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中国が23日発表した防空識別圏に無許可で進入した米軍のB-52爆撃機


◆11月28日

 中国が23日、防空識別圏を東シナ海の尖閣諸島を含む空域に拡大した直後、アメリカのB-52爆撃機二機が、まさにその真新しい防空識別圏内にゆうゆうと進入、2時間22分に渡って飛行したことで、中国軍はしょっぱなからその権威を丸つぶれにされた。

 これは中国が、防空識別圏を尖閣諸島上空をも含む空域に設定することで、もしも日本が今までのように自衛隊機などをスクランブル発進させることを控えめにするようにするかどうかも含めて、対応を見ようとしたのであり、自衛隊が衝突など不測の事態を恐れて出動を控えめにするような気配があれば、逆に中国軍機を発進させ、徐々に尖閣諸島上空の制空権を握ろうという魂胆もあったはずだ。

 ところが、中国の発表直後に、直接アメリカ軍が行動に出て、新設の識別圏を何事も無かったかのように無視して飛行したことで、最初の段階で中国はその面子を潰されたのであり、今後、米機と日本の空自機とが一緒に飛行し、進入を繰り返し、次第に空自機の数を増やすようにすれば、中国は手も足も出ないまま、防空識別圏は有名無実の代物になるであろう。

 そうはさせじと、いつかの段階で中国軍が挑戦するような行動に出れば、それをチャンスとして米軍は中国を完膚なきまでに叩く秘策がありそうだ。要するに、今回のアメリカ軍の行動は、事態が悪化したとしても、断固として、とことんやる気である、というメッセージも含まれてのことと思われるからだ。

 この時期、11月22日が命日のジョン・F・ケネディ大統領の娘さんのキャロライン・ケネディ女史が駐日大使として赴任したが、彼女はアメリカの至宝のような存在であり、その彼女が自分が奉仕したい国は日本以外には無い、と発言し、また「米国の同盟国で日本以上に重要な国はない」とも発言されたのであり、その直後の中国のこの動きであるから、女史の対応もすばやかったし、日米が強力な一体感を示しながら、中国に対して毅然とした態度を示すことができたことは重要である。これは、今後の日米関係と対中国の姿勢が明らかになった瞬間であろう。

 こういうことが国家の運勢ともいうべきもので、中国がこのような時期にあのような行動に出ることで、自らの独裁政権崩壊の時期を早めたことになったと解せる。これは時間の経過と共に、明らかになっていくものと思われる。尚、尖閣諸島問題については、このブログでは2012年10月2日号「尖閣問題と今後の展開・伊勢白山道の霊視的解釈を軸に」で、示した内容がある。やはり予想されたように、2013年に物騒な方向に動き出したことは注目していいだろう。

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●米爆撃機:中国の「防空識別圏」に無許可で進入
http://www.theguardian.com/world/2013/nov/26/us-warplanes-defy-china-b-52-flyover
【11月27日 Spencer Ackerman — Guardian.co.uk】

 アメリカの軍用機が中国が主張する防空識別圏に対して25日、直接的な挑戦を行い、論争の的となっている列島上空を劇的に問題を起こさせること無く飛行した。

 この侵入は週末にかけて成されたチャック・ヘーゲル国防長官の痛烈な声明の直後に成されたものだ。長官は中国の防空圏の東シナ海への拡張を区域の安定に対する挑発的な脅しとして拒絶していた。

 しかしペンタゴン(国防総省)は26日、今回の上空飛行は中国の宣言に対する反応ではない、と主張した。

 国防総省スポークスマンのトム・クロッソン中佐は、航空機は武装はしておらず、「ずっと以前からの訓練の一環として」飛行が行われたと語った。中国側はいかなる形においても、この航空機の飛行に挑戦するようなことはしなかった、とクロッソンは語った。また飛行士たちは中国側になんらの通告もしなかった、と語った。

