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ヘリコプター墜落現場への道を封鎖するルーマニア国家警察
◆8月3日
イスラエルがイランを攻撃するタイムリミットが迫っているため、今年は危険な年になるといわれている。今年でなければ、来年は更に危険であろう。
イランが核兵器を開発している、と本気で信じているところがあるイスラエルだから、彼らの方が追い詰められている。トルコが反イスラエルにならねば、トルコ領を利用することができたのであろうが、トルコとの関係が悪化したため、トルコ領を利用できなくなり、そのため、さまざまな方法を考えているようである。
ルーマニアから出撃するとすると、黒海を通過し、グルジア・アゼルバイジャンなどを通過するということなのか。
今回のように、ヘリコプター事故が起きたことにみられるように、どこか無理のある作戦のようだ。カーター政権時、イラン在アメリカ大使館が乗っ取られた事件で、その救出作戦が行われたが、これも砂漠を進むヘリコプターが事故を起こし、失敗したことがあった。
これらのことから今回のヘリコプター事故は何らかのサインと見るべきではないだろうか。要するにイスラエルがイラン攻撃を強行しても、失敗する、というサインだ。2008年から09年に掛けての冬にイスラエルが行ったガザ侵攻作戦でも、国際社会の非難を浴び、あまつさえ戦争犯罪として厳しく断罪され、最近ではトルコからのガザ支援自由船団に対する公海上での殺戮行為により、更に厳しい断罪をされた。
ようするにやることなすことうまくいかなくなってきているのが今のイスラエルの軍事作戦なのだ。これは彼らの運勢がいよいよ下がってきている証拠とみてよいであろう。建国60周年を越えて、国運は下がり始めていると考えられるのである。
だから、このブログで常に指摘してきたように、まず、イラン攻撃はしないと決めて、次にパレスチナ国家を認め独立させる、その前提として1967年戦争以前の国境線に撤退する、そしてパレスチナ国家と平和条約を締結し、経済援助を世界のユダヤ人たちにも協力してもらうことで、イスラエルの生存を確固としたものにするほうが、実質的によっぽどイスラエルのためになるのだ。
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●ルーマニアでイラン攻撃演習をしていたイスラエル
http://www.presstv.ir/detail.aspx?id=137052&ionid=351020101
【8月3日 PRESS TV】
情報筋によれば、先週ルーマニアでおきたイスラエル軍のヘリコプター墜落事故はイラン攻撃の演習の最中に起きた、という。
7月26日、6人のイスラエル兵と一人のルーマニア空軍大尉がCH-53空輸ヘリコプターに搭乗していたが、ルーマニア中央の山岳地帯で墜落して死亡した。
エルサレムにあるDEBKAによると7月30日、イランの核施設に対する攻撃の演習をイスラエル・アメリカ・ルーマニア共同で行っていた、その最終ステージで事故が起きた、と軍関係者が語ったと報じている。
直線距離でイスラエルのテルアビブからイランの核施設のあるナタンツまでは、1600kmある。この軍関係者は、イスラエル軍は、似たような距離にあるルーマニア、ギリシャ、ブルガリアなどと協力している、と語った。
この作戦は、危険を伴う低空飛行による侵入でレーダーの探知を避ける作戦で非常に危険である、とこの軍情報筋は語った。
「青空2010」と名づけられたこの演習は、イランが秘密裏に、2000m級の山々の地下深くトンネルを掘り核施設を建設し、核兵器計画を進めているというイスラエルの主張を下に行われている。
イラン高官は、その言いがかりを否定し、イランは民生用核計画の透明性を保持し、国際原子力機関(IAEA)に協力している、と強調している。
核不拡散条約(NPT) の署名国として、イランは平和利用の核技術を持つ権利は保証されているとして彼らは議論を戦わせている。
これに反し、イスラエルは、中東では唯一の核兵器保有国と報じられているのだが、現在までNPTに加盟するよう促す国際世論に反対し、加盟を拒否している。
イスラエルは何年も、イランの核施設を攻撃すると公に脅しをかけてきている。平和利用の核計画だとするイランのスタンスを変えることができなかった、国連安全保障委員会の制裁、及び似たようなアメリカとEUによって採択された一方的な政策に、イスラエルは我慢できなくなってきているので、そのような攻撃の可能性は相当高まってきている。
