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アフガンのカルザイ大統領
◆8月25日
アフガンに2万6000名の外国警備会社要員がいるという。アフガンのカルザイ大統領はその民間警備会社要員がアフガンにとって真の治安勢力として活動をしているわけではなく、裏ではマフィア・グループとつながり、却ってタリバンその他の武装勢力に対する支援活動をしていると指摘、今年一杯で国外に出るよう通達を出した、という。
アフガンやイラク戦争の目的が一体なんだったのかという問題とも繋がることだが、アメリカ発の戦争はほぼ間違いなく、戦争を起こすことで生じるさまざまな需要、これに対する供給を請け負うことで金儲けに繋がっている、という点を忘れてはいけない。要するに戦争こそが最大の金儲けの機会なのだということだ。
従って、アメリカ政府が雇った民間の警備会社は、表ではさまざまな治安活動の補佐のようなことをしているのであろうが、裏ではその治安を乱す勢力に支援している、というカルザイ大統領の指摘は事実であろう。カルザイ大統領自身がアメリカの都合で大統領にしてもらっている人物なのだが、彼は彼自身の志もあるのだろう、アフガンを少しずつでもまともな国家に生まれ変わらせたいと願って不思議ではない。どんな人間にも良心はあるのだから、アメリカの傀儡だったアフガン大統領が、徐々に本物の大統領として自国をよくしたいという愛国心が強くなっていってもむしろ当然かもしれない。
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●傭兵がアフガンのタリバンを支援している
http://www.presstv.com/detail/139743.html
【8月23日 PRESSTV】
アフガニスタンのカルザイ大統領は、民間警備会社がアフガン社会の腐敗の根源だ、と語った。これらの会社がマフィア・グループと連携してタリバンを支援しているという。
「私はアメリカの納税者に向かって、まじめに働いて得た貴重な金を、アフガン国民に対して多くの宜しからざることをしているばかりか、マフィア・グループと連携しておそらくは武装勢力や反乱勢力、テロリストに対する資金援助をしている民間の警備会社に支払う愚かなことに使わないよう、訴えている」とカルザイ大統領は23日語った、とロサンジェルス・タイムズ紙が報じた。
アフガン大統領は、全ての民間警備会社に対し今年一杯で営業を終了するよう通達した後、このコメントを発表した。
カルザイ大統領は、アフガン全土で4ヶ月の猶予を設定して営業を停止するようにさせ、この民間警備会社がタリバンに対する作戦の障害となっている腐敗の源であると語った。
しかしながら、ペンタゴンのホィットマン・スポークスマンは23日、アメリカとしてはもう少し段階を踏んだ撤退が望ましいと語った。「慎重に、しかもこのことが示すスケールと展望を見据えた上での方法が望ましい」。
「我々はアフガン政府と共に、監督面での不行き届きやマネージメントを改善し、治安情況の改善に従って段階的に彼らの数を減らす計画を進めながら、警備会社がもはや必要ないというその時までは、活動することだろう」とウィットマン氏は語った。
現在2万6000名の警備要員が、戦争でずたずたになっているアフガンでアメリカ政府の下で活動している。
カルザイ大統領は、ABCテレビの番組である「今週」で、これらの警備会社は「アフガン政府に対して、並行した治安勢力としてある」と語り、「彼らはアフガニスタン国民から略奪と窃盗をしている」し、その内のいくつかは、「夜間はテログループに変身する」と語った。
アフガン大統領は更に、外国の警備要員はアフガンの国内の警備要員や警察官よりずっと高給を受けていると指摘しそのことがこれらの国民の間の不満を募らせている、と語った。
「我々は彼らを道路やバザー、通りから追い出すだろう。これらの仕事はアフガン政府やアフガン警察の仕事である」と大統領は語った。
カルザイ大統領はまた、外国大使館は各自の契約上の警備要員を保持することができる、と語った。
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イラン初めての無人爆撃機
◆8月23日
イスラエルが無人機の投入など軍事力を向上させているのと同調するように、イランも今回無人爆撃機を公開した。イスラエルの軍事的な優位性がイランの追いかけでその差を徐々に縮められている。
オバマ大統領がイラクから軍を撤退させ、公約を実現しつつある中、イスラエルはパレスチナとの和平交渉のテーブルにつかざるを得ない状況であることを察知したようだ。
