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新兵募集センター


◆11月1日

 アメリカ経済が危機的状況にあり、人々の生活はますます追い詰められつつある。そしてその結果、有力な就職口として軍隊が候補に上がってきた。
 実はこの件については既にこのブログでも、以前指摘してきた(アメリカ国防総省は、「 民間遠征部隊」構想を発表 【2月3日】号)。
 今やそれが現実のものとなりつつある。食えなくなった者たちは、最後には人殺しの役割でも、国家が給料を払ってくれるのだから兵役に就かざるを得なくなることは、ほぼ予想できることである。それでアメリカ軍は近年になかった「新兵募集の目標達成」を記録したという。

 こうして自分たちの金を巧妙な仕掛けで奪われた一般アメリカ人、特に若者たちが、生きるために、人を弾圧し殺す道を選択せざるを得なくなってきている。これが銀行を中心とする国際的金融勢力の目指していたことであろう。


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アメリカの労働者はひもじくなって兵役に就く
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=15880
【10月23日 by Sandy LeonVest】
 アメリカの失業数の急上昇が世界最大の軍隊のリクルートにつながるのは時間の問題だ。パートタイムを含めればその数値はほぼ2倍となる急上昇するアメリカの公式の10%の失業率のため、失望した多くの失職した労働者が軍の新兵徴募事務所に集まるのは不思議でもなんでもない。

 結局、失業中のアメリカ人労働者にとって2009年の大不景気を生き延びるのに自分たちの郡の兵役に就くこと以上にいい方法があるだろうか?

 アメリカ人は危機を浪費と殺戮で乗り越えてきた歴史がある。これがすぐ見直される情勢にはない。我々が「全国的会話」と呼ぶようにしていることのパラメーターは、今までと同じように狭く、現在の指導者の下ではそれが拡大する見込みはない。今までのところ、オバマ大統領の「クリーン・エネルギー経済」は、意味ある変化のプロセスを始めるような環境関連職を充分提供するまでになっていない。
消費の季節がそこまできているが、建設、製造、小売などのブルーカラー職にある多くのアメリカ人は経済的どん底に入りつつある。

 若い人々が就業の望みがなく、自己評価を下げる中、このような環境では、「復員軍人援護法給付金49000ドル以上」を約束する米軍の最近の宣伝に惹かれたであろう。同じ宣伝は、高給が約束される退役軍人局承認の、刑事裁判、IT、法律研究などについての教育プログラムまたは情報獲得課程を提供する、軍と在郷軍人に好意的な学校に新兵募集された若い人が行くことが可能だと約束している。

 だから、2009年10月13日国防総省が1973年以降新兵募集の目標を達成したと発表した時、1976年以降記録されている失業率で最高を記録したことと偶然にも一致していることもあり、人々はそういうことか、と納得したものだ。


少数者、誇り高い者、必死な者
 10月13日のペンタゴンの発表を読み上げる代わりに、、入隊者になる者たちがサインしている兵役の本当の意味について、もしもメディアが彼らの仕事をしっかり行い、また人々に情報を提供したならば、一体何がおきただろうかと、思わざるを得ない。もし彼らがそれを行ったならば、この募集要員が募集で、就職に必死となっている疑うことを知らない若い人々の生命を盗むことに忙しくなることはなかっただろう。

 彼らは、今、軍に入隊すると、どんな部署でも、「軍人を律する法と規則は通告なしに変更される。変更は、この募兵条項にかかわらず、地位、給与、手当て、米軍要員としての責任内容に影響を与える」と書かれている書類に署名することが要請されているのを知っていたら、この多くの若い人々の群れは、募集に応じることにそんなに熱心ではなかったかもしれない。

 2007年発行された「Army of None」の本の中で、エイミー・アリソンとデイビッド・ソルニットは、軍が自分の大学費用を支払ってくれることを期待している者たちに対し、「例外規定」を読むようアドバイスを与えている。この著者は指摘している、モンゴメリー復員軍人援護法にサインした新兵のほんのわずかな者たちが少しだけ給付金を受けたが、65%の者たちは「大学のための資金は一切受け取らなかった」。もし名誉除隊(4人に1人がする)以下のものしか受け取らねば、あるいは早めに軍を去る(3人に1人がする)か、あるいは大学にいかないと後になって決めると、「軍はあなたの預金を確保し、あなたには何も与えない」

 そして契約した賞与の件では、新兵になる者たちが、もし彼らが合意した期間(最初の入隊者は8年間)募集が終了する前に軍を去る場合には金を返金しなければならないということを理解していれば、サインをして命を預けて身障者になるようなマネをすることを躊躇するだろう。この同じ申請者が、2万ドルの最高賞与はわずか6%の入隊者に与えられたということを示している2007年からの軍データを理解していれば、リセッションを生き延びる他の方法を考えたかもしれない。軍の統計は48%の入隊者が金銭的困難を抱えていると、またアメリカのホームレスの33%が退役軍人で、いつでも20万人近くの退役軍人がホームレスになっていることが報告されていることを示していることを知っていたならば、彼らはもっと彼らの夢を奪われるかもしれない。
 もう一つ:軍は新兵を特技分野で使うとか特別の訓練を施す必要はない。新兵がたとえ訓練を受けたとしても、M240機関銃操作のような、民生用に移行できるような技術ではない。


