルだが、そのイスラエルがアメリカの決定に疑問を持つようになったようだ。

 メリドー副首相は、オバマ政権がアメリカの古くからの同盟国であるエジプトの前大統領に対して示した態度に「驚かされた」と言う:「ムバラクに反対する勢力に対し即座に支援し、彼を追い出すことが必要だったのか? アラブ世界の全てのアメリカの同盟国が見ていた。歴史の流れがどこに向かっているのか自分は知らないが、アメリカは知っているのかどうか、自分は分からない」

 「アメリカが弱体化しつつあるという考え方は、自分は間違っている事を願うが、良くないと思う。自分はアメリカが何らかの道を見つけ、指導国家として復活できると信じるし、イラク戦争によってアメリカは過去の帝国となったという印象が広がることを阻止したいものだ。一切の可能性は残っている」

 「アメリカはイラクとアフガンで戦争を始めた。これはサクセス・ストーリーなのかどうか?パキスタンでは何が起きた? ・・・ 力の行使が力の限界を示したと言う事かもしれない」

 メリドー氏は、ネタニヤフ首相のリクード党の古株であるが、イランとの衝突は「決定的な戦い」である、と語った。

 「この結末は非常に重要だ」

 その結末が、イランが核大国になったということになると、世界秩序、力の均衡、中東情勢に重大な影響を与えるだろう。

 「それは、核不拡散条約体制の終焉をもたらすかもしれない。イランが核大国だからというだけでなく、その他の国々も核保有国になることが必要だとなるからだ。エジプト、サウジその他の国々も核を目指すだろう」

 「もう子供達に何をすべきかを告げる責任ある大人がいない。誰でも爆弾を持つようになれば、アメリカが過去してきたように、封じ込めたりコントロールしたり、干渉したりすることが誰にもできなくなる」

 オバマ米大統領は先週、イスラエルに対して和平交渉の行き詰まりを打開するイニシアティブを取るよう呼びかけた。

 メリドー副首相は、ネタニヤフ政権はまだ自分達の姿勢について議論をしてるところだと語った。

 自分の個人的な姿勢は、「和平交渉のテーブルに彼らを引っ張り出す事に我々は積極的であるべきだ」と氏は語った。

 「ここでは時間は中立ではない。パレスチナ人も我々も時間が過ぎ去ることから得るものはない。状況が良くなっているとは思えない」

 アラブ世界の反乱は西岸を有している穏健派のファタハ派とガザをコントロールしている急進派のハマスとの間のパレスチナ内部の勢力争いに影響を与えるかもしれない。

それは、ファタハはエジプトから支援を受けていたからだ。シリアとイランから支援を受けているハマスに比べて弱体化しているかもしれない。

 それは、「民族的パラダイムの弱体化と宗教的パラダイムの強化」を意味すると、メリドー氏は語った。そしてイスラエルは時間が過ぎ去ることから得るものはない:「我々はこのまま国境が定まらないままで過ごすことはできない。できるならば、この問題に決着をつける必要があるのだ」

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中国を締め上げるアメリカ


◆4月6日

 4月4日号の「リビア政府はイスラエル製兵器を使用」で、「NATOの目的は一般人の保護ではなく、やはりリビアの『石油』だという見方がますます勢いを増している。これも当然のことであり、アメリカ、イギリス、フランスなどNATO軍がやっていることは、『やくざのやり方』である。こんなことやっていれば、その他のやくざも痺れを切らして、違った方角から介入してくることになろう」と指摘したが、ポール・クレイグ・ロバーツも同様の見解だ。つまり、中国やロシアが黙ってそのまま見ているかどうか分からない、世界大戦に繋がらないとも限らない、と見ているのだ。

 ただし、リビアは石油が豊富なゆえ狙われたといえるが、シリアに関してはおそらくアメリカはそんなに乗り気であるとは思えない。シリアでもリビアと同じような工作をすればリビアと似たような結果となる可能性はあるだろうが、そしてそれはイスラエルにとっては間違いなく利益となるが、アメリカにとっては事の成り行き次第では「やぶへび」ともなりうるからだ。つまりシリアの民衆の考えや意思は他のアラブ諸国とはまた一味違う面があるから簡単には工作は成功しないということと、それにシリアに対するロシアの影響力はかなり深い点が上げられる。

 ロバーツが指摘しているように、シリアまで親米的勢力に取られるようなことになると、ロシアは地中海の拠点の重要な部分を失うことになる。従って、ロシアは出てこざるを得なくなるのではないだろうか。


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●第三次世界大戦シナリオ?:リビア戦争、US-NATO計画と次の大戦
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=24146
【4月4日 by Dr. Paul Craig Roberts】

 1930年代に米英蘭は太平洋で対日本工作をすることで第二次世界大戦のコースを設定した。この3カ国は日本の銀行の口座を凍結した。この口座から日本は輸入代金を支払っていたので、石油、ゴム、錫、鉄、その他重要鉱物資源が入らなくなった。真珠湾が日本の回答だったのか?