これからも長い道のりであろうが、イランを攻撃すれば、手ひどいしっぺ返しを受ける可能性がますます増大している状況を受けて、イスラエルは否応なしにパレスチナとの和平を進めていかざるを得ないであろう。またそれが、彼らの唯一の辿るべき道なのだ。
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●イランで最初のドローン爆撃機製作
http://en.rian.ru/news/20100822/160296266.html#comm
【8月22日 RIA Novosti】
イランは22日、最初の国内生産の無人爆撃機を披露した、とプレスTVが報じた。
4メートルの無人機はカラール(ストライカー)と名づけられ、イランのアハマディネジャド大統領によってイランの防衛工業の日の儀式の中で披露された、とプレスTVは報じた。
無人爆撃機のお披露目はイランとロシア専門家がイラン最初の原子力発電所に燃料を注入し始めた翌日行われた。
イラン発の原子力発電所となるとなるブシェール原子力発電所建設は1975年、ドイツの複数の建設会社によって始められた。しかしこれらの会社は、1979年のイスラム革命とそれに続いて起きたテヘランの米大使館包囲事件のためアメリカが行ったイランに対するハイテク技術に対する経済封鎖のため撤退した。その後ロシアが1998年、建設を完了するという契約を1998年2月に結んだ。
欧米ではイランは民間用の発電の平和的目的の核計画に見せかけて、核兵器を製造しようとしていると疑っている
●イランが無人爆撃機…巡航ミサイルも搭載可能
【8月23日 読売新聞】
イランのアフマディネジャド大統領は22日、同国が開発を進めていた無人爆撃機「カラール」(ペルシャ語で「攻撃者」の意味)が完成したと発表し、国営テレビは同機が離陸、飛行する模様を放映した。
同国保守派系ファルス通信によると、同機は移動可能な発射台から打ち上げられ、航続距離は約1000キロ・メートル。事実とすれば、ペルシャ湾岸の米軍基地への攻撃も可能となる。巡航ミサイル4発、または、115キロ・グラム爆弾2発を搭載できるという。
大統領は、同機の完成で「敵が行動を起こす前に、敵の拠点を撃破することが可能になる」と述べ、先制攻撃での使用を想定していることを明らかにした。国営通信は、「米国などが無人爆撃機技術を独占する状態が、これで崩れた」と報じた。
地上から遠隔操縦が可能な無人爆撃機は、米国が開発した「プレデター」改良型が、2003年のイラク戦争で実戦投入された。米軍は、アフガニスタン、パキスタンで、イスラム武装勢力タリバンなどに対する攻撃にも使用している。
●中東和平交渉 9月にもワシントンで再開へ
【8月21日 CNN】
イスラエルとパレスチナ自治政府が9月2日からワシントンで直接和平交渉を行うことで合意した。実現すれば、イスラエルのガザ侵攻で和平プロセスが頓挫した2008年12月以来初の直接交渉となる。
交渉には、中東和平プロセスを仲介する米国、ロシア、国連、欧州連合の4者(中東カルテット)のほか、エジプトとヨルダンの代表も加わる。ヒラリー・クリントン米国務長官は、(直接交渉の)目的は中東和平合意に向けたすべての問題の解決にあり、1年以内に完了するとの考えを語った。
イスラエルのネタニヤフ首相は直接会談を歓迎する意向を表明した。また、パレスチナ解放機構(PLO)の執行委員会も出席の意向を示したが、出席の条件として9月26日に期限を迎えるイスラエルによるヨルダン川西岸の入植凍結の延長を挙げている。
ミッチェル米中東担当特使氏は、ネタニエフ首相、アッバス・パレスチナ自治政府議長ともに直接交渉の実現に向け全力を尽くしていると語るが、その一方で、仮に交渉が実現しても果たして数十年間続く紛争を解決できるのかとの疑問の声も上がっている。
クリントン長官とミッチェル特使も、最終合意に至るには多くの障害があると指摘する。クリントン長官は「平和の敵」が交渉を妨げる可能性があるとし、ミッチェル特使も当事者間に残る不信感を認めたうえで、イスラエルとパレスチナの双方に対し、和平交渉への気運を乱すような言動を避けるよう促した。「交渉は、前向きな雰囲気の中で行われるべきだと考える。そのために、当事者は交渉の進展を妨げるような言動は慎むべきだ」(ミッチェル特使)
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イスラエルのイラン攻撃ルート
◆8月11日