軍の募集要員は悪名高い嘘つきだ
 2004年、ニューヨーク・タイムズ紙は、、米軍の新兵募集要員の5人に1人は脅迫と威圧、志願者がイラクに送られないという口約束などの違法行為で取り調べられている、と報じた。「焦点が今はアフガンになっているからといって、このようなことが変わったとは思われない。一人の退役軍人はアルバニー・タイムズ・ユニオン紙の記者に、何年も募集をやってきて、この点で「自分でもやった」と認めた正直だった者がいたことを思い出さずにはおれない、と語った。


兵役だけが選択肢ではない
 オバマ政権が現状に挑戦する政治的な勇気に欠けるところがあるから、ということはその他の選択肢がない、ということを意味するわけではない。しかしもし平和期の経済に移行するということならば、アメリカ人は我々が教えられたことの多くの誤りに気づく必要があるだろう、

 我々は、例えば、兵役は国家への奉仕の唯一の正統な方法である、ということの誤りを知るべきだ。また芸術家になること、幼稚園の先生になること、(神が禁止する)活動家になること、などは生計を立てる、あるいは国に奉仕するうまい方法ではない、というようなことを言う者たちに挑戦すべきだ。
 そして物事の誤りを知ることで、我々は軍の予算を再考すべきだろう。

 殆どの推定では、戦争するわが国を維持するには、連邦税の54%を消費しているという。これに挑戦することなしに、我々はクリーン・エネルギー経済と言う限りはいかなるチャンスともおさらばとなる。
 しかし我々はまず、殺害と蕩尽に根ざす文化が「持続可能」である、という考え方から我々自身と子供たちを解き放さねばならない。

次に戦争税革命をするだろう
 世紀が変わって、高位の軍人たちで、アメリカの戦争国家ということの背後にある動機と知恵について疑問を呈する者たちの数が増えている。2004年7月8日、特殊部隊のベット・ゴフはイラク駐留アメリカ軍に公開書簡を書いた。

 「ビッグ・ボスたちは世界のエネルギー供給を掌握し、将来の経済競争者の武器をひねり潰そうとしている。それが今行われていることだ。我々はそれを理解する必要がある。そして自分の人間性を維持するために必要なことをすべきだ。あなた方のいわゆる民間の指導者らはあなた方のことを消耗品として見ている。彼らはあなたの悪夢を心配してくれない、あなた方が呼吸している劣化ウラン弾、孤独、疑惑、痛み、あるいはいかにしてあなたの人間性が剥がされていっぺんに散り散りにされたことなどを気にしない。彼らはあなたの賞与をカットする、病気を否定する、死や諸害を民衆の目から隠す。彼らはそんなことはどうでもいいと考えている。だからあなたは自分の人間性を維持しなければならないし、我々が支配している国の人々の人間性も認めねばならない。そして自分と相手の両者とも、命令権を持つ嫌悪すべき金もち野郎たちの犠牲者なのだということを知らねばならない」

 人類は経済的にも、文明的にも、環境的にも一線を越えてしまった。文化規範としてアメリカ人がしがみついていた蕩尽と殺戮の形式は、実際は、文化的異常だ。それはあらゆる物事を、そしてそれを維持しようとして戦い、死んでいく者たちを含めて、そのことを知っている誰をも破壊している。そのような形式を受け入れることで、アメリカ人は自己の無頓着な生き方の犠牲者でもあるのだ。

 そのようなことに黙って従うことの代価は、我々自身の人間性だろう。

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アメリカの工場

◆10月31日

 昨日のダウは250ポイント近く下落した。それにつられてドルも再び1円ほど下落、90円を切りそうになってきている。
 下記にあるように「景気後退局面の終了が確実となった」と読売新聞も報じたが、アメリカの発表そのものを受け売りで報じたもので、なんらの分析もなされていないようで、情けない限りである。

 このブログでは第2波、あるいは第3波までくることをずっと指摘し続けてきている。この点を理解しないエコノミストやアナリストが多すぎるようだ。それは金融システムの抱えている問題は解決していない、という点に尽きる。だから時間の経過と共にその影響は拡大せざるを得ず、いくら応急手当をしても、それが持たなくなる時が迫ってきている、ということだ。

 基本的には消費者の消費力が落ちているどころか、これからますます減少していくから、どこにも出口はないことを理解すべきだ。これに加えて各国がドルを貿易決済通貨として使用する傾向から離脱しつつあるから、ドルはこれからも下落基調は変わらないであろう。それがある点に達すれば暴落という局面が生じるだろう。これに各自は備えねばならないだろう。

 下の記事は社会主義的観点からの指摘だが、アメリカの状況が説明されている。もっと刺激策を、という点は、我々からみると、焼け石に水だから、止めたほうが良い、と言っておきたい。もっと本質部分、すなわち連邦準備制度にメスを入れること、これの国有化が必要なのだ。これをやらねば、アメリカ政府が破綻するだろう。

 このブログではアメリカの内乱問題まで論じている。


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アメリカのGDP数値は深刻化する経済危機を隠しているhttp://www.wsws.org/articles/2009/oct2009/usec-o30.shtml
【10月30日 By Barry Grey】
 商務省は27日、アメリカのGDPは7月~9月の第3期に年率3.5%に成長したと報告した。過去の4半期4期の継続したマイナス成長を塗り替えた。
 オバマ大統領は、この報告を歓迎し、「いいニュースだ」とし、「リセッションが収まりつつあり、我々の取った措置が功を奏した」と言った。ウォール街はこの報告に沸いた。ダウ・ジョーンズは200ポイント上げた。1週間の損失を取り戻し、10000ポイントに接近した。

