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◆8月12日

 金の価格が上昇している。現在1オンス950ドル付近である。最近ヨーロッパの中央銀行が今後5年間の金の売却の枠を決めたそうだ。年間400トンを超えない、という。反対から言えば、毎年400トンまでは売却するぞ、と言っていることにもなる。どうもそれが本音らしい、というのが下の論説の指摘しているところだ。
 つまりこれから金は毎年400トンが市場に出回るので、金価格は下がるぞ、ということを言いたいらしい、というのだ。しかしアメリカの今回の赤字支出で新たに投入されたドルは6兆ドルから12兆ドルで、これは20万トンの金の分量となる、という。つまり、今回ヨーロッパの銀行家らが売却を示唆した金の分量(5年間で2000トン)の100倍の量なので、いくら中央銀行が金を市場に放出しても、その100倍の量のドルが更に投入されているのだから、対ドル比でやはり金価格は上昇せざるを得ないだろう、という指摘だ。


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●ゴールドと欧州の中央銀行
【8月10日 by Charles E. Carlson】
 AP通信によれば、ヨーロッパ中央銀行、スイス国営銀行、スベリゲス・リクスバンクを含むヨーロッパ19カ国の中央銀行は、金(きん)の販売で5年間上限を設けることに合意した。これらの銀行は、年間の金の売却量は今後5年間は400トンを超えないこと、合計で2000トンを超えないと決定した。
 このスイス国営銀行は予測できる将来での金の売却の計画はないと語った。保有金の量は1040トンで準備金のかなりの部分を金で保有していることになる。 (http://news.ino.com/headlines/?newsid=80720090545)

 この19のヨーロッパの中央銀行による合意の意義は、何か?
 我々の銀行口座に通貨を保有している方々のコミットメントに関しては、ヨーロッパ中央銀行が金の合意をしたと言う、その声明発表は、中央銀行はそれを変更でき、あるいは無視もできるので意味を成さず、彼らが何をしているかを我々に告げる必要もない。
 この発表は、何トンもの金が市場に放出されることになり、価格は不安定になるから、ドルに比較すれば投資魅力に欠けるものである、ということを我々に納得させようとするものなのだ。
 個別の声明発表をしたのはスイスの中央銀行だけということを注目したい。この銀行は比較的大量の金を保有している(1040トン)。彼らの声明によれば金の売却計画はないという。
 スイス銀行も含め、いかなる中央銀行の言うことも信じる理由はないのだが、毎年400トン売却する、と発表した意義を吟味しよう。
 1トンの金がいくらするかから見てみることにする。これは21歳のフットボーラー、マイケル・クラブツリーが要求したボーナスの額とほぼ同じだ。彼は、チームのマネージメント側がオファーした2000万ドル(2/3トンの金価格に相当)以上を約束してくれねば、チームに加わらないと言っている。
 これで計算することにする。1トンの金は約32500オンスだ。これに今の金の価格である1オンス950ドルを掛けると、1トンの価格は約3050万ドルとなる。これがクラブツリー選手が自分の価値と考えている額だ。400トンの金を毎年売却すれば、 NFLの1年間の費用を十分まかなえるだろう。あるいはウォールストリートのいくらかの銀行家の重役のボーナスの額、何人かは毎年4トン分の金の価格分を受け取っている。
 従って、2000トンすべてを5年間で売却するとすれば、現在のレートで計算して、650億ドルほどになる(320万ドル/トン×2000トン)

 2000トン全てが5年で売却されれば、現在のレートで計算して650億ドルとなるが、この12ヶ月だけで米財務省と連邦準備銀行(ヨーロッパの中央銀行は含まないで)が印刷し、どこかで使用した6兆ドル~12兆ドルから見れば、それでもわずかなものだ。
 何兆が正しい数字なのかということを議論するのは殆ど意味がない。それは、また1年か2年すれば足りなくなるからだ。
 ワシントンの財務省とニューヨークの連邦準備銀行が使っているドルの金額を金にして数えると、6兆ドルというのは1オンス950ドルとして20万トンの金の分量となるが、これはヨーロッパの銀行家らが売却を示唆した金の分量の100倍の量だ。またこれは失われた金、金歯、めがねの金のフレームなども含めて、世界で産出したとされる金の分量の2倍くらいになる。