アメリカがイラン攻撃をする場合、その狙いは何か? 以前からこのブログではアメリカのこの地域に対する戦略を、シルクロード戦略法の観点から示してきた。第1義的にはこの地域の保有する化石燃料の戦略的奪取である。特にイランは石油売買の決済でドルを使用しなくなっている。イラクのフセインも同様の措置を取り、これが命取りになった。ドル防衛上からもこの地域を押さえたいのが、アメリカだ。第2義的にはそれを通じて徐々にロシアを追い詰めていくこと。最終的にはハートランドと言われる世界制覇の要となるこの地域を親米にさせることで、地政学的なグローバリゼーションを達成することにある。
そのため、丁度イラク戦争を始める時、イラクが大量破壊兵器を所有している、という言いがかりをつけて攻撃した、と指摘したように、このドミトリー・セドフ氏も、アメリカがイラン攻撃の言いがかりをつけて戦争を始めようとしている、と指摘している。その言いがかりが「核兵器計画」である。
「いつか来た道」、というやつだ。
このアメリカのイラン攻略、ということに対し、ロシアはどう対処すべきか、ということを以下の論文は示している。ようするに、ロシアはイランを守れ、と言っている。今のロシア政権はイランに対する見方で以前に比べて厳しいものになってきているから、セドフ氏はロシアに対して、しっかりしろ、と激を飛ばしているように思える。
ロシアが確固とした姿勢を示せば、実はアメリカもイスラエルもイラン攻撃を実行することは容易ではなくなる。戦争一般について、このブログでは「反対」の姿勢を明確にしている。従って、戦争抑止の上からも、ロシアはイラン保護を明確に世界に示すべきである、と書いておく。
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●グローバリズム促進のためのイラン攻撃
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20547
【8月9日 by Dmitry Sedov】
イラクから撤退した後にアメリカがイランを攻撃するということは疑いないことだ。アメリカの軍関係の支出はあまりに巨大となっているため、近い将来その流れに変化を期待することはできない。アメリカの軍産複合体とそのペンタゴンのパートナーは最悪の対応の仕方であるイラン攻撃の計画を長いこと練ってきている。
イラン戦争の準備は、アメリカがイラクを攻撃した動きにほぼ似ている。サダム・フセインは大量破壊兵器を隠し持っていると言いがかりを付けられたが、現在のイラン指導部もまもなく世界的な大問題となる核兵器計画を持っていると非難されている。
イランの声明では、IAEAの査察員を受け入れる準備はできている、としているが、丁度イラクが自国の施設に西欧の専門家らを受け入れることを承諾した時のように、それは退けられた。アメリカは、イランの核の脅威は確定されたもので、それに反対する意見はまったく受け入れられないとしている。
さらに、アメリカは同時に中東に非核地帯を設定する提案を拒否しているし、パキスタンの非合法的な核兵器所有問題から発するずっと現実的な危険に対しては、鈍い反応しか示さないでいる。アメリカ軍のイランを標的とする向こう見ずな冒険は世界的にネガティブな反応を生み出すという事実に加えて、ロシアはイランに注ぎ込んだ自国の利権を考慮せざるを得なくなるはずだ。
その問題を取り上げてみよう:アメリカのグローバリズムは、信頼できる商品の供給者としてのロシアの役割を地球をまとめるパックス・アメリカーナのために自動的に削減させるので、ロシアに対して直接的脅威となる。グローバリズムは、各国が自らの政治的・文化的主権を維持する機会を失わせることになり、従ってロシア文化の中核的な価値を危機に陥れるものとなる。
企図されている戦争は、ひとつの選択肢として、グローバリゼーションとイスラムの間の紛争というプリズムを通してみることができる。この段階で、シーア派のイランはこのグローバリゼーションの進む道において最大の障害となりうるのだ。
忘れていけないことは、宗教的要請から、イランは欧米の経済では当然の利息を取るということをしていない、ということだ。イランの銀行業は、利息を取ることを避けていて、そのようなメッセージを世界に向けて発信している。
これがイランとアメリカの袋小路にはまっているイデオロギー的な論争点なのだ。それは、お金を必要としている者たちから合法化された搾取をすることを基礎とする、アメリカの無慈悲な質屋業の持つ性格を露にさせている。
イランの宗教的指導者らの正当な見方はアメリカのグローバリストを怒らせている。イスラム世界でイランが反アメリカの砦となったことは自然なことだ。またイランが現在の状態で留まれば、中東を変革する計画をアメリカは進めることはできない。
中東をグローバリズム方向に向けようとする勢力が目指しているものは、シーア派のイラン政権を倒し、そこに親米の政権を打ち立てることである。ロシアから見て、イランに親米政権ができることの結果としてなにがあるだろう?
