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シリアで活動する外国人テロリスト
◆9月25日
9月17日のブログでテロリストの数は10万人という記事を紹介したが、今日の記事にあるように、どうもその数は外国人テロリストだけでも13万人ということのようだ。その内、アラブ系の非シリア人テロリストの死者数は約1万人近くになる、という。
これほどの過激派が集結した戦乱は過去に無かったのではないだろうか?この数の過激派らが所有する武器、彼らの生活費、その他が欧米やカタール、サウジアラビア、トルコなどから支援されてきたのだ。
石鹸で有名なシリア北方のアレッポなどはトルコ国境に近いこともあり、過激派が占領したままであり、住民は彼ら過激派のいわば占領下で不自由な生活を強いられている、また男ばかりの戦士たちのため、女性たちが辛い目にあっていることも予想される。
このような過激派に武器と資金を供給し、シリアの内戦を煽っている勢力である欧米、トルコ、アラブ諸国、イスラエルなどの罪は非常に重い。彼らが武器を供給しなければ、あるいは資金を提供しなければ、シリアの紛争はアサド大統領が語るように、2週間で終結したはずなのだ。
この過激派13万人を迎え撃つシリア軍は、ウィキペディアによれば、「総兵力は現役約32万人、予備役は50万人。陸軍の総兵力は約21万5000人、海軍総兵力約5000人+予備役約4000人、空軍総兵力約7万人」ということになっている。13万人はゲリラ戦士であるから、迎え撃つ側は大変な苦労が強いられる。
また北部にはクルド人が支配する地域があり、この地域に対しても過激派グループが侵入を図っており、クルド人との衝突が頻繁に起きている。クルド人はシリア政府から自治を与えられている関係上、反政府勢力グループのシリア侵入に対し敵対的な立場となり、事実上シリア軍と共闘する格好になっている。
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●49カ国から13万人の外国人傭兵がシリアにきてテロ活動
http://en.alalam.ir/news/1519761
【9月24日 ALALAM】
アメリカのペンタポリス・エージェンシー・オブ・スタティスティクスはレポートの中で、自由シリア軍の死者の数は増加しているとし、また五大陸の49カ国からシリアにきている外国籍の戦士たちの数を明らかにした。
このレポートでは、少なくともシリアには非シリア人の戦士が13万人いて、アラブと非アラブの国からきているという。
この統計内容は以下の通りである(死者数):
チュニジア=1902人
リビヤ=1807
イラク=1432
パレスチナ=1002
レバノン=828
エジプト=821
サウジアラビア=714
イエメン=571
モロッコ=412
アルジェリア=273
クウェート=71
ソマリア=42
オマーン=21
バーレーン=19
アラブ首長国=9
カタール=8
スーダン=3
モーリタニア=1
この統計はアメリカのエージェンシーによるもので、死亡したアラブ人戦士の数でその他の外国人戦士の死者数は含まれていない。
シリアは2011年3月以来、死活的な騒乱にまきこまれている。このレポートによれば、欧米と中東の同盟国、とくにカタール、サウジアラビアとトルコは、シリアで活動する戦士らを支援してきた。
国連によれば、10万人が殺害され、780万人が騒乱を避けて移住したという。
●クルド人:シリア内のアル・ヌスラのテロリスト83人殺害
http://en.alalam.ir/news/1519801
【9月24日 ALALAM】
シリアのクルド人民委員会の戦士は、アルカイダ系のアル・ヌスラ戦線のテロリストを北方地域のアル・ラッカで少なくとも83人殺害した。この衝突は23日、タル・アビヤド村で始まった。アル・ヌスラのテロリストがクルド人が支配するこの地域に対し侵入を図った際に起きたものだ、とアルアラム通信のダマスカス局長のホセイン・モルテザが24日語った。リビヤとチュニジアの戦士らが死者の中にいる、と言う。
モルテザによれば、外国が支援するアル・ヌスラのテロリストはその他の所謂自由シリア軍(FSA)、デイル・エズ・ゾル、それにアル・ラッカなどのグループと同時的に衝突を繰り返しているという。
