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ロシアのMig-29とパンツィールS1

◆5月16日
 
 トルコがイランやシリアに向かうイスラエルの空軍機がトルコ領空を通過することを阻止するため、シリアとの国境沿いに防空システムを展開するという報があったばかりだが、今度はロシアがそのシリアに戦闘機と防空システムを売却し、防空体制の強化に協力するという話しが出てきた。
 
 その反面、アメリカのオバマ大統領はイスラエルのロケット防空システムを強化するため、追加の資金援助をするべく、議会にその法案を提出することになっているという。
 
 中東における軍拡競争の流れが強まってきている。


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ロシアはシリアに戦闘機と防空システムを売却する
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5hKYoEcT7HFtKUQx5tTZ_M0AJzaqQ
【5月14日 AFP】

ロシアは、シリアに対して軍用機、装甲車、防空システムを現行契約に基づいて供給している、とITAR-Tass通信が、軍当局の責任者の話しとして伝えた。

 連邦軍事技術協力局のミハイル・ドミトリイェブ局長は、ロシアはシリアにMig-29戦闘機、パンツィール短距離防空システム、および装甲車を売却している、と語った。
 それ以上の詳細は語られていない。

 今週、国家元首として始めてとなるモスクワからダマスカスへの訪問を行った、メドヴェージェフ大統領はシリアにおける核エネルギーの使用は第2の風となるだろうと語り、アメリカの注意を引いた。

 イランとの間に親密な関係を保っているシリアとの間のロシアの武器販売と核分野での協力関係は、イスラエルとアメリカを狼狽させている。アメリカは今月、シリアに対する制裁を、「テロリスト・グループ」を支援していると非難し、もう1年間延長したばかりだった。

 ロシアはNATOメンバー国であるトルコに対し、防空システムとヘリコプター売却について話しを進めている、とドミトリイェブ局長は語った。メドヴェージェフ大統領は今週トルコを訪問した。

 「何が起きるか、トルコが何に同意するのかはっきり分かっていない」と、局長が語ったと通信社は伝えた。



オバマ大統領はイスラエルのロケット防衛システムに1億4000万ポンド支援http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/northamerica/usa/7721768/Obamas-plan-to-fund-140m-Israeli-rocket-defence.html
【5月13日 Telegraph.co.uk】

 「鉄のドーム」防空システムは小型レーダー誘導ミサイルを利用して、空中でロケット弾や迫撃砲弾を破壊する。
 この開発は2006年のヒズボラとのレバノンでの紛争時、および1年前のガザでの対ハマス戦で拍車を掛けられた。

 両ケースで、短距離ロケット弾の射程内にあるイスラエルの都市は攻撃に晒されやすいと考えられた。
 「大統領は、ハマスやヒズボラが発射するミサイルやロケット弾のイスラエルに対する脅威を認識しているので、議会から支援を得て、鉄のドームと呼ばれているイスラエルの短距離防衛システムの構築を支援することに決めた」と、トミー・ヴィエター・大統領官邸スポークスマンは語った。

 ブライアン・ウィットマン国防総省スポークスマンは、これはアメリカが鉄のドーム・システムに直接支援する最初のものだと語った。
 「この資金援助は彼らが製造し展開するものを拡大し、システムの展開時期を早めるだろう」とウィットマン氏は語った。
 この資金はイスラエルに対するアメリカの年間支援金のトップに来ることになる。

 国務省の記録では、アメリカのイスラエルに対する軍事支援金は、2009年に合計25億5000万ドルになっている。
 この額は、2012年には30億ドルに、2013年から2018年には年間、31億5000万ドルになる。

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トルコ防空システム

◆5月14日

 イスラエルが2008年・2009年冬にガザに対する非人道的な攻撃をして以来、トルコとイスラエルの関係は急速に悪化、反対にトルコのイラン、シリアに対する関係は強化されてきている。
 ロシアがその最新鋭防空システムであるS-300の引渡しを渋っている間に、トルコは自らの防空システムをシリア国境沿いに展開する決定をしたようだ。

 イスラエルは不快感を隠せないでいるが、自らの国際的な立場というものが変化してきていることを理解することの方がよっぽど大切である。
 
 今や世界でイスラエルを支持する国は欧米諸国の一部だけである。しかしかつては強力だったその欧米諸国も、世界的金融・経済危機の流れの中で日々その力を失ってきている。決して以前と同じ世界ではなくなりつつあることを自覚すべきなのだ。
 早晩、イスラエルを支持する国は米・英・日くらいに絞られてくるだろう。それでもイスラエルは今の武断的で弾圧的な対パレスチナ政策を継続していくつもりであろうか。