イランは今回の制裁は政治的な動機でなされたと語り、世界的な傲慢な者たちに対し屈服することを拒否したところから生じている問題であると指摘した。
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親分と子分関係にあるアメリカとパキスタン
◆8月1日
ウィキリークという暴露記事に焦点を絞ったサイトが現れ、何十万点もの隠されている「事実」を公表する用意があるとされている中、今回公表されたものの中で、パキスタンのISIが秘密裏にアフガンのタリバン支援をしている、ということが暴露され、それに乗じてアメリカの新聞が騒いでいるようだ。
パキスタン政権はタリバン掃討作戦を進めているアメリカを裏切り、敵であるタリバンを支援するという二股の裏切り行為をしていた、というわけだ。
しかし、その二股工作こそ、アメリカのそしてそのアメリカを牛耳るユダヤ系勢力のお家芸ではないか。カバラン教授がその点を指摘している。
その通りである。だから、欧米のユダヤ系メディアは偏向しているし、信用するに足りない、というのである。まさに偽善者である。おそらく最終的には、彼らユダヤ系メディアの偽善性がこのウィキリークで暴露されだす日がやってくるであろう。それは数年以内、と言っておこう。
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●パキスタンのISIとアメリカ
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20386
【7月31日 by Dr. Marwan Al Kabalan】
パキスタンのISI(インナー・サービス・インテリジェンス)が秘密裏にアフガンのタリバンへの支援活動をしていたというウィキリークの暴露があって、アメリカのメディアはパキスタンが敵と味方両方に支援をしていたと非難する記事を一斉に書き始めた。
ニューヨーク・タイムズ紙は7月27日、パキスタンは何年もこうしたダブル・ディーリング(二股工作)をしていたと書いている。「9月11日同時多発テロ事件以来、アメリカはパキスタンに対し何百万ドルもの支援をしてきたにもかかわらず、この暴露記事は、アメリカが率いる軍事同盟軍を攻撃する勢力に対する指導と支援をパキスタンの権力機構が積極的にしてきたことを示している」と書いている。
パキスタンを批判する者たちは、この二股工作というのは、アメリカのお得意の外交政策戦略であることを忘れている。弱い国家は自分のご主人様と同じ方法を用いているだけなのだ。その上、ISIがタリバンとの強い関係を持っているとすれば、アメリカはISIとタリバン両者の主要なスポンサーであり、支援者であった。
実際、冷戦の初期から、アメリカはイスラム勢力を湾岸と中東では、自らの戦略目標を達成するための主要な外交政策の道具と位置づけていた。アメリカ政府はソ連を封じ込める最良の方法は、パキスタンからエジプトまでのイスラム勢力の包囲網を敷くことだと考えていた。エジプトの有名なコメンテーターのモハマド・ハサネイン・ヘイカルは、第三世界に対するアメリカの軍事支援の責任者であったアルフレッド・アーミステッド将軍によってこのことを知らされたと語っている。ヘイカルはまた、同様のことを元国務長官のジョン・フォスター・ダレスと会った時にも指摘された、と言う。ダラスはヘイカルに、「あなた方の地域は二つの海を漂っている。石油と宗教だ」。この期間、アメリカは穏健派イスラム教政府を支援することで政策を進めていた。この穏健派とはサウジ・アラビア、パキスタン、モロッコ、インドネシア、トルコそしてイランだ。
1979年、ソ連がアフガンに侵攻、アメリカはこの地域での利権を守るために、穏健派にばかり頼っていられなくなった。それで、「緊急展開部隊」を創設し、湾岸諸国に対するソ連の更なる侵攻に即座に対応できるように準備したが、その他の目的もあった。
フランスの週刊誌のヌーベル・オプセルヴァトール誌とのインタビューで、元アメリカ安全保障顧問のズビグニュー・ブレジンスキーは、アフガンに対するアメリカの計画は、ソ連がアフガンを侵攻せざるを得なくすることであったと語っている。アフガンのマルクシスト政権に敵対するイスラム勢力を支援することで、ソ連の中央アジアにあるイスラムが支配的な地域をアメリカは不安定化させ、ソ連をアフガンの流砂の中に引き込み、消耗戦を引き起こそうとしたのだ。それで、ブレジンスキーはソ連の侵攻に敵対するイスラム同盟を創設するという戦略を考案した。ブレジンスキーは、イスラム勢力と共産主義者のイデオロギー的対立のため、イスラム諸国はソ連に対する防壁として作用すると考えていた。それで、彼はエジプト、サウジアラビア、パキスタンに飛び、アメリカの考え方を受け入れるよう説得に努めた。彼のこの根回しは上手くいった。サウジアラビアは資金的な支援を約束した。エジプトは兵器、パキスタンは訓練と兵站を請け負うことになった。ソ連はアフガンで敗北し、結局ソ連は崩壊してしまった。
