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モサドあるいはCIAの工作か?

◆12月1日

 イラン人核科学者が爆弾テロにあって一人死亡し、一人は負傷した。パレスチナ人の支援をしているイランが核の能力を持つことを極力阻止せんとする勢力の仕業と考えて間違いないだろう。

 以下の記事にあるように、今年1月にもイランの核科学者の一人が殺されている。イスラエルのモサドの工作員の仕業と言われている。今回も恐らくは同じ筋の仕業と思われる。

 中東の大国の一つであるイランが核能力を持つことをイスラエルは非常に恐れている。もしもイランが核兵器を持つようになれば、イスラエルの中東における絶対有利の条件が無くなってしまうからだ。

 イスラエルは自分自身が、問答無用の軍の使い方をしてきたから、同じような報復の仕方で来られた場合、最終的には核兵器(原子爆弾・水素爆弾etc)の使用という手段があるので勝てる道があったし、またそれを暗黙の脅しに使用することができたが、イスラエルよりも大国であるイランがその最終兵器を所有するようになった場合には、イスラエル側は今までの傍若無人的な活動は許されなくなる公算の方が大きくなる。

 だから、どうしてもイランに核能力を保有してほしくないのである。イスラエルもイランも同じく、モーセの律法にある、目には目を、歯に歯を、という教えを奉じる国家だから、相手から受ける打撃と同等以上の打撃を相手に与えるという思想が存在している。これは宗教がらみだから無視できないし、むしろ律法として実行することが要請される。 

 しかしそれを実行すれば、核戦争の場合には、イスラエルは小国のため自国を滅ぼす選択肢にもなるので、相手に核兵器が存在している場合には、非常に苦しい状況に陥る。従って、イスラエルとしては潜在的敵国には核能力を保有させてはならない、という結論になる。しかしイランは核兵器保有を目指しているわけではない、とイスラエルの疑惑を否定している。

 イスラエルは自分たちが他の民族に対して嘘も平気でついてきた歴史があるから、イランの言うことも信用できない。これは自分の姿を相手に投影して見ているからそうなるのだ。そしてその恐れの為に(つまり自分の影に怯えて)イランに対するあらゆる工作を駆使してきた。しかしやられるイラン側もそこまでやられれば、当初の考え方を変えて、本気でイスラエルを潰したくなる勢力が大きくなるかもしれない。


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●イラン核科学者の暗殺
http://www.haaretz.com/news/international/iran-nuclear-scientist-killed-by-car-bomb-in-tehran-1.327615
【11月29日 Haaretz】

 イランの首都テヘランで29日、イランの核科学者が一人殺され、もう一人の科学者も同様の手口で別の場所で爆弾攻撃を受け負傷した。

 ファース・テレビ・サービスは、両者ともオートバイに乗った暗殺者によって車に仕掛けられた爆弾による攻撃を受けたという。この容疑者はアメリカとイスラエルの工作者だと見られている。

 国営放送局ISNAは、犠牲となった二人はマジド・シャリアリ氏とフェレイドウン・アバシ氏であると公表した。両者ともテヘランのシャヒド・ベヘシュティ大学の教授である。

 ISNAによれば、シャリアリ氏は死亡し、アバシ氏と彼の妻は負傷し病院に運ばれたという。親政府系サイトの「mashreghnews.ir」は、アバシ氏は核物理学のPhDを持っており、イランの国防省におけるレーザー専門家で核同位元素分離におけるイランの数少ないトップレベルのスペシャリストだという。

 このサイトでは、アバシ氏は革命防衛隊のメンバーだという。また氏はこの革命防衛隊傘下にあるイマム・ホセイン大学の講師を勤めていたという。

 今年1月、もう一人別のイランの核科学者である、マスード・アリ・モハマディ氏が殺害されている。

 国営メディアは当時、アリ・モハマディ氏はオートバイに結び付けられていた遠隔操作による爆弾で殺されたと報じた。

 当時も同じくイランは、イスラエルとと欧米がこの献身的で革命的な科学者の殺人事件の背後にいる、と非難した。

 しかし反対派のサイトであるJarasでは、アリ・モハマディ氏は反対派の支援者で、問題となった2009年の選挙では穏健派のミルホセイン・ムサビ師を支持したと言っている。

