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ハルキフで親ロシア派を弾圧したキエフ当局の送った部隊

◆5月14日

 キエフのクーデター政権が、現地の警察も二の足を踏む残虐なやり方で住民らの抵抗運動を弾圧したことで、この政権がウクライナ民衆からは乖離した精神にある、つまり民衆のためにはならない政権であることをウクライナ人全般が認識し始めることになろう。

 毛沢東が政権は銃口から生まれる、と言ったが、キエフの暫定政府は、銃口だけではなく、その他さまざまな暴力から生まれている。そして同じ暴力を動員してその政権を維持しようと試みている。毛沢東の中共政権もキエフの暫定政権も、暴力で出来た政権であり、その政権維持のため更なる暴力を動員し、ただただ政権の維持、権力を保持し続けることが重要である、という一点で共通している。そしてどちらの政権も民衆一般からは忌み嫌われている。

 その権力を執拗に求める目的は、キエフの暫定政権自体にとっては権力そのものの持つ性質によるが、その政権樹立を支援したアメリカとNATO勢力にとっては、ロシアの弱体化にある。ウクライナをロシアから切り離すこと・・・これが目的である。アメリカ・NATOとは新世界秩序勢力と同義と言ってよいから、新世界秩序勢力が持つ性質がこの暴力的権力である。彼等が勝利すれば、世界は専制的単一独裁政府世界になってしまう。それを阻んでいるのが、ロシアである。

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●アメリカの変貌:アルカイダとナチスを支援  -その2-
http://www.globalresearch.ca/america-has-switched-sides-now-backs-al-qaeda-and-nazis/5381716
【5月11日 Global Research】


●ナチスを支援

 アメリカはウクライナのネオ・ナチを支援している。

 これらのごろつきどもは既に日中カメラで撮影される中、大量殺人を犯している。

 2014年2月大統領を追放した「抗議」デモの指導者(アンドリイ・パルビイ)は、ネオ・ナチでありウクライナ・ナチスのメンバーである。

 彼は現在ウクライナ国家治安局の長官となっている。その職務の一環として、彼はウクライナでロシア語を語るロシア系住民の殺害をするため、ネオ・ナチ旅団を組織した。

 APとニューズウィークの元特派員であるロバート・パリーは以下のように記している。

 キエフの右翼政権に抵抗する活動が東部と南部のロシア系住民の間で広まると、クーデター政権はウクライナの正規軍に市民に対し発砲させることが出来ないことが分かった。そこで自身ネオ・ナチの国家治安局のパルビイ長官は、クーデターを通して戦闘になれていてやる気満々のネオ・ナチの部隊を投入することにした。

 これらの過激派は国家警備の特殊部隊として再組織され、ウクライナ正規軍がしたがらない汚い仕事をするために東と南に派遣された。これらのウクライナ国粋主義者の多くは、第二次世界大戦時のナチスに協力したステパン・バンデラを英雄視していて、彼のように、ユダヤ人やロシア人その他、劣等な民族のいない、人種的に純粋なウクライナを夢想している。
 
 オデッサでの抗議する者たちのことを、彼等が焼き殺されたからか、コロラドハムシと呼ぶ中傷は、東部で抵抗運動を行っているロシア系住民により使用されている黒と赤のことを言っている。

 アメリカの主流メディアはパルビイのことを単に、臨時政府の国家治安局長官と、あるいは国粋主義者とまでしか説明しないが、彼の経歴には、1991年にウクライナ国粋主義をネオ・ナチのシンボルとブレンドしたウクライナ国家社会主義党を創設したことが含まれている。昨年、彼はマイダンの「自衛部隊」の司令官になった。

 それから4月15日、キエフ政権の国家治安局長官になり、ウクライナ軍が市民に発砲することを嫌がっていることを知った後、パルビイは「マイダン自衛義勇兵によって組織された州兵予備軍が今朝、前線に派兵された」とツィッターで公表した。

 この州兵は5月2日に労働組合会館が放火された時、オデッサに存在していたのであり、マリウポルで警察本部が放火された5月9日にもそこに存在していたと、11日付けニューヨーク・タイムズ紙が報じた。

 ウクライナ新政府のパルビイとその他のナチの熱狂的ファン達が支配するネオ・ナチは、ロシア語を話す住民がいた建物に放火することで大量殺人を二度犯している。

 パリーは以下のように説明している:

 ウクライナでは、反抗的なウクライナ南東部で占拠された建物に放火する準軍事的ネオ・ナチ勢力にもたらされた新しい陰惨な戦術が、ロシア系とその他の反抗者らの抵抗運動を弾圧せんとするクーデターで出来たキエフの政府が好む戦術として注目されてきているようだ。

 政権側の人間が反乱側の人間を労働組合会館に追い込み放火したやり方は、オデッサで5月2日になされた。ロシア系住民が焼け死んだか煙で窒息死した。建物の外では人々が赤黒コロラドハムシと馬鹿にし、「焼けろ、コロラド、焼けろ」と叫んでいた。後になって、記者らは建物の壁に鉤十字様のシンボルと、第二次世界大戦時のドイツSSのウクライナ支部であったガルシアンSSを称える落書きを見つけた。

 占拠した建物に放火するという戦術は5月9日に再びマリウポルで行われた。ネオ・ナチの準軍事組織で、政権の「州兵」となったグループが警察本部に派遣された。そこは反乱側が占拠していて、恐らくはキエフの新政権が任命した治安局長官を拒絶する警察職員も含まれていたことだろう。「州兵」の展開は建物の放火につながり、中にいた相当な数の人々(初期の推定では7人から20人とされていた)が殺害された。

 ウクライナ警察の何人かは残酷さにうんざりしていた。パリーが以下のように指摘した:
 ニューヨーク・タイムズ紙は、警察本部周囲に集まった住民等は内務大臣のものとは違う内容を語った。市警察は親ロシア派側に同情的で、キエフの臨時政府によって新しく任命された同市出身者ではない長官に反抗的であった。

 「装甲車が市内に入り反抗的な警察に対峙し・・・」 

***

 キエフ政権の懸念するところは、地方の警察の忠誠が良くて混乱している、ということで、それがマイダンの「自衛部隊」を特殊「キエフ-1」警察部隊として使用することになり、オデッサに派遣されたのだ。

 つまり、ウクライナの新政府はネオ・ナチ旅団を、現地の警察が拒否した残虐な任務をさせる為に送ったのである。

 ウクライナのネオ・ナチはイスラム主義過激派テロリストをも支援している。

 それでもアメリカはこういったごろつきどもを支援しているのだ。再び言うが、アメリカはその味方する側を変えた。世界大戦の時、戦ったナチスを今日では支援しているのだ。

●悪い奴らを良い人々よりも支援する理由は何か?

 事実は、我が政府はイスラム主義過激派テロリストとナチスを以前から支援していたのだ。

 しかし、今はそれが手におえなくなり、それで我々は良い人々よりも悪い奴らの方を支援しているように見えるのだ。

 パリーは以下のように書いている:

 多くのアメリカ人は自分達の政府がネオ・ナチあるいは過激派の者たちと協力し合っているとは信じたくないのだが、これには実は長い歴史があった。

***

 中央アメリカの紛争で、私が1980年代に、APとニューヨーク・タイムズ紙の記事のために取材していた内容に、親米政権と繋がっていたいくつかの「死の分隊」は、極右世界反共連盟と同盟していたネオ・ファシスト運動から作られていた、というものがあった。

***

 こうした不快な同盟関係全ての重要な点は、アメリカ人がアメリカの顧客の真実の性格については知らない、ということである。1980年代、レーガン政権は、エルサルバドルとグァテマラ、それにニカラグアにおけるCIAが訓練を施したコントラなどの、アメリカの支援する勢力の残虐性を報道しようとするジャーナリストと人権活動家をを脅すため、「民間外交」というコンセプトを広めたことがあった。

 殆どのアメリカ人は、中央アメリカ中で司祭や修道尼を殺害し、その他の殺戮を犯した極右の「死の分隊」についての報道をどう思い返せばいいのか分からなかった。

***

 だから、キエフ政権がネオ・ナチの民兵で組織されたマイダンの「自衛部隊」を、建物を占拠しているロシア系住民の虫けらどもを焼き殺すために、ウクライナ南東部に送ったとしても驚くに値しないだろう。重要なことは、アメリカ人がこの秘密を知る事にならないようにすることだ。

 悲しいかな、左右の専門家らがアメリカが世界最大のテロリズムのスポンサーになってしまったことを認めたのだ。

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2014年3月に現れた傭兵達

◆5月12日

 アメリカの民間警備会社(傭兵会社)がウクライナに介入している、ということは、4月10日号「元アメリカ議員:アメリカの傭兵はウクライナで全面戦争を開始するかも」などで指摘してあるが、ここにきてドイツの新聞がそのことを報じたようだ。