 今やアメリカとNATOは中国に対して同様の戦略を用いている。

 チュニジア、エジプト、バーレーン、イエメンで起きた反政府運動は、アメリカの傀儡政権に対する反抗運動だった。しかしながら、欧米の傀儡ではないカダフィに対する反抗は、CIAが東リビアでオーガナイズしたもののようである。そこは石油が豊富に埋蔵されている地域であり、中国がかなりの投資をしてきたところである。

 リビアの石油埋蔵量の80%は東リビアのシルテ盆地に存在していると考えられている。そこは現在はアメリカが支援する反乱勢力が支配している。リビアのGDPの70%は石油から生み出されているので、リビアを分割することは、カダフィのトリポリを基盤とする政権が貧しくなることを意味する。(http://www.energyinsights.net )

 人民日報インターネットサイト(3月23日号)では、中国は50件の大規模プロジェクトをリビアに持っている、という。反乱が起きてからこのプロジェクトは停止に追い込まれている。そして3万人の中国人労働者がリビアから避難した。中国の企業では数億元の損失になると報告している。

 中国はアフリカに大きく依存するところがある。その内リビア、アルジェリア、ナイジェリアが将来のエネルギー供給面で重要な国だ。中国のアフリカに対する経済的な介入の姿勢に対して、アメリカは2007年にジョージ・ブッシュ大統領(当時)の創設したアフリカ・コマンド(AFRICOM)をもって軍事的に対応している。アフリカの49カ国がアメリカのAFRICOMに参加することに合意しているが、カダフィは拒否したので、アメリカはリビアを除去する理由を持つことになった。

 リビアを狙う第三の理由は、リビアとシリアは地中海沿岸国でアメリカの影響力の支配下にない二つの国である、ということだ。シリアでも反乱が起きた。シリア人がどのように自分達の政府のことを考えたとしても、イラクやリビアの運命を見れば、シリア人がアメリカの軍事介入に対して抵抗するとは考えにくい。CIAとモサドは反乱を生み出し偽情報を拡散するためにソーシャル・ネットワーキング・サイトを利用することで知られている。こういった情報サービスは工作に利用されているとしてシリアとリビア政府は非難している。

 チュニジアとエジプトの反乱に驚いたアメリカは、この反乱はカダフィとアサドを除去することに利用できると気が付いた。アメリカはサウジがアメリカ第五艦隊基地のあるバーレーンの反乱に対して軍事的に介入して潰すことにゴーサインを出したのを考えれば、リビアへの人道的な口実をもっての介入は信用できない。

 もしもアメリカがシリアのアサド政府を転覆することに成功したら、ロシアはシリアのタルトゥス港の地中海基地を失うことになる。従って、アメリカは民衆の反乱に隠れて中国とロシアを地中海から追い出せれば得るところは大きい。ローマのマレノストラム(我等の海)はアメリカのマレノストラムになる。
 
 「カダフィは去るべきだ」とオバマ大統領は宣言した。「アサドは去るべきだ」と言うのを聞くのは何時になるのか?

 アメリカの囚われのメディアはカダフィとアサドを悪者に仕立てるよう情報を流している。この眼科医であるアサドは父親の死後、ロンドンからシリアに戻り政府を率いることになった人物だ。

 オバマがカダフィとアサドを独裁者と呼ぶ偽善がまかり通っている。21世紀の初頭から、アメリカの大統領はシーザーになった。司法省のメモ以上の根拠がないまま、「テロとの戦争」の最高司令官の役割を果たす限りにおいて、ジョージ・ブッシュはアメリカの成文法、国際法、議会の上位にあるものと宣言された。

 シーザー・オバマはブッシュを一段ましな存在にした。シーザー・オバマは議会の承認を取る姿勢さえみせないでアメリカをリビアとの戦争に引き込んだからだ。これは弾劾すべきことであるが、不能な議会は自らの権力を保護することができないでいる。クレームを受けることで、議会は不本意ながら文句も言わないでシーザー主義に黙って従った。アメリカ国民は自らの政府に対するコントロールを失い、独裁者に支配されている諸国の民衆と変わらなくなった。

 アメリカの世界覇権への欲求は世界を第三次世界大戦へと押し出している。中国の自尊心は1930年代の日本と同様強いものがある。また退廃的社会とみなしている欧米の者たちに支配されることを受け入れるとは思えない。ロシアは軍事的に自国を包囲せんとする欧米に対する怒りが強まっている。アメリカの傲慢さは致命的な誤算に導かれるかもしれない。