◆深刻な疑惑
冷戦後、これら政治的なイスラム勢力は支援を打ち切られた。9月11日同時多発テロ以降は特に、アメリカはサウジアラビア、パキスタンを、「モンスター」を生み出したということで非難し出した。9月11日事件のレポートの中で、サウジアラビアとパキスタンは数百万ドルをこのテロ事件のハイジャッカーたちを支援していたと疑われている慈善事業団体に流した、と非難されている。
ブッシュ政権は「国家安全保障上の理由」から900ページ以上のレポートの殆どを公表し、28ページを機密条項とした。この機密扱いをはずされた部分は、サウジアラビアとパキスタンが、1980年代と90年代に行ったイスラム活動家に対する資金供給と訓練を担った役割に焦点を当てたものである。このレポートは、アフガンとボスニアで、ソ連とセルビア軍と戦っているアラブ・ムジャヒディンを支援していたとサウジとパキスタンを非難している。ところが、共和党と民主党のアメリカ政府が同じくアフガンのムジャヒディンに資金と兵站の部分で支援していたことを指摘しないし、CIAがアフガンからソ連を追い出すために共同作戦をしていた点を無視している。
このレポートはまた、このムジャヒディンに対する隠密の支援工作は、1980年代、超党派的な賛同を受けていたことを無視している。そしてレーガン政権下では、イスラム勢力に対し、スティンガー対空ミサイルを含む、最も高性能な武器のいくつかを供給していたことを無視している。
このレポートは、ボスニアでクリントン政権がサウジを促してトルコ経由でボスニアのイスラム勢力に送るイラン製武器の支払いをさせていたこと、アメリカ軍用機でムジャヒディンがボスニア領土に落下傘で潜入していたことを認めていない。
しかし、明らかにこういった全ての事柄を二股工作と認めないアメリカ人もいるのだ。
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イランの高速艇
◆7月27日
イスラエルはアメリカを巻き込んでイラン攻撃を画策しているが、ペルシャ湾には100隻を越える欧米の艦船がひしめいている。この艦船に対し、イランは各艦船に100隻もの高速艇を繰り出して、攻撃する準備がある、と言っているという。
その数が誇張されたものである可能性は充分あるが、いずれにしても、イランの革命防衛隊の高速艇は欧米の艦船にとっては侮りがたい存在であろう。
もし彼らがかつての日本海軍の特攻隊のような自爆型の攻撃を仕掛けてきたら、これは大いなる脅威となるはずだ。
勿論、この高速艇のほかにもイランから繰り出される高性能ミサイルは、時に空母でさえ沈めかねない威力を持っている。戦争すれば、欧米側にも恐ろしい被害がでることはほぼ確実である。
それだからこそ、アメリカのオバマ大統領はイスラエルにイラン攻撃を今に至るも思いとどまらせているし、今後も何とか戦争ではない解決の方法を模索し続けるはずである。
この問題の解決は、簡単である。
欧米側がイラン攻撃しない、と決定すればいいのである。そうすればイスラエルは単独でやるかどうか、決断を迫られるが、恐らく単独では決行できないであろう。
その結果どうなるか、何も起こりはしない。ただ、イスラエルの絶対的軍事的優位は中東で失われ、その結果、中東諸国(イランも含む)が要求している、1967年以前の国境線までのイスラエルの撤退、パレスチナ国家の独立、が実現される、ということだ。
このパレスチナ国家とイスラエルが平和条約を締結し、パレスチナ国家に対する援助を行うことで戦争は無くなっていく。そしてそれがイスラエルの永続に即、繋がる唯一の道である。
イランがイスラエルを地図から抹消する意図を持っている、というのは、欧米のユダヤ系メディアが広めている、嘘である。アハマディネジャド大統領が語った内容は、「パレスチナ国家の権利を認めないシオニスト政権は歴史から抹消されるであろう」という内容である。ようするにパレスチナ国家の権利を認めなければ、その政権は倒されるであろう、ということであり、イスラエル国そのものを抹消するといっているわけではないのだ。