 この成長率の増大は殆どの予想を上回った。ダウ・ジョーンズ・ニュースワイアーの調査によるエコノミストの予想では、この4半期では3.2%だった。
 多くのエコノミストとメディアの報道では、GDPの成長は2007年12月に始まったリセッションは正式に終わったことを意味する、という。
 しかし、アナリストの何人かが指摘していたように、成長のスケールは増え続ける失業率、賃金カット、記録的な稼働率の低下という経済の実勢に対するゆがめられた姿を与えている。

 GDPの3.5%の増大分の63%(2.2%)は翌月には満期となる消費者向け政府の税還付だ。政府支出が0.6%の増加分となっている。

 一般的には、GDP上昇は、今までのところ11兆ドルと見積もられている空前の公的資金を金融システムに投入したことによる当然の結果だ。この資金の金融エリートたちに対する投入の結果は、持続不可能の財政赤字とドルの急落であり、これはドルの準備通貨としての地位と貿易決済通貨としての地位を脅かしている。
 その結果は失業率を落とすほどにはならない短期の成長の押し上げである。それはこれからの数ヶ月で金融・経済のより一層大きい問題を生み出す。

 一時的な経済成長に拍車がかかったことは、労働者階級の犠牲でなされてきている。企業利益は回復しているが、殆ど全て広い地域での雇用削減と賃金カット、労働時間の短縮に負っている。政府からの数百億ドルの支援と、低利ローン、債務保証その他の助成金を受けたウォール街の主要銀行のいくつかの利益は上昇した。
 大銀行は、政府のばら撒き資金で投機を行い、昨年の金融危機で激減した投機資金の穴埋めにしようとしている、そして彼らの重役とトレーダーらには破格のボーナスと包括決定資金が与えられた。

 労働力の厳しい搾取と共にボトムからトップまでの富の再配分は、株式市場における上昇を促した。S&P 500株価指数は3月最低から60%上昇した。
 簡単に言えば、GDP数値は労働者階級の社会的貧困化と経済不況の増大の上でなされた支配エリートらのための危うい回復を表している。

 3.5%の成長のほぼ半分となる1.7%は自動車生産から来ている。今年8月で終了した昨年の夏の車購入者向け助成金の結果である。自動車生産業に向けられた資金投入は9月には35%の販売数減少として逆の結果となった。

 初めての住宅購入者のための政府の8000ドルのクレジットは23.5%もの住宅建築率上昇を生み出した。これはGDPを四半期で0.5%押し上げた。しかしこのプログラムは11月30日に期限が切れるようになっているため、更なる住宅販売と価格の落ち込みが懸念される。
 GDP数値の下に横たわる今の危機の指標は、設備投資の減少が成長率を 0.24%押し下げていることだ。第3期に設備投資は2.5%下落した。

 もう一つは労働省レポートの失業保険需給申請数だ。新たな申請者数は予想より1000件ほど減少しただけの5000件となり、先週の1万1000件に続いて増大傾向が続いている。10月24日終了したこの週の総数は53万件で、32万5000件という、健全な経済環境と考えられている線から比べはるかに高い数値となっている。10月17日までの申請者数は580万件と大変高い数値になっている。

 これらの数値は現在の失業率である 9.8%を10%に押し上げることを予測させる。実際の失業率は、職探しをあきらめてしまった人々と、パートタイムを強いられている人々も勘定に入れると、17%となり、3000万人となる。
 大量失業者数はオバマ政権による、ドルの下落と低賃金を基礎にした「消費を減らす」政策とアメリカの輸出を促進する政策の武器として利用される。

 製造業に従事する労働者の平均賃金は9月わずかに0.7%上昇しただけなのは、週平均労働時間が33時間に減少したからだ。これは年平均に直すと1964年から記録されている中で最低の成長率だ。

 2008年12月にピークに達してから、実際の週平均収入は労働統計局によれば、1.9%減少しているとなる。9月の工場稼働率は67.5%で、平均の80%には及ばない。
 これらの労働賃金と収入の下落スパイラルは、生産性の急上昇と相まって、企業収益率を押し上げている。USAトゥデイ紙が22日報じている。「企業収益はアナリストの予測を大きく上回った。Standard & Poor’s 500(S&P500種株価指数)の半数の企業は予測を上回る81%もの増加を報告しているとロイターが伝えた」
  これらの収益は第3期における歳入の10%下落にもかかわらずおきていることに注目して、「頻繁におきているレイオフと社費の急増が実際の利益を示している」と加えている。

 住宅ローン破綻と住宅差し押さえはずっと継続して上昇しており、長期の失業で叩かれている中流・上流クラス世帯に対する影響を強めている。中小銀行の破綻は増加し続けているし、州政府や地方政府はサービスの削減、無給休暇の強制、解雇などで予算不足と戦っている。

 今週も、カタピラ、US航空、アメリカン航空、シェル石油などの大企業のレイオフが発表された。ミルウォーキー郡は200人の解雇を発表した。

 銀行は政府からの支援金を貸し出しに回すよりかは、反対のことをしている。ニューヨーク・タイムズ紙は22日、8月の商業銀行からの消費者向けの貸し出しは450億ドルで、昨年末に比べて減少していると報じている。企業向け融資では、9月には1兆4110億ドルで今年初めから比べ1700億ドルの減少となっている、という。

 このような社会的な危機状態はコンフェランス・ボード社の今週の調査レポートによれば、消費者信頼指数に反映されているという。この最新の指数では、消費者信頼指数は9月が53.4%だったものが、10月には47.7%に減少したという。この8ヶ月で最大の落ち込みだという。