 ロシアは8日に演習と称して、3発の弾道ミサイルを発射している。これはロシアが相当に本気であることを示唆している。次はお前達の頭上に撃ち込むぞ、と言うことである。プーチンがそれをやれる男であることは、彼の経歴からも理解すべきことだ。

 昨日11日はウクライナの各地で住民投票が行われ、自治権拡大派が勝利する形勢となっている。自治共和国などになって、独立を目指す可能性が出てきたし、独立の後はロシア編入が待っている。民族自決の原則と、国境線の維持、という相反する原則があるが、コソボとクリミアでこの原則は既に破られているから、これからは、民族自決の趨勢が強まる可能性がある。チェコとスロバキアに分裂したり、スコットランドでも独立の為の住民投票が9月に控えていたりする。

 この傭兵問題をドイツの新聞が指摘したが、戦後ナチスを弾劾したドイツがウクライナのナチス化になんらの抵抗も見せないのが不思議である。政府は事情があるとして、ドイツ国民はウクライナのナチス化をなんとも思わないのであろうか?それとも、それを認識し、それを先導するアメリカに対する牽制が今回の報道であろうか?ロシアの戦争への本気度と合わせて、そろそろ欧米が妥協すべき時に来ているはずだ。

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●ウクライナでアメリカの傭兵400人が活動
【5月11日 Russia Today】
http://rt.com/news/158212-academi-blackwater-ukraine-military/

 悪名高いアメリカの民間警備会社であるアカデミ(旧ブラックウォーター)所属の約400人のエリート傭兵がウクライナ南西部で反政府デモ隊に対するウクライナ軍の作戦に参加している、とドイツのメディアが報じた。

 ビルツ・アム・ゾンターク紙は、情報サークル筋の情報として11日、アカデミの職員が、スラビャンスク市近郊で、自治を求める活動家に対するキエフ当局の弾圧活動を行う軍に参加している、と報じた。

 4月29日、ドイツ情報機関(BND)は、メルケル政府に、このウクライナでの作戦に傭兵が参加していることに関し情報を伝えた、とこの新聞が書いたとRIAノーボスチが報じた。誰がこの民間の軍隊を指揮しているか、給料はいくらか、については明らかになっていない。

 3月、キエフのクーデターでできた政府は300名ほどの傭兵を雇ったかもしれない、と示唆するメディアの報道が出てきた。これは新しい政府が反マイダンを掲げる活動家や”テロリスト”に対する軍事作戦を開始する前のことであった。

 当時ロシア外務省は、キエフ当局は「外国の軍事会社の職員」を「法の支配を確実にする」ために介入させようとしているという報告は、当局が「市民の抵抗と不満」を抑圧しようとしていたことを示唆している、と指摘していた。

 とりわけ、アカデミ・コーポレーションの一部であり、バルバドスに登録されているグレイストーン社は、国家警察のような役割をこなす候補の一つである。それはブラックウォーター民間軍事会社と似ていて恐らくは姉妹関係にある会社である。このブラックウォーターの職員は残酷で、システマチックな人権侵害で非難されてきた。

 ユーチューブに未確認の武装要員がドネツク市の通りに現れたのが掲載されてから、疑惑は深まった。これらのビデオで、傍観者らが「傭兵だ!」「ブラックウォーターだ!」、そして「誰に向かって撃つのか?」と叫ぶ声が聞こえている。

 アカデミはウクライナで活動しているということを否定し、自身のウェブサイトで、「噂」が「誰か無責任なブロッガーとオンライン投稿者」によって掲載された、と主張している。

 「そのような事実の情報に欠け、この会社についての全体像を知らないところから来る根拠のない言いがかりは、本当の危機が起きている時に、扇動的な情報を流す事で狂熱と大げさな見出しを作ろうとする意図以外のなにものでもない」とこの会社は述べた。

 アメリカの警備会社のブラックウォーターに対しては、イラク戦争でアメリカ政府の契約請け負い会社として果たしたその役割のために、世界的な悪名が立った。ここ数年は会社の名称を二度変更した。2009年にクセ・サービスとなり、2011年には現在のアカデミになった。