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裏切られた革命の地リビア

◆4月5日

 3月24日号の「ドイツは対リビアNATO軍から撤退」で「 アラブの親米国家で彼らも違った意味での独裁国家の主たちが、このリビア作戦に手を課そうとしている姿も醜い」と指摘したように、今回のリビア攻撃の裏では、やはり取引があったという。

 サウジアラビアを筆頭とする湾岸諸国はバーレーンにサウジが軍を送って鎮圧することをアメリカはじめNATOが黙認する代わりに、リビアの飛行禁止空域設定で、国連安保理決議に従ってアラブ連盟でも賛成するという条件を呑んだという。

 今や腐敗の極地に上り詰めたサウジと湾岸諸国は民族としての最後の誇りも捨てて同じアラブ民族のリビアを売ってこの世の権力にしがみつく道を選んだ。彼らの最後が目に見えるようだ。

 しかもそのリビアでも、反政府勢力の内容も当初とは大きくかけ離れ、途中から出てきた権力者の端くれだった者たちが、欧米NATOの手先となって、リビアの石油埋蔵地帯の権力者になりすまそうとしているようだ。こうして権力は最初から腐敗したものの手に落ちた。これは正に「裏切られた革命」だ。


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●アメリカ・サウジの対リビア陰謀
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/MD02Ak01.html
【4月4日 by Pepe Escobar】

 あんたがバーレーンに侵略したのだから、こっちはリビアのカダフィを取り除くぞ。 

 簡単に言えば、オバマ政権とサウド家の間でなされた取引のエッセンスである。国連の二つの外交筋は、クリントン国務長官を通してアメリカは、サウジアラビアにバーレーン侵略にGOサインを出し隣国の民主化運動を圧殺する代償に、国連での飛行禁止空域設定を決める安保理決議1973号にアラブ連盟に「賛成票」を出させた、ということを追認した。

 この話は二つの異なる外交管、ヨーロッパとBRICグループ国から出てきたもので、別々にUSスカラーとアジア・タイムズ・オンラインに掲載された。外交議定書によれば二人の名前は明かされることはない。一人の外交管は、「これがため、我々は1973決議に賛成できなかった。我々はリビア、バーレーン、イエメンは似たケースであることを話し合った。それで現地調査団を設立するよう要請した。我々はこの決議は明確でないという立場を維持しており、またこの決議内容が戦争拡大に利用されやすいと考えている」と語った。

 アジア・タイムズ・オンラインは、飛行禁止空域に対するアラブ連盟の全面的な承諾という件でははっきりしない部分があると報じている。22カ国のメンバー国で、たった11カ国のみ参席していただけなのだ。その内の6カ国は湾岸協力会議メンバー国(GCC)で、アメリカの支援する湾岸の王国・君主国であり、サウジアラビアがそのトップにいる。シリアとアルジェリアは反対した。サウジは賛成票を決めるのにただ3カ国だけ「お誘い」すればいいだけだった。

 つまり、アラブ連盟の22カ国の内、飛行禁止空域設定に賛成したのは、9カ国だけなのだ。この賛成票は基本的にはサウド家主導の作戦だったのであり、これに次のエジプト大統領を狙って自分の履歴に箔を付けたいアラブ連盟事務局長のアムル・ムサ将軍が協調したのだ。

 こうして、最初は2011年の偉大なるアラブの反乱が起きたのだが、無情にもアメリカ・サウジの反革命運動が起きてしまった。
 

◆不当利得者らは喜ぶ
 
 ベンガジの仮定上の虐殺を空爆で阻止することができたと言っているように、人道主義的帝国主義者は、これは「陰謀だ」とひとまとめにして言うことだろう。湾岸でイランの破壊工作を潰したと言って彼らはサウド家を擁護するだろう。明らかに「 R2P」-「保護責任」はバーレーンの民衆には適用されない。彼らはアメリカ情報工作員、秘密工作、特殊部隊、それにやばい請負人らで出来上がるカダフィ後のリビアを新しい、石油に満ちた、人権のメッカとして推進することだろう。

 彼らが何を言おうとも、アメリカ・サウジの協調による生々しい結果としての現実を変えることはない。アジア・タイムズ・オンラインは既に、リビア介入で誰が得したかという点についての報告をしている。ペンタゴン(Africom:アフリカ・コマンドを通して)を含む加担者は、NATO、サウジアラビア、アラブ連盟のムサ事務局長、そしてカタールである。このリストに、アル・カリファ王国のバーレーン、兵器契約者、新リビアで見えるもの、水さえも全てを私有化したがるネオリベラルと思われる者らを加えることができる。そして、我々はリビアの石油・ガス産業の上を舞っている欧米のハゲタカどもさえまだ語ってはいない。