 世界金評議会(World Gold Coucil)によれば、世界中の政府でほぼ3万トンの金を保有しているという(アメリカは8000トン)。また人類史が始まってから今までに世界で産出された金の分量はたったの11万トンである。だから、連邦準備銀行と財務省は1年間で、世界の政府が保有している金を7回から14回(どの赤字支出の数字を使用するかで異なる)買うことのできるだけのお金を借りたり、印刷したというのが我々の推定だ。
 それで、金、中央銀行、フットボール選手はどう関係しているのか?高利貸しは聖書の言葉では、持っているお金の価値を薄めることで、お金を持っている人を騙すことを指す。 もしあなたが金のコレクションを持っているとして、(もし幸運にも持っていればだが)、中央銀行の宣伝工作のためドル建て勘定で価格が下がったとしてもあまり心配されるな、と言いたい。発展途上国や中国、ロシア、それにインドなどは中央銀行が売る速度より速く金を購入しているのだから。

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恐慌がおきる?

◆7月29日

 昨日、アメリカの地方自治体も破産の危機にあることを話題にしたが、9月30日という期限が今語られている。アメリカの会計年度の期限だ。だからその日を前後した数週間が問題視されているようだ。
 このブログでも今年の夏は熱くなる、と幾度か書いてきたが、それがずれても9月30日前後ということになるかも。
 何が起きるか分からないが、無視はできない。とにかくできる準備は個人レベルでもしておくべきだろう。


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●多くがアメリカ金融システムの9月崩壊を予想
 http://www.henrymakow.com/
【7月18日 by Charles (A Reader)】
 ごまかしの金融状況が政府の能力や中央銀行と大手メディアの真実の隠蔽やごまかしを最終的に超えてしまう近未来のその日について考えてみよう。
 多くの尊敬に値する意見は、9月30日あるいはそのあたりが、その日となるだろうと言っている。

◆ボブ・チャップマン(Internationalforecaster.com)は、アメリカ国務省は、世界中の大使館に対し、来るべきアメリカ・ドルの崩壊に備えて、1年分の資金をその国の通貨で準備するようアドバイスを与えていると暴露している。2009年9月頃に合わせて銀行システムの一時的シャットダウンを予期しよう。ルーズベルトの時代では銀行が開店しなかったように。96%の銀行の引当金は、貸し出しをしないようにという連邦準備銀行のいう通りにしてあるが、むしろ銀行買収と合併のためにセーブしている。チャップマン氏は、銀行の休業は4~5日続くと見ている。彼は、この最初の銀行休業は、より一層重大な、数ヶ月か数年後に続く銀行の休業の前兆だという。それは同時に多くの通貨のデバリュエーションと、銀行システムの重大な変化を惹き起こすことだろう。

◆ハリー・シュルツ( marketwatch.com)は「世界中のアメリカ大使館は、駐在国の通貨で1年間を賄える大量の資金を蓄えるようアドバイスを受けている。いくつかの大使館は現地通過をそれぞれの政府から買い取るため、そっと大量のアメリカ・ドルの現金を受け取っているという。しかしポンドは除外されている。国務省内部では、「何かが起こりそうだ、180日以内に、いや120から150日かも」と予想して沈んだ雰囲気が支配している。

◆ベンジャミン・フルフォード(http://benjaminfulford.typepad.com/benjaminfulford/)は、ほぼ1世紀に渡ってアメリカのの財務省は特別の債券類を発行し、それでアメリカは貿易収支の黒字を保ってきたという。この債券類は複雑な操作で仕立てられていた。残念ながら、最近のアメリカ財務省は、追加のクレジットを買おうという債権国の意欲を超えた分の資金を必要としている。フルフォード氏は、「問題は、1世紀に渡って発行してきたこれらの債券類は、その報いを受ける時が迫っている」、と書いている。
 オバマ大統領はG8+5会議で、ブッシュ大統領が8年間で借りた以上の金額を借りようと願った。彼は、はっきりとノーを言われてしまった。その結果、9月30日にはアメリカ経済は完全に混乱に陥るだろう、と言う。