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トルコの防空システムがシリア、イラン防衛用に展開かhttp://www.almanar.com.lb/NewsSite/NewsDetails.aspx?id=137326&language=en
【5月13日 Al ManarTV】

 イスラエル外務省高官はトルコがシリア国境のイスケンレルン地区に防空システムを展開することについて不快感を顕にした。

 トルコの日刊紙フリイェット紙は、軍部筋からの情報として、「これはアメリカやイスラエルによるイランやシリアに対する攻撃を撃退する目的のためだ」という。

 イスラエルの外務省筋は、トルコの日刊紙に掲載された記事が真実ならば、トルコはイランの核化を防ぐ代わりにシリアとイランの側に付いたということになる、と語った。

 12日アル・マナル・テレビと電話インタビューを行ったトルコ政治アナリストのムスタファ・オズカン氏は、「フリイェット紙の記事は本当のことだ。2007年にイスラエル空軍機がシリア領の標的を攻撃するため、トルコの領空を使用したため、防空システムはイスラエルによるいかなる空爆にも対処できるようイスタンブールからイスケンデルンへ移動した。こうして、トルコは、2007年に起きたようなことが2度と起きないように、予防手段を採ったのだ」と述べた。

 イスラエルとトルコの間の協力関係がシオニストたちにトルコの領空を自由に使用できるようにさせているか、との問いに対し、オズカン氏は、「勿論それはない。イスラエルはトルコ政府に対する通告なしにそのようなことをすることはできない。シリアはトルコの隣国であり、両国の関係は日ごとに強化されているのだから」と語った。

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バーニー・サンダース上院議員


◆5月9日

 アメリカの復活・再生のためには、一部の金融会社の持ち物になっているアメリカの中央銀行である連邦準備銀行の監査をし、不正を摘発、最終的にはそのあり方の抜本的な改革にまで進む必要がある。
 アメリカ政府がその株式を所有しておらず、すべてが民間の金融機関が株主であるこのアメリカの「中央銀行」は、アメリカのために役立っているというよりかは、その民間の株主たちである金融機関のための利益を中心に動いていることは資本主義の原理として否定できないのだから、根本的にそのシステムを変えるしか、アメリカの再生はありえないのである

 これをなぜ声高に叫ばないのかと言えば、一切がお金にまつわる話しであり、多くの者たちが多かれ少なかれ関係しているからだ。勿論、この連邦準備制度を牛耳っている者たち(国際的金融機関)の持つ影響力は計り知れない規模であるということがあるから大統領といえどもめったなことでは手を出せなかった。

 しかし、「奢れる者久しからず」、で今や飛ぶ鳥を打ち落とす勢いだったゴールドマン・サックスもドジを踏んだ格好となり、アメリカ証券取引委員会からの詐欺容疑での提訴をうけ防戦に躍起になっているところだ。これが彼ら国際的金融勢力のこれからの凋落の兆候であろう。

 今回のオバマ政権のこの連邦準備銀行を監査する法案に対する賛成への変化は、いよいよこの政権がこれからその本領を発揮する端緒になる動きと言えそうだ。その動きとは、アメリカのガンであったこの連邦準備制度全般の見直しであり、その改革であり、それを通してのアメリカの再生である。

 それはまた、その連邦準備制度を仕切っているユダヤ系に対する水面下での挑戦になる。自分を大統領に仕立て上げた勢力に対する裏切り行為ともなるから、オバマ大統領にとっても、これは命がけの仕事になるだろう。果たしてやり遂げられるかどうか、神のみぞ知る、ということだろう。しかし、ケネディ大統領の二の舞にはならないであろうという読みをこのブログではしている。


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オバマ政権:連邦準備制度の監査の支持に回る
http://www.msnbc.msn.com/id/37003798/ns/business-stocks_and_economy/
【5月6日 By Jim Kuhnhenn】