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トルコのグル大統領はシリア反政府ゲリラがトルコ内陸へ侵入していると発言
◆9月24日
トルコはシリアの反政府勢力を支援し、武器を供給し訓練の場を提供し、医療支援などをしてきている。テロリストらはシリア国境をトルコから侵入し、怪我や病人が出ればトルコ側に戻って手当てを受けるなどしてきている。
そのトルコにシリアの反政府テロリストらが国境沿いの地域から内陸へ流入していることに危機感を抱いたのがグル大統領の発言となっている。シリアの反政府テロリストの矛先がシリアのアサド大統領に向かっている限りは、喜んで支援していたトルコ政府は、自分自身にその矛先が向けられだしたことを感じているのだ。
既に、このブログでは何回かに渡って、正当なるシリア政府の治安維持および防衛措置を非難し、治安を破るテロリストを支援するトルコ政府には、必ずその「反射」がおきるであろう、と指摘してきたが、ここにまさしくその反射、すなわち、「飼い犬に手を噛まれる事態」が生じつつある、ということなのだ。
これほど愚かなことがあろうか? 自分達が育てた狂犬のような存在が、敵に向かわずに、自分に向かってきたことに狼狽するトルコ政権は、これからじっくりと自らの愚かさの代償を味わう事であろう。
またこの狂犬のようなテロリスト・グループはシリア政府そっちのけで、いまや同士討ちを始めている。そして全体的には反政府グループはシリア軍に追撃され、次々に拠点を失っているのが現状である。ただしその数は10万人と言われているから、まだまだシリア軍の追撃戦は今後も継続される必要がある。
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●トルコ大統領:テロリストがトルコに流入している!
http://en.alalam.ir/news/1519497
【9月23日 ALALAM】
治安上の警戒をしているにも拘らず、シリアで戦っている反政府過激派がトルコに流入していると22日、トルコのアブドゥラ・グル大統領が語ったと報じられた。
「我々は戦車と大砲であらゆる治安上の警戒措置を取っているにも拘らず、トルコ・シリア国境でのテロリストの侵入を防ぐ事ができていない」と、グル大統領はニューヨークでトルコ記者団の前で語った。彼は現在国連総会に出席するためにニューヨークに来ている。
「過激派グループは我々の安全保障にかかわるようになれば、大きな懸念材料となる」と、大統領が語ったとフリエト紙が報じた。
トルコはシリアとの間に900kmにおよぶ国境を接しているが、現在50万人以上のシリア人をシリア内戦の難民として受け入れている。
先週、トルコは外国勢力が支援するシリア人民兵とアルカイダ系グループとの間にシリア北方のアザズ市で戦闘が発生したため、一時的に国境の一部を閉鎖した。
シリアとの間にあるトルコの国境の町での治安は、シリアの反政府グループ間での戦闘がこの地域で拡大してからは悪化している。18日には少なくとも国境の一つの町を支配している反政府グループである「北の嵐旅団」のメンバー5人が、アルカイダ系のイラク・レバント・イスラム国(ISIL)との戦闘で殺害された。
この戦闘は19日まで継続したが、反政府グループ間での深い亀裂を示唆するものである。
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テヘランで22日、イラン・イラク戦争開戦記念日パレードに登場したセジル・ミサイル
◆9月23日
イランが射程2000kmのミサイルを30発もお披露目したようだ。これはイスラエル全土を射程に入れるに十分な長さとなる。イスラエルには原爆があるが、イランにはそれこそシリアのように貧者の兵器としてのBC(生物化学)兵器があるかもしれず、なくとも比較的簡単に製造できるから、イスラエル全土を射程に入れるミサイルが完備すれば、イスラエルと言えども簡単にイランに戦争を仕掛けることは困難になるであろう。
そもそもシリアの化学兵器も元はといえば、イスラエルが原爆を数百発も保有している、ということから、防衛のために準備せざるを得なかったからである。大量破壊兵器としての原爆をイスラエルが保有しなければ、シリアが同じく大量破壊兵器としての化学兵器を保有することも無かったのである。そしてこの化学兵器はシリアだけなく、他のアラブ諸国も製造しようとすれば、比較的簡単に製造できるものである。貧者の兵器と言うのはそういうことである。