◆ジム・ウィリー(goldenjackass.com)は、今週から始まるドル覇権の終焉を演出している一人のアジア人について書いている。ウィリー氏は、連邦準備銀行と財務省は、秘密裏に外国の中央銀行に資金を貸し付けて、その中央銀行はそれでもってアメリカの債務を買い込んでいる、と疑っている。
 アメリカの債務は、投資家らが買わなくなった代わりに外国の中央銀行に買われ続けている。ウィリー氏は、チャップマン氏のコメントを追認し、「混乱状態は数ヶ月以内に始まる。最長で1年だ」と語った。

◆ジム・シンクレアー(jsmineset.com)は最近中国を訪問、何人かの指導者らと会っている。彼は、債務の危機から抜け出すために明らかなインフレ操作をしているアメリカを中国はますます追い込もうとしているという。7月のはじめ、シンクレアー氏はアメリカドルの崩壊が市場操作を終わらせ、また賞味期限の来た経済がその結果を刈り取るまで、120日のカウント・ダウンを始めた。・・・以下略
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カリフォルニア州のシュワルツェネッガー州知事

◆7月18日

 アメリカの株価は上昇し、あるいはドルも少し持ち直したようだが、決してアメリカの経済状態が上向いているわけではない。どうも日本の年金などもアメリカの株価上昇に寄与しているようだが、そんな人為的な操作がいつまでも続くわけでもないだろう。
 このブログでは、今年の夏は熱くなる、と幾度か書いてきたが、以下にあるように、アメリカの州で破産しているのは、カリフォルニア州だけではなくなってきているようだし、つい2、3日前にも米商業金融大手CITが破綻の恐れがあると報じられていた。全米の銀行倒産件数は、今年は既に57件になっている。

 いくら経済ジャーナリストや連邦準備銀行の役員などが、調子のいいことを言っても、実体経済は悪化の一途を辿っている。前政権の負の遺産だから、オバマ政権といえども、しばらくは経済の悪化は避けられないはずだ。それが最悪状態にまでいくのか、そこそこのところで盛り返すのか、わからないし、どっちがいいのかも分からない。

 とにかく、現在の金融資本主義というシステムが大きく様変わりすることは必至であろうし、またそうでなければ新しい、より住みやすい社会をこの地表に生み出していくことはできないだろう。


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●オバマ政策の下、メルトダウンに向かうアメリカ
【7月19日号 Executive Intelligence Review.】
http://www.larouchepub.com/other/2009/3627obama_nation_meltdown.html

 経済の10月サプライズを語る者達とは違い、アメリカでは破産する州が出てくる、とエグゼクティブ・インテリジェンス・レビューのリンドン・ラルーシュ氏は7月6日発売の、「10月がくれば、アメリカにはもうあまり残っているものは無い」の中で語っている。
 ラルーシュ氏は、優先予算政策センターのリポートによれば、少なくとも39州が既に市民に対して保健や教育分野で劇的な支出カットをしているという。
 オバマ政権が、失業数の劇的な増大に歯止めを掛けようとする政策が失敗したために、公共事業への支出カットをより大胆にせざるを得ない環境を作ってしまい、州の収入は更に減少した。カリフォルニア州が破産の典型的な州だが、多くの州もあとに続く勢いである。
 国全体としてみれば、公共の福祉に責任を持つ政府というものが存在しない状況に近づきつつある。
 大統領の人気が下がってきていることに見られるようにオバマ政権のいわゆる刺激策が失敗したことはハッキリしている。しかし、我々が押す破産再処理と、ルーズベルト型実体経済政策という解決策を進めることを通して、破滅に向かう状況を抑えることができるのだ。時間はもう無くなりつつある。