 深刻化する危機の更なる兆候は、商務省が21日発表した報告で、住宅販売数は9月、期待に反してこの半年で初めて減少したという。住宅購入者はバーゲンで売りに出されている現存の差し押さえられた住宅の方を選択したからだ。新築住宅販売は8月から9月にかけて、3.6%減少した。

 この新築住宅販売の減少は、新しい住宅購入者向けの税額控除期限が切れることと、更なる差し押さえが期待されることで既に昨年から11.3%下落している住宅価格の更なる減少の条件を生み出している。

 オバマ政権のGDP数値に対する歓迎の姿勢にもかかわらず、彼らは失業率が10%を超えることを認めている、少なくとも2010年末まで9.6%は続くことを予想している。
 先週、オバマ大統領の経済顧問のクリスチャン・ロウマー氏は、議会に対し、2月に行われた7870億ドルの刺激策の賞味期限は既にきれた、と述べた。
 「殆どの経済予想は、来年のGDP成長は、2.5から3%の間と見ている。就業率を保つためには2.5%の成長が必要なので、この程度の成長では失業率を減らすまでにはいかないだろう。4から5%のGDP成長がなければ、失業率を下げることは無理だ」とロウマー氏は22日語った。

 これにもかかわらず、オバマ政権は、新しい刺激策に反対している。また、赤字を減らすためメディケア予算のカットを含む、 厳しい政策を準備しようとしている。



NY株急落、250ドル安=消費不振を警戒
【10月31日 時事通信】
 週末30日のニューヨーク株式相場は、米景気のけん引役である個人消費の先行き懸念が強まり、急反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比249.85ドル安の9712.73ドルと今月5日以来の安値で終了。1日の下げ幅としては4月20日(289.60ドル)以来約半年ぶりの大きさだった。
 ハイテク株中心のナスダック総合指数も同52.44ポイント安の2045.11の大幅安。9月8日以来、1カ月半ぶりの低水準で引けた。 


米GDP、5期ぶりプラス…景気後退終了へ
【10月29日 読売新聞】
 米商務省は29日、2009年第3四半期(7~9月)の実質国内総生産(GDP)(速報値、季節調整済み)が年率換算で前期比3・5%増だったと発表した。
 08年4~6月期以来5期ぶりのプラス成長となり、07年12月から続く戦後最長の景気後退局面の終了が確実となった。
 低燃費車への買い替え促進策などの景気対策により、GDPの約7割を占める個人消費が前期の0・9%減から3・4%増に大幅に改善した。自動車や家電などの耐久財が22・3%増、衣料などの非耐久財が2・0%増だった。
 輸出は14・7%増、輸入は16・4%増と、いずれも前期のマイナスからプラスに転じた。政府支出・投資は2・3%増だった。
 昨年秋の金融危機の影響で、米GDPは08年10~12月期に5・4%減、09年1~3月期に6・4%減と大幅に落ち込んだ。しかし、2月に成立した7870億ドルの景気対策法などの効果で小売りや住宅市場が底入れし、09年4~6月期には0・7%減まで大幅に改善した。米連邦準備制度理事会(FRB)も景気が底打ちしたとの認識を示していた。

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ポール・クレイグ・ロバーツ氏

◆10月27日

 次の危機、つまり二番底が言われている。ゴールドマン・サックスの巨額ボーナスのニュースを聞いて、何も変わっていないと、良識ある者たちは思っている。
 レーガン政権で1981年から1982年にかけて、財務次官補を務めたポール・クレイグ・ロバーツ氏が、アメリカ政府の中味と政策は2008年の金融危機以来も変わっていないから、次の危機は避けがたいと語っている。

 アメリカはいつ目覚めるのか、それともオバマ大統領はすべてを知っているが、一旦アメリカの今のシステム、連邦準備制度という民間銀行がアメリカの金融経済を牛耳る構造を破綻させるために、行き着くところまで行こうとしているのであろうか?


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次の危機に準備はできているか?
http://www.prisonplanet.com/are-you-ready-for-the-next-crisis.html#
【10月26日 Paul Craig Roberts】
 アメリカが破綻国家である証拠は私が記録するより早く積みあがっている。
 破綻国家の顕著な特徴は、ペテン師どもが政府の中にいて、政府を使って自らの利益を上げようとしていることだ
 もう一つは、他人の犠牲でもって自らの富をふやす目的のために経済政策を操作するインサイダーのため所得の不均等が増大していることだ。

 アメリカの所得の不均等は他国と比べても突出している。2008年のOECDレポート、「OECD諸国における所得配分と貧困」によればは、アメリカは不均等では最高の位置にあり、貧困率はOECD諸国で2000年以来、アメリカほどの激しい所得の不均等のある国はない。

 OECDは、アメリカでは、富の配分が所得配分以上に不均等となっている、と言っている。
 2009年10月21日、ビジネス・ウィーク誌は、UNDP(国連開発計画)がアメリカは最悪の所得配分国家の中で3位にある、と結論を出している、と報じた。1位は香港、2位はシンガポールだ。これらは本質的には都市国家であり、通常の国とはいささか異なる。アメリカは所得の分配では最悪の不均等国家という恥ずかしい地位にある。

 21世紀におけるアメリカの所得の不均等は、アメリカの仕事の海外移転と時を一にしている。これで会社の重役たちは「業績ボーナス」で豊かになったが、中流階級は貧困化し、また無秩序な店頭デリバティブの急速な拡大で、ウォール街と金融セクターがその他の人々の犠牲でもって富をかき集めた。