 中国は27日、この航空機は識別圏内を飛行した2時間22分間、探知され監視されていたと語り、最初の控えめな反応を示した。中国国防部の声明では、あらゆるこの種の飛行は監視されるだろうとし、中国は空域をコントロールする能力を持っていることを主張した。しかし、この声明は要請通りに情報提供しない航空機に対し行動を起こすという中国政府の脅しについては言及しなかった。

 戦略国際問題研究所( CSIS )のニック・セチェーニは以前以下の予想をしていた:「中国が多くの仰々しい声明を発表するであろう。それは挑発である」。中国政府はしばしば国際的批判あるいは国家主権に対する軽蔑を感じた時、国営メディアで荒々しい社説を発表するよう命令することで反応してきた。もっともそのような反応は何日も発表されないことがあるが。

 アメリカ海軍艦船が台湾海峡をしばしば通過するが、アメリカ軍が中国が主張する領海で軍事力を誇示するようなことは非常に稀なことだ。何年もペンタゴンはこの地域で壊滅的なことになりかねない誤解を避けるため、軍と軍との直接的な交信チャネルについて議論してきたが失敗している。

 最初はウォール・ストリート・ジャーナル紙が、アメリカ空軍の二機のB-52爆撃機がグァムの基地から中国の釣魚島、日本では尖閣諸島と言われる諸島上空を飛行したと報じた。両国はこの列島と付近の石油・ガス田の領有を主張している。また両国は主張の食い違いから両国民に対し、海空域で互いに取締を行ってきた。

 しかし中国の、東シナ海に防空識別圏を拡張するという23日の宣言は、それに付随している、中国は無許可の航空機を撃墜するという示唆と共に、ヘーゲル長官の痛烈な非難を受けた。

 「我々はこの動きを現状を変更させるための不安定化の試みと見る」と、ヘーゲルは週末、声明の中で語った。「この一方的な行動は誤解と誤算のリスクを増幅せしめる」と彼は語った。 

 ヘーゲルは中国に対し、アメリカ軍の西太平洋における作戦は、「いかなる変更もない」と警告した。空軍機の飛行は、ずっと前から決められてあった訓練飛行であっても、ヘーゲルの宣言の最初の明確な示威行動である

 クロッソンはこの訓練飛行のことを、二機はグァムから飛び立ち帰還したと言うに留まった。

 クロッソンはこれは、中国の防空識別圏の拡張に対する「反応ではない」と語った。

 中国がこれをアメリカの反応とみているかどうかは定かでない。中国外交部は26日、ヘーゲルの声明を「無責任」であると非難した。

 中国の地域軍事強国としての台頭は、ペンタゴンを長い事悩ましてきている。ペンタゴンは中国を潜在的パートナーであると見ていると事ある毎に言ってきた。統合参謀本部元議長のマイク・ムラン提督は、米中の両軍の間に起こりうる誤解を避けるための直接的交信チャネルを設置をしようとしても手応えが無かったことを嘆いていた。

 中国は来年の太平洋の軍事演習にアメリカ海軍と地域の同盟国と共に参加することが期待されている。中国は3月、リムに初めて参加するであろうと述べていたのは、米中の軍事的連帯が強まる兆しと見られた。

 米軍の中国軍に対する似たような挑戦的態度は、この二十年近くなかったことだ。

 戦略国際問題研究所( CSIS )のニック・セチェーニは、1996年の「台湾海峡の危機」を思い出す。その時、最近の出来事に相似する中国軍の連続的な増強に対応してアメリカは二隻の空母を台湾海峡に派遣したことがあった。 

 「アメリカは繰り返し、現状を変更させるようないかなる一方的な動きも認めることは無い、と語ってきたし、今回のことは即座にそのような動きであると認識されたのだ」と彼は語った。

 「中国と真剣に向き合う事は、中国の台頭は歓迎されていると理解してもらう上で非常に重要である。しかし、裏では中国に対し、不安定にさせかねないような動きは取らないよう説得する必要があるのだ」と彼は語った。

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レバノンのベイルートにあるイラン大使館前での自爆攻撃(11月19日)