 2009年2月、イギリスのデイリー・テレグラフ紙は、イスラエルがイランの不正な兵器計画に対抗する戦いの一環としてイランの核科学者らの暗殺をしていると報じた。

 このテレグラフ紙は、欧米の情報機関のアナリストが、イスラエルのモサド工作員がイランのイスファハン・ウラン施設のトップの核科学者であるアルデシール・ハサンプール氏の暗殺の背後にいると述べていると報じた。この科学者は2007年、不可思議な毒ガスによって死亡したという。

 イスラエルと欧米はイランが核兵器を開発しているとして非難している。イランはそのことを否定している。

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4月の軍事演習時の革命防衛隊の監視兵

◆11月25日

 このブログでも紹介したように、イランは23日から大規模な軍事演習を始めている。特に防空演習に力を注ぐようだが、これは当然でイスラエルがイランの核施設並びに軍事施設を空爆で先制攻撃する可能性があるからだ。

 この先制攻撃の論理が、「平和を守るための戦争」、ということだ。平和を守る為にも戦争をするのだから、結局平和はやってこない、という結論になるだろう。

 この論理矛盾を攻撃する者たちは意に介さない。ようするに、問答無用で敵対勢力はことごとく破壊する、という意思だけが明瞭であることが分かる。

 このイスラエルの病理については多少とも指摘してきたが、日本人の精神構造とやはり違うものであることを、我々は認めざるを得ないだろう。その病理の元にあるものの一つが「タルムード」の教えである。これについてもこのブログで何回か取り上げた。

 このため、イランは世界最強の防空システムであるロシアのS-300を買い入れることにして支払まで済ませたのだが、ロシアのメドベージェフ大統領は最終的にこの契約を反故にしてしまった。それでイランは独自に防空システムを開発し、そのテストまでし終わったとしている。

 限られた生存圏である地球環境内で、物質的に保障された生活を確保し、かつ拡大する物質的欲望を限りなく満足させようとすれば、どうしても衝突は避けられない。この問題の最終解決は、経済でも政治でもなく、哲学であり、宗教である。

 今の経済の専門家や政治家らが、このような人間存在の根本問題にまで思考を及ぼし、あるレベルでもいいからその回答なり解決策なりを持ってことに当っていればいいのだが、そのような高度なレベルにある経済人も政治家も殆ど見当たらないのが現状だろう。

 従ってここしばらくは物騒な世界が継続しそうである。

 
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●イランの最大級防空演習
http://www.reuters.com/article/idUSTRE6AF4P320101117
【11月24日 Global Research】

 かつてなかったほどの最大級の防空演習と言われる軍事演習がイランで23日から始まった。これはアメリカとイスラエルがイランの核兵器保有阻止のための手段としての選択肢から除外していない空爆に対する防衛能力をテストするためのものである。

 イランの英語サイトであるPressTVでは、この5日間にわたる軍事演習では核施設近郊で行われ、長距離ミサイルのテストも含まれるという。

 11月20日、革命防衛隊司令官は陸上部隊は「実際の戦闘」のようにイランの核施設近くでの軍事演習を行ったことがある、と述べた。

 欧米諸国では、イランの核計画は核兵器計画を覆い隠すためのものではないかと疑っている。

 イランが核武装すれば自国の存続に対する脅威であると見るイスラエルと同盟国であるアメリカは、イランに対する先制攻撃の選択肢を除外していないが23日、ロバート・ゲイツ国防長官は軍事攻撃の選択肢に強く反対すると語った。
 
 「大規模な軍事演習・・・はイラン領空と人口密集地ならびに核施設に対する脅威に対応する即応性を改善することだろう」とイラン領空への脅威に対処するアハマド・ミガニ空軍幕僚長は国営テレビ放送で語った。

 軍事攻撃に対応する用意はできていることを示す為、イランは繰り返し軍事能力の進展状況を発表してきている。

 欧米の軍事関係者の中には、イランが核兵器を運搬できる最新鋭のミサイルを開発したり公表されたミサイルテストを実施していると疑う者もいる。
 
 これに対しイランはミサイル開発は防衛的な用途が目的である、と否定している。
 
 今月初めイランは、ロシアのS-300ミサイルシステムの国産型を開発し、まもなくそのテストを行うと語った。

 ロシアは今年6月、国連の制裁を支持し、イスラエルとアメリカの執拗なロビー活動を受けた後、イランにS-300を引き渡すことを拒否した。

 このS-300は移動型長距離防空システムで、大陸間弾道弾ミサイル、巡航ミサイル、低空飛行航空機を捕捉し追尾し破壊することができる。

 イランはウラン濃縮作業を停止しないことで国際的制裁を何回か受けてきている。ウランは原子力発電所の燃料になるよう濃縮することができ、更に高度に濃縮作業を進めれば核爆弾を製造できるまでになる。