 最終調整後、一時はオバマ政権の反対した連邦準備制度の監査を行う法案が、保守派とリベラル派の両者からの支持で上院を通過する瀬戸際にまで進んでいている。
 この法案に対し、連邦準備制度の通貨行政に対する権威に干渉しないというので満足していると語って、オバマ政権は6日反対を取り下げた。
 一回切りの監査は、2008年の金融危機の前後の数ヶ月、連邦準備制度の金融機関に対する緊急貸し出し施策に焦点を絞って行われる。2008年の終わりには連邦準備銀行は合計で1兆1600億ドルを貸し出した。

 金融危機の影響の中で、金融メルトダウンを予見しなかったという点と、一部の人々が考えている、国で最大の金融機関と深すぎる馴れ合いの関係を持っていたことで、連邦準備制度は民衆の怒りの標的の一つになった。バーモント州のバーニー・サンダース上院議員の提案した監査の方法は、党の活動家からリベラル派、労働組合などの政治的なさまざまな分野からの広範な支持を得ている。 
 
 オバマ大統領が促していた監査に向かう動きは、上院が共和党の消費者擁護計画を拒否した後に進められた。この共和党の計画は、政権の金融規制パッケージの中核部分を希薄化させる可能性のあるものだった。

 民主党と大統領は、共和党の提案は消費者擁護を骨抜きにするという点を主張した。投票は61対38で通過した。二人の共和党議員が賛成に回った。

 民主党は、連邦準備制度内に貸し出しを監視し、規制を執行する事務を執る独立した局を設けるよう提案している。共和党の提案は連邦銀行預金保険会社(FDIC)の中に怒りを巻き起こすかもしれない。このFDICは、規制を受け入れざるを得ないだろうし、執行は銀行の監査機関に委ねられるだろう。

 共和党は、民主党の法案内容は度を越えていて、強い消費者庁に銀行業に対する大きすぎる権限を与えてしまうことになりかねない、と言っている。民主党の法案は、共和党案への譲歩を見せていて、民主党はこれ以上の妥協はないとしている。
 「銀行の不公正で貪欲な活動を野放しにし、アメリカ国民に何の力も与えず消費者擁護を骨抜きにする代替案は受け入れがたい」と、オバマ大統領は投票前の声明で語った。

 消費者擁護におけるこの鋭い対立は、連邦準備制度に対する監査における超党派的な支持と対照的である。
 この修正案は議会の調査機関である政府会計責任局に、連邦準備銀行が2008年後半、金融危機の最中に緊急貸し出しを金融機関に対して行ったことに対する一回限りの監査を行うよう要求することになる。

 連邦準備制度と財務省は、連邦準備制度の独立性を損なうことになると言って、そのような監査には反対している。
 しかしサンダース議員は、監査はもっぱら2007年末から今までの連邦準備銀行の短期貸し出しに焦点を絞ると言っている。この監査は1年以内に終了しなければならないだろうという。
 
 サンダース議員は、融資を受けた金融機関と連邦準備銀行理事たちが関係した利害の衝突があったかどうかを見たい、と述べた。更に、サンダース議員は監査は、連邦準備銀行から無利子ローンを受けた金融機関が政府の利子付き国債を買ったかどうかを調べることになるだろう、と語った。
 「もしそのようなケースがあったら、大きな詐欺行為ということになると思うよ」とサンダース議員は述べた。

 この修正案はまた、連邦準備制度に対し、危機の前後の貸し出しに関して自分のウェブサイトに情報を掲載することを要求することになるだろう。
 金融危機で動揺していた銀行の流動性を高めることを目指していた連邦準備銀行の短期貸し出しは、ウォール街のメルトダウンの最中に劇的に高まった。
 6日の午後、ニール・ウォーリン財務副長官はオバマ政権が監査法案には反対であると述べた。しかし数時間後、サンダース議員との折衝の後、ウォーリン氏は反対を撤回した。
 「我々はサンダース上院議員により改正された修正案が適切なバランスを保ったものであることに自信を持っている。貸し出し計画を完璧に透明性を持った形で示し、同時にわが国に大きく寄与してきた通貨行政に対する中央銀行の基本的な原則を保護している」とその声明の中でウォーリン氏は語った。

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温暖化で海面が上昇するとこうなる?