◆11月21日

 レバノンのベイルートにあるイラン大使館がアルカイダ系テロリストによって狙われ、爆破で多数の死傷者(死者23名、負傷者150名以上)が出た。これをイラン外務省はイスラエルによるものとしてイスラエルを非難しているが、以下のように、サウジアラビアによるものと見たほうが真実に近いようだ

 勿論、イスラエルとサウジアラビアは今や対イラン政策では共闘しているから、両国の間に連携があったかもしれない。しかし記事にあるように実行犯がアルカイダ系の者とすれば、そのアルカイダ系の者たちを援助しているサウジアラビアが主に中心となって行ったテロ行為と見るほうが理屈にあっている。

 昨日の「トルコ:シリア国境の過激派支援を止める」のコメントで、「このサウジの好戦主義を引っ張っているバンダル王子を失脚させることがサウジにとって喫緊の課題であろう」と指摘したが、以下の記事でも、このイラン大使館爆弾事件でも、筆者はこのバンダル王子が背後の黒幕だ、と見ている。

 金の力でなんでもできると考えている節のある、この戦争好きなオヤジをサウジアラビアは取り除かなければ、王国そのものの存続が危うくなる、ということをサウジアラビアの指導者等は知るべきである。手遅れになる前に。

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●イラン大使館爆弾テロはサウジアラビアの仕業か?
http://rt.com/op-edge/suicide-attack-iranian-embassy-966/
【11月19日 Russia Today】

 ベイルートのイラン大使館付近での爆発はサウジアラビアによるイランに対する明瞭なメッセージであり、イランを標的にしたことで、サウジアラビアは混乱と戦争をレバノン内部で広げようとしている、と政治アナリストのケヴォルク・エルマシアンはロシア・トゥデイ紙(RT)に語った。


RT:アルカイダ系のレバノンのグループがこの攻撃の下手人であると言われていることを知っている。貴方の見方では彼等の動機は何か?

ケヴォルク・エルマシアン(KE):このグループはアブドゥラ・アザムといい、アルカイダ系のグループだ。これはサウジアラビアによる明瞭なメッセージである。あるいはイランに対するサウジアラビアの戦争行為と言える。サウジアラビアがベイルートのイラン大使館を標的にすることで、初めて一線を越えたことになる。

 イランの大使がイスラエルを非難したことには同意できない。確かにイスラエルはこの爆破で利益を得るが、誰がこの攻撃を実行したのか?彼等はアルカイダ系のグループであり、彼等の親分はサウジアラビアのバンダル”ビン・サタン”(ビン・スルタン)である

 我々はこれらの爆発は二人の自爆攻撃者によって成されたことを知らねばならない。イスラエル人はそういった攻撃は絶対に行わない。彼等は航空機や車爆弾を使用する。しかし、あそこには二人の人物がいて、一人はモーターバイクでイラン大使館に接近し自爆することで、後続の車が大使館内に突入できる突破口を開こうとした。しかし警備員が気づいてその男に銃撃した。それで彼は大使館の外で自爆せざるを得なかった。

 しかし我々は政治的には、サウジアラビアからのこのメッセージは、アル・カラモン山での戦争の後に来たことを知らねばならない。ヒズボラとシリア軍とは協力しながらシリア内でアルカイダ系グループと戦っているということを知るべきである。そして最近、レバノンのアルサル地域と繋がっているアル・カラ地域では、数千人のアルカイダ系のテロリストらがレバノン未来運動の庇護の下、訓練をしていて、またシリアに武器の密輸を行っている。

 また、この地域はホムスからダマスカスに通じている。これはホムスとダマスカスの真ん中にある。そして殆どのテロリストはダマスカスのゴウタ地域に来るが、この場所は以前化学兵器攻撃があった場所で、このアル・カラ地域から来ているのだ。


RT:何故あなたはサウジアラビアをこの問題とリンクさせるのか?