だから、イスラエルが原爆を保有している限り、イランはこの貧者の兵器としてのBC兵器を所有するかもしれないし、もしもイスラエルが原爆をイランに向けて発射すれば、イランは少なくとも報復としてBC兵器をミサイルに搭載してイスラエルに撃ち込むことが出来る、という可能性を残しておくであろう。いくら迎撃ミサイルで撃ち落そうとしても、迎撃ミサイルの本数以上のミサイルを撃ち込まれたら、どうしようもないであろう。
そしてイスラエルの国土の狭さとイランの国土の広さから考えてみても、勝ち目はイスラエルには無く、イランにある。ひとたび大量破壊兵器を使用する戦争が起きれば、イスラエルは廃墟ないしはゴーストタウンとなろう。イランは人口が減少しても、生き残るであろう。だから、イスラエルは自らの生存を考えて、愚かな行動はしないほうが身のためなのだ。
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●イラン:射程2000kmのミサイル30発のパレード
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5i1-vpv2cQADTGmhr3Pet_aDGdbvQ?docId=CNG.4832187725a643426db4444db90b9a16.181&hl=en
【9月22日 AFP】
イランは22日、射程2000kmのミサイルのお披露目をした。理論的にイスラエルを標的にできる能力を持つこれほど多くのミサイルを公にしたのは初めてのことである。
イランは12発のセジルと18発のガドル・ミサイルをイラン・イラク戦争開戦記念日に公開した。
両方のミサイルとも、イスラエルを射程にいれるだけでなく、ペルシャ湾のアメリカ軍基地をも射程に入れるものである。
しかしロウハニ大統領は演説では、このミサイルが防衛目的だけの兵器であると強調した。
「過去200年間、イランは他国を攻撃したことは無かった」と彼は語った。「今日イラン軍とその指導部は決して侵略的行動を執ることはないだろう」「しかし、侵略者に対しては勝利するまで徹底的に抵抗することだろう」
このセジルは2008年11月に最初のテストを行った。またガドルは翌年の9月にテストを行った。
両方とも2段ロケットで固体燃料を使用することで、移動と発射をすばやく行う事ができるようになっている。
革命防衛隊の海軍の司令官は、イランがペルシャ湾の米艦船に打撃を与える能力がある、と語ったと報じられた。
「我々はペルシャ湾のアメリカの空母と航空機を破壊するに必要な装備を備えている」と、ISNA通信社はアリ・ファダビ提督が語ったと報じた。
イランの対岸にある戦略的群島であるバーレーンはアメリカ第五艦隊の母校となっている。
革命防衛隊はペルシャ湾入口にあり、世界に向けた石油供給の門戸である戦略的なホルムズ海峡を防衛する役目を担っている。
過去アメリカは、とりわけイランが海峡を封鎖すると脅した後では、このペルシャ湾での海軍を徐々に増強してきた。
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安保理に、反政府側が化学兵器を使用した証拠を提出をすると語るロシアのラブロフ外相
◆9月19日
ロシアのラブロフ外相が国連安保理に、シリアの反政府勢力側が化学兵器を使用した、という証拠を提出する、という。これは朝のNHKのニュースでもやっていたが、国連常任理事国であるロシアの重要な行動であるから、無視できなかったのであろう。
シリアの反政府勢力は敗走しつつあることは、このブログでも何回も指摘した。この2年半以上、シリア軍はよく戦ってきたし、現在も必死で戦っている。アサド政権は団結し、軍と一体となって反政府勢力のテロリスト達を追撃している。テロリストらは世界中からシリアに密入国し、それを援助してきたのが、隣国のトルコやヨルダンであり、あるいはイラクからも流入している。