アメリカ化というものはグローバリゼーションの提案者によって自然なステップである、と見なされるので、カスピ海地帯とロシアの隣国、アゼルバイジャンとトルクメニスタンは、新たな不安定地域に引き込まれるかもしれない。オレンジ革命におけるウクライナ、アゼルバイジャンやトルクメニスタンのようなロシアに非友好的な政権の誕生は、ロシア政権の気に入らない動きをすることで対立の元凶となるだろう。アゼルバイジャンにもう一人のサーカシビリがでれば、とりわけアルメニアには大きな問題となるだろう。トルクメニスタンの内部に侵食するアメリカの動きの結果がどうなるか分からないとは言え、明らかにネガティブなものになるはずだ。
経済分野からみたら、ロシアがイランへの重要なつながりを持っているということは何の価値も無い。ロシアとイランの協力体制には既に圧力が掛けられているし、イランに政権交代があれば勝ち目はなくなる。
イラン問題で自らの立場を明らかにするために、ロシアは基本的な問題に対する答えを慎重にだすべきである。
それらの問題とは:
1.ロシアは現在のイランの体制の存続を良しとするのか?答えは、そのとおりだ、イランはロシアと協力していこうとしている。イランは難しいパートナーではあるが、それはいつものことだ。イランの見方はイスラム社会の見方を反映している。ロシアを尊重するイランをロシアはベストを尽くして確保しておくべきだ。
2.ロシア政府の親米的な動きは、ロシアの利益の観点からポジティブな動きか? そうではない。イラン問題でアメリカへ妥協することで、ロシア政府が長期の保証された「リセット」を獲得しようと望むならば、今の動きは明らかに近視眼的である。このリセットは、アメリカの利益である限りは現実化するという類のものだ。アメリカ問題のロシアの専門家は、このリセットのストーリーがどのようになされたかに関する自らの観点を示すべきだ。いかなるファクターが働いてアメリカがリセットするようになったのか、そしてアメリカの動機にどれほどの善意があったのか、今やそれを冷静に分析すべき時である。見たところ、善意が重要な役割を果たしたとは言いがたい。
譲れない点は、イランに関する点ではロシアの政策がアメリカに影響されることがあってはならない、ということだ。
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ユダヤ系が主流のトルコ軍
◆8月9日
イスラム教徒であるトルコ民衆の大多数の支持を受けているエルドアン政権に対する軍事クーデターの危険が迫っているようだ。
この構図を理解するには、トルコの軍とトルコ民衆とは異質な人々で構成されていると見るべきだろう。
トルコ軍の主流はユダヤ系であるという。近代トルコを生んだアタチュルクがそのユダヤ系といわれ、そのアタチュルクが作ったのが、このトルコ軍だから、その主流もやはりユダヤ系が握っているのだ。
ところが、2008年から09年にかけてイスラエルがガザへの侵攻を行い、激しい非人道的な攻撃を行ったことで、トルコのエルドアン首相がイスラエル非難を行い、今回はガザへの支援船である自由船団に対するイスラエル軍の殺戮行為が決定的にトルコ民衆を反イスラエルにさせたため、エルドアン首相の政策はトルコ民衆の全面的支持を受けている。
そのトルコ政府はイスラエルとの外交断絶の寸前まで来ているのだが、それに対し親イスラエル勢力であるトルコ軍がこの反イスラエルのエルドアン政府を倒そうと、とかねがねその機会を窺ってきていた、ということなのだ。
軍が政治に介入することを通常の国では厳しく禁じているものであるが、トルコではたびたび軍のクーデターが起こり、政権交代などが行われてきたため、政府関係者も常に軍の顔色を窺う傾向を脱し切れてこなかったのではないか。そこに持ってきて今回は、上記事柄を通して民衆レベルでの反イスラエルの機運が盛り上がってきているため、軍も下手な行動には簡単に出れない情勢となっている。
エルドアン首相の微妙な舵取りが要求されるこの時期であるが、軍のクーデターが起きても、トルコ民衆の今の機運ではそのクーデターは失敗する可能性が大いにある。もうかつてのような情勢ではないことをトルコ軍関係者は理解すべきであろう。
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●イラン攻撃前にトルコでクーデタ?