◆5月4日

 地球温暖化は人為的に急激に増えた二酸化炭素の温室効果による、という論が科学的なデータから否定されるという科学者の書いた論文が有名科学雑誌に掲載されることになり、そうすると二酸化炭素をこれ以上増やすな、という掛け声で始まったさまざまな取り組みがその根拠を失うはめになりそうだ。
 アル・ゴア氏はこれでノーベル賞をもらったのだが、どうなるやら。
 また排出権ビジネスは、その規模数兆円の市場だ、と騒がれたりしていたが、それも今後どういうことになるのか・・・
 今の鳩山政権も、排出削減ではえらい目標値を掲げたりしたが、それもお●●な政策となるのか。

 要は、このような大々的に喧伝される問題というものが、多くの場合ある意図を持ってそれを喧伝する勢力の金儲けにつながる、と言う点を我々が注意すべきだ、ということなのだ。
 それと、今は温暖化という現象であるが、それがそのまま温暖化傾向の継続になるのか、寒冷化の前の一時的温暖化ではないのか、という点も掘り下げてみていく必要があるだろう。

 この問題については既に2月25日号で取り上げたように、温暖化に対し、二酸化炭素の果たす役割は非常に小さいから、まして人為的な二酸化炭素の量は無視しうる範囲なのだから、大騒ぎすることの裏にはそれなりの意図があるとみるべきだろう。
 今、このように大勢の科学者が声を上げ始めたから、もう世界の人々をだまし続けることは早晩困難になってくるであろう。


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人為的な温暖化論に3万の科学者が反論
http://canadafreepress.com/index.php/article/22624
【4月30日 Fred Dardick】

 ネイチャー誌は、X線、DNAの二重螺旋構造、量子の波動性、パルサー、最近ではヒトゲノムなどを紹介してきた学術研究ジャーナルであるが、この6月に大気中の二酸化炭素(CO2)は地球温暖化に対して5~10%ほどしか影響していない、という論文を掲載する予定だ。
 ジルキー・カウピネン教授が論文内で説明しているように、「温暖化は認められるが、それが温室効果ガスによるとは言えない」と語っている。

 科学的な面で卓越した雑誌にカウピネン教授の論文を掲載するということは、アル・ゴア氏が大々的に喧伝した「科学的コンセンサス」であるという人為的な地球温暖化説に決定的に疑問符が付けられたということになる。

◆エコ・センサーと地球温暖化のいかさま

 何年も科学者たちは地球温暖化のいかさま論に組しない何万もの科学者たちがいるということをエコ・センサーに伝えようとしてきたのだ。
 2009年以降、アイバー・ギエバー教授のようなノーベル賞受賞者を含む238人の物理学者、ハーバード、MIT,プリンストン、UCLA(カリフォルニア大ロサンジェルス校)などの大学教授、その他いくつもの大学や研究所の研究者たちが、アメリカ物理学評議会宛の公開書簡に署名をしたのである。内容は、科学的なデータは、地球温暖化はCO2の増加が原因であるとする結論を支持しない、という内容である。
 2009年に、国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の現・元メンバーを含む、700人以上の世界の科学者たちが、インホフェ議員の上院マイノリティーレポートに参加し、人為的地球温暖化論に対する疑問を表明している。

 このリポートで、米政府大気科学者のスタンレー・B・ゴールドバーグ氏は、「人為的な地球温暖化論に組しない科学者はわずかな者たちだという論調はメディアで主張された明らかな嘘である」と語っている。

 地球温暖化に異を唱える科学界での最大規模の努力がこの論文のために注がれた。科学分野での学位を持つ31486人のアメリカ人の中には、9029人のPh.D、7157人の修士、2586人の医師、獣医師、12714人が理学士かそれと同等の内容を持つ人々が、「人為的な地球温暖化仮説は科学的根拠を持たない」とする地球温暖化請願プロジェクトに署名した。

 アメリカと世界の最高の頭脳を持つ人々は、:いわゆる地球温暖化の科学的コンセンサスとは完璧な作り話であり存在していない」という点で全面的に合意している。

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イスラエルのイラン攻撃ルート

◆4月23日

 4月14日号で、アメリカのイスラエル離れが顕著になってきたこと、そのためイスラエルのイラン単独攻撃の可能性が出てきたが、その選択肢が困難なものであると指摘したが、以下のウォールストリートジャーナル紙の論説も、同様の視点で書かれている。

 イスラエルはアメリカをイラン攻撃に巻き込みたいが、アメリカはそれにノーと言い始めているから、イスラエルは単独でイランを攻撃するしかない、とする意見がある一方、そんなことをやってアメリカから反発されたら、イスラエルの国益に却ってマイナスとなる、というような意見があり、政権内でもまとまりがないようだ。