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イランの防空ミサイルシステム

◆11月21日

 イランは首都テヘランに対する巡航ミサイルでの攻撃に対処しうるという防空システムの実験に成功したということだ。
 念願だったS-300の引渡しをロシアが拒否したため、その代替のシステムを独自に開発した、ということのようだ。

 以前から、イランはそのことを指摘してきたから、それが今実現した、ということなのだろう。勿論イラン側の主張そのものの信憑性は分からない。しかし巡航ミサイルは速度は速くないから、彼らの工夫でそのようなミサイルを撃墜するシステムが開発されたとしても、そんなにおかしくはないだろう。

 アメリカも中間選挙で民主党が敗北し共和党との協調が必要な情勢となってきたので、イランに対する「軍事的選択肢」が現実味を帯びてきている。またイスラエルはイランの核能力獲得時期のタイム・リミットを常に問題視してきている。従って、両者の緊張は高まりこそすれ、沈静化には程遠い。世界はまだ暫くは危ない橋を渡る期間があるようだ。

 
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●イラン防衛:巡航ミサイル攻撃に対応
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5gdF21zptxLmrmasQIwmw9eY8m7tg?docId=CNG.df2a4d2f00f0c5f1a1eb1fddae867df7.2b1
【11月19日 AFP】

 イランの軍最高将官は19日、イランが巡航ミサイル攻撃に対する防空システムで守られていると語り、イランの核計画に対しての攻撃に対する警告を発した。
 「テヘランは巡航ミサイルに対する攻撃に対して防空システムによって守られている世界でも稀な都市である」と、アミル・アリ・ハジザデ革命防衛隊航空師団長が語ったとファース・アンド・メール通信は伝えた。

 師団長はこの防衛システムについて詳細は語らなかったが、今週の軍事演習の期間中にテストされた、と語った。
 「敵国に使用されている基地は敵と見なしイラン戦闘機のの標的である。アメリカに基地を提供している諸国は注意深く考慮するべきであろう」と彼は警告した。

 イスラエルとアメリカはイランが強く否定している核兵器獲得を阻止するため軍事攻撃の選択肢を排除していない。

 反対にイラン将官らは繰り返し、いかなる攻撃があろうとそれを破砕すると警告してきた。

 イランは18日、ロシアがS-300の契約を無効にした後、ソ連時代のミサイルの改良版の発射実験を「成功裏」になし終えたと発表した。



●改良型FM-80とラピアミサイルの発射実験に成功
http://www.tehrantimes.com/index_View.asp?code=230608
【11月20日 Tehran Times】

 イランは新型FM-80とラピアミサイルの発射実験に成功した。これらのミサイルはイラン内で改良されたものだと19日、ハミド・アルジャンギ陸軍准将が語った。
  
 イランは18日、「ベラヤト3の防空」と名づけた、防衛能力改良を目指した5日間に渡る全国的防空演習を開始した。

 この軍事演習のスポークスパーソンのアルジャンギ准将は、二つのミサイルは電子光学装置とレーザー距離測定器が装備されている、と語った。
 「これらのミサイルはいかなる電子的ジャミングにも影響されず、1万フィート離れた標的をヒットすることができる」、と語った。

 18日発射実験されたメルサド中距離ミサイルについては、いかなる最新型航空機が低空ないしは高空で侵入してきても捕捉し破壊することができる、と語った。新世代メルサドミサイルは電子戦争にも使用できる、とアルジャンギ准将は語った。

 准将はどこでも、「19日には、特殊な対巡航ミサイルシステムが配備されることになる」と語っていた。更に加えて、19日には、模擬の軍用機を対空砲が成功裏に打ち落とした、と語った。

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ワクチン接種率が低下している

◆11月16日

 今年もまたインフルエンザの季節になってきた。インフルエンザと聞けば、ワクチンとなるのだが、鳥インフルエンザや豚インフルエンザで大騒ぎし、大量の外国製「ワクチン」を買いだめした日本の厚生労働省が、大量廃棄処分したのはついこの間のことだった。これなどは、この世界を支配する国際金融勢力の「ワクチン大量販売」戦略にうかうかと乗っかってしまったからだろう。