 銀行家らの招来せしめたデリバティブ危機での政府の救済策による負債の尻拭いをしつつ、数百万人のアメリカ人が自宅を失い、退職後の蓄えの半分を失った。
 フロントラインの10月21日の放送「警告」では、グリーン・スパン連邦準備理事会議長、ロバート・ルービンン財務長官、ラリー・サマーズ財務副長官、アーサー・レビット米国証券取引委員会議長たちが、米国商品先物取引委員会(CFTC)会長のブルークスレイ・ボーン氏の法令による義務である店頭デリバティブ規制への動きをどのように封じ込めたかを報じている。

 米国歴史上の最悪の金融危機の発生後、ブルークスレイ・ボーン氏が述べたように、不祥事を起こしたアラン・グリーンスパンは退職の身ながら呼び出され、議会でデリバティブに対する規制が必要ないと明瞭に確約したことの説明を求められた。
 グリーンスパンは議会に対し、デリバティブへの規制は有害になりかねない、とまで語ったのだ。哀れなグリーンスパンは、彼の依存した自由市場論には欠陥があったということを認めるべきなのだ。

 グリーンスパンはわが国を彼の自由市場論に賭けたのかもしれないが、ルービンとサマーズはデリバティブがウォール街にもたらした、詐欺による巨大な利益を確保しようとしていたと皆思うだろう。ボーン女史が強調したように、店頭デリバティブは闇市場だ。そこにはなんらの透明性もない。規制当局はそれらについて、またその購入者についてのなんらの情報もないのだ。

 ロング・ターム・キャピタル・マネージメントが破綻し、救済が余儀なくされたた1998年以後にも、ルービンとサマーズは自分たちのやり方に固執した。グリーンスパン、ルービン、サマーズ、それに、今や自分が銀行家らの手先だったことを後悔しているのろまなアーサー・レビットは、CFTCの業務遂行を阻止するよう無知な議会を操作することに成功した
 ブルークスレイ・ボーン氏は、民衆から選ばれた議員らによって民衆を守る仕事を阻止され、辞任した。
 ウォール街の金が事実と正直な規制当局者を押しつぶし、政府の不作為を請け負って、金融危機を確かなものにしたのだ。この危機が2008年以降もわが国の経済を苦しめている。

 財務省、ホワイトハウス、連邦準備理事会を牛耳っている金融インサイダーらは、自分たちの生み出した厄災のコストを納税者に振り向けた。危機が生起した時、ブッシュにルービンの代わりとして財務長官に指名されたゴールドマン・サックス会長のヘンリー・ポールソンは、議会の“われらの”議員らに恐怖を語り、質問も受け付けないまま、納税者の数千万ドルの資金を、ゴールドマン・サックスやその他の規制なしのデリバティブを取り扱っていた悪者の救済のために認めさせた。

 ゴールドマン・サックスが最近発表したのは、従業員らに6桁から7桁の金額のボーナスを支払う、ということだ。民衆の怒りは爆発した。公的資金で救われた銀行家らを守るため、通常の人々の一生の所得さえ超えるようなボーナスを自分たちに支払いながら、ゴールドマン・サックスの副会長のグリフィス卿は、民衆は「全てがより豊かになるために不均等を忍耐することを」学ばねばならない、と述べた

 つまり、うまい汁を吸わせろ、というわけだ。

 国連のレポートによれば、イギリスは所得配分の不均衡では世界で7位である。ゴールドマン・サックスのボーナスの後、イギリスはイスラエルとこの不均衡では4位を争う形勢となるようだ。
 規制無しのデリバティブの狂った状況と、民衆の高まっている怒り、またグリーンスパンの議会における証言にもかかわらず、デリバティブを規制する動きはまったくない。

 ルービンの財務事務次官補の一人、ゲリー・ゲンスラーは、CFTC委員長のボーン女史と交代した。ラリー・サマーズはオバマ大統領の国家経済会議議長となっている。前連邦準備理事のティモシー・ガイトナーは、ポールソンの子分で、オバマ政権の財務長官となった。ゴールドマン・サックス副会長のアダム・ストーチは、証券取引委員会のCOO(最高執行責任者)に指名された。

 銀行家らがいまだに牛耳っている。

 、“市場が全てを知っている”ということを口実に盗みを正当化することに利用できる“自由市場”経済論者の仲間と一緒になって、公衆の面前で、これほどあつかましく自分たちの利益のために政府を引き回すようなことがなされている国がほかにあるだろうか?

 麻薬国家( narco-state)でも充分に良くない。アメリカはこれを超えて、金融麻薬国家(financo-state)だ。

 ブルークスレイ・ボーン女史は、何もなされなければ、「再度それは起こるでしょう」と言っている。
 しかし何もなされないだろう。ペテン師どもが政府を牛耳っているからだ。

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      図1             図2              図3

◆10月25日

 パーナンキ連邦準備理事会議長はヘリコプター・ベンと言われていたそうだが、いざと言うときにはドルをヘリコプターからばら撒く、という彼の持論がある。今、彼はそれを実行している。しかしそのような動きをいつまでもやり続ければ、やがて世界中のドルに対する信頼は失われ、アメリカ自体を崩壊せしめるだろう。