KE:それは、サウジアラビアの代理人であるテロリストらは、ダマスカスとホムスの真ん中にいて、ホムスとダマスカスにテロ行為を繰り返し行って混乱を拡散している。殆どの車爆弾はこの地域からやってくる。ヒズボラとシリア軍がこの地域の反政府勢力を駆逐しようとした際、サウジはイランに対し歴史的なメッセージを送ろうとしたのだ。

 我々は過去数週間でのサウジアラビアの行動を思い出すべきだ:彼等は国連安保理メンバー国になることを拒否したし、シリアの和平に向けたジュネーブでの平和的交渉を頓挫させると語った。彼等は更に、欧米とイランとがいかなる取り決めもしないよう働いている。そして最近の報告では、P5+1諸国とイランとが合意にいたるようならば、サウジアラビアはパキスタンから核爆弾を購入する、と語っている。

 従って、サウジアラビアのこういった歴史的政策は中東におけるサウジアラビアの必死な様子が反映しているのだ。そしてイランの大使館を標的とすることで、彼等はレバノン内部に混乱と戦争を拡散しようとしているのである。

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シリアのクルド人の軍事組織である人民防衛隊の兵士等

◆11月20日

 アメリカのオバマ政権がシリア攻撃を断念した時、このブログでは、10月31日号「アメリカがトルコに警告」で、過激派に対する支援をやめないトルコに対し、アメリカが強い警告を与えたことを指摘したが、そのせいか、トルコはようやく過激派に対する支援を減少し始めているようだ。それでクルド人の軍事組織である人民防衛隊(YPG)が過激派にたいする攻勢に出て、次々と周辺の町を奪還、掌握している

 トルコが対シリアの姿勢を改めだしているとすれば、残るはサウジアラビア(と湾岸アラブ諸国≒カタール)だけになる。サウジアラビアはロシアのプーチンを脅し、またアメリカに傲然と盾突き始めているが、トルコが過激派支援から手を引くとなれば、サウジだけが取り残される格好になる。

 そのサウジは、対イランでイスラエルと共闘の姿勢を示しだしている。欧米がイランと核問題で決着をつけようと努力している最中に、イラン攻撃の話をイスラエルと進めていることは、欧米とりわけアメリカの神経を逆なでする行為となる。

 このような一連の流れから、サウジの命運は尽き掛けていると思われる。今の時点でイランとの角逐からの大胆な行動をとる前に、欧米とりわけアメリカとの関係の修復に努めるべきである。さもなければ、どこかの時点で足元をすくわれて、「王国の崩壊」ということになりかねない。それを避ける為には、このサウジの好戦主義を引っ張っているバンダル王子を失脚させることがサウジにとって喫緊の課題であろう。

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●トルコ:シリア国境の過激派支援を止める
http://www.al-monitor.com/pulse/originals/2013/11/turkey-backs-off-support-syria-rebels-border.html
【11月19日 Al Monitor】

 トルコとシリアの国境の町トプクでは日常的に迫撃砲や銃声が響いている。この町は、クルド人民防衛隊(YPG)とアル・ヌスラ戦線に率いられたサラフィスト・グループのイラク・アル・シャム・イスラム国(ISIS)とアーラル・アシュ・シャムとの間の戦争の前線に位置している。

 この数週間、YPGは1ダース以上の町を掌握し大きな勝利を収めている。11月11日、サラフィスト等は遠隔操作爆弾による報復を行い、これがクルド赤新月社本部前で炸裂、少なくとも7人の子供を含む14人の一般人が殺害された。しかし、YPGは攻勢を掛け続け、さらに近隣の町の掌握を目指している、という。

 クルド人が支配している地域のクルド人グループの民主統一党(PYD)共同議長のサリ・ムスリムは、アル・モニター紙とのインタビューで、YPGの最近の成功は部分的には、トルコが欧米とりわけアメリカからの圧力で、サラフィスト・グループに対する支援を緩和していることからきていることを認めた。
 この数ヶ月世界のメディアは、トルコから過激派戦士らがシリアに流入していること、また負傷した戦士らがトルコの病院で治療を受けていることなどを報じてきた。この事態は何も新しいことではない。しかし、国民行動党議員のセフィク・シルキンは以下のように見ている:「サラフィスト等が国境沿いの地域を奪取し、オバマ政権が慌て出した後になって初めて、欧米のメディアはトルコが過激派グループを支援していることを報道し始めた」
 