◆カリフォルニア州は地獄の様相
 カリフォルニア州は、国家であれば、世界で7番目に大きい国となれる大きさだが、先週支払い不能に陥った。7月2日に、サクラメントの州政府はIOUとして知られる、「レジスタード・ワラント」を生み出した。これは5330万ドル分になるワラントだ。最初のIOUのセットは所得税返還を待っている住民にたいする支払いに当てられた。
 狂っている“市場経済”を保ちつつ、カリフォルニア州は銀行に対しIOUを継続するために3.75%の利息を支払うことを約束した。ウェルファーゴ、バンク・オブ・アメリカ、チェースの3つの銀行がそれを受け入れ、すぐさま、現金をすぐ必要とする人々を対象とした、ディスカウントの第2市場ができた。
 同時に、シュワルツネッガー州政府は州政府職員にたいする一時解雇を実施した。これは3日/月の不払い休日(14%の給与カットに相当)を取らさられるのだ。20万人以上の州政府職員の収入が減ることで地方経済は縮小し、州政府の事業も縮小する。
 シュワ知事は、困窮者、老人、身障者に対する大胆なセフティーネットに対し民主党が抵抗するので、予算危機が生み出されたと主張するが、事実は、知事の自由市場政策と、州政府が依存していた全般的な金融システムの破綻が激しい収入の減少を起こしている。カリフォルニア州の赤字は260億ドルで、増え続けている。そして知事が認める“唯一の解決策”がほぼ全面的な独裁権の更なる増大だ。
 予算を決める必須条件として知事が要求している支出カットをすれば、死者数が増大するだろうと、保健担当官は警告している。カリフォルニア州の民衆を救うことができるのは、クレジットを提供する権威をもつただ一つの存在である米連邦政府だが、オバマ氏は無視を決め込んでいるし、破綻しているカリフォルニア州を、エネルギー効率と国の繁栄に貢献した模範州だと賞賛する有様なのだ。

◆殺戮は拡大する
 IOUに解決を求める州は他にまだ出ていないが、解決不能の予算危機は継続していて、大惨事はいたるところに生じている。イリノイ州もペンシルベニア州も7月1日の期限に予算を立てることができなかったし、オハイオとノース・カロライナ州も短期固定金利をようやく支払いできているところだ。
 こういった州で、また予算がとりあえず成り立っているとところでも、精神障害者、老人、身障者らが標的になっている。
 イリノイ州では、社会事業費は7月1日付けでまったくない状態で、精神障害者対策事業や医薬品提供を行っている。数十万人のイリノイ州の民衆が危機にあり、これらのサービスに対する予算や州職員の給与をカットする以外今のところ解決策は見えない。
 
 そのカットは既に始まっている。6月29日、ロックアイランド郡保健局では、州全体で健康保険サービスが終わった、と報告する声明を発表した。これらのサービスの中には、伝染性疾病監視および統御とか、食料が安全に取り扱われていることを保証するサービスなど、中核的保健サービスを含んでいる。・・・

ノースカロライナ州では、予算予備折衝では、州の精神衛生システム予算の30%と、老人、身障者ケアーのための予算を、向こう2年間分1億ドルのカットが計画されている。
 州の精神衛生デリバリーシステムに依存する人々について、ノースカロライナ精神衛生協会専務理事のジョン・トーテ氏は、「彼らはこのサービスを受けられなくなる。ヘルスケアーを受けられなくなる。死んでしまう。これは州全体に津波のような影響を与えるだろう、特に農村部では」と語る。

◆更に悪化する
 オバマ政権の現在の政策では、この崩壊現象は更に悪化するだけだ。既にオバマ氏が大統領職についてから、300万の失業が出ている。多くが大統領が救済すると約束したエリアから出ている。例えば建築、自動車産業などだ。失業者数の合計は3000万人になっている。
 どのようにこれは数えられているのか? 公式失業数は1470万人だが、これはアメリカ歴史上最多だ。しかしそれで話は終わりではない。これに加えて900万人がパートタイムだし、600万人の、求職活動そのものをする気概を失ってしまっている人々がいる。失業状態が継続する平均時間は、記録的な24.5週になっている。
 政策の鋭角的な転換がなければ、失業率は、差し押さえ数、フードスタンプ依存数、税収の落ち込みなど、あらゆる困難を示す指数を押し上げるだろう。これは深淵に落ち込む負のスパイラルだ。
 といって、アメリカ憲法は、政府の必要な職務と、重要なインフラプロジェクトのための連邦クレジットの発行を発表することを通して、連邦政府にこの状況を即刻反転させる能力を与えているのだ。議会が、ないしは大統領が、我々の2007年の自宅所有者銀行保護法の実施に動いていれば、現在の崩壊現象は避けえたのだ。今でも遅すぎる、ということはない。


●<米失業率>四半世紀ぶり15%台 自動車の拠点ミシガン州
【7月18日 毎日新聞】
 米労働省が17日発表した6月の各州の失業率によると、米自動車産業の拠点、ミシガン州が前月の14.1%から1.1ポイント上昇し、全米で最悪の15.2%に達したことが明らかになった。米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが、4~6月にかけて相次いで連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請して経営破綻(はたん)したことが、失業率の悪化に拍車をかけたものと見られる。