 以下の主張点は、金融経済から実体経済への移行がアメリカを救うということだ。これは日本も同様であり、民主党政権での亀井大臣の郵政民営化の撤回も、日本人の最後の虎の子の資金を怪しげな金融デリバティブ商品に投入させうる道を開くところだったものを、寸でのところで阻止したようなものだ。アメリカの国債も同様であり、持っているだけで資産価値はどんどん減少し、最後にほぼゼロに近くなるだろう。
 また同じ亀井大臣のモラトリアム発言で世論が騒いだ一件も、結局は日本の優秀な中小企業を金融問題のために崩壊せしめてはいけない、ということであり、当然な措置である。日本の銀行が支援しないから、中国などがどんどん買収してその優秀な会社やその技術がどんどん外国に流れている。
 
 実際は銀行などは、経済の主流となってはならないのだ。無価値な自然的な存在を人間の利用できる存在に変えていくことの中に価値の創造があり、それが富の創造になるからだ。銀行は人の金を右から左に移すことで手数料を稼いでいるだけだ。銀行がいい加減なことをすれば、企業が最後は自分の資金だけで会社の運営をしていくようになるだろう。

 従ってこれからの人間社会では、銀行業はあくまでも脇役に徹し、決して実体経済の運命を左右するような今のような存在にさせてはならない。まして自らはなんらの価値の創造をしないのであるから、その手当ても質素なものでなければならない。数億、数十億のやれ年俸だ、ボーナスだ、というような社会は終わらせねばならない。


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ドルを破綻させる前にバーナンキを排除せよ
http://www.larouchepub.com/other/2009/3641dump_brnke_b4_dlr.html
【10月23日 by John Hoefle】

 10月17日、我々はバーナンキ連邦準備制度議長(Fed)の救済政策はドルの下落を招来せしめ、世界の金融システムを崩壊せしめると警告した。世界の多くの債権者らも同様の見解を示した。
 その中でも中国人は懸念を表明するにはっきりしていた。中国と日本はアメリカ国債の保有者では1位と2位だ。2009年8月の時点で、それぞれ中国が7970億ドルと日本は7310億ドルだ。3位のイギリスの2260億ドルよりずっと多い。もし中国なり日本がこの国債を買わなくなれば、あるいは清算し出せば、アメリカは深刻な局面に直面する。

 中国は特に、バーナンキ議長がドルを破綻させることで、そのドルを保有している自分たちの外貨資産価値を無に帰するのではないかと心配している。この心配を和らげるために、ガイトナー財務省長官を含むアメリカ高官らが中国に繰り返しドルの価値を高く維持すると約束してきた。
 しかしながら、アメリカ政府の高官らの約束にもかかわらず、最近のFedの動きはドルをゆっくりと下落させる歩みを進めていることを示している。この価値の下落政策は、銀行筋によれば、Fed内部に緊迫した議論を引き起こした。地方の連邦準備銀行の職員には、ワシントンの連邦準備制度理事会の理事より実際的な者たちがいて、彼らは、特に連邦政府の完全な店じまいを避けるために現金が必要な時なので、自分たちの債権者らを欺くことは賢いやり方ではない、と理解している者たちがいる。

 リンドン・ラルーシュは以下のように語っている。

 バーナンキ議長のやっていることは最悪だ。彼はアメリカ政府を嘘つきにしている。政府職員はドルを防衛すると約束したが、バーナンキの政策はそのドルの価値を下落させている。今やバーナンキには出て行ってもらう時が来ている。
 バーナンキを排除しなければならない。アメリカ大統領は、中国に約束したが、バーナンキはその合意を放り投げている。これは看過できないことだ。もしバーナンキと中国とを選択するとすれば、どちらが我々にとって重要なのか、といえばこれはどうあっても中国なのだ。
 アメリカは彼の失敗を看過できない。これは慢性的なもので、一過性のものではない。世界的な金融メルトダウンの状況下で、このような動きは人類を新しい暗黒時代に引きずり込むことになる。

 地方の銀行家やエコノミストの中にはこのことを理解する人々がいる。それは彼らの地方の連邦準備銀行で何が起きているか知っているからだ。彼らはバーナンキ追放の要請に直ちに加わるべきだ。

◆ドルからセントへ
 救済措置を段階的に縮小させる議論にもかかわらず、Fedはこの政策にしっかりコミットしたままだ。連邦準備銀行はセキュリティの保有高は3倍以上に膨れ上がった。2008年末で5000億ドルだったのが、今年9月1兆6000億ドルになっている。(図1)7000億ドル近い増加は担保抵当権付き有価証券(MBS)の購入によるものだ。(図2)

 これらの証券の購入のために、Fedは膨大な紙幣を印刷してきた。2007年7月に金融システムが崩壊して以来、そのバランス・シートを2倍の2兆ドルにさせた。そして我々はFedが一切の真実を明らかにしていると信じるいかなる理由も持ち合わせない。バーナンキが議会と一般大衆を幾度となく欺いたやり方を見れば、また審査を受けることに抵抗しあらゆる努力をしたことを考慮すれば、あるいは、救済のための資金の詳細を明らかにする点で示した抵抗など、連邦準備銀行は多くのことを隠していることは明白だ。その中にはバランス・シートも含まれているのではと考えざるを得ないのである。

 一つだけはっきりしていることはFedの資金調達のやり方は世界中の警戒心を呼んでいる、ということだ。これはドルが急速に下落することに現れている。図3は、過去数年間の、主要通貨のバスケットに対しての価値を示している。期間は図1と図2と同じである。
 この図を比べてみると、Fedがより多くの証券類を購入すれば、それだけドルの下落が早まっていることが分かる。バーナンキは、彼の狂った救済スキームによって、経済と共にドルの価値を抹殺していることになる。
 彼は意図しているわけではないのかもしれないが、ドルの価値を数セントに近づけている。ひどい政策なのだ。