彼らはイスラム主義過激派と言われる連中である。ジハーディストとも呼ばれる。要するに聖戦主義者とでも訳せる者たちだ。聖戦(ジハード)の戦いで死ねば、楽園に入れると信じているから、死ぬ事もいとわない者たちだ。要するに狂気の集団に近い。それに対し、アサド政権は世俗政権と言われ、イスラム教徒ではあるが、宗教を政治の上にもってくることはしないし、その宗教的信条も過激派とは大いに異なる。
シリアは多宗派国家といっていい国だ。そんな国家を治めるためにはアサド大統領は一宗派に偏った政策をするわけにはいかない。キリスト教徒やドゥルーズ派の者たち、クルド人も平和に暮らせる、穏健な世俗国家で無ければならない。そんなシリアにイスラム主義過激派の狂気じみた集団が主権を握り、イスラム法を憲法にして、国家を作り始めれば、シリア国民の全てが後悔することになるだろう。
彼らがどれほど狂気じみているかは、ロシアのプーチン大統領がイギリス首相の前で、敵の心臓や肝臓を食べる者たちに何故、武器の支援をするのだ、と迫ったような存在である。女性、子供と言えども容赦はしない。頭部を子供達の目の前で見せしめとして切断したり、女の子の手足をのこぎりで生きたまま切断したり、筆舌に尽くしがたい事を平気でやってのける者たちである。そんな者たちだからこそ、化学兵器である毒ガス攻撃も平気で行う事ができたのである。だから今のシリアの惨状を前にして、シリア国民はアサド政権とシリア軍に一切の望みを託している。またこのシリアを不退転の姿勢で支援するロシアを頼りにしている。
したがって国際社会は今すぐ、このイスラム主義過激派を初めとするシリアの反政府勢力に対する、武器や資金の支援を停止し、ロシアの推奨する、「関係者が参加する話し合いの場」で、シリアの運命を決めていくプロセスを始めるべきなのだ。
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●国連の化学兵器報告を捻じ曲げる5つの嘘 (その2 最終章)
http://www.globalresearch.ca/five-lies-invented-to-spin-un-report-on-syrian-chemical-weapons-attack/5350111
【9月17日 By Tony Cartalucci】
3.化学アナリストはサリンは監視されている貯蔵庫にあったもののようだ:ワシントン・ポストは以下のように主張する。
「国連の調査では、分析された30のサンプルについて、サリンだけでなく「安定剤など関連化学物質」も含有されていたことを発見した。これは、この化学兵器は監視されている貯蔵庫から取り出されたということを示唆している。そこでそれらの化学剤は訓練された軍によって爆弾として調合されたと考えられる」
どんな準備された攻撃でも安定化された化学兵器を使用する必要があるし、それらの取り扱いに習熟した要員が必要だ。リビヤで強奪された化学兵器から、米英あるいはイスラエルからサウジアラビアないしはカタールを通って秘密裏に移送された化学兵器にいたるまで、化学剤が入手できないところはない。
「反乱勢力」について、化学兵器の取り扱いに必要な訓練が不足しているのか?アメリカの政策は、反乱勢力に必要な訓練を受けさせただけでなく、欧米の防衛面の契約者で化学兵器の専門家らが、シリアの反乱勢力の戦士らと一緒にいたという報告がある。CNNは2012年の記事で、「情報筋:アメリカはシリアの反乱勢力側に化学兵器の取り扱いについての訓練を行うという保証をする」、とあり、以下のように書いてある:
アメリカといくつかのヨーロッパの同盟国は、シリアに貯蔵されている化学兵器をどう取り扱いについて、防衛面での契約者を使って訓練を行っている、とアメリカの高官と何人かの外交官がCNNサンデーに語った。
ヨルダンとトルコで行われているこの訓練は、情報筋によれば、貯蔵庫をどう監視し管理下に置くか、また貯蔵庫と資材をどう扱うか、と言うことが含まれる、という。一人の高官は、いくつかの契約者はシリアに密入国しており、反乱勢力側と一緒にいくつかの貯蔵庫のモニターを一緒にしている、という。
4.砲弾に書かれていたキリル文字:ワシントン・ポストは以下にように主張する:
「砲弾に書かれたロシア語は、これらがロシア製であることを示している。ロシアはシリア政府に対する主要な武器の供給元であるが、より重要な点は、反乱勢力側に対しての直接的、ないしは間接的な武器供給者ではない、ということだ」