 全米の州で失業率が15%台を記録したのは84年3月のウェストバージニア州以来25年3カ月ぶりという。GM破綻の影響が本格化するのはこれからで、今後もミシガン州の雇用情勢は一段と悪化する可能性が高い。

 米国では6月の失業率が前月比0.1ポイント上昇の9.5%となっており、年内に10%を超える公算が大きくなっている。


●米商業金融大手CIT、破綻の恐れ 政府支援見送りへ
【7月17 asahi.com】
資金繰り難で米金融当局に支援を求めていた米商業金融大手CITグループは15日、当局との協議を終え、短期的には支援を受けられない見通しになったことを明らかにした。自力で経営危機を乗り切るのは困難とみられ、破綻(はたん)する可能性が高まった。
 CITは、米国内の中小企業向け融資などを手がける。資金繰りを金融機関などからの借り入れに頼る「ノンバンク」で、昨秋からの金融危機の影響で資金繰りが悪化していた。一部の米メディアは、米当局が支援を検討していると報じていたが、結局、支援は見送られた模様だ。CITは「代替案を検討中」としているが、厳しい状況に追い込まれた。一部では、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用を17日にも申請し、破綻する可能性があるとも報じられている。
 CITの資産規模は3月末時点で756億ドル(約7兆1千億円)。破綻すれば、資産規模では6月の自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)に次ぐ米史上5番目の大型破綻となる。ただ、米金融機関の中では上位20社には入らず、金融当局は、仮に倒産しても連鎖倒産を引き起こす「システミックリスク」はないと判断したとみられる。
 CITには昨年末に、公的資金23億3千万ドル(約2200億円)が注入された。破綻すれば、公的資金は棄損するとみられる。


●米銀5行が破綻=今年45件に
【6月27日 時事通信】
 米連邦預金保険公社(FDIC)は26日、ジョージア州の地銀コミュニティー・バンク・オブ・ウェスト・ジョージアなど5行が経営破綻(はたん)したと発表した。一日に5行が破綻するのは異例。今年の米銀行破綻はこれで45件に達した。
 コミュニティー・バンクのほか、ジョージア州のネイバーフッド・コミュニティー・バンク、カリフォルニア州のメトロパシフィック・バンクなどが破綻した。 
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ハンマーと鎌はソ連のシンボルだから、オバマ政権の施策が「社会主義」だという主張

◆7月11日

 オバマ政権の金融政策に辛抱できなくなったシカゴ市民が、街中に繰り出しさまざまなプラカードを掲げてデモを行った。
 今年の夏は熱くなる、と予測していたが、このようにアメリカでは政府の金融・経済政策にいらだつ市民らの抗議デモが頻繁に見られるようになってきている



スターウォーズの「デス・スター=死の星」をもじって「デット・スター=負債の星」
また他のプラカードには、オバマ・ペロシは悪の枢軸ならぬ、税の枢軸だ、とある。



ドルを印刷できるのに、なぜ税を我々から取るのだ?



このお母さんは、息子の背中に、「僕はまだ2歳にもならないのに、もう負債者なんだ」と書かれたプラカードを当てている。

 アメリカでは、これからもっと頻繁にこのようなデモが増えてくるはずだ。これから数年間は、世界は大変な時代に突入する。
 それがどれほど大変かは、いわゆる資本主義的システムが崩壊するところまで行き着く可能性がある。
 しかしそれは、また新しいものが生まれるためでもあるだろう。だから、悲観すべきではないはずだ。新しいものが生まれる時には、たいてい困難が付きまとうものだ。ただそれが、今回は地球規模の変化、だということなのだ。





モリスタウンでのティーパーティー参加者

◆7月6日

 アメリカ独立記念日である7月4日、全米で例の「ティーパーティー抗議集会」が1300カ所で開かれたようだ。
 既に4月16日号の「テキサス州知事:反税運動を激励」 で紹介したように、このティーパーティー集会が徐々に盛り上がってきていているのも、やはりアメリカ経済がいよいよのっぴきならない状況に入りつつあるからだ。それで9月にはこのティーパーティーの統一ラリーがワシントンで行われる、というが、その頃にはアメリカ経済の状況は今よりより一層悪化していると思われるので、その規模と内容なかなり今の内容と異なる(より過激な)内容になるものと思われる。
 日本もそのことを期して準備しておかねばならないだろう。穏やかな季節は終わりつつあると見るべき、ということ。今までは、「嵐の前の静けさ」、ということだったのだ。