 何度も書くが、ブッシュ政権と違い、すくなくともオバマ大統領はその信念においては、今までの武断的ネオコン的発想は取りたくないとしているはずであるから、イランの核問題も、できるだけ外交的手段によるべきというスタンスは保持するだろう。最近、アメリカはイランへの軍事的選択肢は考えていない、と発言している。
 これはイスラエルのイランに対する単独攻撃があった場合には、明確に反イスラエルへと転換する要素となる。

 イスラエルが中東で存続できてきたのは、膨大なアメリカの支援があったからで、それは金銭面だけでなく、技術面でも支援があったから、軍事的優位を中東で保てたのだ。しかしアメリカの反発を買えば、それら一切がストップする可能性が出てくるから、結局イスラエルの存続の危機に直結するようになるだろう。
 それは冷静な頭を持つものならば理解しているはずだから、イスラエルのイランに対する単独攻撃というシナリオは相当困難な選択肢とならざるを得ない。つまり、馬鹿でなければ取らない選択肢である。

 そうすると、イスラエルは別の生き残りの戦略を考えていかねばならない時期に来ている、ということになる。今までとは違う方向と道をとる必要性を理解すべきなのだ。
 そして彼らが唯一生き残れる道は、1967年の第3次中東戦争前の国境線に戻ること、パレスチナ国家の建設を支援、そのパレスチナ国家と平和条約を結ぶこと、パレスチナ国家に金銭的支援を初め、友好国としての支援をできるだけすること、である。

 それ以外にイスラエルの生き残れる道は存在しない。


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イスラエルはイラン単独攻撃で議論が分かれる
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703757504575194223689622084.html?KEYWORDS=iran
【4月21日 Charles Levinson】

 イスラエルの安全保障分野の権威筋は、アメリカのイランに対する制裁決定がなかなか決まらず、その間、イランは核の能力を更に拡大しているので、イスラエルがイラン攻撃する決定をした際、アメリカの賛同を必要とするかどうかで意見が分かれている。

 ベテランのイスラエル高官は、イスラエルが受け入れることのできない核武装したイランというものをアメリカは受け入れて、そのイランと一緒にいくつもりかもしれないというサインを見ていると、インタビューの中で語っている。イスラエルの懸念を増幅させているのは、先週アメリカが行った、軍事的選択肢に対するアメリカの反対を明確にした声明である。ロバーツ・ゲイツ国防長官は18日、新しい戦略が必要である、とするジェームズ・ジョーンズ安全保障アドバイザーに対するメモについて議論をした。そのメモでは、外国勢力が阻止しないままイランが核能力を獲得することを示唆するかのように、アメリカは核(武装)のイランをいかに封じ込めるかという点が語られている。

 マイク・マレン統合参謀本部議長は18日、イランに対するアメリカの軍事的攻撃は「最後の手段」である、と改めて表明した。
 イスラエルは、イランに対するアメリカ主導の新しい経済制裁を支持すると語った。しかし、イスラエルの高官は、実際に制裁を課す動きに対する外交的努力が遅いことにますます苛立ちを隠せないでいる。

 中東和平のための努力に水をさす行為だとアメリカの言っている東エルサレムにおける入植者用住宅建設に対し、それを凍結する圧力を掛けているオバマ政権の要求を、ネタニヤフ政府が拒否する動きをしているため、米・イスラエルの関係は、最近数週間悪化している。

 両国の分裂を示すその他のサインについて、イスラエルの破壊を呼びかけている大統領を持つイラン(それは真実ではない)は、もし決意すれば、1年内に核弾頭を開発しうると彼らは考えている、とイスラエル高官は語っている。しかしイスラエル以外の専門家はイランがそのような点に到達するにはまだ数年を要すると見ている。イランは彼らの核計画は平和的利用のためだとしている。

 このような分裂状態は、もしアメリカのイランに対する制裁がうまく効果的に働かねば、イスラエルとアメリカの対イランに対する立場の違いは急速に拡大し、イラン攻撃を決断するとすれば、イスラエルは単独でそれを行わねばならなくなるという恐れを抱かせるに至っている。