このワシントン・ポストのロジックはそのままで間違っている。シリア内部で活動しているテロリストは、盗んだものか、あるいは紛争を永続させるため中東の同盟国かないしはNATOによって作られた不正武器供給網を通して手に入れた、ロシア製のライフル銃や戦車までも所有している。
更には、化学兵器攻撃がテロリストによって実行されたか、あるいは彼らの欧米の支持者らによって実行されたとすれば、特に、欧米側にとって有利になる地政学的変化を引き出すことを狙った化学兵器攻撃がそうならば、それは、シリア政府側が行ったかのように細工が行われた可能性があると考える事ができる。反政府勢力側のいる場所に対する反政府勢力側による化学兵器の使用は「偽旗作戦」攻撃となる。それは当然誰が下手人なのかが分かるような、なんらかの印や証拠を使用された兵器につけることが要求されるものだ。
5.国連事務総長のレポートに対するコメント:ワシントン・ポスト自体、最後の部分が曖昧な内容であることを認め、以下のように書いている:
「これは恐らくは非常に状況的な証拠に基づく事案であるが、事務総長の潘基文の記者会見でのレポートについての話で、明らかに示唆された内容を無視するわけにはいかない・・・」
ワシントン・ポスト、そして編集委員会を動かす利権が、国連レポートはなんとなくシリア政府を指弾している、とする理由として、理論的に納得させるような五つの議論を生み出す事もできなかったということは、化学兵器攻撃がアサド大統領の指令であったことを示すという「技術的に詳細な問題」に関する主張に疑惑を投げかけるものである。
国連は化学兵器が使用されたことを確認はしたが、この点では紛争当事者は言い争っているわけではない。今欧米がやろうとしていることは、このレポートの示唆することはこうだ、と決め付け、再度シリアに対する好戦的態度をとることの根拠の無い正当化を、秘密裏に、また正式に外交政策でもってやろうということである。
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シリアの反政府勢力が使用した107mm砲弾
◆9月18日
国連の調査チームのレポートが提出され、それについて化学兵器を誰が使用したか、は記されていないが、欧米の各政府代表やメディアは使用した下手人はシリア政府だ、ということを示唆しようとしている。
今から数週間前、民主党で前防衛大臣だった人物は、テレビ番組で以下にあるような欧米各国の代表者が語るような言い方で、やはり化学兵器の使用者はシリア政府である、と指摘していた。
つまり、「攻撃の大きさの規模から言って・・」というような言い方である。これはつまり、この人物は恐らくは米政府などからの情報を直接受け取れる立場にあるから、その米政府関係で言われている内容、ないしは説明をそのまま受け止めて、それを日本国中に広めている、ということなのだ。
これではアメリカ政府の、ないしはアメリカ軍の代弁者ではあっても、真実を日本国民に語る人物ではない、ということを意味しているのである。アメリカの使用する「レトリック」をそのまま日本国民に対して使用する、アメリカの便利な「宣伝屋」ということになる。これは日本のマスコミもほぼ同様である。欧米、つまり米・英・仏・独・伊くらいまでの論調を自分達の論調にしていれば、安全であり、笑われないだろう、と言う程度の内容である。自分達で独自に取材するほどの気概も度胸もありはしない、おそまつな連中ばかりである。
しかし我々が必要としているのは、独立的・客観的な真実・真相であり、欧米などの駆使するレトリックではない。以下に記すように、欧米各国の外相連中は押しなべて似たような言い方で、化学兵器攻撃の下手人はシリア政府である、と断定的な物言いであるが、事実は全くその逆で、追い詰められたテロリストらが、サウジアラビアなどから手に入れた化学兵器を使用することで、アメリカが「レッドライン」と言っていた一線を越えさせる事で、軍事介入の正当性の口実にしよう、としたのである。
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●国連の化学兵器報告を捻じ曲げる5つの嘘(その1)
http://www.globalresearch.ca/five-lies-invented-to-spin-un-report-on-syrian-chemical-weapons-attack/5350111