 アメリカでは教育レベルの高い層は、子供たちにワクチン接種をすることを拒否し始めているようだ。要するにワクチン接種による発症の予防と、ワクチン接種によって却って健康を害する、という両方の面を天秤に掛けての判断があるのだろう。タミフルは効かないといわれて久しい。効かないどころか投与された者がおかしな行動を取り死亡するケースが多い。

 要するに、偉い方々(世界保健機構などのこと)が何か重々しく語ると、一般の方々はそれをそのまま重々しく受け止め、その偉い方々の言いなりにワクチン接種などをしたがるのであるが、この「偉い方々」が偉くもなんともなく、金儲けを主とする勢力の走狗だとすれば、どう理解すべきなのか、と言う問題なのだ。

 我々は自分自身を守ることを考えねばならない。偉い方々、権威ある人々、こういう者たちの言うことを鵜呑みにしてはならないのだ。一番重要なことは、免疫力を強化するということだろう。ワクチンなどに頼らなくても、インフルエンザを凌駕できる免疫力をもてばいいのだ。薬に頼ることは、その考え方から改める必要がある。
 

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●教育レベルの高い家庭ではワクチン接種拒否者が増大 http://www.naturalnews.com/030402_vaccinations_intelligence.html
【11月15日 Ethan A. Huff】

 今年の「ステイツ・オブ・ヘルスケア・クオリティ」年次報告書によれば、民間保険に入っている教育レベルの高いアメリカ人は、子供へのワクチン接種に消極的になってきている、という。この報告書では、2008年と09年の期間でワクチン接種率が中流・上流の家庭で4%下がったと指摘している。

 「こうしたワクチン接種率の下落というのは始めてのことだ。しかもかなりの率だ」と、NCQA(全米品質保証委員会)の公共政策コミュニケーションの副会長サラ・トーマス氏は「ヘルス・デイ」誌で語った。「この理由についてはまだ良く調べていないが、どうも親たちは副作用や自閉症を心配して子供たちにワクチンを接種したがらないようだ」

 その反面、メディケアーなど政府の福祉計画に関わる貧困層の人々のワクチン接種率は上昇傾向にある。フリーのワクチンを医者たちに分配している「子供たちにワクチンを (VFC) 」などのプログラムが、このような社会・経済的なグループの人々の間でのワクチン接種率の増大に拍車をかけてきている。

 多くの専門家らは、ワクチンは世界の公共衛生上の偉業の一つであると強調するが、多くの研究が指摘していることは、ワクチンには効果がないということだけでなく、子供と大人両方に害を与える、ということだ。(http://vactruth.com/).

 勿論、ワクチンは安全であり効果がある、とする研究もあるのだが、全てとは言わないまでも多くのこれらの研究はまさに、これらのワクチンを製造する医薬品会社によって資金援助を受けているのである。 (http://www.naturalnews.com/030025_v…). 実際、ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌の元編集委員は、業界の腐敗の広がりについて、「公表された臨床研究の中味を信頼したり、信頼されている医師の判断にまかせたり、権威ある医療ガイドラインに依存することはもはや不可能だ」と語っている。

 ワクチン接種をしないと決めた家族を「無責任」であり「誤った情報に惑わされた」と多くの者たちが批判するだろうが、安全性を考えてワクチン接種をしないということは、恐怖を和らげワクチン販売を増大させるために利用される「研究」を頭から信用することより論理的なのだ。

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アメリカのイラン攻撃の可能性

◆11月11日

 中間選挙で共和党が勝利したことで、イランに対する政策に変化が生じてきそうだ。アフガン戦争やイラク戦争を始めたブッシュ政権は共和党政権であったが、オバマ大統領の民主党政権も経済復興のためにはイランに対する戦争、という危険なカードを振り回し始めた。

 要するに、金のための戦争である。実はこれがアメリカを牛耳る勢力、国際金融勢力の今までのやり方だったのだから、珍しくもないのである。議員やコラムニストが戦場で死ぬわけではない。若い兵士が死んでいくだけだ。だから彼ら、国際金融勢力とその者たちの走狗である議員やコラムニストらは戦争を煽り支持する。

 しかしこのような勢力は徐々にその力を失いつつある。以前の記事にもあったように、内部抗争で熾烈な戦いをしている彼らは、お互い潰しあっているからだ。従って彼らの勢力がそう長いこと保つことはない、と見ていいだろう。だから、これからの数年間が最後の絶頂期を形成するだろう。