 この会社は2007年9月16日、イラクのバクダッドで17人のイラク人一般市民を殺害したとされることで、悪名が立った。この攻撃では他に20名が負傷し正当性は無く、当時イラクでアメリカの警備契約者に与えられていた規則の侵犯がなされたとされた。2005年から2007年9月までの期間、ブラックウォーター警備員らはイラクで少なくとも195回にわたって射撃事件に関わっていて、その内の163件は最初に発砲している、と議会報告書で語られた。

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サウジアラビアはイスラム過激派をウクライナに派遣

◆5月8日

 サウジアラビアがシリアにイスラム過激派を送ってきていたが、ここに来てそのイスラム過激派の敗退が続いていた。それでか、このイスラム過激派をサウジアラビアは今度はウクライナのロシア系住民の多い東部地域に振り向けた、という。

 これでウクライナ政権はネオナチという性格だけでなく、イスラム過激派という、もう一つの暴力主義で無法者の勢力を抱え、それを親ロシア派襲撃に向かわせるという、真に無法ごろつき政権になったようだ。これに対し、ロシア人はロシア正教徒であり、このキリスト教徒はキリストの心情に最も近い信仰姿勢を持つ、従ってキリストに最も近いキリスト信者と考えられている。このようにウクライナの戦いは、正に光と闇の戦い、という様相を呈している、と言えよう。

 このようなイスラム過激派を迎え撃つためにか、ロシア側は「アルファ・グループ」という対テロに特化した特殊部隊を投入するようだ。

イスラム過激派を迎え撃つ? ロシアのアルファ・グループ

 キエフに入ったイスラム過激派は現在のところは2000名ほどらしいが、このアルファ・グループはイスラム過激派との戦いには慣れている部隊である。ウクライナを舞台とする欧米とロシアとの戦争は既に始まっていると言えよう。

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●サウジアラビア:親ロシア派襲撃のためイスラム過激派をウクライナへ
http://english.farsnews.com/newstext.aspx?nn=13930214000824
【5月4日 FARS News Agency】

 「シリアで活動し、サウジアラビアの情報機関から資金面と軍事面の支援を受けていたサウジアラビアないしはチェチェン(ロシア)の国籍を持つ多数のイスラム過激派テロリストが、ウクライナ軍と共に、親ロシア派に対する戦闘をするため、ウクライナのキエフに航空機で移送された」と、あるアラブの治安担当官がFNAに4日、匿名を条件に語った。

 「この部隊は即刻東ウクライナのクラマトスク市へ派兵され、現在ウクライナ軍と共に民兵として、親ロシア派住民に対する戦いを行っている」と同高官は付け加えた。

 この情報筋は、ロシアがシリアのアサド大統領を支援しているため、サウジアラビアはロシアとウクライナ在のロシア系住民に対し報復を企てている、と説明した。

 昨年の夏、元サウジアラビアの情報機関長官のバンダル王子は、ロシアのプーチン大統領に対し、ロシアがシリアを見捨てれば、サウジアラビアはイスラム過激派のテロリストからソチの冬季オリンピックを保護する、と話を持ちかけた。しかしプーチンはその話を怒りを持って拒絶した。1月、冬季オリンピック会場のソチから400マイルしか離れていない場所で爆破テロが二件起きたことがあった。

 昨年の夏の上記会合で漏洩した情報によれば、バンダルはシリアを含む、中東でのいくつかの問題においてロシアとの協力を探り、プーチンに対し、「冬季オリンピックに対する保証を与える事ができる。治安を脅かすチェチェンのグループは我々が仕切っているから」と告げた、という。

 プーチンは、「我々はあなた方がチェチェンのテロリストを支援してきていることを10年ほど前から把握している。今あなたが話したこの支援とやらは、世界的テロとの戦いの共通の目的とは全く相容れないものだ。我々は明確で強固な原則による友好関係を発展させることに興味があるのだ」と回答したと言われている。

 ソチ・オリンピックの安全の他に、バンダルはロシアとサウジアラビアの石油とその他の投資問題での協力を持ちかけた。外交筋によれば彼は、「石油に関するロシア・サウジの統一戦略を持つことを考えて欲しい。この戦略の狙いは、世界的石油市場で価格の安定をもたらすための石油価格と生産量で合意することだ」と、述べたという。