 これに加えて、人道的作戦としてなされた湾岸諸国と北アフリカを巻き込んでのひどい地政学的クーデターを売るオバマ政権の偽善的姿勢に驚かされる。イスラム教国家に対するもう一つの戦争ということでは、これはただ、「動力学的軍事行動(キネティック・ミリタリー・アクション)」である。

 軍事的な手詰まり状態を考慮すれば、またカダフィ家を爆撃で亡き者にせんとする「意思の連帯感」の不足があるので米英仏は、湾岸の首長国の北アフリカ版である東リビアの制圧を果たす事で手を打とうとしている、とアメリカと中東全域で広く疑われている。この場合、カダフィは飢えに苦しむ北朝鮮型のトリポリタニアと一緒に取り残されることになろう。

 しかし、カダフィ政権からの最近の高官などの離脱者を考慮し、願われている最終局面を考えれば、米英仏とサウジは妥協はしないで、AfricomとNATOの戦略的基地を含む全てを取ってしまおうとするかもしれない。


◆いつもと違う疑惑概要
 
 アメリカ・サウジ陰謀の副作用は、ホワイトハウスはバーレーン問題がアメリカ・メディアによって埋もれるよう、できることは全てやっているということだ。BBCアメリカニュースのキャティー・ケイは、少なくとも以下のように強調する品位は持っていた、「シーア派による反乱を支持するということに実際的なプラスの要素はないので、バーレーン問題は放っておきたいようだ」

 カタールの首長、シェイク・ハマド・ビン・カリファ・アル・タニは、アルジャジーラに出演し、リビア民衆がカダフィに攻撃されていたのだから、行動は必要だったと語った。アルジャジーラのジャーナリストは首長に対して、イスラエルから攻撃されるパレスチナ人を守る為、あるいはサウジから攻撃される隣国バーレーンの人々を守る為に、カタールのミラージュ戦闘機を送ったら、と丁寧に質問することもできただろう。

 バーレーンのアル・カリファ王朝は、230年前からスンニーの一団のものである。20世紀の大半を通して彼らはイギリス帝国の奴隷に甘んじた。現代のバーレーンはイランからの圧力の亡霊の下にあるのではない。それはアル・カリファ(とサウド家)の幻想である。

 バーレーンは歴史的にイランに率いられるシーア派の国家の一部であることを常に拒絶してきた。この抵抗の姿勢には歴史があり、真実の民族運動の一部であり、セクト主義を超えたものだ。アル・カリファの警察国家によって破壊されたが、真珠広場に掲げられた「スンニーでもシーアでもない、バーレーンだ」というスローガンに不思議はない。

 反政府デモ隊の要求したことは立憲君主制である。正当な国会、自由で公正な選挙、腐敗の絶滅などだ。彼らが獲得したものは「ビジネス・フレンドリーなバーレーン」の代わりに、「ブリット(弾)・フレンドリー・バーレーン」であった。そしてサウド家がスポンサーの侵略だ。

 そしてアメリカのメディアには見えない抑圧が継続している。ツイッターらは誰でもが逮捕されていると言って叫んでいる。バーレーン人権センターのナビール・ラジャブ所長によれば、400人以上が行方不明か勾留されている、と言う。何人かは「他のアラブ諸国やアジアの国々から来たチンピラたちによってコントロールされている検問所で逮捕された。この検問所の者たちは通りで黒覆面をしている」と言っている。ブロッガーのマハムード・アル・ヨシフは午前3時に逮捕された。彼はバーレーンでブログやツイッター、フェイスブックで改革に賛成というメッセージを出していると皆逮捕されるのでは、と恐れている。

◆意気盛んな世界警察

 「オデュッセイの夜明け作戦」は終了した。カナダのチャールス・ブッチャードが率いる統一保護隊の登場だ。つまり、ペンタゴン(Africomの装いで)はキネティック・ミリタリー・アクションをそれ自身に帰したのだ(NATOに:ペンタゴンが支配するヨーロッパ)。AfricomとNATOは今や一つだ。

 NATOショーは、空爆と巡航ミサイル攻撃;リビアの海上封鎖;そして「反乱勢力」を支援するための何らかの地上作戦を含むであろう。ハードコア・ヘリコプター・ガンシップの攻撃がコラテラル・ダメージ(付帯的損害)を出しながら行われるであろう。

 奇妙なことが起きている。NATOは慎重にカダフィ軍に地中海沿岸を進出させて反乱勢力を追撃させていることだ。ここ暫くは精密爆撃は行われていない。

 この目的は恐らく政治的経済的妥協を離脱者側から引き出すことにあるだろう。暫定国民評議会(INC)の前法相のムスタファ・アブデル・ジャリル、前計画相のマハムド・ジブリル、新軍司令官でCIAのアセットのカリファ・ヒフターらだ。2月17日のあっぱれで自発的な青年運動、ベンガジの前線で戦った者たちは、完全に脇に追いやられている。、