欧米のユダヤ系メディアは悪質である。戦争を欲するものたちである。少なくとも、戦争を欲する者たちに支配されている、と言えるだろう。
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●イラン:1隻の米艦船に100隻の高速艇で攻撃
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/07/24/AR2010072401081.html
【7月24日 Ali Akbar Dareini ・Associated Press】
イラン革命防衛隊元海軍参謀長は、米軍の各艦船に対しイランは100隻の高速艇を準備していると24日語った。ペルシャ湾のホルムズ海峡の石油タンカーが通行する海域でのこのような軍事的対立は世界的な主要な問題である。自国が攻撃された場合、世界の石油の40%が通過するホルムズ海峡を封鎖するという脅しが以前からイランによってなされていた。
「必要な時に米軍の各艦船に対し100隻の軍用船を当てる準備をしている」とモルテザ・サファリ将軍が保守派週刊誌のパンジェレ誌に語ったという。
アメリカとイスラエルは、彼らが疑っているイランの核兵器計画を中止させるための外交折衝が失敗した場合には、軍事力を使用すると言ってきている。イランはそのような兵器を開発する意図は持っていないと否定し、あくまで発電所などの平和的目的を目指すものだと言っている。
米海軍の第5艦隊司令部はペルシャ湾のイラン対岸となるバハレーンを基地としている。
サファリ将軍は、ペルシャ湾とオマーン海には100隻を越す外国の艦船が集結していると語っている。そして彼らの船員らは、イラン軍の標的の「餌食」である、と語ったと週刊誌は報じている。
「最高指導者のアヤトラ・ハメネイ師が命令すれば、あるいはイランのイスラム教システムに対し最小の脅しを実行すれば、いつでも革命防衛隊は即座に対応する準備がある」と語ったという。
外国の艦船数を100隻としたことで、イランは1万隻の艦船を保有していることを示唆している。イランは革命防衛隊が高速艇を多数保有していることで知られているが、何隻の大型艦船を保有しているかという点では、公表されたものはない。
2008年1月、イラン革命防衛隊の保有するものと考えられている5隻の高速艇は、ペルシャ湾のイラン領海近くに近づいた3隻の米海軍艦船にすばやく近づき、無線を通してそれら艦船に対する攻撃の意図を示したことがあった。
原爆製造の材料を製造できる技術であるウラン濃縮を中止するよう安全保障理事会がイランに求めたのに対し、イランがそれを拒否したことで安保理が厳しい制裁を決めた結果、イランと欧米側との言葉による戦争は激しさを増している。
イランは最強の軍事力を保有する革命防衛隊に対し、2008年以来、ペルシャ湾のイラン領海を防衛する任務を与えている。
「拡大された心理的な戦争行為を通じて敵は我々を服従させようとしているが、イランは戦争の準備はできている」と、この5月まで革命防衛隊の参謀長であったサファリ将軍は語った。「敵はイランを攻撃しようとはしないだろう」と語った。
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イランの核施設
◆7月20日
オバマ政権がイスラエルのイラン攻撃には絶対反対であるということ、従ってイスラエルはイラン攻撃をするとすれば単独で行わねばならなくなる可能性が高くなっているが、アメリカが参加しないイランとの戦争では、イスラエルとしても心細い。
そこでなんとかしてアメリカを説得して対イラン戦に参加させようと、イスラエルは高度な軍事作戦を練り上げて、アメリカが参戦しやすいような工夫をしているらしい。
そうまでしてイスラエルがイランを叩こうとする理由は、中東ではイスラエルが唯一の核保有国であり、その核の脅威があれば、中東だけでなく欧米までも脅威にさらし屈服させる自信があるからだ。しかしイランが核保有国となれば、その優位性はなくなる。国家の規模からすれば、イランの方が大国であるから、イスラエルがイランに対する優位性はこの核だけになる。したがって絶対にイランに核保有国になってもらっては困るのだ。
そのイスラエルの抱える悪夢は、イスラエルの建国以来、パレスチナ人に対する弾圧の政策を断行し、かずかずの蛮行を継続してきた自分たちが、一旦弱みを持つ存在となれば、今までの積み重なった悪行の報いが己にのしかかってくることを本能的に知っているからであろう。強そうに見えても一番、心の奥では恐れを抱えている者たちである。