 ロシア政府に近い筋は1月、このあからさまな勧誘と脅迫の入り混じったバンダルの言動はプーチンを激怒させたが、会合の終わりまで彼はその怒りを抑制した、という。プーチンはバンダルの持ちかけた話を、マフィアの親分が店の主に向かって、「いい商売やってるじゃねえか、ここで騒ぎは見たくないものだ」とみかじめ料を要求しているのに似ている、と見た。

 プーチンはそれでバンダルの賄賂と脅しの混合オファーへの回答として、シリア政府に対しロシアの支援を倍加して回答した。この情報筋はロシアは自身の微妙で脅迫めいたことをサウジアラビアに示したという。サウジアラビアは実質的な「ソフト・パワー」を石油と資金力として持っているが、ロシアは恐るべき大軍事力を含む「ハード・パワー」を持っている、ということを示した、と言うのだ。

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ウクライナでの弾圧の犠牲者に対しウクライナ大使館前で花を捧げるモスクワ市民

◆5月7日

 昨日の「ロシア・レポート:ウクライナの人権侵害状況の詳細」で「ウクライナでは極右ネオナチ勢力が政権の、特に軍事・治安関係部門に入っているため、人権問題が起きている」と指摘したが、今日の記事では、42人の犠牲者を出したオデッサでは、治安部隊が「民間人活動家」たちで組織されることになる、という。つまり本物の警察部隊に代わって、キエフからのネオナチの活動家達が治安部隊の制服を着て鎮圧活動、すなわち弾圧をすることになる、、ということなのだ。

 5月9日は、ソ連がナチス・ドイツを敗退させ戦争に勝利した、その記念日ということで、ウクライナ中で戦勝記念日の祝賀が行われるが、その際、親ロシア派が現在のキエフのネオ・ナチ政府に対する抗議のデモをする可能性がある。それが全国的な盛り上がりを見せ、それに脅威を感じたキエフ当局が弾圧を強めれば、またそれが契機となって、ウクライナは更に内戦に一歩近づくことになろう。
 
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●オデッサ:ファシストが治安部隊の制服を着用
http://www.globalresearch.ca/odessa-this-time-the-fascists-will-be-wearing-uniforms/5380685
【5月6日 By Lionel Reynolds-Global Research】

 今日ロイターは、世界のメディアでは過小にしか報道されていない重要な内容を取り上げた。ウクライナのキエフの政権と組織だったファシストの暴力との間の反駁できないはっきりとした関係を示している。

 火炎瓶を投げて放火したファシストの一団の行動の直接的結果として起きた火災で、オデッサの労働組合会館内で親ロシア派活動家ら42人が焼け死んだその日、ロイターは以下のように報じた:

 「・・・キエフ当局は反乱が西方面に拡大するのを阻止するため、南西部にあるオデッサに向けて、警察の特殊部隊を召集した

 ウクライナ政府はこのオデッサの特殊部隊は、「民間人活動家」を軸として、週末に反乱鎮圧に失敗したオデッサの警察と交替させることになるだろう、と語った。この部隊を派遣するということは、ウクライナの東部で反乱に対処する一方、より拡大された内戦に移行する動きには強烈に抵抗するというキエフ当局のはっきりとしたシグナルであった。

 この「民間人活動家」とは誰のことか?彼等は国家治安局長官で、元ネオナチ準軍事組織である「ウクライナの愛国者」の頭目であったアンドリエ・パルビィイによって動員されるのであろうか?

 彼等の中にはウクライナのファシスト的暴力の急先鋒を担ってきた第三勢力のライト・セクターのメンバーが含まれるのだろうか?動員された「民間人活動家」は、このオデッサの虐殺の犯人であるファシストの何人かが含まれるのだろうか?

 それは、ソ連がドイツに勝利したことを祝う5月9日の勝利の日が近づいてきている時であり、非常に慎重さが要求される状況で、そのような愚かで極端なやり方でやったとは、ウクライナ政権にとっては大いなる失敗となることだ。

 このような状況で、この「民間人活動家」は政権の強烈な支援者で、分離主義者の強烈な敵であり、体を張った闘争も平気な、自薦の者たちであることに誰か疑問を呈する者はいるか?ウクライナの現在の状況で、この特別な段階で名乗りを上げる者は明らかである。

 ユリア・ティモシェンコも負けてはいない。彼女もファシストに武装させよという声に乗った口だ。キエフ・ポスト紙によれば、「戦闘能力のある」義勇軍を作ろうと呼びかけているという。