◆赤字
 このひどい政策の影響は、連邦政府の歳入と歳出のギャップにも現れている。
9月30日に終わった2009年会計年度は、連邦政府の財政赤字は1兆4000億ドルで2008年度のそれと比べて1兆ドルも増加している。これらはいまどきの多くの会計統計と同じく会計のトリックが行われているオバマ政権の公式発表された数字だ。赤字の額は「我々として認めてもいい程度の数字」ということであり、実態はずっともっと悪いのだ。しかし、底は抜け、状況は持続不可能である、ということを理解するのに正確な数字を知る必要はない。

 これらの赤字は勿論、借入金で賄っている。そしてドルが下落しているので、外国人投資家がアメリカの国債を購入する動機は縮小している。
 特にドルの価値を下落させることで、負債を償還する計画でいることがよりはっきりとしてきているのだから。

 中国と日本、その他の投資家らがアメリカに資金を貸し続けるのは、もしそれを行わねば、アメリカ政府は崩壊して、貸した金がチャラにされることを恐れているからだ。それが実際のところなのだ。またオバマ政権はその状況を明らかに使いこなしている。

◆3重曲線
 最終的には、アメリカ国債を人々が購入しようとしなくても、問題ではない。それは経済・金融の領域で、一切を支配している原動力は、3重曲線として表現されたプロセスだ。救済の話で注目されるのは、最初の図1と図2である。通貨・金融の集合体だ。実体経済活動を表す方は図3で、これに我々の招来がかかっている。

 ウォール街とロンドンのシティーの愚か者たちの主張にもかかわらず、金(マネー)が世界を動かしているのではなく、実体経済の生産性が世界を動かしている。我々は金を食べるわけではない。もっとも将来のいつか、掘っ立て小屋を価値のなくなった紙幣や証券で作るようになるかもしれない。ワイマール共和国では、人々は価値のなくなった紙幣を燃やして暖を取ったというから、暖炉のある人は覚えていたほうがいいかもしれない。良いニュースは、我々は億万長者になれるということだが、悪いニュースはそれでパン一斤買えるかどうか、ということだ。

 アメリカでは物的な生産は減ってしまった。下落しているドルのため、外国人のバイヤーは少し残っている生産品を安く買えるようになった。バーナンキの在庫一掃セール、ないしは店じまいセールと呼ぼう。いずれにせよ、不吉な前兆だ。

 何が必要かといえば、緊急的に、富を再び生産し始めることができるようになる、アメリカの生産的基盤、インフラ、産業の再建をするための短期集中計画だ。このために我々は小規模な支援の役割以外、銀行を必要としない。必要なものは、古風なブルーカラー職だ。物を作り出す仕事、鉱石を金属に変化させ、金属を機械に、構造物に変えるようなことだ。そうやって人間労働の力を増大させることだ。
 我々は人間知識の限界を押しのける科学者を、またその知識を仕事に適応する技術者を必要としている。丁度、月・火星計画のような将来の可能性に力を集中するための、そうすることで、楽観的な見方をとることができ、自分たちの運命を支配する意識を再び取り戻すようにさせる国家的な使命感のある目標を必要としている。

 我々は断崖の淵に立っている。そこから深淵に飛び込むこともできるし、空に飛翔することもできる。10月16日号で示したラルーシュ計画を実行することで、後者を選択しよう。バーナンキのドルと一緒に舗装された道を行くことで新しい暗黒時代という地獄に落ちるより火星にまで飛翔する方がよっぽどよいのだ。

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財政赤字に苦しむ米国各州


◆10月23日

 アメリカ連邦政府の財政もさることながら、州政府もそれ以上に厳しい状態になっていることはこのブログでも何回か示してきた。
 経費削減のため切り詰められるところを必死に切り詰めるが、それでも希望的な展望を開くところまでは行かないようだ。

 そのような危険水域に達している各州に対し、連邦政府が支援を充分にしなければ、連邦政府に対する求心力は失われ、離反的傾向が強まる、とこの論文では記している。そのとおりであろう。

 このブログではロシアのパナリン教授や未来予測のセレンテ氏の言っているように、アメリカ合衆国の分裂の可能性は否定しない。
 そこまで行かずとも、相当の騒乱状態が惹起されるものと見ている。それが内戦状態にまで悪化するかもしれない。
 しかしそこから新しいアメリカが始まることになるわけで、問題はそれが問題の一番の核心になっている、中央銀行、このアメリカの場合には、連邦準備制度、の抜本的な改革がなされるかどうかだ。


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●オバマ大統領と州政府の財政危機
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=15765
【10月21日 by Tom Eley】
 オバマ政権の階級的性格は、統計にはっきりと表れている。:オバマ大統領は12兆ドル以上を金融業会に対する注入、ローン、そして保証に注いだが、巨大財政赤字に悩む州政府に対しては今までのところ、3000億ドルほどしか供給していない。
 オバマ政権はいくつかの最大級の州政府、例えばカリフォルニア州やペンシルベニア州などデフォルトの淵にある州政府に対する緊急支援を与えることを拒否してきた。州が就労者のレイオフ、教育費、医療保障、その他の重要な社会保障の支出削減、を進めている最中、ホワイトハウスは何もしなかった。

 州政府が直面している危機は今まで無かったような規模のものだ。大規模なレイオフ、無給休暇、賃金カット、事務所の閉鎖、業務削減などを行い予算のバランスを取ろうとしている。最近終わった会計年度で赤字が積みあがったためだ。