しかしいくらその悪夢が現実化することを阻止しようとしても、今のような政策を継続しているのではそれはかなわないであろう。唯一それを逃れることのできる道は、武断的・ネオコン的・強権政治をやめて、真にパレスチナ人との共存を図る道を探ることだ。そのためには、今のネタニヤフ政権では無理なので、パレスチナ人との共存を求める者たちに政権を譲らねばならないだろう。
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●イスラエルは信頼性の高いイラン攻撃計画でアメリカを説得
http://www.jpost.com/IranianThreat/News/Article.aspx?id=181854
【7月19日 Yaakov Katz ? Jerusalem Post】
信頼性の高い軍事オプションをもってイランを脅すということでアメリカを説得しようとするイスラエルの努力は報われたのか? 最近のメディアの報道からすると、答えは「イエス」のようだ。
アメリカは国連安保理を通してイランに対する4次となる制裁案を進めていたが、イスラエルはアメリカ政府に対し、制裁が有効なものになり、核兵器開発を続けることをイランに再考させるためには、イランが脅威と感じる信頼性の高い軍事オプションが選択肢の中に含まれることが必要だと説得の努力を続けてきた。
このことがなされるかも、という示唆的な出来事が、タイム誌の最新号に、「イラン攻撃:選択肢に再び上る」と題する論文が掲載されたことであった。
ジョー・クライン氏が書いたこの論文では、ここ数ヶ月、アメリカ軍の中央コマンドはイランの核施設空爆計画で著しい進展を遂げている、と指摘している、そのいくつかは、2年前なら不可能とみなされていたものだ。
この報告によると、この進展は「広範囲に改善されたこの地域での人的情報作戦」によってなされたという。イスラエルは「プランニング・プロセス内」に入ってきていると言われている。
イスラエルの現在の対イラン戦略は、アメリカ政府と協調しながらことを進めると同時に、独自の軍事オプションをも準備するというもの。これは、バラク・オバマ氏が2009年1月に大統領職についた時にさかのぼる。イスラエルがイランと戦端を開くという警告をしたが最終的にはアメリカの新しい政策を受け入れた時である。
交渉が失敗し、オバマ政権が制裁へと動いた時、イスラエルは再び、イスラエルは制裁に賛成ではあるが、それは厳しい内容であるべきで、エネルギー分野を締め付けるものでなければならないと語った。
最新の制裁案が可決されたので、イスラエルはアメリカと国際社会に対し、信頼できる軍事オプションでイランを脅すよう呼びかけている。「これがなければ、制裁は功を奏しないだろう」と軍事関係の高官は語った。
この件は、今月初めに行われたオバマ大統領とネタニヤフ首相との会談の主要なトピックの一つであった。ネタニヤフ首相はイランの核脅威について、ゲイツ国防長官とも話し合った。
イスラエルの論拠の一部は、アメリカがイラクに侵攻した後の2003年、核兵器計画とウラン濃縮をイランが中止したことである。当時、イランは次は自分たちだと恐れたのであり、その結果、国際社会の要求を呑むことを決定したのである。
「それ以来、軍事的な脅威はなくなった」と高官は語った。「外交と制裁が功を奏するためには、実際的な軍事オプションが必要なのだ」と高官は語った。
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イラン攻撃で足並みのそろわない米・イスラエル
◆7月17日
オバマ大統領のアメリカはイラン攻撃に反対の姿勢を崩していないが、イランの「核兵器」を自国の「実存的脅威」と見るイスラエルはそういうわけには行かない、と見ることもできる。もしイスラエルがイランを攻撃すれば、イランの取る作戦で先ず実施されるのが、ホルムズ海峡の封鎖である、と指摘されている。それをやれば、たちまち世界の石油価格が暴騰するのは必至だろう。またイランは自国だけでなく他の組織との連携による戦争遂行が考えられるから、結局中東戦争となり、ひょっとすると世界的規模の戦争にまで発展しかねない。
イスラエルはそれが結局自国の壊滅に繋がることを理解し、戦争ではない選択肢、すなわちオバマ大統領の指摘する方向、パレスチナ国家独立と平和条約の締結の方向に覚悟を固めねばならない。
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●イランへの攻撃は「長い戦争の始まり」となる