http://aangirfan.blogspot.com/2010/08/coup-in-turkey-before-any-attack-on.html
【8月4日 aangirfan】
イランに対するいかなる攻撃があろうとも、その前にトルコでクーデタがあるかもしれない?
トルコ政府は、イランと友好関係にあり、イスラエルとは不和になっている。
2010年8月1日 トルコの最高軍事評議会は軍内の将官らの昇進と解雇について議論する年次総会の二日目を迎えた。
そしてトルコ軍事評議会はクーデター疑惑組みの昇進を画策している。軍は政府打倒の計画で起訴されている11人の将軍たちを昇進させようとしている。報道によれば、トルコのエルドアン首相はこの11人の昇進のキャンセルを要求しているという。しかし将軍たちが要求する指名をキャンセルする力を彼は持ち合わせていない。
アブドゥラ・グル大統領がその力を持っている、というのは、この軍事評議会の決定は大統領の署名をもって法制化されるからだ。過去、軍の計画に大統領が拒否権を行使した例はない。
グル大統領は、もしこの11人の将軍が昇進されるのならば、署名しないと示唆することで、軍に対しこの昇進計画を進めないよう要請したといわれている。
トルコの法廷は最近、11人の将軍と91人のその他の12人の元将軍を含む退役将官たちに対する逮捕令状を出した。「ハンマー」というコード・ネームを持つこの計画に参加したという疑惑で、彼らは2010年12月に法廷に立つようになっている。
既に、2003年にエルドアン政府に対するクーデターを画策する動きとしてこの「ハンマー」の計画は立てられた。
起訴状によると、この計画を画策した者たちは、情勢不安を生み出し、軍事クーデターを決行することのできる下地をつくるため、イスタンブールのモスクを爆破し、またギリシャとの間に緊張状態を醸成することをもくろんでいた、という。
102人の被疑者の内、わずかに1名が逮捕されているに過ぎない。残りの者たちは逮捕令状に対し訴えている状態だ。
退役した将軍を含む将官の内の何人かは、CIAとモサドに繋がるファシスト・グループである「エルゲネコン」のメンバーとして法廷に立っている。
将軍たちの政治的影響力を封じるよう企図された憲法の改正は2010年9月の国民投票に掛けられることになっている。
政府はクルド武装勢力の攻撃の波に対処することに忙殺されているが、この武装勢力はエルゲネコン、CIA、モサドの支援を受けていると言われている。
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イランが4基保有しているというS-300ミサイル防空システム
◆8月7日
ロシアが世界最強ともいえる防空システムであるS-300のイランへの供給を渋っているため、イランはベラルーシその他のところからこのシステムを合計4基購入している、という報道があったようだ。
これが本当だとすると、ロシアは出し抜かれたことになる。またイスラエルはイラン攻撃が大変リスキーになったことを考慮せざるを得なくなるだろう。 肉を切らせて骨を絶つという戦法でやろうとすれば、できなくもないが、肉を切らせることで、自分も滅びるのでは元も子もなくなってしまう。
S-300は防空システムであるから、攻撃側にとって脅威とはなるが、そのまま攻撃も何もしなければ、脅威でもなんでもない。勿論イランからの攻撃ということになれば、イスラエルはイスラエルで独自の防空システムを持っているのであるから、その面では互角である。
従って、両者が攻撃をしなければ、何も問題はない。イランがイスラエルを攻撃するか、と言えば、これはない。なんのメリットもないからだ。イスラムの大義があるではないか、という筋もあるかもしれないが、大義を通すためにイスラエルを絶対攻撃しなければならない、とはならない。