 政府系のネルソン・ロックフェラー研究所の今週号の報告によれば、4月から6月までの税収入は50年間の記録を破って16.6%の減少となった。49の州がこの四半期で歳入の減少を見ていて、36の州では2桁のマイナスとなっている。暫定的なデータでは、7月と8月の税収は、8%の減少となっている。

 殆どの州では翌年の予算を7月末に決めている。2ヶ月と少し後になって、少なくとも、18の州が予期せぬ営業損失に遭遇し、そのため更なるサービスのカットが必要となった。
 州の予算危機は大部分は、アメリカ人の労働者の貧困化が原因で起きた。レイオフと賃金カットは前年に比べて州の所得税収入の27.5%の減収をもたらした。ロックフェラー研究所によれば、追い詰められている労働者は当然のことだが、消費財を買わなくなったため、消費税の9.5%の減少となっていると、言う。

 住宅価格の減少は不動産税収を大幅に減少させた。
 失業率の増大は、州を破綻させているだけでない。それは大恐慌以来の社会的危機状況を生み出している。5つの州、ミシガン、ネバダ、ロードアイランド、カリフォルニア、オレゴンでは、失業率12%以上となっていて、ミシガン州では15.3%だ。

 この社会的危機は州の予算に大きな負担を強いている。資金拠出のほぼ半分を貧困者に対する失業保険、フードスタンプ、医療扶助に使っている。その他には公立学校、大学だ。
 毎日大規模なレイオフや支出削減が行われたり持ち上がっている。
 6億ドルの赤字を埋めようとして、マサチューセッツ州の民主党のデバル・パトリック知事は20日、労働者が賃金と給付金のカットを受け入れなければ2000人の解雇をすると脅している。
 同じく20日、ニューヨーク州のデイビッド・A・パターソン知事は、今年30億ドルのカットの概略を示し、州は3年間で500億ドルの損失を出すと警告している。パターソン知事は教育、医療、公共運輸での大規模なカットを提案し、州の全ての省庁に対し5億ドルの予算の減少を要求した。
 アイオワ州の民主党のチェット・カルバー知事は先週、州の支出の一律10%のカットを命令した。これは5億6500万ドルになる。このカットは州の公務労働者の1000人の解雇になると予想されている。
 テネシー州は7億5300万ドルの予算の減少では足りないことが明らかになった後、来年の予算から3億5000万ドルの追加のカットをする予定だ。その他のカットされたものの中には、テニケアーという医療プログラムに対する拠出を減らす予定だ。また7億5000万ドルになると予想される「雨の日ファンド(緊急支援ファンド)」を廃止する。

 州が直面している状況は、更に悪化すると思われる。失業率のように、州と地方自治体政府の財政状況は「遅行指標」と見なされている。

 「リセッションの終わりは州の予算の問題の終わりを意味しない」とロックフェラー研究所の財政問題専門家のロバート・B・ワード氏は語る。ワード氏は「長く厳しい2、3年となる」と予想している。
 
 州立法府国内会議のコリナ・L・エケル氏は2001年に最後のリセッションが終わった時、州の予算状況は更に2年間悪化し続けた、と指摘した。

 2011年会計年度で連邦政府の刺激策の資金が使い尽くされた後、州の危機は、更に悪化すると考えられている。州に対する刺激策計画の特典は財政危機により矮小化させられている。税収における今年の630億ドルの減少は刺激策で受け取った額の2倍である。いくつかのケースでは、完全に破綻するところを阻止してきた。例えばミシガン州では、数億ドルの刺激策資金を2010年の予算の赤字20億ドルの補填に向ける予定だ。

 議員たちはこの資金が無くなれば更なる社会支出のカットが必要になると認めている。前のリセッションと違って、今進められているレイオフと政府のサービスの減少は元に戻ることはないだろうと、受け止められている。

 「収入に応じた生活」、と、「厳しい選択」の名の下に、オバマ政権は次の刺激策には反対している。カリフォルニアの予算の危機の最中、州はオバマ政権に対し260億ドルの赤字を埋めるための支援を要請した。州は「信用力を復帰できる改革を実行すべきだ」、と言って、政府はこれをにべもなく断った。

 連邦政府が州に対して行っている反動的な役割は、。連邦政府は州に反対された社会改革をすることでその存在の意味が明らかになった歴史的な国の歴史の一こまにあるものの逆転である

 1950年代から60年代にかけてのアフリカ系アメリカ人労働者の大衆闘争に対する対応で、アイゼンハウアー、ケネディ、ジョンソン政府は南部の州に対し連邦政府を対抗させる一連の動きを執った。1930年代、フランクリン・ルーズベルト大統領のニューディール改革法は州の実力者たちの間に、連邦政府が地方の権力を不当に奪っているという非難を呼び起こした。
 そして1861年から65年にかけて、リンカーン大統領の連邦政府は成功裏に南北戦争を行い、奴隷労働の終焉と南部の奴隷所有階級の破壊につながった。

 オバマ大統領の下では、連邦政府は反対の役割を行っている。州政府が日ごと解体しつつある中、州の社会支援策に依存する労働者や生活をそういった策に依存している就労者は連邦政府からは完全に無視されている。
 この新しい連邦政府と州の関係は、国家の政治的動きの中で長い間爆発力を秘めている離反的な傾向を強めるだけだろう。

 政府のあらゆる部門をコントロールしているウォール街の政策に対する民衆の反発が強まるので、必然的に生まれるのは、連邦制度の内部における増大する緊張であろう。

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