 オバマ大統領に対する見方として、彼が前の大統領たちと同様、この国際金融勢力の走狗である、という見方が一般的かもしれないが、そうとばかりは言えない要素がある。ただ、実際上、走狗のごとき動きしか取れない環境下にある、とは言えそうだ。そのようにしなければ、今頃は殺されていた可能性が高い。

 しかし、彼が第2期も大統領職を続けられるようになった場合、つまり2012年以降になれば、新しい動きを始められるようになるかもしれない。その間、イランとの間、あるいはその他の地域で、なんとか戦争を回避することができれば、チャンスは大きいだろう。


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●アメリカの対イラン開戦の脅威が増大
【11月8日 by Bill Van Auken】

 共和党のリンジー・グラハム上院議員は中間選挙後、イランに対する全面的な戦争とそれによってイランを無力化し抵抗を不可能とするよう呼びかけることで、アメリカのイランに対する強硬姿勢が高まってきていることを示した。

 グラハム議員は6日、カナダのハリファックスで開催された国際安全保障会議の席上で、イランの核計画との関係で「封じ込めは選択肢にない」と宣言した。

 アメリカ政府と同盟国はイランが核兵器開発のため核計画を進めていると非難してきた。イラン政府はこの非難に対して、彼らの核計画は平和的で民生用であるとずっと否定してきている。

 1930年代ドイツであった全面戦争のレトリックを使いながら、南カリフォルニアの共和党議員はアメリカの攻撃は、「単にイランの核計画を無力化するだけでなく、彼らの海軍を沈め、空軍を破壊し、革命防衛隊に決定的なダメージを与えるだろう。つまり、あの政権を無力化するということだ。反撃の能力を破壊する」ために行われるであろうと断言したのだ。

 グラハム議員は、民主党の敗北にも拘わらず、オバマ大統領が、「イランに対して制裁を超える強硬姿勢で臨むならば、イランが核兵器を開発するのを許すわけには行かない、という考え方である共和党の支援を感じるようになるだろう」と言っている。

 このファリファックスの会議で、グラハム議員に同調したのは、コロラド州のマーク・ユドール民主党議員である。彼はイランに対する制裁の継続を擁護すると同時に、「あらゆる選択肢がある」と婉曲な表現で軍事行動を支持した。

 同じ会議の席上で、イスラエルのエフード・バラク国防大臣は、イランを「世界の秩序に対する主要な脅威」と表現した。彼は、イラン政府は「軍事的核能力を獲得する決意をしている」と述べ、それが、「考えられるあらゆる非拡散制度の終わり」であろう、と述べた。

 国連の核非拡散運動を無視し、中東で唯一の核兵器保有国であるイスラエルは、イランに対し軍事攻撃を掛けると何度も脅している。先月、イスラエルのユバル・ステイニッツ金融大臣は、もしイランがアメリカ政府の要請を受け入れなかった場合、イランに対する軍事行動となる海上封鎖をすべきであると述べた。、

 こういった最近の脅しは、イランと、米、英、中、仏、ロ、それにドイツを加えた5カ国プラス1諸国との次の交渉の1週間前に出てきたものだ。この会議はウィーンで開かれることになっている。

 中間選挙における共和党の勝利は、アメリカの外交政策を大きく右 寄りに傾けるだろう。そしてイランに対する戦争の脅威は強くなるだろう。下院外交委員会の議長はイリーナ・ロスレチネン議員である。彼女はイランとの外交交渉に反対し、キューバに対する政策で強く支援したようなある種の経済的封鎖を推奨している。

 ロスレチネン議員はまた、ムジャヒディン・ハルク(MEK)の熱烈な支援者である。彼らはイラン内部でテロ攻撃を行っていると言い、アメリカ国務省に外国テロ組織と指名されているグループである。
  
 下院の共和党員のほぼ3分の1がイスラエルがイラン攻撃をする際に明確な支援をするという7月の採決を支持した。

 オバマ政権と議会の民主党員は既にイランに対する脅しを強化してきている。国連安保理による新たな制裁をイランに対して施した後、オバマ政権は7月アメリカ独自の制裁案を可決した。これはイラン経済を弱体化させることを狙ったもので、人々の生活を困難に追い込むことで、政権の不安定化を進めようというものである。

 これらの制裁はアメリカ市場への参加やアメリカ政府との間の契約の機会を奪うことにより、イランに投資する銀行や貿易をする企業を罰するものである。この制裁は特にイランのエネルギーセクターを標的にしている。