 シルキンはシリア国境を相当調査した後、トルコが過激派に対する支援を減少し始めたということを認めた。そしてクルド人のムスリムのように、シルキンはオバマ政権からの圧力が大きな影響力を与えたと考えている。トルコのエルドアン首相はシリアのアサド政権の転覆を叫び続けている。しかし、彼は同時にアルカイダの残虐さを、「イスラムの名を貶める」として非難し始めている。・・・・以下略

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イラン攻撃の際、サウジアラビア領空を通過するかもしれないイスラエル空軍機

◆11月18日
 
 イスラエルとサウジアラビアがシリア問題でも、イラン問題でも共闘的になっていて、それが深化しているようだ。ペルシャ湾をはさんで、一方はスンニー派の雄であるサウジアラビア、一方はシーア派の雄であるイランとが対峙していて、イスラエルはイラン攻撃でサウジ上空を通過する了承を得たようだ。

 しかしフランスを除くP5(安保理常任理事国5カ国)とドイツはイランとの核問題での合意を取り付ける方に意欲を持っている。フランスだけはサウジと合同軍事演習を行いイラン制裁強化で共同歩調を強めている。またフランスはサウジアラビアに対する武器販売も強化している。ようするにサウジはアメリカからフランスに乗り換えつつある途上なのだ。少なくともその姿勢を示している。

 今のフランスはユダヤ政権と言ってよいから、フランス・イスラエル・サウジアラビアの枢軸国家が「戦争勢力」化しつつあると言える。そんな中、サウジアラビアは死者まで出る洪水に見舞われた。天変地異がこれから強まりだせば、イラン攻撃など言っておれなくなるかもしれない。 

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●イラン攻撃でイスラエルとサウジアラビアが協力か?
http://www.upi.com/Top_News/World-News/2013/11/17/Report-Israel-Saudis-working-on-Iran-strike-plans/UPI-63251384690743/
【11月17日 UPI】

 イスラエルとサウジアラビアはイラン攻撃のための不測事態対応計画を協力して練っている、とサンデー・タイムズ紙が報じた。

 このイギリス紙は、両国が今週末に予定されているP5プラス1諸国とのジュネーブでの会談でイランの核計画を停止させることで重要な進展が見られなかった場合、イランの核施設を攻撃するという計画を練っている、と報じた。

 イスラエルの情報機関のモサドは、この計画のためサウジアラビアの高官らと作業をしている、と言われている。

 「ジュネーブでの合意が成されれば、軍事的選択肢はテーブルに戻されるであろう。サウジは怒り心頭で、イスラエルに対し必要なあらゆる援助を与える意欲を持っている」と、外交筋がこの新聞社に語った。

 両国の協力関係の大枠は、イランに対しイスラエルが軍事攻撃を仕掛ける際に、サウジアラビアが自国の領空を使用することを承認する、という内容だ、とこの新聞は報じている。


 両国はイランの核に対する野望に警戒を強めている、と記事では報じている。

 イスラエルのネタニヤフ首相は欧米に対し、イランとの合意に反対するよう呼びかけているとイスラエルのハアレツ紙が報じた。

 ネタニヤフは17日、外交的解決よりもずっと良い解決をもたらすであろうイランとの合意の変更を行う時間はまだ残されている、と語った。ネタニヤフは、イランは経済制裁のためまだ苦境にある、と語ったとイスラエル・ラジオは報じた。イランとの間で悪い合意が成されることに固く反対することはイスラエル政府の義務である、と彼は語った。