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●エコノミストらは増大する負債が次の危機と指摘
結果として高い税と減少した連邦収入とサービスとなろう
【7月4日 AP】
 建国の父祖らは独立記念日には祝うことのないある遺産を残した。我々全員に影響を与える国家債務だ。
 最初の負債は、独立戦争の戦費を賄うためだった。それ以来増大し続けた負債は、今日驚くべき額である11兆ドルに達した。これはアメリカ人一人で3万7000ドルの借金を抱えている勘定になる。そしてこれは毎年1兆ドルずつ増えている。
 この山のような負債は、連邦政府がきっちりとした対策を採らねば当然全面的な経済危機につながる、とあらゆるエコノミストが警告している。
 「長期にわたる財政の持続性を確保するべく強い決意を示さねば、金融の安定性も健全な経済の成長も望めない」と議会でバーナンキ議長は語った。
 結果として、高い税金、連邦政府の収入とサービスの減少、あるいはその両方が避け得ないものになるだろう。
 この負債があるため、オバマ大統領と議会もこの数十年なかったような景気後退と取り組む努力をしても、なかなか効果を発揮できずにいる。景気刺激策と救済のための支出と収入が減ったことが一緒になりギャップが更に広がった。
 金利支払いだけで、昨年は4520億ドルで連邦政府の支出の中では、メディケアー・メディケイド、社会保障費、国防費に次ぐ最大項目となっている。これは他のすべての政府支出を抑えることになる。しかも財務省はもう新たな借入先を見つけるのが困難になっている。・・・以下略


●数千人が「ティーパーティー抗議デモ」
【7月4日The Star-Ledger】
 モリスタウンで2000人ほどの人々が集まり、ボストン・ティーパーティに倣って全米で繰り広げられた反税抗議デモの一環として、古いやり方での政治的抗議運動を行い独立記念日を過ごした。
 チェス・チャンピオンのミカエル・ズロトニコフ氏らを含むプロテスターらは、大きな独立宣言書の拡大版に自分たちの署名をした。2000名ほどの人々は、全国で行われたティーパーティーの一環として、高い税金に反対する声を上げるため、モリスタウンに集まった。・・・
・・・全米約1300カ所でこのティーパーティーは行われた。・・・
・・・「我々は聖なる地に立っている」とオーガナイザーのマリヤン・フランジーズ氏は語る。「もし我々がもう一つの独立戦争を始めるとすれば、ここから始まるかもしれない」
 全米のティーパーティーグループは、「統一ラリー」を9月12日にワシントンD.Cで行うことを計画している。


●徴税令状が増大している
 しずくから洪水へ
【7月4日 NewYorkTimes】
 全国の自宅所有者は大挙して不動産税支払いに抵抗している。彼らの住宅価格が暴落し地方自治体は税収入が大きく落ち込んできている。
 1000万ドルの不動産所有者からワン・ルームのバンガロー所有者に至るまで、あるいはニューヨーク市の周囲を囲む高額税エンクレーブの住民から、ラストベルト(旧産業地帯)地域とアリゾナ、フロリダ、カリフォルニアなど地域社会が破産状況に陥っている州に至るまで、税の支払い免除の要求が記録的な勢いで伸びている。
 「これはディケンズの小説と同じだ」とサンフランシスコ郊外のコントラ・コスタ郡の査定官であるガス・クラマー氏は語る。「この人たちは必死ですよ。自分たちの住宅の価格が大きく下がったのを知ってます。隣の家が売りに出されているのを見ているのです。そういった人々の代理人として、『払戻し小切手をいつ手にできるのか?家族に食わしていかにゃならんし、電気代だって支払わねばならないんだから』と叫ぶのです」
 この税支払い免除と再評価要請は各政府の予算の新たな悪夢の始まりである。ナショナル・アソシエーション・カウンティによる調査では、大きな郡の76%は、税収入の減少が重大な影響を及ぼすほどになっていると、この協会の調査部長のジャクリーヌ・バイアー氏は語る。
 いくつかの州の係官は、不動産税が減少するのは第2次世界大戦後初めてだ、という。・・・以下略
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