 アフガンがNATOの最初の中央・南アジア戦争であったように、これがNATOの最初のアフリカ戦争だ。国連の武装した軍として固く組み込まれて、世界警察NATOは、昨年11月のリスボンサミットで承認された「戦略的コンセプト」の達成に動いている。

 カダフィのリビアは除去されねばならない。そうすることで古代ローマ人のマレノストルム
である地中海がNATOの湖になる。リビアはアフリカ・コマンドやセントラル・コマンドないしは多くのNATOの「パートナーシップ」に従わない北アフリカで唯一の国である。その他でNATOに関係しない国はエリトリア、サワヒリ・アラブ民主共和国、スーダン、ジンバブエだ。

 更に、NATOの二つの「イスタンブール協力イニシアチブ」、カタールとアラブ首長国連邦は、今や初めてアフリカ・コマンドとNATOと共に戦っている。これはつまり、NATOと湾岸諸国のパートナーはアフリカで戦争をしているということ。ヨーロッパだって? それはあまりに地域限定的なのだ。世界警察は行くべき道がある。

 オバマ政権自身の公式の二重表現(ダブルスピーク)によれば、「アメリカの手の届く」独裁者ら、例えばバーレーンやイエメンの独裁者らは安心してよいし、何でももって逃げればよい。アフリカから中東、アジアの「政権改変」が妥当と思われるところは、注意せよ。世界警察NATOがお前をやっつけにくるぞ。汚い手を使ってかそうでないかは別として。

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リビアで見つかったイスラエル製兵器


◆4月4日

 このブログの3月3日号「イスラエルは傭兵をカダフィに送っている」で指摘されていたように、リビア政府はイスラエルからの軍事支援を受けている。傭兵をリビアに送っているイスラエルの武器販売会社である「Global CST」が恐らくは武器をもリビアに販売しているはずである。

 傭兵を送り込むことはイスラエル政府が公認していることだから、イスラエル政府のリビア紛争介入はほぼ公然としたものになっていることになる。しかしこういったことは大手メディアでは語られないであろう。

 リビアでは戦闘は一進一退という感じになってきたようだ。そうすると、やはり3月3日号で指摘したように、「カダフィ政権が生き延びて、反政府勢力と対峙するようになれば、統一的なリビアはともかくも、崩壊し分裂し弱体化したリビアが残ることになる。またそうなるまでに内戦状態が継続し、続々と傭兵が送り込まれれば、ますます自分達の懐が肥え、リビアはますます疲弊する」ことになろう。

 イスラエルは金儲けができ、内乱状態が継続すれば今後もそれが期待でき、かつ潜在的にイスラエルにとって脅威になりやすいリビアが弱体化することで、イスラエルの安全保障度は高まる。

 またリビア政府軍が一般人を殺害していることで、その一般人を保護することを目的として、国連安保理決議が採択されたが、その採択を錦の御旗としてリビアを攻撃しているNATO軍も、一般人を多数殺傷している。

 従って、NATOの目的は一般人の保護ではなく、やはりリビアの「石油」だという見方がますます勢いを増している。これも当然のことであり、アメリカ、イギリス、フランスなどNATO軍がやっていることは、「やくざのやり方」である。こんなことやっていれば、その他のやくざも痺れを切らして、違った方角から介入してくることになろう。愚かな人間のなす所業は留まるところを知らないのだ。

 しかし人間のそのような思惑でこそこそ戦略的な行動をしていても、「想定外」の現象が自然界に増えだしている。これからはそのような想定外の自然現象が人間の「戦略的行動や思惑」を乗り越えて、新しい世界を生み出す動力になっていくであろう。

 
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●リビア政府はイスラエル製兵器を使用
http://www.presstv.ir/detail/172793.html
【4月2日 Press TV】

 革命軍はカダフィ側の軍がミスラタ攻撃でイスラエル製兵器を使用していると語った。

 反政府軍のスポークスマンは匿名を条件に2日AFPに対して、カダフィ軍はミスラタ攻撃時にイスラエル製のグレネード・ランチャーを使用していた、と語った。ミスラタはリビアの首都トリポリから東に150kmの地点に位置している。

 スポークスマンはまた、ミスラタ沿岸の居住区を標的として政府軍が人道に反する罪を犯したと糾弾した。反政府軍は三方からミスラタ侵入を試みたカダフィ軍を撃退したと言われている。

 一方、反政府軍は2日、戦闘で戦略的に重要な石油積み出し港のブレガを占領したと主張している。

 アメリカと同盟軍の戦闘機はブレガ近辺を一晩中爆撃し、誤って反政府側のピックアップトラックを攻撃してしまった。

 リビア国営テレビは、サブハに対するアメリカ主導の空爆で一般民衆が攻撃されたと主張した。リビア政府は、アメリカ主導の空爆で、何人かの一般人を含む少なくとも114人が殺され、445人が負傷したと語った。