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=20147
【7月15日 by Daniel Tencer】
攻撃に対するイランの反撃で石油価格は天井に達する
イスラエルのイラン攻撃はイランの、いわゆる核兵器プログラムを阻止することはできないだろうし、経済的不安定と市民の大量犠牲者数に象徴される「長い戦争」への道となりそうだ、とイギリスのシンクタンクによる研究は示している。
14日に公表されたレポートで、オックスフォード調査グループ(ORG)は、アメリカのイランの核施設に対する攻撃の可能性がオバマ政権の政治姿勢によって緩和されたのに反し、イスラエル軍の技術的進歩の状態はイスラエルによる攻撃の可能性が高まっていることを窺わせている。
「イランに対する軍事行動:衝撃と影響」と題するこの研究は、イランの核施設への攻撃はアハマディネジャド大統領の指導の元にあるイラン人を奮い立たせ、イラン政府にたいする更なる支持をもたらし核能力開発に対する理論的根拠を強化することになりそうだということを論じている。
「攻撃されたイラン政府は相当程度の国家的一体感を見ることだろうし、NPTからの脱退と核兵器開発を優先事項として兵器計画の再開発を早急に行うであろう」と報告している。
調査ではその結果として、イスラエルはイランの核施設への攻撃を繰り返すことを余儀なくされ、紛争は長期化され、地域的・世界的な広がりの可能性を持つ長期的な戦争となる、と結論付けている。
さらには、ブラッド・フォード大学の平和研究分野の専門家であるポール・ロジャーズ教授の書いたこの報告では、イスラエルによるイランに対するいかなる攻撃も、核施設だけに対する攻撃に限定されることはなさそうなので、一般市民の広範囲な犠牲者を出すことになる、と指摘している。
イスラエルは、「この核計画を支えているイラン人専門家にできるだけ損害を出さしめるために、工場、研究所、大学などでさえ攻撃するだろう」と、ロジャーズ教授は新聞発表で語っている。イランの核施設を不能状態に陥らせようとするイスラエルの軍事的試みは、「イランの核およびミサイル計画に従事しているこうしたテクノクラートらを殺害することも含まれているだろう」と語っている。 「多くの一般市民が殺害されることだろう。イランの核やミサイル計画に直接従事している人々と共に、同じ区域に住んでいる彼らの家族、秘書、掃除人、労働者、その他工場、調査研究所、大学などのスタッフたちがその犠牲者に含まれるであろう」とロジャーズ氏は語る。
ORGはそのレポートの中で、イランは自国の核施設に対する攻撃に対する反撃のいくつもの選択肢を持っていると指摘している。その中で中心となるものは、ホルムズ海峡封鎖という作戦である。インド洋とペルシャ湾とを分ける海峡は、中東からの石油タンカーが通過しなければならない場所である。もしイランが、この海峡を封鎖するとすれば、石油価格は世界中で劇的に上昇するだろう。
イランは民兵組織とミサイルによる西側の中東における石油精製施設に対する攻撃をすることができる。また、アフガンやイラクで対アメリカ戦をしているグループを支援し始めることがあるだろう。
今月初め、オバマ大統領は、国連の第4次の制裁に従って新たなイラン制裁に対する法案に署名した。イランが核兵器開発を目論んでいるかどうかは、何年も論議されてきたことであった。イランは核計画は純粋に平和目的だと主張する一方、イスラエルの法律家はイランの核問題を「実存的脅威」と表現している。
このORGのレポートは、イランは「ゆっくりと核関連システム分野を扱うことのできる人員と技術を拡張している」と語っている。もしイランがこういった能力を使用し核兵器を製造するという決定をするとすれば、6発の使用可能な兵器製造に3年から7年ほどかかるだろう、という。
「そのような決定がなされたという決定的な証拠があるわけではないが、最近の建設プロジェクトの性格、とりわけ地下施設を考えれば、たとえ決定されたものとしてではなく予備としてであっても、指導部では少なくともなんらかの能力の選択肢を保持することを求めていることを示唆している」と指摘している。
オックスフォード調査グループは、自分達を「独立した非政府組織であり公認慈善事業主体であり、イギリスと世界の安全保障のための持続可能なアプローチを促進するため他の組織と共に活動している団体」としている。オックスフォード大学との関係はない。
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