 先週ニューヨーク・タイムズ紙のデイビッド・サンガーの記事によれば、来週のウィーンでの会談にイランが来るとしても、アメリカ政府は交渉の進展を調べるだけであると言う。会談に参加する主な目的は、「新しい、しかも驚くほどに広範囲な経済制裁がイランの核計画に変化をもたらしているのかどうか」を計るためである、という。

 この記事は、新しいアメリカの提案は、「昨年最高指導者のアヤトラ・ハメネイ師が拒否した一件より更に面倒なもの」であると指摘している。この提案では、核燃料製造を停止することを要求し、1年前の会議で試験的に合意した定められた量の3分の2以上のウラニウムを破棄するよう要求しているのだ。

 タイムズの記事は、アメリカ政府は、制裁措置は今のところなんら見るべきものはない、と考えているとし、そのことで、「ホワイトハウス内では、軍事的な選択肢についてオバマ大統領が公で話すことで、何か効果があるのか却って逆効果ではないのか、との議論が起きている」と言う。

 オバマ大統領の中東アドバイザーのデニス・ロスは、アメリカの主要な親イスラエル・ロビーである、アメリカ・イスラエル公共問題委員会(AIPAC)の10月25日の会議の席上で、同様の内容の話をしている。

 アメリカの制裁がイラン内に山のような経済的危機、インフレ、失業をもたらしていると自慢した後に、ロスレチネンは暗黙の内に戦争の脅威を示唆している:「最終的には、イランが直面している厳しい圧力によって彼らがその態度を変更することを希望する。交渉の余地はまだ開かれているし、我々も勿論平和的な解決を望んでいる。しかしイランが増大する経済的ダメージや孤立化にもかかわらず、懲りずに今の姿勢を続けるのならば、オバマ大統領が、イランが核兵器を保有するようになることを阻止するつもりである、と何回も語った言葉をイラン指導部は注目すべきである」

 イランに対する最も衝撃的な軍事的脅しを増大させる呼びかけは、「戦争復興?」のタイトルのコラムであった。中間選挙の前日に、いわゆる「ワシントン・プレス部隊」の部隊長と言われるワシントン・ポスト紙のコラムニストであるデイビッド・ブローダーによって書かれたものだ。

 深まるばかりの経済危機がオバマ大統領が2012年の二期目の選挙に勝つ為には「弱気にさせる状況」を生み出していることに不満を述べ、民主党の大統領の臆目もない支持者のブローダーは、この問題を克服するための二つのシナリオを書いた。1番目は、経済危機はビジネスサイクルの変化によって克服されるだろうという他愛もない希望的観測だ。ブローダーは「市場は行くべきところに向かっている」と結論付け、そのような結果は頼りにならないとしている。彼は激動の20世紀の歴史を鑑みて別の解決策を示唆している。「フランクリン・ルーズベルトと大恐慌を見つめ直すべきだ」として、「結局何があの経済危機を克服させたのか、それは第2次世界大戦だ」と書いている。

 「ここに、オバマ大統領が生き残る道がありそうだ。イランが核大国にならんとする野望に対抗するため議会における共和党の強い支持を受け、2011年、2012年を通してイランの神権政治権力との対決劇を演出することができる。これは、政治的に彼を助けることになるだろう。それは、野党は彼を支持するからだ。そして緊張が高まれば我々は戦争準備を促進し、経済は改善されるだろう」

 ここに一つの問題がある:経済復興と再選キャンペーンのための穏当な提案は、もしも数百万人でなければ数十万人の人命の損失を伴う、ということだ。このような血なまぐさい提案の根底にあるものは、アメリカの二つの右翼的・親帝国主義的政党のどちらかの、単に皮肉っぽい政治的計算であるばかりでなく、アメリカ資本主義の歴史的衰亡と1930年代の大恐慌以来の世界資本主義システムの最大の危機というものだ。

 軍国主義は両政党に歓迎されている。これは、アメリカ資本主義の経済的衰亡を、地政学的に決定的なエネルギー地帯である中東と中央アジア地域にアメリカの覇権を構築するために軍事力を行使することで解消することができるという、支配階級のコンセンサスを反映している。 

 オバマ政権の動きと共に、ブローダーと共和党員の言葉は、、新しい、世界的大災害を引き起こす危険を伴う、今まで以上に悲惨な戦争の脅威を強調している。

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