 「3月20日から23日までの攻撃で、114人が殺害され445人が負傷した」とカレド・オマール厚生大臣が語ったと国営テレビは先週の記者会見の席上で報じた。

 政府発表の数字では、トリポリで104人、カダフィの故郷であるシルテで10人の一般人が殺害されたとなっている。

 国連難民高等弁務官事務所は、リビアから35万1600人が出国し、毎日1500人から2000人がエジプトに向かっている、と語っている。

 アメリカ軍高官によると、350機以上の航空機がアメリカ主導の対リビア空爆に参加しているという。

 アメリカ以外では、ヨーロッパ連合の12カ国がリビアに飛行禁止空域を設定する国連安保理決議の後、3月19日から開始された「オデュッセイの夜明け作戦」に参加している、

 リビアに於ける一般民衆の死亡者数の上昇は、国連安保理決議1973号のお墨付きの与えられた一般人の保護という名目の下に隠されている、膨大な石油資源を持つリビアに対するアメリカと同盟国が持っている、対リビア戦争の背後の本当の動機に対する疑惑を深めている。

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リビア空爆アメリカ戦闘機

◆4月1日

 リビアはやはり狙われていたようだ。あのパンナム103便爆破事件も、仲間のCIAやFBI捜査官らを殺害するためアメリカがでっち上げ事件だった。CIAのヘロインが絡んだ取引を保護するためである。そして濡れ衣はリビアに掛けられた。ハーグ特別法廷もグルだ。一切が茶番劇。

 しかし、このCIAの情報提供者であるスーザン・リンダウアー氏が語っているように、そしてこのブログでも何回も指摘したように、アラブの民衆は確かに目覚めだしたのであり、どのような工作と侵略が企てられようと、欧米の意図はやがては崩されていくほかないだろう。

 今日本で始まっている天変地異や原発問題とその影響、あるいは天変地異そのものが、やがて世界へと拡大していく気配にあり、彼らの足元さえも危なくなりだすのである。今は最後の嵐の前の静けさを楽しんでおればいいのだ。しかし一度(ひとたび)、事がおき始めれば、容赦ないことになっていくのを彼らも目のあたりにすることになる。

  
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●石油のためのリビアの血:バンパイアー・ウォー
http://www.thepeoplesvoice.org/TPV3/Voices.php/2011/03/28/libya-s-blood-for-oil-the-vampire-war
【3月28日 By Susan Lindauer】

 誰のことをコケにしているのか? アメリカ、イギリス、NATOは敵を封じ込めるために一般民衆のことは無視している。彼らの軍隊は毎日一般民衆を容赦なく爆撃している。彼らはリビアに目を向ける前にイラクとアフガンの殆どの市街を破壊してしまった。さて、一体本当は何が起きているのだろうか? 

 CIAによれば以下のことは起きていないことになっている・・・

 昨年の10月、アメリカの巨大石油会社であるシェブロンとオクシデンタル石油はリビアから撤退するという驚くべき決定を下した。一方、中国、ドイツ、イタリアは留まり、カダフィ政府と大型の契約をした。
 
 アメリカの工作員として、リビア外交員らとロッカービー裁判で交渉を開始していた者として自分はリビアの国連代表団と密接な関係を1995年から2003年まで持っていた。ロッカービー裁判が長丁場にわたったので、自分はリビアの高度な情報の裏話に対する特別なアクセツを保持していた。

◆昨年夏、その裏話が本当になりだした
 
 昨年の7月頃、自分はカダフィがアメリカとイギリスの石油会社に圧力を掛けて、特別な手数料を出させるようにし、パンナム103便の犠牲者の家族へのリビアの補償金のコストをキックバックさせているということを聞いた。ロッカービー爆弾事件のダメージの支払はリビアに対する制裁終了の条件であった。そして勿論国連はカダフィに対してハーグでの特別裁判のため二人のリビア人の引渡しを要請していた。ただしロッカービー事件におけるリビアの無実は信用ある人々は誰も知っていた。(支持率のポイントを稼ごうとする無知な政治家だけそうではないが)

 カダフィは実際上記の件をやったと自分は思った。彼はアメリカの石油会社から代償を引き出す時が来るのを待っていたのだ。彼は狡猾な奴で、非常に頭がよく抜け目がない。正に彼はそのように動いた。それで今や彼はリベンジし始めたのだ。アメリカは怒り狂った。カダフィは石油吸血会社が願うようには動かなかった。われらの時代のバンパイアーである石油産業界が地を徘徊し、諸国から生命を吸って自らの利益に対する渇望を満たしている。彼らがリビアに取り憑いた時、、カダフィは現代のロビン・フッドの役割を演じたのだ。国連の制裁下で苦しんだリビア人の損失を再び取り戻すことに執着した。