 これはファシスト自警主義によって権力を握った政権であり、その権力を維持するために同じファシスト自警主義を動員し展開しようとしている。元ナチのパルビイを国家治安局の責任者に据えることで、彼等の意図は明白である。

 この災厄的な政権は、誰も投票してできたわけではないのだが、自国民に対する全面的な軍事攻撃を指揮している。内務省によれば、スラビャンスクでは昨日、30人が殺害されたという。これには武装していない民間人も含まれていると言われている。

 ヤツェニュークの臨時政府は週末にはオデッサで42人、スラビャンスクでは昨夜30人という相当な犠牲者を出している。犠牲者の身元が正しく分かれば、じきにいわゆる挑発者と言われているものの正体を知ることになるだろう。

 その間、大きな課題がドネツクに残っている。現在まではキエフ政権はドンバスの小さい町をいじめているだけだ。ドネツクは100万人に近い人口を有する都市だ。

 キエフ当局はウクライナ第二の都市に対し軍事攻撃を仕掛けるほど、必死になっているのか?

 大きな事態の発展の中で、ロシアのイタール・タス通信によれば、ドネツクの二つの炭鉱、ウグレダルにある南ドンバスNo.1とNo.3炭鉱は、キエフ当局の弾圧に抗議してストライキに入ったという。このとんでもない政権の樹立に組織的労働者階級の者たちは参加していないが、恐らく、その転覆には参加しそうだ。

 5月9日、ウクライナの共産主義労働者運動は、国粋主義臨時政府に反対する反ファシスト・分離主義者と共に、軍服をゴロツキに与え自国民に対し戦車とヘリコプターを投入した、選出されていない政府に対する大規模で自制的な怒りを表現するに違いない。

 5月9日、ウクライナの労働運動は一旦は粉砕したファシズムに対する新たな戦いの決意を行動で示すに違いない。

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放火され燃えるオデッサの労働組合会館

◆5月5日

 先週金曜日にウクライナのオデッサで、キエフ政権側の人間の投げた火炎瓶で火事となった労働組合会館建物で、親ロシア派住民に数十人の死者が出たが、欧米のメディアも日本のメディアも報道管制が敷かれているかのようで、報道されていない。都合の悪いことは隠蔽すべし、ということらしい。

 本日は本日(5月5日)の分と昨日(5月4日)の分の「伊勢白山道」のブログ記事を見ていただければ、と願う。この世界で今起きていることについて、特に欧米とロシアのこういった紛争について、古事記と絡めた見解というか、啓示というか、真理というか、いずれにしても、意味深長なことが書かれている。このままロシアを追い詰めれば、ロシアは大きな動きをする可能性がある、という。またその時の、日本の役割も示唆されている

 ★伊勢白山道ブログ

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●オデッサの虐殺でウクライナは追い詰められた
http://journal-neo.org/2014/05/03/odessa-massacre-pushes-ukraine-to-the-edge/
【5月3日 Tony Cartalucci ? New Eastern Outlook】

 欧米メディアの見出しはウクライナ南部にある港町のオデッサで、労働組合会館建物に追い詰められ焼かれた30人を越える反ネオナチ政府の抗議者らの死を曖昧にしようとしていることが窺える。この放火は今キエフを占領している選出されたわけではない政権に忠誠を誓っているネオナチのやくざたちによってなされたものだ。

 ロンドンのガーディアン紙もBBCも報道内容では、建物に火をつけたのは確かにキエフ当局を支持するやくざたちであるという段落を示す前に、犯人と状況をできるだけ不明としようとしていた。そしてそれでも、欧米メディアはキエフ当局に反対する者たちに対し、脅しや暴力を実行することを担当する軍事的部門であるライト・セクター要員の存在を省略しようとした。

 クリミアの北にあるオデッサと衝突の起きている東ウクライナの西のはずれでは、選出されていない政権当局を承認することを拒否しているウクライナ人とキエフ当局との間の争いの焦点の一つである。

 ネオナチの軍事的グループで、いわゆる「ユーロ・マイダン」運動の急先鋒を担ったライト・セクターは、ここ数週間、オデッサで明らかに作戦を行っていたのが目撃されている。このグループの主要な役割は、近づく選挙を実施しようと計画している、キエフ当局に反対する者たちを攻撃し脅すことにある。それで彼等は労働組合会館を襲撃する前にオデッサに来ていたのだ。そのオデッサで一日だけで何十人が殺された。そしてそれは、国中に起きている紛争が増大するのを止めようとする広範な作戦の一環である。

 ライト・セクターはナチスの標章を身につけていることで特定できるし、彼等は深紅色と黒の横断幕を使用するので分かる。スバボーダ党を支持するやくざたちもまた最近の衝突に加わっていた。彼等は黄色のアームバンドを身につけ、ナチスのヴォルフザンゲルの標章を使用している。


■NATOは?戦争それとも?