 アメリカ軍の司令官たちは、イランを攻撃すれば、中東におけるアメリカの利害関係ヶ所への反撃が予想される、あるいはイランの代理勢力であるヒズボラやハマスによる拡大されたテロ攻撃が予想されると語る。マレン議長は18日、イラン攻撃は「意図しない結果」をもたらしかねず、イランに隣接するイラクやアフガンにアメリカが軍を展開させているこの中東地域を不安定化させかねない、と警告してきたと語った。

 アメリカの高官は、イスラエルの一方的な行動に反対する旨を明言してきたが、それでも米政権内にはアメリカの反対にも係わらずイスラエルがイランを攻撃するのでは、という懸念を持っていると語った。

 イスラエルの高官の中には、イスラエルが単独で攻撃することでアメリカとの関係を決定的なものにしてしまうのでは、ということを怖れる者もいる。そしてそれは、核武装したイランよりもイスラエルの国益にとってマイナスになると考えている。

 アメリカと一緒に行うそのような攻撃を調整してきたイスラエルの記録はさまざまな内容を含んでいる。イラクのオシラク原子力発電所に対する1981年のイスラエルの攻撃は、アメリカを驚かした。2007年、シリアの核施設への奇襲攻撃をした時、アメリカ高官によれば、アメリカは事前の警告を受けていたと言われている。
 イランを攻撃するかどうかの決定は、ネタニヤフ首相の胸の内にある。しかしながら過去は、このような決定には上級の軍司令官らの意見があったものである。イスラエル国防軍スポークスマンは、イランに関する審議内容についてはコメントを控えている。

 イラン攻撃をするために飛行するイスラエルの爆撃機のルートにはいくつかの選択肢がある。そのいずれもが、イラクやサウジアラビア、トルコなどアメリカの同盟国の空域など、イスラエルにとって深刻な政治的結果をもたらしかねない、アメリカがコントロールする管制空域を通過することが必要となっている。
 イスラエルの軍の専門家の多くは、イラン攻撃によるいかなる軍事的反撃にもイスラエルは容易に対処しうると言っている。イランの中距離ミサイルはイスラエルに一定のダメージと犠牲者をもたらすだろうが、それらのミサイルはそれほど精確ではなく、イスラエルの精密な防空システムはそれらのミサイルの多くを空中で破壊できるだろうとしている。
 イスラエルはヒズボラやハマスの攻撃もうまく対処してきたことを示している。イスラエルはアメリカ軍のレーダーシステム部隊を抱えていて、侵入してくるミサイル攻撃に対する早期警戒で支援を受けることになっている。

 イラン攻撃案を練っている軍関係者に近い、最近退職した高官によれば、イラン攻撃シナリオを練っているイスラエルの戦略面での立案者らが心配していることは、アフガンやイラクでアメリカ軍と戦っているグループに対する支援をイランが強化する可能性であるという。もし、イスラエルの一方的な攻撃が原因でアメリカ兵の死亡率が高まれば、アメリカは反イスラエルになるだろう。
 イランはまた石油輸出をペルシャ湾で阻止することで、国際的石油市場を混乱させることで、世界の石油供給を混乱させることができる。

 「もしイスラエルがアメリカが望まない戦争に引きずり込んだら、アメリカはなんと言うであろうか?あるいはイスラエルが原因で突然ガソリン代として1ガロン10ドルを支払うことになったら、どうだろうか?」と、前イスラエル戦略計画師団長のシュロモ・ブロム退役将軍は語る。

 イスラエル国防関連機関の前責任者らは、議論の両サイドに重きを置くようになってきている。
 「我々はアメリカの許可を持っているわけではないし、許可を必要としているわけでもない」と、エフード・オルメルト政権で、国防副大臣を務めたエフライム・スニー氏は語った。しかし、前国家安全保障アドバイザーのギオラ・エイランド陸相補は、イスラエルはイランへの軍事攻撃をアメリカの承認なしに行うことでアメリカとの関係を損なうようなことはしないだろう、と語る。
 先月、イスラエルのバラク国防大臣は、政権内では意見の一致がないことを公に認めたようだった。「イスラエルの安全と運命については我々が排他的責任を持っている。イスラエルの運命に間する事柄については我々とユダヤ人だけが決定することができる」と、バラク氏は語った。「しかし、我々はこれらのアメリカとの関係、あるいは共同して一致してアメリカと動くことができるという能力がいかに重要かという視点を決して失ってはならない」と語った。
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