 一年前の2009年8月に遡って、270人が死亡したロッカービー爆弾事件で有罪となったたった一人のリビア人であるアブデルバセット・メグラヒは恩赦でスコットランドの刑務所から釈放された。表面上は、イギリス政府もスコットランド裁判所も、欧州裁判所にとって困惑させられる不服申立てを取り下げるという条件で、癌が進行しているメグラヒの自宅で死にたいという希望を受け入れたことになっている。メグラヒを釈放するという決定の後、ロッカービー裁判を扱うハーグ特別法廷における腐敗構造が明るみに出た。検察側の証人らが、メグラヒに対する証言をする見返りにアメリカから各自400万ドルを受け取ったと証言したのだ。司法の腐敗に関するショッキングな証言である。

 ロッカービー判決文は問題点に満ちている。1980年代のテロリズムについて知っている者は誰でも、CIAがレバノンの捕虜問題の危機の時にベッカー高原のヘロイン取引を絡ませたことを知っている。ロッカービー・コンスピラシーはヘロイン取引網を保護する見返りに、CIAと国防情報部によるイスラミック・ジハードからのキックバックに関する共同捜査を抹殺するでっち上げ作戦である。

 私自身が持つCIA工作員のレバノンとシリアに居住したリチャード・フュイズ博士によれば、CIAはレバノンからヨーロッパ経由でアメリカに向かうドラッグ・ルートを作っていた。彼の指摘は他のソースからの情報と合致している。つまり、「コレア作戦」はレバノンの捕虜の居場所の情報の見返りにモンザー・アル・カサーに率いられたシリアのドラッグ取引グループにパンナム便でヘロインをアメリカに運び出すことをさせていたという。CIAはヘロインを忍ばせたスーツケースは通関で調べられないようにさせていた。「ゴッドファーザー・テロ」と名づけられた作戦で、アル・カサーは今はコロンビアのドラッグ・カルテルと共謀してアメリカ人を暗殺したことで刑務所に入っている。

 ロッカービー事件を仕立てる時、チャールス・デニス・マッキー少佐が率いるベイルートの国防情報部チームは、CIAのヘロイン網に対する浸透が捕虜問題を延長させているかもしれないと疑っていた。もしもそうならば、その結果は厳しいものになるだろう。AP通信記者のテリー・アンダーソンは7年間地下に鎖で繋がれていたし、その他の96名の欧米の人々も殴られ、殺されると脅され、トラウマに悩まされていた。

 マッキーのチームは、麻薬ドルの利益を得ているCIAのダブル・エージェントは、彼らのドラッグ網が摘発されることになれば捕虜を囲っている者たちに警告するかもしれないとワシントン政府に警告を発した。政府は証拠を集めようと現地調査団をレバノンに送った。

 パンナム機が爆破された日、機上にはCIAとFBIの捜査官、ベイルートに派遣されたCIA副長官とマッキーとガノンを含む3人の国防情報部将官らが乗り込んでいた。彼らはヘロイン取引におけるCIAの役割、テロリストに資金提供する影響、そして捕虜危機に関するレポートを渡すため、ワシントンに向かう途中だったのだ。 

 つまり、ヘロイン取引からのCIAのキックバックを直接知る者たちは誰もがパンナム103便で死んでしまったのだ。50万ドル相当のヘロインが入ったスーツケースは残骸から発見された。これは腐敗の証拠として捜査員に属するものだ。

 この話の落ちは、アメリカ国務省が、政府職員はその特定の日のその特定の便への搭乗を避けるべきという、内部向けの旅行注意書を出していたことだ。それはパンナム103便は爆破されることが分かっていたからだ。その通り。皆さん、アメリカは攻撃があるということを知っていたのだ。
 
 許しがたい事は、誰もその事をチャールス・マッキーにもマシュー・ガノンにも告げなかったということだ。しかしその他の軍将官と外交官らはその便を取りやめ、クリスマス休暇で旅行するシラキュース大学の学生に席を空けたのである。
 
 これは獣の行為である。しかし、ヘロイン取引におけるCIAの役割を隠蔽するためメグラヒを非難することは、多くの人々が大変に不公平なこととして受け取ったし、証言を400万ドルで買収したこととメグラヒが終身刑を受けたことは卑劣過ぎる。

それはカダフィも重大な打撃として受け止めた。国連はリビアにロッカービー事件の犠牲者の家族に対して27億ドルをかき集めさせたが、これは犠牲者一人1000万ドル相当になる。アメリカが二人の重要証人に偽証する報酬として各自400万ドル支払ったことがはっきりしたことで、カダフィがリビアで操業しているアメリカ(とおそらくイギリス)の石油企業から代償を要請するという大胆な動きをしたという噂が夏の期間を通して広まった。