 紛争が拡大していると考えられる南のオデッサや東のスラビャンスクでの衝突は、隣国ロシアをNATOが支援するキエフ当局との直接的対決に誘う形になっている。しかしそれは、2008年にグルジアの南オセチア戦争のような戦争として繰り返される可能性が高い。優勢なロシア軍がすばやくウクライナ軍を圧倒することで、キエフ当局の政権交代がなされる可能性を増大させるようになるかもしれない。

 あまりに不人気で完全に不正なキエフの政権は、次の選挙で生き残るチャンスは限りなく小さい。この政権はまた自分達で決めたウクライナを破滅させる経済に直面している。彼等は緊縮財政を押し付けるIMFの条件を飲んだからだ。これで政権の支持と安定性は更に減少した。

 クリミアの損失で社会経済的によろめいているウクライナは、アメリカとEUが「ユーロマイダン」反乱を通して投資した「ウクライナ」なるものとしては、もはや存在しない。反ファシスト、親ロシアの感情はウクライナの全土に蔓延し、暫定政権に人気はない。それで欧米は、ロシアのために利益をもたらす安定した国家として残すよりかは、ウクライナを動乱の国にしようとしている。

 ワールド・アフェアー・ジャーナル誌は、「クリミアを越えて:プーチンの望むこと」というタイトルで、ある記事を掲載し事態を嘆いて見せた。

 ウクライナは失われた。少なくとも多くの者たちが想像した国としては-ヨーロッパ連合の潜在的メンバー国として、恐らくはいつかNATOの一員として。

 この感情は、ヨーロッパ連合とNATOの拡大を焦点とした「ヨーロッパ全体と自由」フォーラムを最近主催した大西洋協議会というNATOのシンクタンクで繰り返し見られた。このEUとNATOの拡大の混乱、それに恐らくはその反転の脅威は欧米の政治家らの心情に重くのしかかっている。

 ロシアと国境を接するウクライナにおける混乱を作り出し、一方ではいたるところで発展させようと試みながら、キエフ政権を作った際の約束としての、ウクライナの問題の多い経済の再建ということが現在の課題となっている。


■保護する責任

 アメリカは「保護する責任」理論を、リビヤでの政権転覆を正当化するために使用し、シリアでもそれを試みている。世論を支配するため暴虐を作り出している間中、それはシリアやリビヤがやっていると非難している人道に反する犯罪を実際に行っていた過激派を事実上強化していたのだ。このやり方がウクライナで行われている。

 今や欧米は彼等に対して「保護する責任」が言われないよう、暴虐を隠蔽することに必死だ。もしも実行者が自分達自身の代理人でなかったならば、オデッサの虐殺は軍事介入のための転換点として、欧米によって指摘されたかもしれなかった。ところが、アメリカは、BBCによれば、キエフ当局によって進められている現在の暴力沙汰は、「適切でかつ合理的」であると主張した、という。

 欧米はキエフ当局によって進められているこういった暴力沙汰を隠蔽するだけでなく、実際はそれを援助し教唆しているので、暴力沙汰は増大するばかりであろう。オデッサを越えて、ヘリコプター・ガンシップ、装甲車列、特殊部隊などがキエフ当局によって東ウクライナに送られたし、それらは選出されていない政権を認めることを拒否している市町村を荒廃させ占領しようとしている。この中にはスラビャンスク市も含まれる。ここでは両方の側に死者が出ているし、軍用機が撃墜されている。

 ウクライナはもし始まれば止めることは困難な、更に大きく破壊的な戦いの淵へと追いやられている。もしも欧米が代理戦争を始めるとすれば、またそれを実行するに十分な民兵を動員できるので、ウクライナを不安定で失敗した国家にすることができ、ロシアはそれに対処するに何年も掛かるであろう。紛争を沈静化させようとするロシアの試みは、欧米からの敵意という反応しか返ってこない。彼等の忍耐、それに親ロシア派の忍耐だけが、ウクライナをこの破滅の淵から後戻りさせる要素であろう。

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