ようするにイスラエルがイラン攻撃をしたいのは、既に木曜日(5日)号で語ったように、中東で唯一の核保有国という地位を保つことで、隠然たる脅しとなるので、自分の政策をごり押しできる、というメリットがあるのが、イランも核兵器を保有するようになれば、そのごり押しができなくなるからだ。
イスラエルがごり押しをすることで、世界平和は脅かされてきた経過があるのだから、世界はイスラエルがごり押しのできない世界を求めているのであるから、イランがS-300を保有することでその世界が一歩近づくならば、それの方がお互いのためにもいい、と判断できるだろう。
イスラエルもイランがS-300を持ったからには、もう一方的なイラン攻撃はリスクが大きすぎるので、イラン攻撃はしないで、政治的な方法で対処せざるを得ない、となって、却って頭が冷静になった時点で、パレスチナ独立問題を話合えるようになるだろう。
それがいやでイラン攻撃を実行した暁には、それが失敗し、急速に右派政権は崩壊し、パレスチナ独立を承認する政権へと交代することになるだろう。自分達が賢い政権としてイスラエルを生かす道を自ら切り開くか、そうでない政権となって、自滅の道をいくか、選択するべき秋となるのだろうか。
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●イラン:S-300地対空ミサイル保有を主張
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5hypqn1fVhsmrj
MxzTvSw6u3vaeHAD9HCHU003
【8月4日 Ali Akbar Dareini ・Associated Press】
ロシアがその引渡しについては否定しているにも係わらず、イランは4基のS-300地対空ミサイルを保有した、と準国営のイランの通信社が4日発表した。
イランの最強軍事力を持つ革命防衛隊と連携しているファース通信社は、イランはベラルーシから2基、他の未確認の供給元から2基ののこのミサイルシステムを購入したと語った。ファース通信社は詳細は語らず、またこの報告についての公式の追認はされていない。
ロシアは2007年にイランに対しS-300ミサイルを売却する契約に署名している。このミサイルでイランの防空体制は大幅に強化されることになる。イスラエルはイランにS-300 が引き渡されることで、中東の軍事バランスが変わることをを怖れている。
このS-300地対空ミサイル防衛システムは航空機、巡航ミサイル、弾道ミサイルの弾頭を90マイル(144キロメートル)の射程で高度2万7千メートル以上の高空で撃ち落とす能力を持っている。
ロシアは6月、イランに対する国連安保理事会の新しい厳しい制裁でロシアがイランにミサイルを供給することができなくなったと語ったが、イランはロシアに対し、このミサイルの引渡しは契約上の義務である、と主張している。
「イランは4基のS-300PTミサイルを保有している」とファースは報じている。
この通信社は、イランがミサイルを保有しているという事実は昨年、アル・メナールTVが最初に暴露していると語った。この通信社はイランが支援しているレバノンのヒズボラと繋がっている通信社だ。ファースはイラン政府高官はこの報道を否定していない、と語った。更にイランはミサイルを自作し始めるかもしれない、と語った。
ロシアは、イランとの何十年もの政治的・経済的なつながりを損ねたくはないと考えているから、イラン問題で国際的に難しい状況に置かれている。それでもロシアは最近、イランとの軋轢が高まっていることを示していて、先月には新しい制裁を支持した。
イランは自国の核計画は発電用その他平和目的であるとしている。アメリカと同盟国は、イランが民生用核計画は原爆製造を隠すためのものだ、とイランを非難している。
ロシアはイランに別の地対空防空システムを供給している。例えば Tor-M1だ。このシステムは2万フィート(約6000メートル)までの空中の標的を撃ち落とすことができる。
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