 リビアのキックバックと代償の要請は他のヨーロッパのとりわけ今リビア攻撃の先鋒となっているフランスとイタリアの石油コングロマリットにも拡大した。

 自分は昨年夏、問題があったことを知っていた。ペイバックは両サイドだったかもしれない。テロの嘘の申し立てで刑務所に10年いて、許しを期待している無実の男を見ているのではない。アメリカとイギリスは驚くべき身勝手な動きをしたのだ。カダフィが公正の天秤の目盛りのバランスを取ろうとしたことは、民族主義の正当なひらめきを示していたと認めるべきである。

 しかし、彼のクレームが正当化されたとしてもカダフィは火遊びをしてしまった。反撃されることを知った上でなければ、専制君主を攻撃するようなことはしないものだ。正にそういうことが今起きていることだ。

 自己欺瞞はやめよう。これは石油の戦争なのだ。そしてこれは帝国主義者のダブルスタンダードの臭いを放っている。グローバル・リサーチのチョスドフスキー教授の二つの論文は必読文献だ。「リビア作戦と石油のための戦い:アフリカ地図の引き直し」と「反乱と軍事介入:アメリカ・NATOのリビア・クーデタ計画?」

 アメリカやNATOのリビアに対する行動に正当性はない。国連憲章は主権国家が自分達の政府に対する反乱者を制圧する権利を認めている。更には多くの評者は軍事介入の計画がアメリカとヨーロッパの指導者らが認めたいレベルよりずっと大掛かりであると指摘している。

 自分としては、戦争計画作成はアラブ世界で民主化運動が始まる数ヶ月前から始まっていたことを知っている。アメリカとヨーロッパの石油政策にとって幸運なことだった。多分幸運過ぎたと言えるだろう。

 チョスドフスキーが書いているように、「数百人の米英仏の軍事顧問団が2月23日と24日にリビアの東部にあるシレナイカに到着した。これはカダフィに対する反乱が始まってから7日後のことだった。情報将校を含むこの顧問団は、沿岸都市のベンガジとトブルクで戦艦とミサイル艦から下船した。東リビアの地上の特殊部隊は反乱勢力に対し隠れた支援を行った」。ロンドンのタイムズ紙によれば、8人のイギリス特殊部隊コマンドが軍事顧問として行動していてベンガジで逮捕されたと言う。

 我々は米英、それにヨーロッパが7日間の短期の軍事介入を計画し、協調し、実行することを信じさせられようとしている-2月中旬に始まったリビア人の反乱からリビアに軍事顧問団が到着した2月23、24日まで!


◆それは戦略的に不可能だ
 
 シェブロンとオクシデンタル石油がアメリカ政府に不満を口にし、カダフィの民族主義的姿勢が石油商売に介入してきたと苦情を言った時、カダフィの運命が数ヶ月前に決められていなかったということを私に納得させることは誰もできない。その時から、軍事介入ということが計画表にあったことは、愛国者法が9月11日を待ちながら引き出しの中に準備されていたと同様に確かなことである。

 メッセージはシンプルだ:石油企業に対する要求を続けよ、そしてあなたの政府と民衆はそのツケを支払わされることだろう:我々にあなたのところの石油を出来る限り安価で与えよ、さもなくば死だ。

 自己欺瞞はやめよう。誰もリビアやイラクの苦悩に関心を持つ者はいない。村を救うためにそこを爆撃するようなことはしないものだ。アメリカ、イギリス、NATOは隣のいじめっ子なのだ。巨大石油企業の用心棒なのだ。
 
 リビア、イラク、アフガンは共通して持っているものがある。彼らは膨大な石油・鉱物資源を持っている。それで、彼らは私が言っている「バンバイア・ウォー」の犠牲者なのだ。アラブの君主らは報酬を得ている一方、吸血鬼らはアラブの民衆から生命の血を抜き出している。彼らは豊かな自分らの社会の中でようやく生きている状態だ。民衆と国内経済は社会秩序を維持するために保たれているが、自分達の国家の冨の滋養を摂取できないでいる。

 民主化革命は警告を発しているということを、巨大石油企業、あるいはアメリカやイギリス政府内の彼らの守護者たちが理解している、ないしはどう対処すればいいのか分かっているとは思えない。アラブの民衆はこの犠牲にされ続けるという事態にほとほと嫌気が差している。彼らは自分達を主張し出したのであり、また自分達の国家から生命の血を抜き取るこの吸血鬼らの心臓をどうぶち抜けばいいのか理解しだしている。

 彼らが理解した時が、悪辣な者たちの最後だ!


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