【9月17日 By Tony Cartalucci】
シリアで化学兵器が使用されたという国連の「確認」とそれはシリア政府が使用したのだという欧米の主張をリンクさせようとする意図的な見出しが各種新聞などで一斉に出ている。更に、アメリカ、イギリス、フランス各政府は国連レポートを捻じ曲げ、シリア政府に対する根拠のない非難を強化すようとしている。
BBCの「アメリカ、イギリスは国連の化学兵器レポートはシリアを非難していると主張」という記事は、以下のように明解に指摘している:
「国連のこのレポートはそれが付託された任務ではないということで、攻撃をした者を特定はしていない」
しかしながら、イギリスのヘイグ外相が以下のように主張するのを妨げるものではなかった:
「異なる研究所でのサンプルテストの結果、使用された兵器とその弾道などの情報と目撃証言を含む、攻撃のスケールを含めた技術的な面からこのレポートを見れば、シリア政府がこの攻撃を行ったということは明瞭である」
そしてアメリカの国連大使であるサマンサ・パワーは以下のように指摘した:
「国連レポートの技術的な詳細から言えることは、このような大規模な化学兵器攻撃は国家的レベルでのみ実施しうるということは明確である」
フランスのファビウス外相もまた以下のように語っている:
「調査結果を慎重に検討すれば、使用された毒ガスの量、混合内容の複雑さ、その性質、運搬体の弾道など、この攻撃の主体が誰かということに疑いの余地はない」
ワシントン・ポスト紙は更に一歩進めて、そして恐らくは愚かにも、国連レポートを捻じ曲げて欧米が利用して嘘を並べていることの説明の詳細を示した。「国連化学兵器レポートはアサドにとってイメージを損なうもの」という見出しの記事の中で、5つの点が示され、国連レポートがなぜ「シリア政府を指弾している」かを説明している。
1.化学兵器は反政府勢力が使用していない兵器によって使用された:
この主張は、シリア・ウォッチャーのエリオット・ヒギンスという、又の名をブラウン・モーゼスという男のの言葉を引用している。彼はイギリスに居座ってシリア危機を見てきた人物で、この紛争で使用された武器を自分のブログで紹介してきている。
ヒギンスが特に大きい直径(14cmと33cm)のロケットはテロリストが使用したのを見たことが無いと説明しているが、彼の古い記事では似たロケットでもっと小型のものでテロリストが使用していると思われるものが示されている。
ワシントン・ポストは、より大型のロケットはテロリストが持つ事のできない「テクノロジー」を必要とする、と主張する。これは全く嘘っぱちである。ロケットは単純な筒から発射される。そして唯一付け加えるテクノロジーはそれを搭載するトラックである。武装したテロリスト達にとっては盗んだ戦車を使用したり、トラックを見つけてそれに大きな金属製筒を載せる、などということは初歩的な作業であろう。とりわけ外国の介入を正当化させ負け続けている自分達を救ってもらうための計画的な攻撃をする場合には、そうだろう。
2.サリンは政権がコントロールする地域から発射された:ワシントン・ポストは以下のように主張する:
「このレポートは、標的とされた地域の北西から砲弾は飛んできた、と結論付けている。この地域は当時も今もシリア政権の側がコントロールしているところだし、シリア軍基地に近いところにある。もしもこの砲弾が反政府側から発射されたとしたら、彼らが支配する南西から飛んできたであろう。
ワシントン・ポストが語っていないことは、国連チームが自らの発見した内容の信用性の「限度」である。レポートの18ページで国連は以下のように指摘している:
「サンプルと場所の両方の詳しい査定を導き出す為に必要な時間は非常に限られていた。場所は調査の前とその期間中、他の人々が見にきている。破片とかその他の証拠は調査チームの到着前に明らかに触られ動かされていた」
テロリスト達はこの地域を攻撃後、国連チームの調査期間中も支配しているという点も注目されるべきだ。証拠をいじり回したり植え込んだりすることが反政府側で行われたあろう。
・・・・その2に続く
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