 最近数週間、ネタニヤフは国際的ニュース会社によりインタビューを受けてきており、イランの核計画に対して手付かずのままにする合意に反対であると言ってきている。そのような合意はイスラエルの存続に対し直接的脅威となると言うのだ。

 ネタニヤフはこの件に対する反抗的姿勢のため、ジュネーブで署名されるための合意を取り付けようと懸命になっているオバマ政権と仲たがいになっている。ジュネーブでは米・英・仏・中・ロとドイツのP5プラス1諸国が今週末にイランと会談することになっている。

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「合意あれば、イスラエルの軍事的選択肢は頓挫する」と語るジオラ・エイランド元少将



◆11月14日

 イランと安保理常任理事国+ドイツの六カ国との核問題についての討議が合意に至らないまま次回に持ち越されたのは、フランスの反対があったからだが、そのフランスはサウジの意向と同調している、と昨日のブログに書いた。実際以下の記事でも、イスラエルとサウジの、合意に反対する声が影響を与えたようだ、と指摘している。

 シリア攻撃にはアメリカ以外ではロシア、中国は言うに及ばずイギリスが反対し、ドイツやイタリアも乗り気ではなく、フランスだけが乗り気だったが、イランの核問題でもフランスが合意反対で、徐々にフランスの突出が目立ち始めている。これはフランスのオランド政権がユダヤ系ということから来ているのだろう。お里が知れる、ということだ。

 しかし世界の趨勢は徐々に反イスラエル・ユダヤに代わりつつある。サウジアラビアもイスラエルと同調しあくまで、欧米とイランとの合意を阻止しようとしているようだが、そうすることで、サウジアラビア自身が、今度は真正の「アラブの春」もどきの内的な刷新運動によって、その土台が揺るがされるようになっていくことであろうし、欧米から見放されるようになっていくであろう。

 アメリカがシリア攻撃をしなかった、ということで世界の潮流は大きくその流れを変えだしている。アメリカがイスラエルを切り、サウジアラビアを切る日がやってくるかもしれない。どちらも悪名高い国家である。従って長期に渡って存続することは困難な国家なので、変貌させられることになろう

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●米・イランの核協議でイスラエルの戦争計画が頓挫
http://presstv.com/detail/2013/11/12/334346/usiran-deal-will-shut-israel-war-plans/
【11月12日 Press TV】

 イランとアメリカの間で交されるかもしれない核問題での合意で、イランに対する単独の攻撃計画の可能性が減る事で、イスラエルにとっては失望的なものになるだろう、とイスラエル元高官が語った。

 「実際的なことを言えば、合意がなされれば、イスラエルの軍事的な選択肢は頓挫させられる」と、国家安全保障アドバイザーであるジオラ・エイランド元少将がイスラエルのメディアに語った。

 「その合意について我々がどう考えようと、それは問題ではない。イスラエルは軍事的選択肢は取れなくなるだろう」と彼は語った。

 エイランドはイランと六カ国との合意に反対することはイスラエルを世界の脅威にさせることになるだろう、と語った。

 イランと米・ロ・中国・英・仏・独はジュネーブでの核に関する討議を合意なしに終了した。しかし両サイドは11月20日に再度討議をすることを計画している。

 イスラエルのネタニヤフ首相はこの討議に対して怒りを表し、イランとの将来なされるかもしれない合意について、「歴史的な失敗」であると非難した。

 ネタニヤフは合意について、イスラエルとアメリカにとってそれは「良い合意」ではない、と語った。

 しかしながら、交渉の参加国は、進展が見られたと語り、週末に掛けて互いの見解の相違を狭めた。

 イギリスのウィリアム・ヘイグ外相は討議は「非常に良い進展」を見ることができ、イランとの核における合意は決着をつけられそうだ、と語った。

 プレスTVとの10日のインタビューで、政治アナリストのラルフ・シューマンは、ジュネーブでの討議期間に合意に至らなかったことは、「そのような合意を阻止するだけでなく、討議を破壊するために軍事行動でさえ取るという、イスラエルとサウジアラビアの側の決意」が反映している、と語った。

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